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2018/06/30

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  • 今日の一番星

    ★一番星(いちばんぼし)★お日さまが西の空に沈(しず)んで夕やけがしています。さあ、星のかがやきはじめる時間になりました。一番星をさがしてみましょう。夕方になって最初(さいしょ)に見えはじめる星が一番星です。今週(こんしゅう)は、どの星が最初に見えるでしょうか。では、寒(さむ)くないようにして、夕方の6時すぎぐらいに外に出てみてください。まだ、うすあかりが残(のこ)っていますよ。まわりに街灯(がいとう)や自動販売機(じどうはんばいき)などの明かりがあるところをさけて、お日さまの沈んだ方向(ほうこう)からにぎりこぶし4個(こ)ぶんほど左斜(ひだりなな)め上の空をさがしてください。明るくかがやく星があります。イチバンボーシミーツケタ!きょうは二つ。金星と木星です。3年に1回。特に今年は「夕方で見やすい」位置に...今日の一番星

  • さわらびは、その滝のどこにある、ワラビ

    ワラビ「石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも」先日野鳥観察でいった平磯公園にあった石碑にあった歌です。万葉集巻八の冒頭を飾る、志貴皇子(しきのみこ)が詠んだ歌です。この歌は、小学校の教科書にも載っています。小学校では鑑賞するのに、教師からつぎのような問がでます。「作者はどこからこの情景を見ているのでしょう。滝の上、真ん中、下から見上げている場所から」「教科書の解説文には「滝」と載っているけれど、どんな滝だとおもいますか。」「さわらびは、その滝のどこにあるのでしょう」「植物の萌え出ずる春の到来を歓んで詠んだ歌」を感じ取ればいいと思うのですが、視覚的に理解を深めるのが小学校の勉強なのでしょうか。植物学者はまた別の視点でこの歌を見ます。「さわらび」です。滝のある場所には、ワラビは生えないだろう...さわらびは、その滝のどこにある、ワラビ

  • まどいぼし とは?

    天文のニュースから「金星と木星が接近きょう2月27日(月)から3月5日(日)かけて、夕方から宵の西の空で、金星と木星が接近します。国立天文台によりますと、最接近は3月2日(木)頃で、2つの明るい惑星が寄り添う光景が目を引くでしょう。」最近夕方西の空に二つの輝く星が見られます。金星と木星です。木星は双眼鏡でもしっかり観察できます。木星の衛星が目のよい人には見えるかもしれません。夕方が観察のチャンスです。二つとも数時間後には沈んでしまいます。今回は天文教室での「まどいぼし」の話をさせていただきます。★まどいぼし★もうすぐ春。もう夜8時ごろには、オリオンざ座やふたご座などの冬の星座をおいかけるように、おおぐま座やしし座など、春の星座が地平線(ちへいせん)からあらわれてきています。1年をつうじて、規則正しく星座は...まどいぼしとは?

  • 公園で観察 地衣類

    「酸性」「アルカリ性」の実験で使ったリトマス試験紙。「リトマス試験紙に「リトマスゴケ」という、苔の一種から取り出した特殊な成分染み込ませてつくってあります。」と学校で習ったとおもいます。リトマスゴケと聞いて、どんな苔かと調べた子どもは、たぶんいないと思います。緑色の道やカベに生えているやつかなと想像できればまだ優れた方でしょう。街なかの地衣類ハンドブック(大村嘉人著:文一総合出版;2016年)を見ると、リトマスゴケは日本にはありませんと書いてありました。そして、いま使っているものは化学的に合成してつくられているとか。そして、何よりも大事なのは苔ではなくて地衣類であることです。(小学生はコケとつけば苔とおもうのはあたりまえですよね。)地衣類については中学で学びます。地衣類は道路脇の塀や街路樹の幹など街中でも...公園で観察地衣類

  • ザゼンソウ

    ザゼンソウ大学受験がいまがピーク。これは中学入試問題、ザゼンソウの出題がある。2021年西武学園文理中学校入試問題にザセンソウが出ている(問題)生き物と温度の関係に興味をもった文太君は、動物と温度、植物と温度、おもしろいと思った生き物についてまとめました。次のまとめを読み、以下の問いに答えなさい。*********************************************************************************(文太君のまとめ)【動物と温度】恒温動物……気温などまわりの温度が変化しても体温は一定の動物変温動物……気温などまわりの温度が変化すると体温が変化する動物ヒトの場合、さまざまな器官で生じる熱が体温に使われる。【植物と温度】植物の発芽には、空気・水・適度な...ザゼンソウ

  • アマゾン自然学校 群馬の森で

    野生生物を調査研究する会の「アマゾン自然学校」とは2003年(平成15年)JICAにおいて「ブラジル国アマゾン自然学校プロジェクト」が採択された。活動期間は2003年〜2006年。活動内容は①現地に即した環境教育テキストの制作②森林インストラクターの養成とその森林インストラクターによるアマゾン自然学校の開催③日本からのエコツアー④アマゾン自然学校の開催である。これまでのテキストはインストラクターにむけてのテキストの一部を紹介している。今回は実施した自然学校1日目の様子から紹介する。「アマゾン自然学校1日目2005年1月21日(金)7時半、インストラクター達がパラ州立イルダ・ヴィエイラ学校に到着すると、校門には自然学校に参加する10人の子供とその保護者の皆さんが集まっていました。子供たちが簡単な自己紹介をし...アマゾン自然学校群馬の森で

