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市居嗣治の「今日のお気に入り」 https://blog.goo.ne.jp/tsuguji19

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再

市居嗣治の「今日のお気に入り」
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2015/08/06

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  • 日米の文化の違い Long Good-bye 2024・07・31

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さん(1949-)の随筆「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(新潮文庫)の中に「新聞について、情報について、いろいろ」というタイトルの小文がある。その冒頭にちょっと長いこんな一節がある。「この十年くらい新聞をとっていなかったのだが、思い返してみても、それでとくに不自由したという覚えはない。テレビのニュースもほとんど見ない。あるいはそのおかげで何か大事な情報を逃して、実際には不自由しているのかもしれないが、しかし不自由しているという意識が本人にないのだから、それを『不自由』と呼べるのかどうかは難しいところである。情報というのは不思議なもので、入ってくる情報のどこまでが必要でどこからが必要ではないのかと考えていくと、だんだん境界線が不分明になってくる。必要ないと思えば...日米の文化の違いLongGood-bye2024・07・31

  • だから何なんだ? Long Good-bye 2024・07・29

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さん(1949-)の随筆「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(新潮文庫)の中に「空中浮遊はすごく楽しい」というタイトルの小文がある。その冒頭にこんな一節がある。「夢というものを普段あまり見ない。とはいっても、学者の説によれば世の中に夢を見ない人は一人もいないそうだから、実際には僕だって人並みに夢を見ているのだろう。でも朝起きたときの僕の頭には夢の記憶がほとんど留まっていない。自慢じゃないけれど僕はものすごく寝つきが良くて、REM睡眠の泥沼で鰻みたいにそのまま朝までこんこんと眠ってしまうので、たとえ夢を見たとしても、その記憶はあたかも砂漠に柄杓で水を撒くようにするすると虚無の中に吸い込まれていってしまうらしい。夢としてもせっかく苦労して手を替え品を替えカラフルな面白...だから何なんだ?LongGood-bye2024・07・29

  • 仮説の靴 Long Good-bye 2024・07・26

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さん(1949-)の随筆「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(新潮文庫)の中に「砂浜の中のキー」というタイトルの小文がある。その冒頭にこんな一節がある。「中原中也の詩に『月夜の晩に、ボタンが一つ/波打ち際に、落ちてゐた』というのがある。『それを拾つて、役立てようと/僕は思つたわけでもないが』と続く。まあそれほどかっこよくはないけれど、僕は以前、藤沢鵠沼の海岸で、砂の中に自動車のキーをみつけたことがある。九月のある日曜日の夕方にひとりで海岸沿いを散歩して、ぼんやり砂浜に座って夕日を眺めていたら、手に触れる何か固いものがあるので、ふと見たらそれはなんと前世紀のホノルルでカメハメハ大王が愛用していたというあの伝説のプラチナ製の靴べら・・・じゃなくて『スバル』のマークのつ...仮説の靴LongGood-bye2024・07・26

  • すぐ寝る・よく寝る・どこでも寝る Long Good-bye 2024・07・23

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さん(1949-)の随筆「村上朝日堂の逆襲」(新潮文庫)の中に「国分寺・下高井戸コネクション」というタイトルの小文がある。その冒頭にこんな一節がある。「僕はだいたい寝つきが良い方で、布団をかぶった次の瞬間には石のようにぐっすりと眠っているというタイプである。すぐ寝る・よく寝る・どこでも寝る、というのが僕の眠りの三大特徴なのだが、寝つきの悪い人にとってはそういうのを目にするのは少なからず不愉快なことであるらしい。」これだけでは消化不良になりそうだから、もうちょっと引用を続けると、「僕だって自分より早く寝ちゃう人間を見ると――そういうことは本当にごくごく稀にしかないのだけれど――こいつアホじゃないかと思う。先日義理の弟がうちに遊びに来て一緒に酒を飲み、十一時になったので...すぐ寝る・よく寝る・どこでも寝るLongGood-bye2024・07・23

  • 阪神間出身 Long Good-bye 2024・07・20

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さん(1949-)の随筆「村上朝日堂の逆襲」(新潮文庫)の中に「阪神間キッズ」というタイトルの小文がある。その冒頭にこんな一節がある。「僕が生まれた場所は一応京都だけどすぐに兵庫県西宮市夙川というところに移り、それから同じ兵庫県芦屋市に移っている。だからどこの出身かというのは明確ではないのだが、十代を芦屋で送り、両親の家もここにあるのでいちおう芦屋市出身ということになっている。本当のことを言うともっと漠然と『阪神間出身』ということにしてもらえると僕自身しっくりするのだけれど、この『阪神間』という言葉のニュアンスは関西関係者以外にはいくぶんわかりづらいところがある。」(´_ゝ`)懐かしい地名が並んでおり、思わず書き留めた。筆者が生まれた場所は一応芦屋だけれど、六歳の時...阪神間出身LongGood-bye2024・07・20

