里地里山の1年8月下旬の里山2023年は例年以上に日照りの8月でした。里山のため池は干上がることはなかったのですが、池の水位はずいぶん少なくました。池ではトノサマガエル、メダカはぶじ8月を過ごすことができたようです。里山は8月上旬に草刈りをおこないましたが、もう一度草刈りをしないといけないほどは伸びませんでした。8月には里山近くを台風が通過したのですが、雨風ともたいしたこともなく、台風による倒木も少なかったので9月の作業で片付けられそうです。8月の生き物ツリガネニンジン、ゲンノショウコ、コマツナギ、アキノタムラソウ、ガンクビソウ、ノギラン、カキランの実、コオニユリ、ツユクサ、グンバイトンボ、モノサシトンボ、キイトトンボ、ショウジョウトンボ、ハグロトンボ、コシアキトンボ、シオカラトンボなど里地里山の1年8月下旬の里山
エノコログサのなかまエノコログサの仲間は、どれも1年草。五穀の一つとして栽培されるアワ(粟)はエノコログサを祖先とする栽培植物である。(「モデル植物となったエノコログサ―その雑草生物学への適用」福永健二;雑草研究Vol.65(4)140~149(2020))アワは黄河文明で栽培の証拠は、紀元前5000~6000年前の遺跡から見つかっている。エノコログサがアワの祖先であるが、アワがどこから始まったのかはいまだ明確な答えは見つかっていない。『栽培植物と農耕の起源』(中尾佐助1966岩波新書)ではインド起源説、その他中央アジアからアフガニスタン‒パキスタン‒インド北西部の地域説、中国と日本を含む東アジア説など多くが論議されている。エノコログサの実は硬く、剛毛が多く、食べるツブツブの部分(小穂)も小さく美味ではあ...エノコログサのなかま
ジョロウグモジョロウグモの原産地は、日本、韓国、中国、台湾です。最近、そのジョロウグモがアメリカのジョージア州北部に生息していることがわかりました。(2014年)その後、ジョロウグモはジョージア州北部からアラバマ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テネシー州まで広がっています。なんらかにまぎれてアメリカ大陸に行ったようです。ジョロウグモは黒脚に黄オレンジの縞模様、明るい黄色の体に青緑の縞模様があり、背中には赤が入っています。オスのクモは8月下旬に、メスのクモは9月から10月上旬に成熟します。秋のクモでジョロウグモの巣がやたら目につくようになります。直径が50cm位ある大きな巣の真ん中にジョロウグモのメスがでんと居座っている姿をみると、クモの嫌いな人にとっては迷惑な話でしょう。ジョロウグモのオスは他...女郎蜘蛛と上臈蜘蛛ージョロウグモー
2001年 ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」
2001年ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」今年でブラジル国トメアスとの関係を考えると20年以上の付き合いになる。最初のきっかけは物見遊山でブラジル、ベレンへ旅行に行ったことによる。そして、ベレンでたまたまトメアスに行くことになったことが、トメアスでの活動が20年以上つづくことになるとは。以下の文章は、当会の初期のホームペジで掲載していた「ブラジル紀行」を再録したものだ。当時はまだデジカメがそれほど普及しておらず、すべてフイルムカメラでの記録になっているの画像は見にくいことはご了承を。「はじまり」2001年(平成13年)8月の10日間、ブラジルのアマゾン川の熱帯雨林を訪れる機会を得ました。アマゾン流域の破壊は続いています。また、森林の消失は地球温暖化にも影響をあたえます。森林が減少したため...2001年ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」
