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2015/03/30

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  • なるほど!と思う日々’(578)社会をつくる人間は<自由>を嫌った。

    伊藤整が「組織と人間」の中で、やはり人間は自由を嫌うと述べている。・・・家庭を持つもの、妻を持つものは、その家族、その妻が、その幸福を社会組織の中にはめ込まれることに見ているから、決して自由であることはできない。我々は家族によって、即ち性と肉親間の組織を好むという危険な本能によって離れがたく、社会や政治の組織にハメこまれる根本傾向を持っている。心理学者フロムは我々が自由を恐れて、自由から逃走すると言っているけれども、それは我々の疫病ではなくして、我々の正常な本能である。社会というものを作る本能をもっていた人間は、初めから自由を嫌った。多分原始林の生存競争の中に居た時、キバも爪も持たない人類は、組織を持つことによって敵と戦い、自己を保存することが出来たのであろう。そして、我々がその中に安全さを見出したこの組織なる...なるほど!と思う日々’(578)社会をつくる人間は<自由>を嫌った。

  • なるほど!と思う日々(576)文明は不自由さの産物なんだ!

    ジャンジャック・ルソーは、人類が柵をつくるようになったときに文明が生まれたと定義している。「世の中のほとんどの人は自由なんて求めてはいないんだ。もし本当に自由を与えられたりしたら、たいていの人間は困り果ててしまうよ」・・・村上春樹は<海辺のカフカ>の中で言っている。「もっともオーストラリア大陸のアボリジニだけはべつだ」「彼らは柵を持たない文明を17世紀まで維持していた」「彼らは根っからの自由人だった。好きなときに好きなところへ行って好きなことをすることができた」イギリス人がやってきて家畜を入れるための柵をつくったとき、彼らはそれが何を意味するのかをさっぱり理解できなかった。そしてその原理を理解できないまま、反社会的で危険な存在として荒野に追い払われた。「だから君もできるだけ気をつけたほうがいい。結局のところこの...なるほど!と思う日々(576)文明は不自由さの産物なんだ!

  • なるほど!と思う日々(576)日本もグローバリズに翻弄されるのか?

    今やグローバリゼーションとかで、世界中が白人トリックに巻き込まれ、のんびりとマイペースで生活するなどとのんきなことを言っていられなくなってきた。*マハティール前マレーシャ首相の言葉を引用する。・・・新世紀を迎えるにあたって注意せねばならないことは、グローバリズムの中でモラルなき巨大資本が国境を越え、政府を無視し、貧しい民を無視して、ただ利益ばかりを追求していることです。アジアの富の蓄積を為替投機家が一晩で崩壊させ、民衆を失職させ、暴動を巻き起こす。冷戦後の現在は<絶対資本主義>ともいうべき無慈悲な怪物が歩き出している。資本は巨大であればあるほど利潤効率がいい。アジアの発展途上国がいかに固有の文化、価値を維持しながら、この手ごわい相手と向き合うかが、今後の課題です・・・*この度、トランプ米大統領が来日した。この数...なるほど!と思う日々(576)日本もグローバリズに翻弄されるのか?

  • エッセイ(535)三鷹三田会麻雀会・裏方のご苦労。

    昨日令和最初の第256回三鷹三田会麻雀分科会例会が開催されました。小生、52名参加中、第10位に入賞いたしました。・・・そのことより、今回は、裏方の大変さを報告いたします。・・・大会は4回戦を戦いますが、その都度各自の勝敗伝票が幹事に手渡され、主表に転記されます。最終的にK幹事が、パソコンにインプットし、結果が正しいかどうかを確認します。その際、AIの助けを借りるのですが、今回「合っていないよ」という結果が出ました。となると、どこに原因があるか?手作業で徹底的に確認します。「主表に転記した時の間違いか?」「各自の伝票の間違いか?」各自の伝票をベースに、52名分、大変な作業が始まりました。およそ1時間余り。他の連中は、既にパーティー会場に移動して呑気に飲み食いしているのです。「分かりました。伝票集計の際の間違いで...エッセイ(535)三鷹三田会麻雀会・裏方のご苦労。