  • アマゾン自然学校 テキスト(11)

    マモン(Mamão)(パパイヤ)沖縄ではパパイヤを野菜として利用しているそうです。沖縄の収穫時期は7月から9月。野菜と利用するというのは、熟す前の青い果実を収穫し、煮てたべます。大根のような食感があるそうです。沖縄には中国から台湾を経て、18世紀に伝わったといいます。今、熟す前の青パパイヤ、茨城県の水戸パパイヤ栽培研究会の農家が栽培して健康食品として注目されています。さて今回はパパイヤブラジル語ではマモン。青いパパイヤは食べたことはありませんが、熟したパパイヤはおいしくいただきました。パパイヤ(CaricapapayaL.)は、メキシコ南部からニカラグア北部の地域でスペイン人によって発見されました。ブラジルには1587年に入ってきたといわれています。成長に適した気温は22°Cから26°Cで、9月から2月に...アマゾン自然学校テキスト(11)

  • アセビ 春先に咲くツツジの花

    アセビ2月中旬、雪の降る日。すでにアセビの花が咲き始めていました。アセビはツツジの仲間です。一年で一番最初に咲く花です。漢字で書くと「馬酔木」、葉っぱを食べた馬が中毒してしまうことからこのように名付けられたそうです。厚生労働省のサイトの「自然毒のリスクプロファイル」を見ると、「ツツジ科の植物には毒をもつものが多く、蜜にも毒性成分があることがあり、注意が必要」とあり、アセビ、ネジキ等のツツジ科の植物に含まれる植物毒はグラヤノトキシンとのことがわかります。毒があるのはシカが食べないところからもわかります。奈良公園では有名な話です。但馬の山では、春先アセビの花がめだってきたといいます。シカが増えすぎ、食べ残したのがアセビ。目立つようになったといいます。アセビの毒を昔の人は害虫防除に利用しました。慶長5年(160...アセビ春先に咲くツツジの花

  • 2022年の里山活動

    2022年は作業日は雨が多くて例年の半分ほどしか作業ができませんでした。ネザサの多いところ、常緑の低木の多いところとありますが、作業地を4年計画で、順番にかっていきますので、4年後は侵入できるように道づくりから始めるポイントも多いです。1月今年初めての里山作業です。いつもの位置からの写真は、先月とほとんど変わらず。作業は前回の続き(多分)、この辺りの木を切って道幅を広げます。トタン板は昔この辺りが栗畑だった時に、イノシシの侵入を防ぐ為に設置されたものです。そして最後になりましたが山の神様にお参り。ほんとは最初に行くはずが、サッと作業に移ってしまったので・・・「山の神様におこられるかもしれへんなぁ~」と言いながらも無事お参りを済ませました。アセビのつぼみがついていました。来月の作業日には、気の早い花が見られ...2022年の里山活動

  • 春の歌のはじまり森もにぎやかに

    先日の暖かい日、もうヒバリの「さえずり」をきくことができました・近くの公園では、5月の若葉の開くころまで、野鳥の姿を観察するのにいちばん楽しい時期です。春の繁殖期に向けて、求愛やなわばりの主張のため、鳥の声が「地鳴き」から「さえずり」に変わってきてにぎやかになります。「野鳥の声を覚えたい。」ちょうど今からが良い季節です。とくに、里山を公園にした場所では、いつもこの森で暮らしているカラ類やキツツキなどの留鳥の声を聴くことができます。里山の野鳥の声が聴き分けられると、春になって移動してくる夏鳥の声も、いつも聞くのとは違ってきけるでしょう。散歩でであえる野鳥たちのさえずりを聴きながら歩くのが楽しみな季節になりました。春の歌のはじまり森もにぎやかに

  • こどもの本がおもしろい㊱

    こどもの本がおもしろい㊱カメの甲羅はあばら骨ジュニア版人体で表す動物図鑑著:川崎悟司出版社:SBクリエイティブ発行日:2021年07月07日ISBN-10‏:‎4815611971ISBN-13‏:‎978-4815611972小学校4年の理科で骨の学習をする。主な学習内容は関節と筋肉の学習だが、人間とほかの動物の骨格の比較についても学習する。そこで、問題。上図の牛の人間の「かかと」にあたる部分はAかBか?多くの子どもの場合は「B」と答える。自信をもって、わけは人間とくらべて位置関係から絶対だってこたえる。正解はAである。なぜ、このような問題をすぐに解決してくれる本がこれ。馬のページをみれば、人間だったらつま先立ちで大変だなとすぐわかるようになっている。他に、小学校4年生では、手にはどのくらいの骨がある。...こどもの本がおもしろい㊱

  • アマゾン自然学校 テキスト(10)