モクズガニ画像は猪名川でみつけたカニです。モクズガニといいます。中国料理のひとつ、上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)とおなじなかまで食べることができます。兵庫県但馬地方では「川ガニ」と呼ばれ、円山川や矢田川、竹野川や岸田川など主要な河川でも漁獲対象になっています。9月から10月が漁の期間になります。全国的にも通販で販売されており、いい値段です。モクズガニは海域で生まれ、川を上って淡水域で成長し、成熟すると産卵のため川を下る回遊するカニです。海ではゾエヤという小さなプランクトンの状態ですごし、小さなカニになると川を遡上してきます。大きなダムがあるとのぼれないため、近年は山間部ではほとんどみることはありません。実は全国的には減少傾向にあります。これは、乱獲、河川工作物、水質の悪化などが原因で、将来的には絶滅する...上海ガニとおなじく食べることができる川のカニモクズガニ
ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ;リンゴガイ科)は困りもの生きている加古川やナチュラリストクラブの観察会で加古川流域のため池で見つけた巨大なタニシ、ジャンボタニシです。もともとは食用に日本にやってきたタニシだったようです。昭和58年のある広告「成長が早く繁殖が旺盛で、しかも形が大きく、サザエのように刺身やつぼ焼き塩焼きにしても美味しいタニシの新品種が誕生!簡単に養殖が出来るので早くも注文が殺到」(「養殖」昭和58年8月号)美味しいタニシこそジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)のことです。しかし、日本人の味覚にはあわず、次の年には野生化した貝により被害が発生しています。水田での被害が拡大し、昭和60年には九州を中心に防除対策が行われるまでになりました。繁殖力は絶大で、暖かいところの貝にも関わらず、冬でも土中で...ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ;リンゴガイ科)は困りもの
オニユリとコオニユリオニユリの原産地は東アジアですオニユリは食料として中国から入ってきたようで、成長が速いことから多く栽培され、それが野生化して各地で見られるようになりました。日本には種子のできる二倍体のものはなく、理由はよくわかりませんが、三倍体のオニユリが日本に入ってきました。他にオニユリのように種子ができないもは、来月みられるヒガンバナや春の花シャガ、夏の花のヤブカンゾウもおなじく種を作りません。それらの植物はみな三倍体になっているからで、種子をつくる二倍体個体は日本では見られません。三倍体とは、本来生物は二組の染色体をもっているものが、何らかの理由で3組の染色体をもっているのを三倍体といいます。オニユリの場合種子はできませんが、ムカゴをつくり、ムカゴから数を増やすことができます。ムカゴからは3年位...オニユリとコオニユリ
クマバチキムネクマバチとタイワンタケクマバチ真っ黒なクマバチを見つけた。ヘチマの雄花の蜜を吸っている。このクマバチは中国の竹材などまじって日本に来たタイワンタケクマバチ。体長は2cmほどで全身が黒く、脚には毛が生えており、羽は褐色です。タイワンタケクマバチは腹部が在来のキムネクマバチと比べて長いようです。国立環境研究所の侵入生物データベースでは、国内では2006年、愛知県豊田市で初めて確認されたとしています。東は長野県、西は京都府などまでとされていたが、最近は兵庫県の阪神間でも確認されています。タイワンタケクマバチの主な営巣場所は、名の通り竹、しかも枯れた竹です。民家や農地などの竹棚、竹林、竹材置き場などに生息しています。キムネクマバチは枯れ枝に穴をあけて巣をつくります。タイワンタケクマバチもキムネクマバ...キムネクマバチとタイワンタケクマバチ