  • なるほど!と思う日々(574)「文明」(1)新幹線のぞみ

    *ミネルヴァの梟は夕暮れに飛び立つ*ボクも既に傘壽を超えた。せいぜいこの世における残り少ない時間を「なるほど!」と楽しませてもらおう。そのうちにボクなりの何かが生まれるかもしれないことを期待しつつ・・・。「女の回廊」は、出版を目指すことにして、ブログからは外します。今回からブログに適した題材として「なるほど!と思う日々」に変更することをお許しください。1.「文明」今から20年以上前の話である。奈良の叔父が長年の闘病の末亡くなった。午前11時から葬儀とのこと。日帰りで参列するため、東京駅発6時56分の<のぞみ>を手配する。自宅から中央線最寄り駅の武蔵境に着いたのが6時過ぎ。余裕のない状態であたふたするのは嫌だから念のため7時33分のに切り替えてもらった。しかし、東京駅に着いたのは6時50分。変更しなくても間に合っ...なるほど!と思う日々(574)「文明」(1)新幹線のぞみ

  • 女の回廊」(11)目黒トンキの豚カツ

    「今日は豚カツでも食いに行くか・・・」「トンカツ、いいね」目黒の豚カツ屋は開店早々だったが、既にカウンターは満席だった。やむなくボクらは後ろで客が食べる様子をしばらく眺めていなければならなかった。食べやすいように包丁を入れた揚げたての豚カツを、ホッホと言いながら食べている。キャベツは食べ放題だった。細長く繊細に切られたキャベツは楽々と客の口に収まり、あっという間に皿は空になる。間髪を入れずに「はい、どうぞ!」と威勢よくキャベツのお代わりが盛られる。食べ終わた客が支払いのお札を財布から引き出すと同時に、「はい、ありがとうございました!」と元気の女子店員からつり銭が渡される。これも間髪を入れずだ。こうして客も次から次へと気持ちよく回転させられていった。権之助坂の10円寿司へも行った。「割り勘だぞ」藤原の意図にも気づ...女の回廊」(11)目黒トンキの豚カツ

  • 小説「女の回廊」(10)道玄坂のインドカリー

    酒ばかりでなく、藤原は食にも詳しかった。「安くて美味いところ?いいだろう。案内しようじゃないか」渋谷では道玄坂のインドカリーだ。狭い所にむりやり客の居場所をつくったようなひしゃげたスペースに、テーブルが重なり合うように4つある。不愛想なおねえさんが出てきて、黙って突っ立った姿勢で注文を待っている。とても客を歓迎している態度ではない。・・・早いとこ決めてよ。ややこしいのでなく・・・藤原がおねえさんの期待に応えるように、メニューの中から何も具の入っていない一番安いムルギーカリーを指さして「これっ」と言って頼むと、他の3人も「おれも」「おれも」と連呼した。たぶん作ると言ったって大なべから掬いだしてきたきただけだろう。あっという間にテーブルに4皿そろった。白いご飯の築山に、具らしきかたまりは見えない。こげ茶色のカレーが...小説「女の回廊」(10)道玄坂のインドカリー

  • 小説「女の回廊」(9)下宿仲間のリーダー藤原一樹のこと

    ボクの鼻先にあぐらをかいた藤原一樹。彼はこの下宿八人衆のリーダー的存在だった。ボクが初めてこの下宿を訪れた時、最初に受け入れてくれたのは彼だった。「ごめんください・・・」おずおずと案内を請うたボクに対して、玄関先に顔を出したのは藤原だった。既に下宿の主のような顔をして。体育会系の体躯で、しかし、ニコッと笑いかけてきた顔は屈託がなく、まさに・・・キミのことは引き受けた・・・と言っているようだった。彼は東京で浪人生活を2年やって、今年医学部に合格してこの川崎市木月の下宿に入ってきた。他のものより年かさだったし、東京での経験が豊富だったので、週末になるとみんなを渋谷など、都心へ連れ出した。「なに?キミたち<恋文横丁>知らないの?だめだなあ。じゃあ先ず渋谷へ行こう・・・」彼は大きな目をくりくりさせ、魅力的な街の名前を振...小説「女の回廊」(9)下宿仲間のリーダー藤原一樹のこと

  • 小説「女の回廊」(8)奥さんのボクに対する真意は?