    アサイAçaí(ヤシ科)ブラジルの奇跡アサイ、アマゾンの黒い真珠アサイー原産地ブラジル–アマゾン地域のヤシの実を紹介しているのは「株式会社フルッタフルッタ」。神戸三宮でジュースバーを開店、「アグロフォレストリーの産物でお客様の美と健康に貢献する革新的な商品をつくり、利益をアグロフォレストリーに還元することで経済と環境が共存共栄する持続可能な社会の実現を目指す」会社として発展。特にアサイを積極的に日本に紹介している企業だ。詳しくはホームページをご覧いただくとして、今回はアサイの紹介アサイーはアマゾン地域の代表的なヤシの木です。川の浸水した地域や氾濫原でよく見られます。高さは25mにもなり、幹の直径は15~25cmになり、通常は群生します。もともとアサイは川沿いの人々の主食で、魚、エビ、または肉に関連するキャ...アマゾン自然学校テキスト(10)

  • ブナ林の林床のシダ植物

    ブナ林で有名なのは白神山地のブナです。兵庫県にもブナがあります。日本海側に氷ノ山のブナと、太平洋側では六甲山や妙見山山頂付近で見られます。ブナは恐竜が絶滅した6500万年のあと新生代第三紀に誕生したといわれている。第三紀は地球全体が温暖化しており平均気温が20度を超えていた。北極周辺にはセコイアやマツ、トウヒなどの針葉樹。南側にブナをはじめとしてカエデ、ミズナラ、カツラなどの落葉樹が生えていました。(周極第三紀植物群)第四紀になり氷河期と間氷期を繰り返し起こるようになると、針葉樹が南下をはじめ、ブナの群落に入り込み、ブナの群落は分断されました。東アシア、ヨーロッパ、北アメリカの東部に群落は残り、それぞれの地域で生き残り、進化をとげました。日本のブナ林にはブナ林でよくみられるシダ植物があり、オシダ(オシダ科...ブナ林の林床のシダ植物

  • シダ植物の進化

    小学校で植物のつくり「根・茎・葉」を学びます。その後、中学1年でコケ・シダについて学びます。シダの根・茎・葉はどれと先生に聞かれて答えるとたいてい間違ってしまいます。植物の学習のむつかしいところです。(見えているところは「葉」で茎は地面の下)シダは種子をつくらず胞子でと、顕微鏡でみせてもらうと小ささがわかるけど、教科書だけで学ぶと、テスト対策で胞子ということばさえおぼえればOK。でも、自然の不思議なしくみ「胞子」のイメージがつかめるだろうか。野外の観察でもシダ植物は見分けにくい植物です。花がなくて地味な存在です。今回はシダ植物の進化の話です。陸上植物の化石は、古生代オルドビス紀前期(約4億7000万年前)のゼニゴケの仲間の化石です。(胞子の化石が見つかっています。)陸上にはコケ植物の世界でした。その後、植...シダ植物の進化

  • アマゾン自然学校 テキスト(9)

    アンジェリンペドラ(angelimvermelho)里山で見られるアカマツの木の高さは平均で15m前後、立派な松の木で25mもあればひと昔なら家の梁につかうこともできそうでだ。スギの木でも20~30mなら立派な林だ。秋田県には秋田杉が有名だが、樹齢250年、50mのスギの林がある。アマゾンでは木の平均の高さは40~50mで、今の日本の森に比べて樹高がずいぶん高い。そんなアマゾン地域の森林で最も高い木がみつかった。場所はアマパ州とパラ州の州境の乾燥地で見つかった。木の高さ88.5m、幹の周囲9.9m。(2019年)。この木の樹齢は500年以上あると推定されている。。実は2019年に見つけたけど、衛星写真からの確認で、現地で確認したのは2022年去年の9月。(世界一高い樹木は米カリフォルニア州のセコイアで、樹...アマゾン自然学校テキスト(9)

  • こどもの本がおもしろい㉟

    こどもの本がおもしろい㉟こどもの本のうち社会科に関係する絵本は寿命がみじかい。いま、新しく求められる視点はSDGs。川の絵本はこれまでたくさん出版されている。「調べ」学習につかえる本として、学校図書館や地域の図書館で採用されるように編集された本だ。調べてわかる!日本の川(全3巻)一級河川ってどんな川?いのちと暮らしを守るために地域社会とのかかわり出版社:汐文社/発行年月:2022-03/ISBN:9784811313269出版社からのおすすめ文「昔から人や文化と密接な関係を持ってきた一級河川ですが、近年各地の河川による自然災害の発生頻度も多くなり注目を集めることとなっています。一級河川とはなにか、その歴史や治水、生活や産業とのかかわりなどを解説します。」全国の一級河川についてその歴史や治水、生活や産業との...こどもの本がおもしろい㉟