タカサゴユリ夏になると兵庫の高速道路の斜面にたくさんのユリの花が見られるようになってきた。最初のころはテッポウユリと思っていたが、聞いたところタカサゴユリと教えてもらった。ここ20年の間に一気に増えてきたようだ。タカサゴユリはもともとは台湾固有種。台湾では低地から海抜3000mまでみられ、台湾の花として保護されている。花はテッポウユリに似るが、花弁の外側に赤紫色の筋がある。日本には1924年に園芸用として輸入され,その後野生化したので、日本各地で見られるようになった。1つの蒴果には1000から1500個の種子があり、種子はポテトチップスのように薄く、周りに翼を持ち、散布しやすい形をしてる。こうして、どんどん増えていった。繁殖力が強いのだが、同じ場所で咲きづづけと連作障害をおこし、枯れてしまうそうで、咲いて...タカサゴユリとシンテンポウユリ
海岸・河口の植物(生きている武庫川資料編より)武庫川河口には海岸といえるものがほとんど残っていませんが、甲子園浜が整備される前の海岸を残しています。甲子園浜も埋め立てられることになっていましたが、地域住民の力で残ることになりました。砂浜や磯が残っており野鳥観察、海浜植物、磯野生き物の観察をすることができる都市部の貴重な場所です。武庫川の本では、海岸の植物は甲子園浜の植物をとりあげています。ハマエンドウ(マメ科)日本各地の海岸に生える。エンドウににていますが、地下茎を伸ばして増える多年生です。花は、春からつぎつぎと咲き続け、秋になっても見られます。ハマヒルガオ(ヒルガオ科)日本各地の海岸に生える、つる性の多年草です。葉は厚くて多くの水分をふくみ、塩水から体を守っています。大きな地下茎をもち、つるを伸ばして広...海岸・河口の植物(生きている武庫川資料編より)
フタツメカワゲラのなかま(フタメカワゲラ科)幼虫体長20mm前後。オレンジがかった明るい色の体に、長く伸びた触角と尾がよく目立ちます。単眼が2つなので「フタツメ」カワゲラと呼ばれています。川の上流から下流の流れの緩やかなところにいます。水の底に沈んだ落ち葉や砂のたまったところにかくれて生活しています。水生昆虫などをつかまえて食べます。成虫は体長15㎜、体色は黄色で、脚に黒い紋が特徴的。灯火に集まるので、観察するのは日が落ちてから。フタツメカワゲラのなかま
タマムシ(ヤマトタマムシ)タマムシ(ヤマトタマムシ)は体長で、本州、四国、九州に広く分布し、成虫は盛夏の日差しの強い昼中にのみ活発に活動し、エノキ・ケヤキ等の広葉樹の梢の上を飛翔しているものがしばしば観察されます。タマムシの幼虫はエノキ、ケヤキ、サクラなどの衰弱・枯死木の中で材を摂食し、成虫になるまで材内で2~3年過ごします。タマムシの翅がきれいなのはもともとタマムシの翅には緑の地色が着いています。そこに幾重の透明な層が表面を覆っているので、様々な色が出せるのです。(構造色)CDが光るのとおなじなのはこれも構造色のしくみです。タマムシは昼行性、夏の天気のいい昼間に、日の当たる高い所で活動します。めだって鳥に食べられないのかしらと思いますよね。実は鳥はタマムシ色が苦手だということがわかっています。不思議です...タマムシ
スイレン里山の水草であるヒツジグサを取り上げたが、外来種のスイレンは同じ仲間です。国内のスイレン属はヒツジグサ以外、外来種・園芸品種です。お盆の花の一つハス(蓮)はスイレンを混同された歴史があります。エジプト原産のスイレンとハスをヨーロッパ人が混同したのです。そのため、英語では蓮もスイレンもロータス(Lotus)ですが、植物の分類としては別種類です。植物分類としては、睡蓮(Nymphaea)と蓮(Nelumbonucifera)になります。・睡蓮(水面近くに花が咲くものが多い。葉も水面に浮く。)(Nymphaea)(スイレン科)・蓮(水面から高く咲くものが多い。葉も高さがある。)(Nelumbonucifera)(ハス科)「就眠運動」植物の現象で、花が昼に開いて夜に閉じる現象のこと。タンポポ、チューリップ...スイレン