    その後、ボクが奥さんと酉の市に行ったことは、誰にも知られなかった。誰も知らないということは、奥さんがばらしていないということだ。そのまま日にちが過ぎるにしたがってボクは胸苦しくなっていき、深読みするようになった。・・・あのことは、奥さんの計画的行動ではなかったのか。偶然のように見せかけて、他のものが出払ったタイミングに合わせて、ボクに照準を合わせてきたのだ・・・ボクはあのときの奥さんが抱きついてきた感覚をまざまざと思い浮かべた。日を追って真実を知りたい、誰かにしゃべってしまいたいという思いに駆られた。夕食前、ボクが何も手がつかずそんな気持ちに浸っているとき、ドアが開かれ藤原が覗いた。「夕食の後、連中が来るんだ。付き合ってくれないか?8時ごろ・・・」麻雀の誘いだ。「うん,分かった」と無意識で返事すると同時にボクは...小説「女の回廊」(8)奥さんのボクに対する真意は?

  • 小説「女の回廊」(7)浅草・鷲神社の酉の市での奥さんとボク

    浅草・鷲(おおとり)神社の狭い入り口は、すでに参拝客が大通りまではみ出してあふれていた。すでに夜のとばりが辺りを覆っていたが、境内には熊手を売るテント小屋が、空を覆うように立ち並んでいた。拝殿に向かう通路の両側からせり出すテントの合間からのぞく曇り空を背景に、その張りを付けたテントの先まで飾り付けられた大小の熊手が、たくさんの裸電球に照らされて、赤や黄色に彩られ、宝石のようにキラキラと輝いている。・・・落ち葉をかき集めるような熊手に宝船に乗った七福神とか、大小小判、松竹梅、おかめの面とか、招き猫を飾ったものもある・・・酉の市も当初は実用的な熊手が売られていたらしい。発祥は江戸時代らしいが、収穫祭みたいなもので、実用的な農機具や古着などと一緒に熊手も売られていたのだ。それが、「運を書き込む」「金銭をかき集める」道...小説「女の回廊」(7)浅草・鷲神社の酉の市での奥さんとボク

  • 小説「女の回廊」(6)下宿仲間を支配するクロちゃん!

    食事は通いのおばさんが作ってくれていた。おばさんは奥さんと異なり、痩せて骨ばっていて、50代と思われる。色黒で、暇さえあればタバコをくわえていた。指先はヤニで真っ黒に変色していた。ボクたちは彼女にクロちゃんという愛称を付けたが、ちゃん付きにはふさわしくない怖いおばさんだった。「あたしゃ、殺し以外は何でもやったからね・・・」くわえ煙草でボクらをぎろっとした目線を飛ばし、衝撃的な言葉でボクらを威圧しコントロールした。「なんかやばいところから派遣されたんじゃないの?」商学部の酒井が社会学的な見地から意見を述べると、「徹底的に寛容な奥さんだけじゃわれわれがつけあがることを懸念した劇薬だな」医学部の藤原は医学的な見解を示した。「奥さんが配慮したというわけ?」ボクが疑問を呈した。「あの奥さんがそんなことを考えるわけがないじ...小説「女の回廊」(6)下宿仲間を支配するクロちゃん!

