6日(月)18時~18時30分ぐらいまで、委員を務める標記学会の委員会に、東広島市の自宅からZoomを用いたオンラインで出席しました。内容は、今週末の土日に和歌山市内で開催予定の大会と、新年度の体制とに関する話し合いが中心であり、新しい体制は大会の総会で承認を得たあと正式にスタートするとのことです。【備忘】交通史学会2024年度第1回「運営委員会」「常任委員会」
【業績】 鴨頭俊宏《問題提起》「三重県域の自治体史誌編さん事業史をめぐる〝出入り〟―近世史用語『異国船』をキーワードとして―」『地方史研究』第418号(2022年8月)
地方史研究協議会の今年度三重大会開催にあたり投稿していた標記の小論文を掲載する『地方史研究』第418号(第72巻4号)が、完成し東広島市の自宅へ配達されました。掲載は73~78ページです。私の場合、専門のテーマについては過去の大会ですでに発表済みのため、今回は、趣味で取り組む研究の内容で執筆しました。偶然というか結果的にであるものの私は、地方史研究協議会の大会へ2007年、第58回高松大会自由論題《口頭発表》「近世瀬戸内海路をめぐる情報ネットワークの形成―山陽~四国間における交換・共有のあり方を中心に―」※翌2008年、この成果論集『歴史に見る四国―その内と外と―』(雄山閣)に論文を収録される。↓↓↓2012年、第63回東京大会《問題提起》「江戸時代地方史の研究をめぐる二つのネットワーク―瀬戸内海域におけ...【業績】鴨頭俊宏《問題提起》「三重県域の自治体史誌編さん事業史をめぐる〝出入り〟―近世史用語『異国船』をキーワードとして―」『地方史研究』第418号(2022年8月)
【受贈】 下向井龍彦著『平将門と藤原純友―天慶の乱、草創期武士の悲痛な叫び―(日本史リブレット017)』(山川出版社、2022年8月)
昨年古希を迎えられた下向井龍彦先生より標記の新刊を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。草創期武士の英雄的な存在である平将門・藤原純友が、なぜ天慶2年(939)冬に反乱を起こしたのか。その真相に政治史・軍事史の両面から、随所に図・表・写真を挿入しつつ平易な文章で論説されています。偶然なのか何なのか存じあげませんけど……後者の人物につき、つい1ヶ月前に寺内浩著『藤原純友―南海賊徒の首、伊予国日振島に屯聚す―』(ミネルヴァ書房)藤原純友:南海賊徒の首、伊予国日振島に屯聚す(ミネルヴァ日本評伝選234) 寺内浩 本 通販 Amazonが出版されているので、時間を見つけ双方の書を読み比べてみたいです。【受贈】下向井龍彦著『平将門と藤原純友―天慶の乱、草創期武士の悲痛な叫び―(日本史リブレット017)』(山川出版社、2022年8月)
【業績】 鴨頭俊宏《書評》「岩崎清美・吉岡孝編『幕末期の八王子千人同心と長州征討』」『芸備地方史研究』第320・321合併号(査読あり)
芸備地方史研究会へ投稿していた標記の書評を掲載する『芸備地方史研究』第320・321合併号が、完成し東広島市の自宅に届けられました。発行の日付は投稿から約1年後の2022年7月11日で、掲載は56~63ページです。今回批評を試みた編著幕末期の八王子千人同心と長州征討(岩田書院、2019年11月)は、八王子千人同心につき、慶応2年(1866)のいわゆる「第2次長州征討」(「幕長戦争」などともよぶ)に従軍した日記を分析しながら再評価を促そうとするものです。書評を投稿しようと考えた理由は、当時、中国路(山陽道)を西進し、九州に抜け出てからは瀬戸内海路を通り伊予国松山藩領経由で大坂(大阪)へ戻った点より、私自身の研究テーマ〝江戸時代の公用通行を支えた情報ネットワーク〟にも関係するゆえです。日本史学界における書評は...【業績】鴨頭俊宏《書評》「岩崎清美・吉岡孝編『幕末期の八王子千人同心と長州征討』」『芸備地方史研究』第320・321合併号(査読あり)
