景観の移ろい・・・・ついに田んぼが見えなくなった!
私がここへ住まうようになってから60年近くになる。わが家の前の道路は、岐阜駅から続く道にも関わらず未舗装で、路線バスとさほど多くない車が砂埃を上げて走っていた。その四方はすべて田んぼであった。近くの空き地の草むらからは、雛鳥を連れた雉の行列もしばしば見られた。ようするに、完全な田園地帯であった。やがて道路は舗装され、ぽつりぽつりと建物が増えはじめ、都市郊外特有の田園地帯とその市街地化せめぎ合いが始まった。そのせめぎあいは、この国の経済状況を反映しながら、その速度を早めたり遅めたりしていたが、ここ10年ぐらい前からの急速な市街地化で今や完全に決着が着いたかのようである。その指標としてわが家からの田んぼの目視率とでもいうものが挙げられる。当初は、一階のどの方向の窓を開けてもそこには田んぼがあった。そのうちに、...景観の移ろい・・・・ついに田んぼが見えなくなった!
2023/10/27 16:29