  • マガモとアヒル

    風呂に浮かべて楽しむアヒルのおもちゃ「ラバー・ダック(RubberDuckゴムのあひる)」19世紀の後半ごろからヨーロッパでつくられたゴムの玩具。黄色いアヒルですが、ひなを模したのでしょう。アヒルですが、北京ダックなどの料理が有名。もとはマガモを飼いならしていたものだそうです。アヒルの語源ですが江戸時代「和漢三才絵図」(1713年)のなかに、「足がひろい」ので「あひろ」との記述。「あひろ」から「アヒル」に変化したというのが有力です。中国で飼われているアヒルというイメージが強いですが、中国北部で3000年前に始まっていたといい、。ヨーロッパでも2000年前には飼い始めたそうです。日本では本格的に飼い始めたのはアメリカから入ってきたペキンアヒルを明治以降ですが、記録には平安時代には飼っていたようで、豊臣秀吉が...マガモとアヒル

  • 伊丹天王川や天神川の合流地点みられる岩石

    河原の石の観察天王寺川や天神川は長尾連山にその源はあります。川原では、長尾連山をつくっている岩石が小石になって運ばれてきたと考えられますが、そのほかに伊丹台地をつくっている岩石がまじっている場合もあります。伊丹台地は武庫川や猪名川が運んできた泥や砂や小石でできています。武庫川は流紋岩や凝灰岩、猪名川は泥岩(けつ岩)やチャートをたくさん運んできます。川原では過去や現在流れてきた小石のほか、工事によって使われた石もあります。他にも、人間が作り出したものがまじっています。植木鉢や瓦、レンガやアスファルトのかけらなどもまじって川原をつくっています。流紋岩マグマが地上または地上近くで急激に冷え固まった岩石。火山が爆発したときにくだかれた石のかけら(火山れき)が入っているものもみられます。岩石の中に白いアルカリ長石や...伊丹天王川や天神川の合流地点みられる岩石

  • ナメクジ

    ナメクジ庭でイチゴを楽しみしていたら、ナメクジに食べられてしまった経験をした人は多いかもしれません。ナメクジは、捕食者の目にとまりにくいよう、夜行性。イチゴを夜の間に食べに行きます。イチゴだけでなく、ピーマン、ナスサルビア、シソ、ハクサイ、キャベツ、マリーゴールド、ペチュニア、レタスカンキツ類、腐りかけた有機物などなんでも食べてしまうので、「防除対策」のホームページがたくさんあります。当会で「生きている猪名川改訂版」(下生きている猪名川改訂版)でカタツムリのなかまの紹介で唯一ナメクジを掲載しています。多くの川を調査してまとめた「生きている」シリーズの本で載せているのはこの本だけです。今イチゴをたべにくるのがチャコウラナメクジ。活発に動くのが5月〜7月、特に梅雨時期がいちばん。イチゴの収穫と重なるのでよくわ...ナメクジ

  • 世界の侵略的外来種ワースト100になってしまったチガヤとは

    チガヤイネ科。チガヤは東南アジアなど広く分布し、日本では北海道から沖縄まで日本各地に分布します。最近チガヤを、茎の節に毛があるフシゲチガヤと、毛の無いケナシチガヤの2つの変種に分けるようになりました。普通によく見られるチガヤはフシゲチガヤ(節に毛があり)です。二つの花期にもちがいがあり、フシゲチガヤの花期は5~6月で、ケナシチガヤ(節に毛がない)は花期3~4月頃です。ケナシチガヤはやや湿った場所に多い傾向があります。チガヤは古くから身近にあった植物で、生活で利用されていました。近くでは田植えの時期にチガヤの穂をなめておやつ代わりにしたと先輩から聞いたことがありました。万葉集にも次のような歌があります。「わけがためわが手もすきまに春の野に抜ける茅花(つばな)そ食(を)して肥えませ」(万葉集)「あなたのために...世界の侵略的外来種ワースト100になってしまったチガヤとは

  • アマゾン自然学校 テキスト(7)

    ブラジルのナツメグ、プシュリ(プクスリ)プシュリの使い方はナツメグと同じで、少量をすりおろす。その香りと風味は独特で、クローブ、スターアニス、カルダモンが少し混ざった香りでいろいろな料理に利用できる。独特の香りと風味は、甘口にも辛口にもよくあう。ホワイトソース、プリンシロップ、ベイクドポテト、海老の味付けにもさて、テキストよりリオ・ネグロ流域原産のクスノキ科の樹木であるが、材質は日本のクスノキと同じで、家具用材としては貴重木である.。成長は緩慢で、適地(半湿地)でも20年で胸高直径20~25cmしかならないが、40年経つと50cmにはなる。この木は、カンフルを多く含み、とくに種子は薬用としての価値が高く、近年の代替医療薬としては貴重なものとなることは確実である。当地では種子の利用が余り知られていないが、ノ...アマゾン自然学校テキスト(7)

  • 里山と里地里山

    昨年、環境講座をおこなったとき「里地と里地里山はどうちがうのか」という質問をうけた。里山という用語は、四手井綱英氏が、昭和30年代後半に、「専門用語で農用林と呼ばれていた農家の裏山の丘陵や低山地帯の森林を指し、奥山との対比を意識し里山」という。阪本寧男氏は、「人里近くに存在する山を中心に、隣接する雑木林・竹林・田畑・溜め池・用水路などを含み、人びとが生活してゆく上で様々な関わりあいを維持してきた生態系」をさす。「里地里山」は環境省が定義している。まず、里地だが「雑木林やマツ林などの二次林、つまり薪炭林や農用林、加えて採草地と限定した上で、セットとして伝統的農村景観を構成してきた里山・農地・集落・水辺を含めた全体」をさす。環境省の『日本の里地里山の調査・分析について(中間報告)』という報告書に、「里地里山」...里山と里地里山