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6日(月)18時~18時30分ぐらいまで、委員を務める標記学会の委員会に、東広島市の自宅からZoomを用いたオンラインで出席しました。内容は、今週末の土日に和歌山市内で開催予定の大会と、新年度の体制とに関する話し合いが中心であり、新しい体制は大会の総会で承認を得たあと正式にスタートするとのことです。【備忘】交通史学会2024年度第1回「運営委員会」「常任委員会」
東昇先生より標記論文の抜刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。表題にある由良神社とは、現在の京都府宮津市旧由良村域に遅くとも江戸時代半ばには創建されていた神社であり、戦前には府社へ昇格していました。その昇格をめぐり推薦書で後押ししたのが軍艦由良の艦長歴を有する豊田副武(とよだそえむ、明治18〔1885〕~昭和32年〔1957〕、由良艦長:大正15年〔1926〕11月~昭和2年〔1927〕11月)です。対してこの論文では、海軍と由良神社ないし由良村との交流の観点でいえば、広島県福山市出身で同じく由良の艦長を務めた谷本馬太郎(たにもとうまたろう、明治19年〔1886〕~昭和17年〔1942〕、由良艦長:同6年〔1931〕12月~同7年〔1932〕11月)が、さらに重要だと提起しています。...【受贈】東昇「海軍・谷本馬太郎と由良神社・由良村の交流」『君尾山光明寺文化財調査報告Ⅱ由良神社文化財調査報告―京都府立大学文化遺産叢書第27集―』(2024年3月)
東昇先生より標記論文の抜刷を1つ、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b10045011.html標記の論文では、それまで将軍就任のたび江戸まで登っていた朝鮮通信使につき、経済的事情により対馬(現長崎県対馬市)までの行程に短縮・節約されたいわゆる「易地聘礼」(えきちへいれい、文化8年〔1811〕、論文では「対馬来聘」とも表記)をテーマに取りあげ、対馬藩による地域支配の、その前後における変化を説明しようとしています。結論を簡潔にいえば対馬藩の地域社会は、いわゆる「四つの口」の1つとしてそれまで信使迎接などの御用で多量の貨幣が投入されるなどして、貨幣経済にもとづく被支配層の階層分化が進んでいました。ところが、その準備のなかで天...【受贈】東昇「第2章『文化期通信使対馬来聘と郡方支配の展開』」(中野等編『中近世九州・西国史研究』、吉川弘文館、2024年3月)
東昇先生より標記論文の別刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。まず、この論文は、2019~23年度『科研費』基盤研究A「障害の歴史性に関する学際統合研究―比較史的な日本観察―」(研究代表者:高野信治、課題番号:19H00540)の一環を公表するものです。九州大学の大学文書館内で障害史研究会が設立されており、科研費研究の成果を、その会誌『障害史研究』の別冊としてまとめた模様です。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19H00540/東先生の論文は、幕府直轄地の長崎と藩領の対馬・紀伊田辺とに関する孝子褒賞史料・刑罰記録を読み込み「乱心」をはじめとする精神障害の表現の変化や地域差を見通そうとしました。結論を簡潔にいえば、精神障害...【受贈】東昇「第5章『近世孝子褒賞史料・刑罰記録にみる障害表現—乱心・不平気・気分不揃—』」(障害史研究会『障害史へのアプローチ』、2024年3月)
藤谷彰さんより標記の完成誌を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。この学術誌には藤谷彰《研究ノート》「四郷商工会の設立とその意義」が掲載されています。表題にある四郷とは、今日の三重県四日市市域の南西部に存立していた八王子・室山・西日野・東日野4集落の総称です。日露戦争期にあたる明治39年(1906)、県・市ではなく1つの地域レベルで設立されたその商工会について、個性や歴史的意義を、日本近代における商工会史と照らし合わせもしながら見とおしています。明治末期・大正時代・昭和初期と、段階ごとの変化が読みやすいです。【受贈】三重県『三重県史研究』第39号(2024年3月)