  • 小説「女の回廊」(5)男を魅惑する下宿の奥さん

    しばらく奥さんも黙っていた。・・・狭いタクシーの中、こんな状況が何時間も続くのでは息苦しくてたまらない・・・とボクは思い始めていた。「あら野球をやっているわ・・・。あなた、野球やるの?」多摩川を渡るところで彼女は外を見ながら訊いてきた。この言葉をきっかけに会話が始まった。「いえ、・・・」・・・ボクが野球なんかやれるわけがない・・・「あなた、パチンコがお上手なのね?」「・・・」「だって、いつも景品をいっぱい抱えて帰ってきたじゃない」ようやく、ボクの現実に奥さんの話がつながった。奥さんはそんなにおしゃべりではなかった。むしろ話すより、何か他のことを考えている方が多かったかもしれない。だからといって、初めて<女>を意識したボクに対して、<男>を意識している風にはまるで見えない。・・・何を考えているんだろう・・・ボクは...小説「女の回廊」(5)男を魅惑する下宿の奥さん

  • 小説「女の回廊」(4)タクシーで浅草へ向かう

    人は時として、ある日予感したことを現実のものとして目にすると、その善悪を判断することなく、これを自らの運命としてやすやすと受け入れ、邪悪な神の投げ放った網の中へ躊躇なく入っていくものだ。奥さんは、当然の成り行きのようにボクを従えて歩き出した。綱島街道へ出ると、中華店の前にタクシーが駐車していた。奥さんはつかつかと近寄ると、ドア窓を叩いた。「は?」運転手は窓を開け顔を出した。口には楊枝がくわえられている。「ねっ、浅草まで行ってくれへん?」運転手はあわててドアを開け、車を降りて怪訝な顔をして奥さんを見つめた。いつの間にか楊枝は口から外されていた。ボクと同様、関西弁にも違和感を持ったようだが、なんといってもめったにない遠距離客だ。しかもこの辺では見かけないお金持ち風のお客だ。「浅草まで?」運転手は姿勢を直立不動に立て...小説「女の回廊」(4)タクシーで浅草へ向かう

  • 小説「女の回廊」(3)下宿の奥さん

    ・・・パチンコにでも行くか・・・そう決断した時だった。背後でドアが開き、下宿の奥さんが出てきた。・・・どこかへお出かけだな・・・いつもの薄手のセーターに短パンという下宿着ではない。薄いブルー地に、淡いピンクの花びらをあしらった和服姿で現れた。花びらと同系のピンクの帯でそのしなやかな姿態をきりりと締め上げている。・・・下宿のおばさんて感じじゃないよね。本職はどこか都心のクラブのママとしてご出勤なのかな・・・夕方になると、時々和装で出かける奥さんのことをみんなで噂していた。そういう点ではちょっと風変わりな下宿の奥さんだった。アパートの両サイドは畑で、まだ建って間がない木の香りの匂う、奥に長い総二階建てのシンプルな直方体の建物に、コンクリートの踏み石を二段上がって入る玄関が付録のように付いていた。・・・今日もご出勤な...小説「女の回廊」(3)下宿の奥さん

  • 小説「女の回廊」(2)大人になりきらない

    今日はそのリーダーがいない。・・・さて、ボクはどう行動すべきか・・・漱石の言葉を借りれば「腹の中の煮え切らない、徹底しない、ああでもありこうでもあるというような海鼠のような精神を抱いてぼんやりしていては、自分が不愉快ではないかしらんと思う、いわば病気に罹っていた人」にまでも至っていないほどの子どもの領域を漂っている、ボクは、確たる悩みすらも意識しない子どもだった。当時、1965年には日韓条約批准反対の国会包囲デモが、学生3千人労働者1万4千人を集めて行われ引き続き全共闘大学紛争が全国的な広がりを見せていた。都心から離れたこの日吉でも、授業料値上げ反対の初の全学ストライキをおこなうなど、その余波は少なからず存在していた。<授業料値上げ反対!><学生による自治を勝ち取ろう!><ベトナム戦争反対!>などのポスターや立...小説「女の回廊」(2)大人になりきらない

  • 小説「女の回廊」(1)