里地里山の1年8月上旬の里山連日暑い日がづづく。里山に入ると木陰はうんと涼しい。神社を過ぎたところで倒木が道をふさいでいました。早速リュックからノコギリを出してきて右側をカット。まずは、道の左側に寄せて障害物撤去作業終了です。松枯れにつづき、ナラ枯れも多くなってきました。草は20cmぐらいしか伸びていませんでした。7月に草刈り機で刈り取ったあと、日照りが続きまだ草は短い状態でした。暑いので、作業は早めに切り上げ、生き物の観察で本日は終了ですため池ではチョウトンボが飛んでいるのを発見!残暑はまだ続きます里地里山の1年8月上旬の里山
ハツリグモ(コガネグモ科)日本には1500種類ものクモがいるそうです。クモといえばクモの巣にぶら下がっているクモを連想しますが、そんなクモは全体の6割で残りの4割はクモの巣を張りません。最近外国からやってきた毒グモ「セアカコケグモ」は巣をはらないクモです。クモにもよく観察できる季節があり、春、夏、秋によく見られるクモがいます。今回はハツリグモ=葉釣りグモ南方系のクモで、初夏から夏にかけて見られます。大きさは、メス8~11mm、オス5~6mmクルっと丸まった枯葉を、円網の上部中央に吊るした巣のなかに隠れているのがこのクモの特徴です。知らないと枯れ葉がクモの巣にひっかっかてと通り過ぎてしまいます。クモは枯葉の中に潜んでいます。網糸に脚をかけて獲物がかかると、素早く飛び出し、糸を巻きつけ捕らえ、枯葉の中へ運んで...ハツリグモ
里地里山の1年8月上旬の里地稲の花が咲き、早いものでは穂に実が入り始めた。水田の周りにはシオカラトンボに、アカトンボのなかまが飛び回り始めた。この暑い時期に蜜を吸える花は少ない。畦にハッカが生えている。ハッカの蜜をもとめて昆虫がやってくる。畦は山と里とつなぐ回廊になっている。里地里山の1年8月上旬の里地
蟻地獄―ウスバカゲロウーアリジゴクはウスバカゲロウ類の幼虫のことです。雨の当たらない、乾いた細かい砂のある場所に好んで穴を作ります。すり鉢状の穴(巣)は、アリなどの小さな昆虫が巣に落ちると逃げられない。落ちてきたところを捕食します。蟻などが穴に落ちると2本のアゴでくわえて捕まえます。捕まえたときに唾液が蟻の体に入ると動かなくなります。唾液には毒がふくまれ、フグの毒の130倍も強いとか。そして、体液を吸い取り、かすは穴の外へ放り出します。幼虫時代は2~3年です。その間、ウンチはしません。小動物の体液だけを吸っているため、ウンチをしなくてもよいようです。しかし、長い間にはさすがにウンチがたまるので、成虫になったときに、はじめてこれを出します。名前の由来は、アリがよく穴に落ちるのをみてアリ地獄となったのでしょう...蟻地獄―ウスバカゲロウー
カジカガエル渓流で、フィー、フィーという鹿のような美しい鳴き声を聞くことがあります。知らない人はカエルの鳴き声だと知らない人も多いです。清流で見られるカエルです。古来より日本人に愛され、鹿に似た声で鳴くことから河の鹿、カジカガエル(河鹿蛙)と名付けられました。兵庫県内では、ほぼ全域でみることが出来ます。大きさは、4~8cm。メスはオスの1.5~2倍くらい大きいです。アオガエルの仲間ですが、体の色は背中がこげ茶色でお腹はまっしろ。流れの速さに負けないように、指先にある大きな吸盤で石にしっかりと貼り付くことができます。鳴くのはオスだけです。オスの声に誘われてメスが現れ、オスはすばやくメスの上に乗っかります。一緒に川底の石の下にもぐり込んで、卵を産むのです。たまごを産むときやオタマジャクシのころは、流れのある川...カジカガエル
トンボの王様オニヤンマ日本最大のトンボ、体長9~11cm。眼は緑色(複眼)、黄色と黒の模様が等間隔にはいるトンボです。北海道から沖縄まで広く分布しています。きれいな流れる川で自分の縄張りを往復しながら飛翔しています。獲物を捕まえる時は、時速70kmのスピードを出します。他に飛び回るのはなわばりを守ることとメスを見つけるためです。オスは羽ばたくものはすべてメスとみなし、追いかけまわすそうです。往復時々、川の近くの草地や樹林につかまって休息しています。オニヤンマのヤゴは砂泥にもぐって生活しています。体の表面はザラザラで毛深く、頭部は角ばっています。幼虫期間は3~4年といわれます。トンボの王様オニヤンマ