本ブログにつき、久しぶりにアクセス解析をチェックすれば、開設からののべ訪問者数が15万を超えていました。のべPV数は28万に到達です。本ブログは、長いブランクだと2ヶ月に1本となるぐらいの不定期投稿ゆえ、一日平均のべ約29人のアクセス数なのですけど、さすがに開設から5,180日(14年と2ヶ月半)以上も経てばそれほどの数になるのですね。【備忘】本ブログののべ訪問者数が15万に到達
藤谷彰さんより標記の完成誌(A4判ソフトカバー)を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。この紀要には藤谷彰《研究ノート》「神戸藩の年貢政策と徴租法―高宮村・河田村を事例として―」が掲載されています。タイトルにある「神戸」は、国内で「こうべ」「ごうど」などさまざまな読み方の地名が現存するものの、ここでは「かんべ」と読みます。今日の三重県鈴鹿市域に本拠を置き、17世紀に支配の交替が相次ぐものの幕末まで存続した、石高約1.5万のいわゆる小藩です。17世紀初めの江戸幕藩体制成立期の一時期、藩主を務めた一人が、のちに伊予国西条藩(現愛媛県西条市域)を治める一柳直盛です。研究ノートでは、現鈴鹿市域にあたる2つの村につき残された年貢関係史料を解析しながら、小藩ならではの年貢制度事情を見通しました。【受贈】三重県総合博物館『研究紀要』№10(2024年3月)
藤谷彰さんより標記企画展用資料集(A4判ソフトカバー、全96頁)の完成版を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。日本近世の通史で教科書に載るほど有名な領知替(領主のトレード)といえば、天保11年(1840)の武蔵国川越藩主⇔出羽国庄内藩主⇔越後国長岡藩主の三角トレードが挙げられましょう。それに準ずるものとして、文政6年(1823)伊勢国桑名藩主⇔陸奥国白河藩主⇔武蔵国忍藩(おし)の三角トレードもあり、令和5年(2023)に200周年を迎えました。これを記念して今日ある行政機関、三重県桑名市・福島県白河市・埼玉県行田市が友好都市を締結していたのですが、締結からも25年目を迎えたとのことです。標記の企画展は、これらを記念して3市合同で催すものであり、3藩に関係する文献・文化財・美術品を目録化...【受贈】行田市・桑名市・白河市合同企画展実行委員会ほか編『武門の遺産(レガシー)―徳川家を支えた忍・桑名・白河―』(2023年8月)
藤谷彰さんより標記小論文の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。まず、今のところ伊賀国域津藩領で発給され現存する年貢割付状としては最古とされる正保3年(1646)推定「界外村年貢割付状」を紹介しました。現物の撮影写真を掲載するとともに翻刻して、古文書学の視点を踏まえつつ考察を加えています。関連して、慶安元年(1648)「免状」、貞享元年(1684)「年貢請取通」(古文書学一般でいう「年貢皆済目録」に相当)などの翻刻文も掲げながら、検証がなかなか困難な17世紀農政史の研究を一歩進めました。ちなみに、タイトルにある地名「古山界外」は「ふるやまかいげ」と読み、近鉄系の駅で有名な名張と伊賀上野とを直通する道路沿い、三重県伊賀市域にあります。【受贈】藤谷彰《資料紹介》「津藩伊賀国領の年貢関係史料について―古山界外村中村家襖下張り文書から―」『三重の古文化』109(2024年)
藤谷彰さんより標記論文の抜刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。江戸時代、紀州藩は紀伊半島の東部、伊勢国域にも複数の領地を有していました。論文では、その伊勢国域の村落につき江戸時代前半における年貢の割付・徴収の動向を、定免・検見の制度的変遷を踏まえつつ年次ごとに分析しています。こうして、紀州藩本領における年貢徴収量との相関性まで展望しました。【受贈】藤谷彰「紀州勢州三領の年貢動向と徴租法―松坂領村落を事例に―」『ふびと』第74号(2024年1月)
