2024年が明けて3週間がたった。ことしは辰年。特にことしは「甲辰(きのえ・たつ)です。どんどん勢いが増し成功していく、という意味合いがある。読者の皆さんにとっては良い年になると思う。しかし国際政治に限って言えば、「時代が動く年」、「激動の年」と言えるのではないでしょうか。国際政治学者の中には、将来が見づらい、リスクを抱えた「激動の年」と話している人がいます。アメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」と、このグループの社長を務める著名な国際政治学者イアン・ブレマーさんはことしの「10大リスク」を1月8日に発表した。「10大リスク」の1位は「米国の敵は米国」。大統領選挙を控えて米国の政治的分断が一層深まるとしている。2位には「瀬戸際に立つ中東」、イスラエルとハマスの衝突継続のほかに、イランが後ろ盾になってい...今後の世界の方向は、11月の米大統領選挙に左右させる