アライグマ(アライグマ科)夕方里山からの帰り、道を横切るアライグマを見つけた。姿を見失ったが、山の斜面を登った様子がないので、車を降りて道路の側溝を除いた。えさを求めてアライグマが側溝を移動しているのが見えた。このアライグマだろうか畑のトウモロコシを食べ、スイカやカボチャの中身だけうまく食べてしまうのは。兵庫県でも、農作物の被害は毎年すごい量になっている。アライグマを観察していると獲物を水中で転がしている姿がよく見られる。おなじみの姿だが、アライグマは食べる前に食べ物を洗わない。生物学者らは最近、この行動を洗うというよりも感じるためにしているという。研究者らは、アライグマの前足は濡れているとさらに敏感になるという。足を濡らすと、手に持っている物体が食べ物であるかそうでないかをよりよく識別することがでるのだ...アライグマ
ヘビトンボ(ヘビトンボ科)ヘビトンボは、成虫は大きな羽をもちトンボのようで、大きなあごでへびのようにかむからヘビトンボ。ヘビトンボは完全変態をする昆虫ではもっとも原始的なグループに属す。世界におよそ300種が記録されており、日本には20種が生息している。よく似た種にクロスジヘビトンボがいる。これらは腹節側面の付属器に細毛を持たず、第1~7腹節下面にも総状鰓を持たないため容易に区別できる。ヘビトンボの幼虫は、川や渓流の石の下などで見つかる。幼虫は肉食で、ユスリカなど水辺に住む小さな昆虫類や小動物を食べる。4年ほどかけてゆっくり育ち、6㎝ほどの大きさになり成虫となる。陸地に上がり地面に穴を作りその中で蛹になり、成虫に生まれ変わる。成虫は初夏に多く見られ、灯火にも良く飛来する。夜を待つ間日中は水辺の石の下や木の...和漢方の孫太郎虫ーヘビトンボー
ナチュラリストクラブ7月28日(金)但馬高原植物園2006年の活動の記録です2006年7月27日(木)・28日(金)『夏の天文教室2』として神鍋高原での星空観察と28日は但馬高原植物園での観察を行いました先日(1回目は宝塚市の公民館で夏の天文教室1座学を行いました)天文教室1に引き続き実際に望遠鏡で天体の観測をおこないました。場所は神鍋高原のプチホテル「アルビレオ」。アルビレオは白鳥座の美しい二重星の名前です。「アルビレオ」は神鍋高原内の天文台設備を完備した宿泊施設です。天体観測をおこなった次の日、但馬高原植物園にいきました。「ここは和池(わち)の大カツラ(推定樹齢千年以上)の保護をテーマに1996年に開園されました。標高700メートルの瀞川平(とろかわだいら)と呼ばれる高原にあり広さ17ha、そのうち1...ナチュラリストクラブ7月28日(金)但馬高原植物園
たじま高原植物園兵庫県の但馬高原の瀞川平(とろかわたいら)の湧水のもとにあるカツラの樹高約38m、幹まわり約16mの巨木。樹齢1000年以上、県指定天然記念物になっている。この植物園の顔でもある1日5000トンといわれる豊富な湧水からは湿地が形成されており、ザセンソウやミズバショウをはじめ貴重な高原植物がみられる。湧水は園内をながれ、10℃の水の流れの中にバイカモがさいていた。植物園のなかは落ち着いた雰囲気。背景の広葉樹に囲まれ緩やかな地形に起伏の少ない歩きやすい散策路が魅力8月上旬に見られる案内地図を片手に散策した。8月上旬は花の種類が少ないが、花の多いときは吸蜜にやってくる昆虫の種類も多いのが魅力。夏のたじま高原植物園