岡本健一郎さんより標記論文の抜刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。課題「企業の社会連携活動」に対し、鉄道省・日本国有鉄道(国鉄)・西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)が設置した鉄道系博物館の取り組みを、鉄道文化財の保存問題を踏まえつつ検討しています。そして、今後の課題点にJR各社の、すなわち平成時代の記録・史料をいかに引き継ぎ保存していくかを挙げました。論文では、施設・構造物など文化財に重点を置いていますが、もちろん文字の記録(アーカイブ)も重要になってくるでしょう。ただ、その前に文化財の保存をいかに負担少なく効率的におこなっていくか、道筋をつけていきたいようです。確かに、施設・建造物をなんでもかんでも永久保存していくのは関係機関の負担を増やすばかりであり、適切な選択と方法論を求め...【受贈】岡本健一郎《年次大会共通論題》「京都鉄道博物館の活動と鉄道文化財の保存」(2023年度『年次大会企業の社会連携活動について考える』、京都鉄道博物館)
岡本健一郎さんより標記論文の抜刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。17世紀半ば~18世紀前半という日本近世史研究では一般的に史料の残存状況がよくないとされる時期につき、対馬藩(現長崎県域)の郷村社会における海事の対応を「対馬宗家文書」を丹念に分析しながら検討しています。その際、当時国内一般的な海村とは異なって朝鮮国との通信・貿易の窓口を担う特性と先行の対馬藩領郷村構造論とを踏まえながら、当該社会ならではの対応を位置づけようとしました。以下は、論文をひととおり読んでの個人的な感想です。1.研究史における位置づけかたについて。対馬藩領における海事といえば、大まかに(1)国内船の海難事故処理、(2)朝鮮船・唐船を中心とする外国船が漂着事故をした場合の処理、(3)朝鮮船を中心とする外国船の...【受贈】岡本健一郎「対馬藩の諸船対応と郷村構造」(長崎歴史文化博物館『研究紀要』第18号、2024年3月)
下田悠真さんより標記論文の抜刷を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。先行研究が多数あり一般的な歴史ファンのあいだでも著名な坂本龍馬につき、彼が襲撃されて死去する慶応3年(1867)における動向・身分・構想を検討しています。最先端の議論とそれに対する筆者の見解を、興味深く読ませていただきました。以下は、論文をひととおり読んでの個人的な感想です。1.論文の構成を整理しなおす余地があるのでは、と思います。「はじめに」を読めば、筆者が挙げる論点の1点目は……「第三章で論じる」2点目は……「第二章で論じる」3点目は……「第四章で論じる」その他として「上海渡航説について再検討」を……「第一章で」(掲載誌2頁)と、パッと見で錯綜しているように感じます。論文は、時系列、設定する論点、章立ていずれもが整...【受贈】下田悠真「慶応三年の坂本龍馬―動向・身分・構想―」『法政史論』第51号(2024年2月)
下田悠真さんより標記論文の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。表題にある真木和泉(本名:保臣〔やすおみ〕、文化10〔1813〕~元治元年〔1864〕8月)は、筑後国久留米藩士としてキャリアをスタートさせ、薩摩藩や長州藩とも接近しながら討幕と尊王攘夷で活動した幕末の志士の一人です。論文では、こうした立場を一貫させたわけでなく、晩年は尊王攘夷の理想を追求しつつ、討幕については「幕末政局の変動に伴って主張を柔軟に変え」(掲載誌33頁上段)たことを指摘しています。以下は、論文をひととおり読んでの個人的な感想です。1.「はじめに」で真木和泉のプロフィールに触れていないので、一見、幕末維新史研究者のあいだではわざわざそれを説明するまでもないほどの人物なのかと思いきや……第1章で触れています。...【受贈】下田悠真「真木和泉と幕末政局―尊王攘夷論としての『討幕』の意義に注目して―」『法政史論』第50号(2023年2月)