    「女の回廊」これは、一人の料亭の女将の物語である。・・・時の流れを感知する能力があり、それを活かす能力があれば、料亭の女将でも国の経済を左右し、政治を動かすことも可能なのだ・・・十一月も後半、中間試験が終わって、他の下宿仲間はすべて出払っていた。冬の入りだというのにいい天気だ。・・小春日和っていうのかな、こんな日にはふつう外出するよな・・・ボクは自嘲気味につぶやいた。そういえば、上京して以来一人で外出らしき外出はしたことがない。…通学は別として。・・・上京というのはおかしいか。ここは東京都じゃなくて、神奈川県の川崎市だもんな・・・ま、北陸金沢から見れば、川崎市も首都圏だから、ボクの意識としては田舎からのお上りさんだから上京ということになるのだ。大学の教養課程の2年間を過ごしてアパートは東横線日吉駅と元住吉のほぼ...小説「女の回廊」(1)

  • エッセイ(534)懐かしの茨城ゴルフ倶楽部

    「懐かしの茨城ゴルフ倶楽部」ボクはここのメンバーだったんだ。Bクラスだったけど、優勝したこともあったんだ。昨日、サロンパスカップで渋野日向子(20)が初優勝を果たしたのをテレビで観戦していた。今や、思い出に浸る年代になったことをしみじみと悟らされている。エッセイ(534)懐かしの茨城ゴルフ倶楽部

  • 小説「ショック」(3)

    「小説「ショック」これまでの2回、登場人物の名前と写真がゴチャゴチャで分かりにくい。ここに改めて書き直しをお許しください。舞台は公園である。賭け事に失敗したノブは、期待してくれた富豪の叔父からも見放され、今や文無しでこの公園にやってきた。すると、さらに落ちぶれたスタイルの浮浪者が、何か書類を持ってノブに近づいてきた。「おれはいま、とても一人っきりじゃいられねえんだ。おっかなくて、おっかなくて・・・」と。「何がそんなにおっかねえんだい?」ノブは聞いた。「実は、おれはドーマというんだが、明日になれば3億円の財産相続人になるんだ。そういう書類をサライ弁護士事務所からもらったんだ」「けっこうなことじゃねえか」「これまでは明日の飯が食えるあてもねえのに、悠然とこの公園で暮らしていたのに、大金が入るとなると、こうやって十二...小説「ショック」(3)

  • 小説「ショック」(2)

    小説「ショック」(2)すると、一人の男が伸晃の方へ近づいてきた。安宿のかび臭い臭気がしみついていて、髭も剃らなければ髪も櫛けらずない年寄りだ。「お前さんは、ここの常連じゃないね。ちょっとおれの話を聞いてもらいてえ。おれはいま、とても一人っきりじゃいられねえんだ。おっかなくって、おっかなくって・・・」男は真剣な顔で、手には何か書類を持って話しかけてきた。「実は、明日になればおれは3億円の財産相続人になるんだ。そうなればあそこに見えるレストランだって、おれが食事をするには安っぽすぎるというもんだ。信じちゃもらえなえねえだろうな?」「いや、ちっとも疑いやしないよ」伸晃は答えた。「おれの名前はドーマというんだ。この一週間は石炭倉庫で暮らしていたんだ。そしたら、置手紙が残されていたんだ。それが有名な弁護士サムからの手紙な...小説「ショック」(2)

  • 小説「ショック」(1)

    小説「ショック」・・・公園を個人用のアパートとして使ている浮浪者にも階級がある・・・これまでの貴族階級からなり下がった伸晃はそう思った。公園に来てみると、若々しい五月が、芽をふきはじめた木々の間から昔の女学生のようにういういしく、ひんやりと息づいていた。いろいろと事業に、というより賭け事に手を出して、ついに文無しとなった彼は、今まで住んでいたアパートをこの朝、いさぎよく捨てて出てきたのだ。家具は借金のかたにとられてしまっていた。いまこうしてベンチに腰を下ろしている彼には、友達にでもたかるか、詐欺でもやらないかぎり、町じゅうどこにも、ベッド一つ、アジの塩焼き一匹、電車の切符一枚、ボタン穴にさすカーネーション一輪ありはしないのだ。そんなわけで彼は公園を選んだのである。それというのも、彼が叔父に勘当され、これまでたん...小説「ショック」(1)

  • 三鷹通信(342)街の中は花で満ちている。

    街を歩けば、花、花、花、色とりどりにあふれている。花壇だけでなく雑草群にも!三鷹通信(342)街の中は花で満ちている。

  • 詩歌(27)そんなに急いでどこへ行くの?

