音楽・本・映画のレビューを中心に日常生活のことなども書く雑記帳的なブログ
読んだもの、聴いたもの、観たものなど。インプットしたものが摩耗し、いずれ消失してしまわぬうちに、ここにアウトプットしていこうと思う。
2021年3月
フリークス ―秘められた自己の神話とイメージ― 新装版フィードラーの著書には失われゆくものへのノスタルジーが常に漂っている。本書では、小人、シャム双生児、両性具有者、肥満女など、「フリーク」と呼ばれた人々が見世物になっていた時代がそれだ。そこに差別や搾取が
河野多恵子『みいら採り猟奇譚』(1990年)を読んだ。みいら採り猟奇譚 (新潮文庫)空襲警報が鳴り響く戦時期の東京で、内科医を開業していた正隆と、これも外科医の一人娘である比奈子という、ありふれた新婚夫婦が、灯火管制下の街に火が降り注ぐなか、夜毎サド・マゾ的な営
J・M・クッツェーのデビュー作『ダスクランズ』(1974)を読んだ。ダスクランズ例によって難解な小説だが、気づいた点を備忘録的に書いておく。 本書は二部構成で、第一部「ヴェトナム計画」はベトナム戦争期の米国で、国防総省に勤める若者(ユージン・ドーン)が主人公だ。
ヒューストンのインストゥルメンタル・バンド「クルアンビン」(タイ語で飛行機を意味するらしい)のセカンドアルバム。Con Todo El Mundo [解説・ボーナストラック1曲収録 / 紙ジャケット仕様 / 国内盤] (BRC607)そのタイトル「Con Todo El Mundo」(スペイン語で「世界中の
西村賢太の芥川賞受賞作『苦役列車』(2011年)を今更読んだが食わず嫌いはよくないなと反省。苦役列車文章が上手い。何より小説の書き方が上手い。藤澤清造という模範となる作家がいたようだが、その藤澤にも興味が湧いた。まだ本書と『どうで死ぬ身の一踊り』の二冊しか読
2021年3月
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