岩下哲典先生より標記論文の別刷を1冊、再び贈ってくださりました。ありがとうございます。この別刷は昨年3月にいただいているのですが……おそらく、あまりにも多方面に、誰に贈ったか覚えきれないぐらいの冊数を発送されているのだろうと思います。しかしながら、この論文は私の専門的な研究テーマと結びつくものなので、すでにいただいている1冊目を疑問点のメモ書き用に、今回いただいた2冊目は永久保存用に、それぞれ取っておこうと考えます。【受贈】岩下哲典「『ペリー来航予告情報』と薩摩藩―別段風説書と藩主斉彬・弟久光、家老・長崎聞役、藩外協力者箕作阮甫など―」『青山史学』第41号(2023年3月)
researchmapの資料公開コーナーにおいて「××都道府県内の自治体史誌と近世史用語『異国船』」一覧表を追加しました。追加したのは、江戸時代「鎖国」期に外国船対応で重要な歴史を有するといえよう和歌山・新潟・神奈川・福岡・長崎・宮崎・鹿児島・兵庫の8県です。先月投稿済みの北海道・千葉と合わせて計10道・県になりました。なぜ宮崎県が入るのか訝しく感じるでしょうが、宮崎県域は山口・福岡・長崎・鹿児島県などと比べれば「鎖国」期に外国船と応接した件数こそ少ないものの、その割に唐船漂着事件をテーマとした研究論著の発表数が多くあり、自治体史誌における言及との相関が注目されるゆえです。※リンクは下記。https://researchmap.jp/kamoga4ra/published_worksコーナーにも注記したと...【備忘】researchmap>資料公開「××都道府県内の自治体史誌と近世史用語『異国船』」一覧表の追加
地方史研究協議会へ投稿していた標記の記事を掲載する『地方史研究』第74-2号(通号428)が完成し発行されました。案内した新刊は、A5判、全350頁、本体8,500円+税、清文堂出版、2023年8月刊のもので、記事の掲載は161~162頁です。三重県域を対象に近世の藩史を検証しつづける著者3冊目の単著です。過去に完成書2冊を私へも贈ってくださったこともあり、そのお礼を兼ねて今回も案内記事を投稿しておりました。https://seibundo-pb.co.jp/index/ISBN978-4-7924-1525-9.html【記事】鴨頭俊宏《新刊案内》「藤谷彰著『津藩領国支配と地域社会』」『地方史研究』第74-2号(2024年4月)
鹿毛敏夫先生より標記の新刊を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。書名にある麻田剛立(享保19〔1734〕~寛政11年〔1799〕)は、豊後国杵築藩領(現大分県杵築市)出身の医者・天文学者・解剖学者です。大坂へ移ったのちさらに天文学の研鑽に努めて、安永7年(1778)、オランダから輸入したイタリア製の望遠鏡で月面のクレーターを観測したこと、当時の暦(宝暦暦)になかった日食を予言し的中させたこと、が有名な功績に挙げられましょう。著者は、戦国時代史を専門としつつ、平成20年(2008)の『月のえくぼ(クレーター)を見た男麻田剛立』(くもん出版)をはじめ麻田剛立に関する研究論著もさまざま発表していました。標記新刊の場合は、麻田剛立が高橋至時をはじめとする後進を育てた大坂の天文塾「先事館」に焦点...【受贈】鹿毛敏夫著『近世天文塾「先事館」と麻田剛立』(吉川弘文館、2024年2月)
https://researchmap.jp/kamoga4ra/published_works?frame_id=842673専門の研究テーマとは別途、趣味で取り組み平成30年(2018)よりデータ分析の成果を順次公表していく仕事について、あらかじめresearchmapの資料公開コーナーへ投稿してみました。学術誌上では、6年ほどかけ中国四国地方9県と三重県との計10県につき対象資料を分析した成果を公表していますが、このペースだと全47都道府県の分析成果を公表しおえるまであと30年ぐらいもかかってしまいます。調査自体は平成28年度(2016)にすでにおこなっており、調査の成果をこのまま温存しておくのはもったいないので、一部のデータを《予稿資料》として別途公表してみることにしました。ひとまず、北海道内で刊...【備忘】鴨頭俊宏《予稿資料》「北海道内の自治体史誌と近世史用語『異国船』」一覧表