    そんなに急いでどこへ行くの?オイ、オイどうした、どうした?目にも止まらぬスピードで!まさかやみくもってわけじゃないんだろうな?ちゃんとゴールに向かっているんだろうな・・・。*本田技研工業「お客様相談室」で<くまさんとスーパーカブ>で、探していただきました。昭和のマロよ、時間がないからって焦るなよ!詩歌(27)そんなに急いでどこへ行くの?

  • エッセイ(533)最先端病院の現状

    前日から足がふらつき真っすぐ歩けない。気がついたら救急車の中。途中、「野村病院も日赤もダメだ・・・」という声が聞こえたようだが、はっきり意識が戻ったのは、西東京の武蔵野徳洲会病院の個室だった。担当医だろうか、パソコンを駆使してボクの失神の原因をネットでチェックしている。そして「これだ!これしか考えられない!」と叫んだ。「外傷性肝膿瘍です。薬剤を点滴することで大丈夫でしょう」大相撲の力士がよくかかる<蜂窩織炎>、ほら勢関とかが苦労してたやつ。治療法が確定したら、高い個室に居座る理由はない。*ボクはベッドに載せられたまま、点滴をつなげたまま、荷物を収納しているキャビネットもろとも、病院内を走る、走る。*病気の原因をネットで検索することも含めて、今どきの病院の合理的なシステムだ。*そして、患者は異常があれば呼び鈴を押...エッセイ(533)最先端病院の現状

  • エッセイ(532)植木と共生する

    胃がんと共生するボクの面倒を見ているわが妻は、植木と共生している。「バラのカクテルが咲いた」・・・ベルフラワーの紫が愛らしい・・・*わがベランダは所狭しと何十鉢もひしめき合っている。*ベランダから見下ろせば、百日紅の群生!*ついに家の中までも!コーヒー、オルファ―・フォックス、アボガド、パッションフルーツと・・・。*玄関にはクンシランの花が鮮やかだ。う~ん。多すぎだけど癒される・・・エッセイ(532)植木と共生する

  • なるほど!と思う日々(573)お笑い芸人NO.1 サンドウィッチマン

    お笑い芸人NO.1と評価高いサンドウィッチマン!伊達と富澤。*確かに伊達は目立ってるよな。彼のカロリーゼロ理論*ところで富澤は?ネタ作りは彼に負うところ大!*エピソードをご披露しよう。彼らは高校時代ラグビー部だったんだよね。ある日の練習前、グラウンドは水だまり!先輩が彼に言ったね。「おい、水たまりで泳いでみろよ!」富澤「今、泳ごうと思ってたんです」・・決まったね・・・先輩たちは大爆笑!一発で決めるところ、彼のスゴイところ!なるほど!と思う日々(573)お笑い芸人NO.1サンドウィッチマン

  • エッセイ(531)自主学習グループ「日本の文化を学ぶ」

    令和の時代を迎えた今年の三鷹市民大学には残念ながら、「日本の文化を学ぶ」コースはありません。昨年度「日本の文化」のメイン講師をしていただいき、「三鷹の市民文化はレベルが高いですね。市民大学では皆様の積極的な運営に感心いたしました」という大久保喬樹東京女子大学名誉教授にお願いして、運営委員をしていた小林克彦さんを中心とする有志が「日本の文化を学ぶ」自主学習グループを立ち上げてくださいました。三鷹市創造プラザの学習センターで月に1~2回先生の講演を基にいろいろな形で活動することになりました。5月17日(金)10時から開始します。既に①浮雲と舞姫、②重右衛門の最後,破戒、③三四郎、それから、こころ等が予定されているようです。令和の時代に「日本の文化を学ぶ」大いに期待しましょう!エッセイ(531)自主学習グループ「日本の文化を学ぶ」

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