  • アマゾン自然学校 テキスト(7)

    カカオカカオは、アオイ科の常緑樹。カカオノキ、ココアノキとも呼ばれる。チョコレートやココアの原料として栽培されている。チョコレートを贈るのは日本だけ。1950年代後半に始めたチョコレートキャンペーンがきっかけらしいが、1970年代後半には「女性が好きな男性にチョコレートを贈る日」として定着しました。そのチョコレートの原料がカカオです。カカオの木は、ペルーからメキシコにかけての熱帯アメリカの熱帯雨林地域に由来します。カカオの栽培はアメリカ大陸各地域に広がり、地域ごとに個性が生まれ、きさまざまな風味と食感の特徴を持つ品種になりました。カカオの木は、農場では高さ05から08メートル、樹冠直径04から06メートル程度の大きさですが、森の真ん中で成長すると、高さ20メートルに達することがあります。カカオの収穫は難し...アマゾン自然学校テキスト(7)

  • 「クズと民俗学」そして外来種問題

    2023年2月12日第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその14』で「クズと民俗学」の内容で講話した。今回、植物民俗学の視点から「植物がどのように使われるのか」だけではなく、「どのように認識され使いこなされているか」、「人間社会とその依存する植物との間の互恵的関係」が主な内容だ。植物は見方によっては役立てば栽培植物になり、害があれば雑草であり、同じ雑草でもあるときは有用であると認めれば野草となる。雑草とひとくくりにするなと、「雑草という草はない」といったのは牧野富太郎博士の言葉を紹介し話はすすむ。クズであるが、縄文の時代からでんぷんを利用する植物の一つであった。そして、縄文土器に付着する布片の圧痕や編み衣様の布片の出土からクズも衣になっていた。くず粉の料理本は鎌倉時代にすで...「クズと民俗学」そして外来種問題

  • 伊丹天王川や天神川の合流地点の植物

    伊丹天王川や天神川の合流地点の植物の移り変わり桜台コニュニティー協議会が夏の終わりにリバーサイドフェスタを開催する。天王川や天神川の合流地点で環境調査を何年もおこなっている。野生生物を調査研究する会も水生昆虫や河原の植物調査に協力させていただいている。記念を作るということで、植生や植物の移り変わりをまとめてみた。今見られる土手の植物は四季によっても違いますし、長い時間でみるとまた違っています。現在の土手も定期的に、草刈りなど人の手によって、今まで成長してきた植物がいったんはなくなってしまったように見えますが、その中で、必死で環境に適応している植物がいます。そのような毎年おこる繰り返しの中で、生き残る植物と今は見られなくなった植物もあります。春には、ヨモギやギシギシ、アカツメクサやシロツメグサ、ナズナ、黄色...伊丹天王川や天神川の合流地点の植物

  • アマゾン自然学校 テキスト(6)

    アブラヤシ2010年を超えてトメアスに向かう途中、今まで牧場だったところがアブラヤシに変わっている。アブラヤシの場所がたくさんあることに気づいた。前回ブラジルに来たときはバイオ燃料でトウモロコシが注目されていたが、つぎはアブラヤシに変わってきたのだ。アブラヤシは西アフリカが原産、19世紀後半に東南アジアへ、プランテーションで栽培された。その後ブラジルへ。果実からパーム油を抽出し、マーガリンや揚げ物用の油など食用に、石鹸や化粧品など工業用に利用されている。ブラジルではバイオディーゼルの生産に多用されている。ブラジルの主な生産地は北部と北東部である。アマゾンの森が焼き畑のため火がつけられて失われていくニュースは日本でも流れる。森林火災は焼き畑が目的だけなく、牛の生産や大豆の栽培、水力発電ダム、および鉱業の開発...アマゾン自然学校テキスト(6)

  • アマゾン自然学校のテキスト(5)

    パリカマメ科の植物。アマゾン、ペルー、コロンビアで自生する木です。ブラジルでは中南部地域で見られ、成長が非常に早い木で、樹齢18ケ月で、高さ4m、目通り直径10cmになります。まっすぐな幹は、高さ25メートルに達し、目通り直径は最大40cmになります。春には、独特の美しさの黄色い花を咲かせます。その木材は淡い黄白色で、時には淡いピンク色をしています。その表面は絹のように滑らかで、多かれ少なかれ光沢があり、合板、紙の製造などに広く使用されています。パリカは合板の製造に適しています。1本の木から、長さ2メートルの丸太が3~4本できます。旋盤でパリカを加工して合板をつくります。現在、パリカはアグロフォレストリーシステムで植えられており、一年生の農作物(米、トウモロコシ、豆、キャッサバ)または多年生植物(クプアス...アマゾン自然学校のテキスト(5)