中国四国歴史学地理学協会に投稿していた標記の論説を掲載する『年報』第19号(査読なし)が完成し東広島市の自宅に配達されました。掲載は21~36ページで、奥付に刻まれた発行の日付は2024年3月31日です。この《論説》は、専門の研究テーマとは別途、趣味で取り組み平成30年(2018)より論文発表を始めているテーマ「自治体史論」につき、蓄積中のデータを順次公表していく仕事の一環です。具体的には、香川県をフィールドとしつつ近世史用語「異国船」を検索のキーワードに定めながら、県域で発行された自治体史誌のうち近世通史編を含む冊すべてを読んだ成果を一覧表にまとめました。そうして、当該県域における史誌近世編の編さん傾向を見とおす道筋をつけようとしています。ただ、本稿の場合は、テーマ設定の段階から問題点がありました。香川...【業績】鴨頭俊宏「香川県域の自治体史誌と近世史用語『異国船』」『中国四国歴史学地理学協会年報』第19号(2024年3月)
佐藤隆一先生より、標記論文の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。佐藤先生は、9年前に出版された単著『幕末期の老中と情報―水野忠精による風聞探索活動を中心に―』(思文閣出版、2014年)において、有名な江戸幕府老中水野忠邦の息子で同じく老中を務めた水野忠精(みずのただきよ)をめぐる情報の歴史をまとめられています。今回の論文では、これら2人の老中に侍講として仕えた儒者、塩谷宕陰(しおのやとういん)に着目し、彼がオランダ国王の開国勧告書に対して著す意見書を解説しました。ただ、比較対象となりうる他の識者が書き残した意見書は少ないため、今後さらなる史料の発掘が求められる旨も説いています。【受贈】佐藤隆一「アヘン戦争情報と塩谷宕陰『通商利害論』」『青山史学』第41号(2023年3月)
西海賢二(にしがいけんじ)先生より、標記の会報を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。この会報には、西海賢二「三遠信美流れの結節点―限界の山村暮らしから(14)~147年ぶりに復活した豊田市小田木人形座によせて~」と題する論考が掲載されています。その論考は、諸般の事情から現愛知県豊田市稲武町域の歴史編さん事業において自治体史『稲武町史』民俗資料編(稲武町役場、1999年)で写真の紹介のみにとどめた「小田木人形座」につき、150年近く途絶えていたものが令和4年(2022)に復活する経緯を論述しています。【受贈】常民文化研究会『コロス』第172号(2023年2月)
中国四国歴史学地理学協会へ投稿していた標記の査読なし論説を掲載する『年報』第18号が、3月31日付で完成し発行されておりました。昨日、東広島市の自宅にも届いております。この論説は、専門に取り組むものとは別途、趣味で取り組んでいる研究テーマにつき、平成30年(2018)から蓄積させているデータを順次公表する仕事の一環です。ここでは、私の出身地愛媛県をフィールドとしつつ、近世史用語「異国船」をキーワードに定めながら、県域で発行された自治体史誌のうち近世通史編を含む冊すべてを読んだ成果を一覧表にまとめました。そして、江戸時代いわゆる〝小藩分立〟だった県のタイプにおける史誌編さん傾向を見とおす道筋をつけようとしています。なお、掲載表について1ヶ所、修正点が残りました。掲載誌17~18頁掲載表1の№7・8いずれも『...【業績】鴨頭俊宏「愛媛県域の自治体史誌と近世史用語『異国船』―小藩分立タイプの県における編さん傾向―」『中国四国歴史学地理学協会年報』第18号(2023年3月)
山口県県史編さん室より標記の完成誌を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。山口県史編さん事業をめぐり私の場合は、直接参画しておらず、この雑誌へも専門テーマに関する小論文を1本、趣味で書いた小論文を2本、投稿しただけです。なぜ私にも贈ってくれたのだろうかと不思議に思い添状を読んだら、この第31号が最終号とのこと。理由はそこにあるようです。【受贈】山口県県史編さん室『山口県史研究』第31号(2023年3月)