  • Long Good-bye 2024・07・18

    今日の「お気に入り」は、最近読んだ作家の佐藤愛子さん(1923-)の随筆「九十歳。何がめでたい」(小学館文庫)のなかの「覚悟のし方」と題した小文の一節。引用はじめ。「俗に『恋は熱病』とか『恋は盲目』とかいわれている。愛と恋は違う。愛は積み重ねて昇華して行くものだけれど、恋は燃え上がってやがては灰になってしまうものだ。」「歳月は覚悟も勇気もなし崩しにしてしまう容赦ない力を持っている。私は九十年の人生でまざまざとそれを見てきた。恋も熱情である限りやがては熱は下ることも。それが人間というものであり、『生きる』とはそういうことなのだ。」引用おわり。11月には、めでたく百歳の誕生日を迎えられるよう。お誕生日が、5日か15日かは、知らんけど。(´_ゝ`)ものいわぬ婆ァとなりて春暮るる(佐藤愛子)(* ̄- ̄)人生は短い...LongGood-bye2024・07・18

  • 銀座線の暗闇体験 Long Good-bye 2024・07・16

    今日の「お気に入り」。最近読んだ村上春樹さんの随筆「村上朝日堂」の中に、「地下鉄銀座線の暗闇」というタイトルの小文がある。その冒頭にこんな一節がある。「東京に来ていちばん驚いたというか、感動したのは地下鉄銀座線に乗った時だった。乗ったことのある人はわかると思うけれど、銀座線の列車は駅に到着する直前に一秒かニ秒電灯が消えて、車内がまっ暗になる。だから逆にまっ暗になると『ああ、もう駅なんだな』とわかる。」昭和の時代の話しで、今の東京メトロ銀座線に乗っても、こんな暗闇体験はできないらしい。知らんけど。聞き方次第でなんでも答えてくれるChatGPTさんに聞いてみたら、いろいろと教えてくれた。お答えの当否は保証の限りではないが、次のとおり説得力のある解説。おぬし出来るな。「銀座線の車両にはパンタグラフがありません。...銀座線の暗闇体験LongGood-bye2024・07・16

  • MY FAVORITE THINGS 私のお気に入り Long Good-bye 2024・07・14

    今日の「お気に入り」は、リチャード・ロジャース作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞の楽曲「私のお気に入り」(原題:MyFavoriteThings)。映画は、何度も見たので、メロディーも歌詞も、とても馴染み深い。"Raindropsonrosesandwhiskersonkittens(^^♪BrightcopperkettlesandwarmwoolenmittensBrownpaperpackagestiedupwithstringsTheseareafewofmyfavoritethingsCream-coloredponiesandcrispapplestrudelsDoorbellsandsleighbellsandschnitzelwithnoodlesWildgeesethatflywit...MYFAVORITETHINGS私のお気に入りLongGood-bye2024・07・14

  • あたりかスカか Long Good-bye 2024・07・12

    今日の「お気に入り」は、ChatGPTさんが教えてくれた、どなたかのお言葉。"Timeisshort,loveislong."「時は短く愛こそが人生だ。」(´_ゝ`)"Loveisnotsomethingyouneed,butsomethingyouchoose."「愛は必要なものではなく、選ぶものだ。」(´_ゝ`)"Ifyoucan'tsave100people,saveone."「100人を救えないのなら、一人を救いなさい。」これは、マザーテレサでしょ、ChatGPTさん。自分を含めれば、二人救われる。あたりかスカかLongGood-bye2024・07・12

  • 抜け道の多い社会は良い社会 Long Good-bye 2024・07・10

    76年余り生きてきて、一体何度引越しを重ねてきたかと考えた。三月の卒園を待たずに引越した幼稚園時代を含めると、大学に入るまでに、七回引越した。大体親の自己都合による引越しである。回数として多いのか少ないのかは、わからないが、転勤族の家庭なら、ごく普通のことかも知れない。社会人になってからは、幼時の反動か、50年間でたった四度しか引越していない。サラリーマンなのに、住居移転を伴う転勤すら経験していない。そんなことを考えているときに、思いだしたのが、同世代の作家、村上春樹さんのお若い頃の随筆に出て来る引越しの話。今日の「お気に入り」は、ふと書き留めたいくつかの文章。引用はじめ。「引越しの良いところは、何もかもを『ちゃら』にできることである。近所づきあい、人間関係、その他もろもろの日常生活の雑事、そういうのが全...抜け道の多い社会は良い社会LongGood-bye2024・07・10

