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  • そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。 今井誠、坂井豊貴[編著]2022

    タイトルがインパクトあり過ぎ、読んでみると羊頭狗肉感が半端ない。経済学部出身者としては残念。内容にふさわしいタイトルをつけるとすれば『最新の経済学にはビジネス課題解決のヒントになることもあります』だろう。第3章この章はちょっとためになる。FSP-Dモデルフリー、ソーシャル、価格差別をデータを使って考えるモデル。限界費用がほぼゼロの情報財を無料配布し、利用者の増加によるネットワーク効果で顧客満足度を上げ、有料版で利益を最大化し、その進め方をデータを使って考える。0円を払っていた人が100円を払う心理的ハードルは、100円を払っていた人が1600円を払う心理的ハードルと同等である(ある実証研究)。無料を有料にすることがいかに難しいか。無料サービスでシェアを伸ばし、広告の他にデータを匿名加工して有料で提供する。...そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。今井誠、坂井豊貴[編著]2022

  • 第三のチンパンジー【完全版】人類進化の栄光と翳り ジャレド・ダイアモンド 2022

    日本では1993年に刊行された本の解題・修正・補遺・文庫版。ヨーロッパ人は他の大陸へ領土を拡張し世界の大部分を征服した。その理由は人種民族間の生物学的違い(人種差別主義者がよく取り上げる知性の差)などではなく、地理が文化的特徴、文明の水準に影響を与えたためだ。ユーラシア大陸の中央の肥沃な三日月地帯に家畜化しやすい動物(羊、山羊、豚、牛、馬)や生産性の高い食用作物(イネ科植物)が種類豊富に存在した。ユーラシア大陸は東西に広いため食用作物や家畜がほとんど同じ緯度で横に広がった。アメリカ大陸は南北に長いため緯度の異なる地域へ食用作物や家畜が広がらなかった。アフリカ大陸もアメリカ大陸同様主軸が南北に走り、結果としてサハラ以南には農業社会の発展が非常に遅かった。今では広く知られるジャレド・ダイアモンドの原点がこの本...第三のチンパンジー【完全版】人類進化の栄光と翳りジャレド・ダイアモンド2022

  • 東京・上海の都市比較研究—持続可能な発展と公共財 福士正博ほか 2022

    第6章東京への産業集積のメカニズム東京都への産業集積(従業員数は全産業で15.6%だが、情報通信業は51%、金融保険業、学術研究及び専門技術サービス業、不動産・物品賃貸業、その他サービス業は20%以上だ。東京圏だといずれもプラス10%。上場企業数の東京圏立地は、1957年の55%から2017年の62%へと増加。老舗企業の東京圏への流入が確認され、一部製造業のみ流失があった。第8章高速鉄道と揚子江デルタ市場一体化2008年運行開始した中国の高速鉄道は2020年末時点で3万8000㎞に達し、世界一の距離となった。2004年の中長距離鉄道網計画では、4縦4横の鉄道快速旅客輸送チャネンルと1万2000㎞以上の旅客専用線建設等の内容が盛り込まれた。揚子江デルタの諸都市が高速鉄道が結ばれた。それにより上海とその他の都...東京・上海の都市比較研究—持続可能な発展と公共財福士正博ほか2022

  • 鉄道の歴史を変えた街45 鼠入昌史2022

    鉄道と関わりが深い町45を歩き、現状を観察するとともにその関わり歴史をとりまとめた本。巻末参考文献には百冊の主要参考文献が掲載されている。日本鉄道史、夕張市や広島市、渋谷区などの市史や区史、新宿駅や大宮駅の百年史、その他数多くの単行本や週刊誌月刊誌各号がならんでいる。松山の伊予鉄道が開通したのは1888年、夏目漱石が松山中学に赴任する7年前。その時点でわが国には私鉄は2つだけ、後に国有化される日本鉄道と阪堺鉄道のみだった。伊予鉄道はそれほど古い歴史を持ち、四国で初めての鉄道、初の軽便鉄道であった。官設の四国鉄道が松山にやってきたのは1927年と遅く、全都道府県庁都市の中で沖縄を除き最も遅かった。松山駅の駅名は国鉄に譲り、伊予鉄道の駅は松山市駅と改名したが、今も市の中心にあり、四国で最もお客が多いタ―ミナル...鉄道の歴史を変えた街45鼠入昌史2022

  • 地域文脈デザイン―まちの過去・現在・未来をつなぐ思考と方法 日本建築学会編 2022”

    「地域文脈」とは、私たちが生きる物的環境において、過去から現在、さらに未来への発展的なプロセスの中に見出される何らかの継承的な構造であり、”価値”である。現代(2000年以降)の都市・地域は、計画された自律性が「解体」しつつある。その解決を糸口を見出したい…というのが「はじめに」を読んで私が理解した本書の主題だ。それに対する私の印象は、文脈のある地域や都市なんて、日本の現代都市の面積のうちほんの一部ではないか。日本の都市地域の大部分は、自然発生的な集落、単なる線として建設された道路、最低限の都市計画と建築規制の下に個々の不動産事業者や土地所有者によって思い思いに建てられた建築物の雑多な集合体にしか過ぎない。地域文脈デザイン―まちの過去・現在・未来をつなぐ思考と方法日本建築学会編2022”

  • 日本の学歴—偏差値では見えない大学の姿 橘木俊詔・小林哲夫 2022

    国会議員の出身大学は1955以来常に1位東大、2位早稲田だったが、最近はかつて少なかった慶応が60~90で早稲田と肩を並べ、東大は1位を維持しているものの数はかつての200以上から120台まで減少した。慶応が急増した最大の要因は二世三世議員が増加したことで、世襲議員の25%が慶応という異様な高さ。国家公務員試験一種合格者の1位は常に東大だが、その数は1980年代の500人台から最近は300人台にまで減少。2位京大3位早稲田。全企業の社長の出身大学は、1位が日大で早慶が2位3位、明治中央法政近大同志社と続く。一部上場企業に限ると慶応、東大、早稲田、兄弟という順位は2002年以降変わらない。研究の世界を高被引用論文数でランキングすると、1位東大2位京大、ベスト9は旧帝大と東工大筑波大が占める。科研費の配分額と...日本の学歴—偏差値では見えない大学の姿橘木俊詔・小林哲夫2022

  • 台湾のトリセツ 片倉佳史 2022

    阿里山鉄道は森林鉄道として日本統治時代の1912年に開通した。阿里山鉄道で運ばれたヒノキ材は明治神宮大鳥居や靖国神社神門、東大寺大仏殿などに用いられた。現在は伐採は全面禁止されている。阿里山鉄道は観光に活路を見出したが、現在は旅客輸送はバスが主流だ。台湾の鉄道は在来線と新幹線(高速鉄路)が別機関で運営され、競合関係となっている。高速鉄路は1日平均18.4万人が利用し、山陽新幹線に近い数字となっている。車両は日本の700系を台湾仕様にした700T型で、定時運航率は99.6%をマークする。台北の特に旧城内地区には、日本時代の建築物が多く残り、多くは展示施設や資料館となっている。官庁建築は現在も使用されているところが多い。日本が国力を誇示するべく西洋の建築様式を取り入れ、かつ自力で建設した。内地では年功序列で力...台湾のトリセツ片倉佳史2022

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