岩橋清美先生より、標記論考の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。題目にある「赤気」(せっき)とは、ここでは低緯度オーロラを指す、史料用語です。『国語辞典』をいろいろ調べれば、彗星のことを指す旨書かれています。しかし論考では、彗星と区別をつけつつ、彗星に対しその現象が明和7年(1770)時点でいかに認識されていたのかを、さまざまな史料を読みながら検討しています。【受贈】岩橋清美「『赤気』と近世社会―明和七年の『赤気』をめぐる人々の対応と認識―」『國學院雑誌』第123-2号(2022年2月)
西海賢二先生より標記の編著書(A5判、293頁、本体6,900円+税)を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。「あとがき」によれば本書は、西海先生の還暦を記念して刊行された論文集であり、近年の民俗学が社会学に接近しつつ歴史学と乖離していく動向に対し、日本の中世~近代を舞台に歴史と民俗の親和性を改めて目指すものとしています。【受贈】西海賢二編『山岳信仰と村落社会』(岩田書院、2012年)
西海賢二先生からは、続いて標記の会報1冊も贈ってくださりました。ありがとうございます。会報は歴史学を目的とするものではないものの、55~93頁に、西海賢二《特別寄稿》「石鎚山麓周辺のヒマヤ・サンヤ・女人宿をめぐって」が掲載されています。【受贈】石鎚敬神婦人会報『たかね』第54号(2022年7月)
西海賢二先生からは、続いて、標記の書評を掲載する会報1冊も贈ってくださりました。ありがとうございます。今回批評された近世の旅と藩:米沢藩領の宗教環境 原淳一郎 本 通販 Amazon(合同会社小さ子社、A5判、全292頁、2021年、本体6,800円+税)は、日本近世の社寺参詣史につき、米沢藩領を主な素材としつつさまざまな学問的視点を踏まえながら、最新の研究成果や展望を論じたものです。書評は、会報の全面を用いるほどの文字数で掲載されています。【受贈】西海賢二《書評》「原淳一郎著『近世の旅と藩米沢藩領の宗教環境』を読む」『コロス』第171号(2022年11月)
新居浜高専における授業を終え帰路に立ち寄った石鎚神社会館「西海文庫」(愛媛県西条市)で、西海賢二先生より標記の会報を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。この会報では、安藤久夫「連谷村よもやま話―奥三河の山里から(2)―」西海賢二《史料紹介》「江戸中期の越後からの西国巡礼記」の2本を掲載しています。前者は、現愛知県豊田市域の旧山村をめぐって西海賢二「三遠信美流れの結節点―限界の山村暮らしから(5)小馬寺考~小馬寺の信仰が衰退した経緯を生業体系の変化から読む~」『コロス』第157号(2019年)から民俗学の見地を踏まえつつ話を広げたもの、後者は、宝暦9年(1759)越後国魚沼郡の人物が57日間におよぶ西国巡礼を認める史料を紹介したものです。【受贈】常民文化研究会『コロス』第170号(2022年8月)
日本福祉大学知多半島総合研究所より標記の完成誌を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。この号には、シンポジウム「古代・中世の知多半島―文献史学と考古学―」の記録ほか、7本の講演記録・論文・研究ノートと2021年度活動記録が収録されています。【受贈】日本福祉大学知多半島総合研究所『知多半島の歴史と現在』№26(2022年10月)
11月28日(月)、喪中の葉書が届き、県立広島大学名誉教授の松井輝昭先生が先月亡くなっていることを知りました。享年74とのことです。松井先生は、専門は異なるものの、約13年前に開催された市民向け講座「鈴峯オープンカレッジ」(於旧鈴峯女子短期大学)でお世話になるなど、個人的にご指導・ご鞭撻をいただいておりました。正直、大変驚いております。【訃】県立広島大学名誉教授松井輝昭先生