  • おからでシヤムパン Long Good-bye 2024・07・08

    今日の「お気に入り」は、また内田百閒さん(1889-1971)の随筆「御馳走帖」(中公文庫)の中から「おからでシヤムパン」と題した小文の一節。シヤムパンは、シャンパンのこと。かつてはシャンペンと呼ばれていたような気もする。漢字表記だと三鞭酒だとか。引用はじめ。「お膳の上に、小鉢に盛つたおからとシヤムパンが出てゐる。シヤムパンはもう栓が抜いてある。抜く時は例のピストルの様な音がして、抜けた途端にキルクの胴がふくれるから、もう一度壜の口へ差し込む事は出来ない。だからあらかじめ代りの栓を用意して、杯と杯の間はその栓で気が抜けない様にする。さう一どきに、立て続けに飲んでしまふわけには行かない。お勝手で家の者がごとごと何かやつてゐるが、お膳の前は私一人である。だれも相手はゐない。猫もゐない。尤も猫がゐたとしても、お...おからでシヤムパンLongGood-bye2024・07・08

  • いつてみたいなよそのくに Long Good-bye 2024・07・06

    今日の「お気に入り」は、日本の夏の海の歌二曲。二曲とも童謡。今年も梅雨明けなしで、盛夏になりそ。まずは、作詞者・作曲者不詳の「海」(1913年の歌曲)の歌詞。同じ文部省唱歌でも1941年(昭和16年)に発表された「海は広いな大きいな」の歌い出しで始まる童謡「海」とは同名異曲。そらで歌えるのは、二曲とも一番のみ。「歌詞:一、松原遠く消ゆるところ、白帆の影は浮かぶ。干網浜に高くして、かもめは低く波に飛ぶ。見よ、昼の海。見よ、昼の海。(^^♪二、島山闇に著(しる)きあたり、漁火、光淡し。寄る波岸に緩くして、浦風輕く沙吹く、見よ、夜の海。見よ、夜の海。」次は、「海は広いな大きいな」の歌い出しで始まる童謡「海」の歌詞。作詞:林柳波、作曲:井上武士。「一、海は広いな大きいな月がのぼるし日が沈む(^^♪二、海は大波青い...いつてみたいなよそのくにLongGood-bye2024・07・06

  • 列車食堂 Long Good-bye 2024・07・04

    今日の「お気に入り」は、内田百閒さん(1889-1971)の随筆「御馳走帖」(中公文庫)の中から「列車食堂」と題した小文の一節。引用はじめ。「つひこなひだ、所用があつて、と云ひたい所だが、用事はなかつたけれど、大阪へ行つて来た。用事のない者は汽車に乗せないとは云はない様だから、忙しい人にまぎれて、澄まして乗つて行つた。用事はなくても、お金を分別して、支度をして出かけたのだから、どう云ふわけで行く気になつたかと云ふ事を考へつめる事は出来る。それを強ひて云へば、暫く振りで、汽車ぽつぽに乗りに行つたのである。さう云ふわけで、車中もひまで退屈だから、頻りに食堂へ出入した。汽車に揺られて腹がへつたわけではなく、お酒や麦酒が飲みたいからなので、だからきまつた食堂の時間を避けて食堂車のお邪魔をした。」「初めて特別急行と...列車食堂LongGood-bye2024・07・04

  • カツレツ ビフテキ Long Good-bye 2024・07・02

    今日の「お気に入り」は、内田百閒さん(1889-1971)の随筆「御馳走帖」(中公文庫)の中から「人垣」と題した小文の一節。家電の冷蔵庫などなかった、われらの父祖が暮らした、ほんの百年前の時代のお話。引用はじめ。「暫く牛肉のすき焼きをたべない。鍋の手順を忘れた様である。思ひ出すと食べたい。しかし明け暮れすき焼の事を考へてゐるわけではない。鼻の先でいいにほひをさせられては困るが、辺りにその気配さへなければ食はなくてもよろしい。学生時分の事を思ひ出して見るに、人人は近年程牛肉を食つてゐなかつた様である。豚の肉が一般の台所へ入る様になつたのはもつと遅い。漱石先生の学生時分には牛肉が一斤四銭か五銭とかであつたと云ふ話を聞いた様に思ふ。そんな古い事は勿論知らないが、私共が学校を出た当時豚は極上のロースが四十銭位であ...カツレツビフテキLongGood-bye2024・07・02

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