  • 第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然 民俗学の視点から その10』

    第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその10』今日は「民俗学の視点からクズ」の話を行う過去の様子がナチュラリストクラブの報告があるので紹介する。節分と植物今日は節分にまつわるお話でした。節分とは季節の分かれ目の事。立春2月4日(旧暦1月11日)、立夏5月5日(旧暦9月13日)立秋8月7日(旧暦6月18日)立冬11月7日(旧暦9月22日)があり、この中で冬→春の分かれ目の立春の前日を節分と称して豆まきなどの行事が行われています。一年の初めの節分には邪気が入り込みやすいと考えられ豆まきやヒイラギ飾りが行われたのだそうです。ヒイラギの枝に焼いたメザシの頭を刺して玄関に飾るのはよく知られています。そして節分に飾るのはヒイラギだけではなくトベラなども使われる地域があるそうです。トベラ...第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその10』

  • アマゾン自然学校のテキスト(4) マンゴー

    マンゴートメアスに向かうにはベレンからバスに乗ります。アマゾン川河口部の一部をなすパラ川の下流にある港湾都市です。そのベレンの文化遺産になった木がマンゴー「CidadedasMangueiras」の木です。写真はベレンのマンゴーの街路樹、歩いている人と比べると20mぐらいありそうです。マンゴーの木は、もとはブラジルにあった木ではなく、東インドからフィリピンにかけてのアジアが原産の木です。ブラジルには16世紀にポルトガル人によって持ち込まれました。マンゴーの実は、おいしくて香りがよく、赤色、緑色、黄色、オレンジなどのさまざまな色があります。マンゴーはこの地域の暑さを和らげる街路樹として導入されました。ベレンでは、地域よっては百年以上の樹齢の街路樹があります。大きい木では高さ約25メートルになっているそうです...アマゾン自然学校のテキスト(4)マンゴー

  • 昆虫食 伊丹昆虫館企画展

    雨の日、昆陽池の野鳥は留鳥がほとんど。寒くもあり、昆虫館へ。伊丹市昆虫館は企画展示「むしのうんこ展」を開催中。フンを通じて昆虫の成長の過程や多様性を学んでもらおうと、2004年から始まり今回で5回目だとか。入口をはいった自販機の前に蚕のフンを染料の染めものが置いてある。蚕のフンを乾燥したものを蚕沙(さんしゃ)というらしく、漢方薬でもあり染料としても使えるようです。塩野屋のホームページ(http://www.shiono-ya.co.jp/enjoy/archives/000247.html)を見ると、2008年昆虫館の「毛虫から緋色を染めるという津和野地方の風説を知り、ならば植物を食べる虫のうんこからも染められるだろうという浅はかな思いつきから”虫のうんこ染め”は始まりました」とある。蚕沙はほかにも抹茶ア...昆虫食伊丹昆虫館企画展

  • スプリング・エフェメラル セツブンソウ

    セツブンソウ節分のころに花が咲くのでこの名前があります。キンポウゲ科に属する多年草で日本の固有種です。その昔、春先関東から西の各地で、一帯を白く彩ったと言われています。近年、自生地が減少し、長野県千曲市を北限として埼玉県小鹿野町や兵庫県丹波市青垣町、広島県庄原市総領町など数えるほどになりました。「関東地方以西の石灰岩地域」で見られるとセツブンソウをネットで調べると結構出てきます。気になるのが「石灰岩地域」で見られるところが強調されている点。ネタもとがおそらく石灰質の土壌で...と書いてあって、それが広がったのしょう。自生地をみると必ずしも石灰岩地域ではないところも、今回見に行った丹波市もそうです。牧野の植物図鑑には石灰岩は少しも出てきません。保育社の図鑑も書いてありません。岡山県や滋賀県など石灰岩地帯で見...スプリング・エフェメラルセツブンソウ

  • アマゾン自然学校のテキスト(3)アマゾンの樹木

    (3)イッペ(イペー)【キバナイペー】)ブラジルの国花として愛されるイペー。サクラのように花が咲き終ってから葉が出てきます。花色は、主に黄色やピンク、紫色などで、桜の木のように満開時はとても華やかです。原産地はブラジル、アルゼンチンなどの南米地域で花色から黄色系イペーと紅紫色系イペーの大きく二つに分けられます。黄色系は一季咲きで、紅紫色系は二季咲きです。(画像は二季咲き)日本では沖縄県、鹿児島県、熊本県や福岡県、山口県などで、街路樹や公園、道の駅などに植栽されています。ブラジルからの労働者が多く居住する茨城県や、千葉県、神奈川県、静岡県などでもみられます。画像はピンクのイペーアマゾン自然学校でのテキストを見てみよう。ノウゼンカズラ科タベブイア属に含まれる顕花植物の木であるが、ブラジルに広く分布し、種類も多...アマゾン自然学校のテキスト(3)アマゾンの樹木