キキョウ(キキョウ科)「生きている由良川」をまとめるときに由良川の支流である上林川を調査したときキキョウはふつうにみられました。ところが、今京都府のレッドデータにはキキョウは「山野の草地にはえる多年草で、近年個体数が激減しほとんど見られなくなった。」(京都府のレッドデータによる)環境省のレッドデータブックをみると、兵庫県はまだ白色であるが、白色なのは隣の岡山県広島県だけで、全国的には京都府に近づいている状況だ。全国的に近年キキョウの野生株が減少しており,絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていました。兵庫県でも水田の周りは頻繁に草刈りがされるので少なくなったが、ため池などの堤の斜面ではまだ健在です。近年では観賞用に庭などに植えられ,園芸植物として定着しました。ほかにも、キキョウの仲間はカンパニュラという名前で最...キキョウ
ヤブガラシ(ブドウ科)日当たりの良い林縁や堤防などでみられます。ヤブガラシはどこにでもよく出てきて、やぶをからしてしまうから、ヤブガラシ手入れが行き届かない荒れ果てた場所でよく見られたのでしょう。そのため、ビンボウカズラ、とかビンボウクズ、ビンボウグサ情を醸し出す草として扱われてきました。ツル性で2~3mも伸びる多年生。観察茎は角張り,節を中心に赤紫色を帯びています。葉は小葉5枚。互生。小葉には低い鋸歯があり,基部に托葉がある。(関西のヤブガラシの葉、小葉が5つが基本形だが3、4枚のものが混じっている。関東では基本形が多いそうです。理由は関西のヤブガラシは2倍体で関東は3倍体)夏に花柄を伸ばした先の集散花序に多数の緑黄色の小花をつける。小花の直径は5mmで,花弁は簡単に落ちてしまうので、黄赤色の花床ばかり...関西と関東では違うヤブガラシ
夏の花ヒマワリ。7月から8月にかけてヒマワリの植えてある畑が観光名所になっている。写真は、兵庫県佐用町のひまわり畑の写真です。ひまわりについて8つの項目にまとめました。1.ヒマワリは向日性があり、太陽の方向に動きます。2.ヒマワリの学名はHelianthusです。ギリシャ語で太陽を意味する「ヘリオス」と花を意味する「アンサス」から来ています。3.16世紀にペルーに初めて到着したスペイン人探検家は、インカの高僧が身に着けていた驚くべき黄金のヒマワリの宝飾品を見て、ヒマワリ畑を黄金と間違えました。それにより、ヒマワリは「偽りの富」の象徴となりました。4.これまでに記録された最も高いヒマワリは9.17メートル。2014年にドイツで栽培されましした。5.ヒマワリはキク科の植物です。6.ヒマワリはロシアとウクライナ...夏の花ヒマワリ
クサギ(シソ科)8月上旬クサギの花を見つけた。クサギの葉を揉むと臭い匂いが漂います。クサギは漢字で書くと臭木。しかし、臭いの好みは人それぞれのようで、観察かいで葉の臭いを嗅いでもらうと、「くさい」と顔をしかめる人と、胡麻のような芳香の漂う臭さで嫌な臭いではないという人とに二分されます。このクサギのにおいは生き残るための工夫です。芋虫などに葉を食べられないように、一口でも食べるとにおいがでます。このにおいがこの後につく虫の数を減らします。夏には白い花を樹冠いっぱいに咲かせます。枝先や上部の葉の付け根から広がり、めだつように花序を出します(集散花序)。がくは淡い赤紫色です。花は甘い芳香があり、クロアゲハなどの蝶が蜜を吸いにやってきます。ただし、アゲハは蜜をすう口が短いので蜜をすうことができません。クサギの花を...クサギの花の匂い人それぞれ
ミズタマソウ(アカバナ科)8月花が少なくなる時期、小さな花が気になる野草です。湿り気が多く、日影に生える多年草。草丈は、20㎝から60cm。夏から秋にかけて、花や果実の穂が出ます。茎には下向きの毛が生えています。花は白色で直径3mmほど。花びらは2枚で、真ん中が深く切れ込んでハート形。がくやおしべも2枚です。ミズタマソウの果実には、表面にかぎ爪状の毛がびっしりと生えています。このかぎ爪で服や動物の体に引っかかり、種がひろがります。この果実に露がついて水玉のようになるので水玉草と名がつきました。但馬ではミズタマソウまで鹿が食べているそうです。ミズタマソウ
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