  • アマゾンでの活動紹介

    アマゾンツリーを紹介しているのはほかでもない。ブラジルにおいて20年近く活動を行っている。JICAがおこなったプロジェクト(https://www.jica.go.jp/oda/project/0603456/index.html)で野生生物を調査研究する会のプロジェクトの成果の一つブラジルにおける小農家支援の事業があるが、この小農家にJICAのプロジェクトチームが視察をおこなったとこがこのプロジェクト通信にのっている。アグロフォレストリーをとおして住民による持続的森林経営の部分が当会が行っているプロジェクトの一つである。アマパ州氾濫原における森林資源の持続的利用計画プロジェクト(2005年11月〜2009年5月)すでに終わっているが、プロジェクトの内容は「アマゾン河の下流部に位置するブラジルのアマパ州の...アマゾンでの活動紹介

  • アマゾン自然学校のテキスト(2)

    アマゾンの自然の一つの特徴は植物の多様性があげられる。近年の乱開発や乱伐はトメアスーも例外でなく、外見は原生林のように見えても、有用なものが切り出された後の森であったりして、貴重な樹木資源が失われつつある。アマゾンの森の樹木にはどのようなものがあり、人にどのように利用されるか、ここでは代表的なものだけ紹介する。その2回目、2.アンジローバ(1)木材センダン科の樹木で日当たりを好み、まっすぐに伸び2~30mの高さになる。同じセンダン科のモギノ、セドロなどと同じ材質で、建築や家具に用いると芯喰虫やシロアリがつかない。また、センダン科の特徴として枝ができないため抜け節ができない。加工は楽であり、広い用途があるが、満月に伐採すると防虫力が低下するといわれる。(2)果実植付の後10年ほど経つと、球果がなりはじめるが...アマゾン自然学校のテキスト(2)

  • アマゾン自然学校のテキスト(アマゾンの樹木)

    アマゾンの樹木本来、人と木の間には、切っても切れない関係がある。まず、建築や道具の製作に関して、木は人類に大きく貢献している。木堂住宅はもちろんのこと、レンガやコンクリート建築物でも、仕上げや内装の各部分に木材が使われることが多いし、生活で用いている家具はほとんど木材でできている。また、橋や船の建築材にも木材が使われることが多い。ただし、同じ木といっても、その材質にはそれぞれ特徴があるため、各用途に応じて適切な木材が選ばれる。次に木は?果や核果などの実を結んで人に滋養を与えてくれる。また、中には果実のみならず、幹や樹皮から油や薬の成分がとれるものもがある。しかし、もともと樹木は虫やバクテリア、黴(かび)などの害から自らを守るための成分を樹液や油の形で体に含んでいるものだが、これらの成分を人が利用する場合は...アマゾン自然学校のテキスト(アマゾンの樹木)

  • フキノトウ 春を告げる植物

    今年は1月20日から二十四節気の「大寒」。二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯。七十二候では「欵冬華(ふきのはなさく)」。欵冬(かんとう)は蕗(ふき)のこと。蕗の薹(とう)が出始める季節です。情報を見るとありました。春の訪れを告げるフキノトウ=神戸市西区押部谷町木見(2023/2/419:05神戸新聞NEXT)小さな春フキノトウがひょっこり「春っぽい」2月4日は「立春」=兵庫・丹波篠山市(2023/2/410:41丹波新聞社)小石を押しのけて顔を出したフキノトウ=猪名川町広根(2023/2/305:30神戸新聞NEXT)「ふきのとうの日」というのもあります。「ふきの(2)とう(10)」の語呂合せ。「フキノトウ」は「フキ」の葉柄部分です。葉が出るよりも先に花茎が伸び、これを「ふきのとう」(蕗の薹)と呼んで...フキノトウ春を告げる植物

  • ニホンジカとヤマビル

    ヤマヒル前回ニホンジカが増え、兵庫県での獣害について述べたが、このニホンジカといっしょにくっついて困った生物がいます。ヤマヒルです。ヤマビルは環形動物門(ミミズやゴカイなどの仲間)のヤマビル科に属す、日本産ヒル類のうち唯一の陸生吸血種である。体長1.5~8cm。3本の黒い縦筋があるのが特徴。シャクトリムシの様に歩き、意外に早く移動する。おしりと口の吸盤は強く、離れにくい。丹波や但馬の山道をハイキングのときに、痛みもなく、血をすいとられたかたもいるかもしません。兵庫県でおこなっている小学校の自然学校で児童が血をすわれ、大変だったと聞きました。一度に吸われる血の量は多く、その後、血が止まりにくいのが。遭遇した児童には不安の原因かとおもいます。足から体を登っていき、移動が早いので、首筋まで達することもあり、知ら...ニホンジカとヤマビル

  • 兵庫のニホンジカ

    福島大や奈良教育大などの研究チームが紀伊半島にすむ野生のニホンジカの遺伝子を調べた結果、奈良公園(奈良市)のシカが独自の遺伝子型を保っていることが分かった。2023/1/31)奈良教育大のホームページから「⚫奈良公園のシカは周辺地域と近縁ではあるものの独自の遺伝子型を持つ集団であること⚫奈良周辺地域のシカ集団は1000年以上消滅状態だったこと⚫奈良公園のシカが1000年以上生き残れたのは人間の保護によると考えられること」という成果がアメリカ哺乳類学会(TheAmericanSocietyofMammalogists)の学会誌『JournalofMammalogy』に発表される。奈良公園のシカは“神のシカ”として大切に大切に守られてきたが、科学的にも特別なシカだということがわかったと奈良県では驚きをもって話...兵庫のニホンジカ

  • 兵庫のニホンジカ

    福島大や奈良教育大などの研究チームが紀伊半島にすむ野生のニホンジカの遺伝子を調べた結果、奈良公園(奈良市)のシカが独自の遺伝子型を保っていることが分かった。2023/1/31)奈良教育大のホームページから「⚫奈良公園のシカは周辺地域と近縁ではあるものの独自の遺伝子型を持つ集団であること⚫奈良周辺地域のシカ集団は1000年以上消滅状態だったこと⚫奈良公園のシカが1000年以上生き残れたのは人間の保護によると考えられること」という成果がアメリカ哺乳類学会(TheAmericanSocietyofMammalogists)の学会誌『JournalofMammalogy』に発表される。奈良公園のシカは“神のシカ”として大切に大切に守られてきたが、科学的にも特別なシカだということがわかったと奈良県では驚きをもって話...兵庫のニホンジカ

  • 昆陽池のカワウ

    2023年昆陽池で久しぶりに野鳥観察を行うので下見に水がずいぶん減り、水鳥の数も少ない様子だ。「日本列島」の場所のカワウは健在。「全長81cm。留鳥。全身ほぼ黒色。足にはみずかきがあり、泳ぎ潜水することができます。魚類を中で捕らえ、水面まで運んで飲み込みます。カワウはかつて全国的に分布していた鳥ですが、昭和30年代から40年代にかけての減少。全国で2,000羽程度になり、絶滅を危惧された鳥。しかし、こんにちは数が増えすぎた結果、漁業被害などをおこす問題の鳥になっています。」質問によく1.いつ頃から昆陽池にいるの2.ずっと昆陽池にいるのなどの質問をうけることがあります。昆陽池でのカワウはよく調査されており、カワウ対策のデータの一つになっています。当会でも、2001年に野鳥観察を昆陽池で行いました。ことし久し...昆陽池のカワウ

  • クスノキ(2)

    クスノキから樟脳へクスノキの利用として樟脳として江戸時代から利用されていました。江戸時代から樟脳は薬として鎮痛・消炎・鎮痒作用に使用さました。語源なったカンフルにも使われました。また、衣服などの防虫剤として使用されました。どのように樟脳はつくられたのでしょうか。クスノキの幹を細かくくだきます。水をいれた大きな鍋で煮ます。蒸発がはじまると水蒸気には樟脳と樟脳油が混ざって管を通っていきます。冷やされて樟脳と樟脳油にわけられます。1000kgのクスノキから8kgの樟脳と4kgの樟脳油がとれたそうです。樟脳油の方は最初はすてていました。もったいないので、灯油の代替えとして利用も考えられたそうですが、においが問題で利用されませんでした。のちに、樟脳油からも樟脳を分離採取する方法が見つかり、捨て去るところがなくなりま...クスノキ(2)

  • クスノキと樟脳 食草も

    クスノキの話が続きます。クスノキクスノキを食草にクスノキの葉をたべる幼虫アオスジアゲハ。アオスジアゲハはクスノキを食草としていますので、クスノキの分布が四国や九州地方なので南方系のチョウです。しかし、温暖化の影響か、国内では現在、秋田県・岩手県の南部まで分布を広げているようです。日本自然保護協会の報告では秋田県境に近い青森県の沿岸地域で本種が確認されたと報告があります。街なかに街路樹として植栽されるクスノキやタブノキがよくあるので、都市部でも普通にみられます。クスノキですが、「樟脳はクスノキの枝葉を水蒸気蒸留すると大量に得られることから、昔は「防虫剤」として、またかゆみ止めや湿布薬などの医薬品とし広く使われていた。」と樟脳のことがふれられています。樟脳についていまどのくらいわかっています?ということで樟脳...クスノキと樟脳食草も

  • クスノキ(1)

    生きているシリーズ「生きている武庫川」「生きている猪名川」で兵庫県の木クスノキを紹介した今回は、より詳しく紹介する。兵庫の木クスノキクスノキの葉や枝のにおは「樟脳(しょうのう)」の匂いといっても、若い人はわからなくなってしまいました。ナフタレン(ナフタリン)として防虫剤や防腐剤として使っていましたといってもやっぱりわからないでしょう。観察会では実際に葉をもんでもらって嗅いでもらいます。スーってする清涼感のある香りがしますよといって嗅いでもらうとわかってもらえます。名前の由来は、葉をちぎると樟脳のにおいから「臭し(くすし)木」とか「薬(くすり)の木」からきています。耐水性にも優れているため、古代から船材としても利用され、遺跡から丸木舟が出土しています。(船にはクスノキのほかにカヤ、クリ、ホオノキ、スギなどが...クスノキ(1)

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