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2015/03/30

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  • エッセイ(482)今年1年を振り返って、新年に臨む

    「今年1年を振り返り、新年に臨む」今まで82年の人生で死にかけたことが2回ある。40年ほど前、首都高速道路の霞が関で外壁に車をぶつけ、意識を失い救急車で慶應義塾付属病院に運ばれた。この時は脚を骨折しただけで、命はとりとめた。そして今回、11月13日(火)だ。前日から脚がふらつき真っすぐ歩けない。予定していたK夫人のビーズ展に伺う予定だったが断りを入れた。それからの記憶がぼやけている。救急隊員に救急車に乗せられ、気づいたときは西東京市の武蔵野徳洲会病院の個室だった。傍らで、担当医がパソコンを駆使して、ああでもないこうでもないと、ボクの失神した原因を検討されていた。そして「これだ!これしか考えられない」と叫ばれたのが印象的だった。・・・マンションの外階段に障害のある脚をぶつけて、いつまでも治らなかったところから細菌...エッセイ(482)今年1年を振り返って、新年に臨む

  • 小説「ある倉庫係の死」(6)

    小説「ある倉庫係の死」(6)葬儀後、社長名、社員一同、そして自分名のお香典を持参して、帰京されたお姉さんにお目にかかった。石山からの印象とまったく異なり、しっかりした落ち着いた方だ。お姉さんは少ない口数の中から、ぽつりぽつりと彼のことを語ってくれた。会社に入る前は、夜中でもやって来て、酒やパチンコなどににからむ金銭面の無心が絶えず、お姉さんにいろいろと迷惑をかけていたようだ。葬儀にも参列しなかったことで、社内では石山に対する会社の対応が冷たいと噂している者がいるというので、ボクは社内レターを書いた。・・・この度、業務課の石山さんが不慮の事故で亡くなられました。入社されてわずか三か月、ようやく皆さんとも気心を通じ合い、これからという時でした。残念というほかありません。たまたま不運なことに土日が重なり、連絡を頂いた...小説「ある倉庫係の死」(6)

  • 小説「ある倉庫係の死」(5)

    小説「ある倉庫係の死」(5)そして、初出勤の1月8日月曜日、9時を過ぎても石山からまだ連絡がない。・・・どうしたんだ、新年早々飲んだくれているのだろうか?・・・10時ごろ、彼のお姉さんという人から電話が入った。「1月6日土曜日の未明。午前1時半ごろ、家の近くの路上で車に轢かれました」「2時に病院に運ばれ息を引き取りました。仙台市の叔父のところへ直ちに移送され火葬にふされ、今日の12時から葬儀を執り行います」という内容だった。・・・彼が死んだ?・・・ボクは一瞬声を失った。しかし、立場上悲しんでいる暇はない。やることがある。とは言っても、今から出かけても葬儀には間に合わない。折り返しお姉さんに電話をし、ご冥福をお祈りし、葬儀場と喪主を確認、弔電を社長名と社員一同で打ち、その後の手続きについてはお姉さんを窓口とし、帰...小説「ある倉庫係の死」(5)

  • 小説「ある倉庫係の死」(4)

    小説「ある倉庫係の死」(4)石山は続けた。「倉庫に自動車便を頼んでくるとき、他の人はみんな送り状に宛先とかちゃんと書いてきてくれるのに、若井くんだけはやっといてくれ!ってメモを放り投げてくるんだよね」「・・・」「・・・」みんな石山を注目している。「どうせメモに書くんなら、その手間で送り状に書いてくれればいいじゃん」「そうすれば転記のミスも防げるし・・・」彼はいつもと違う口調ではっきり言った。「確かに石山くんの言う通りだ」即座に飯島課長が反応した。・・・意外だ、いつもと違う・・・というように目を見開いて石山を見ながら。「だよな・・・」「たしかに・・・」他の営業マンも、あの小生意気な若井の鼻をよくぞへし折ってくれたというように同調した。「言うじゃん!石山さん。悪かった。これからちゃんと送り状書くから・・・」さすがの...小説「ある倉庫係の死」(4)

  • 小説「ある倉庫係の死」(3)

    「小説「ある倉庫係の死」(3)机の端っこでビールを飲みながら、石山は欠けた歯を見せながらニコニコと皆の話を聞いている。飯島課長から日本酒を勧められて、うれしそうにぐいとコップ酒を飲み干すと、いつもの死んでいる目に光が灯った。「若井くんって、けっこう身勝手なんだよね」とつぜん彼が口を開いた。ざわついていた空気が一瞬しーんとなって、みんなの目が彼に集中した「理屈っぽいわりにやることに筋が通っていないんだよね」みんなの目が石山から若井に移った。若井は入社してすぐさま頭角を現したわが社のホープと看做されている男だ。ただ、理屈っぽいのが鼻持ちならなくて、仲間だけでなく上司にも煙たがられている。この間も、くわえ煙草でデスクワークしているところを上司の権田第一営業課長に咎められたら、即反論していた。「姿勢が悪くなるとか、身体...小説「ある倉庫係の死」(3)

  • 小説「ある倉庫係の死」(2)

    小説「ある倉庫係の死」(2)案の定というか、指示されたことはちゃんとやるが、それ以上の融通は利かず、受け答えもはっきりせず、だいたい人づき合いが苦手のようだ。おまけに時々遅刻をする。息が臭い。酒が好きで、毎日朝から飲んでいるようだ。採用した責任者として後悔の念が度々胸に浮上した。しかし、皮肉なことに、彼が見直されることになったのはその酒の席でのことだ。たまに、営業の仕事がうまくいって、いわゆる<夕焼けパーティ>なるものを東京営業所所長主催でやることがある。最初は営業部員を慰労する趣旨から始まったのだが、現在では業務部や経理部も含めて東京本社全体の懇親の場となっている。部長以下幹部連中が金一封を出し合って、ビールにおつまみの気楽なものだ。たまには社長も顔を出す。「石山も呼んでやるか?」今回開かれるというので、ボク...小説「ある倉庫係の死」(2)

  • 小説「ある倉庫係の死」(1)

    ・・・この辺りもこれからは急速に変わるな・・・国道の向こう側の地上げされた更地には、重機が何台も入っている。この辺りを仕切っているS不動産が高層ビルを建てるらしい。突然背後から、ボーっとしてんじゃないよ、というように電話が鳴り響いた。・・・こんな時間に何事だ・・・受話器を取りながら腕時計を眺めた。9時を十分過ぎている。1月8日月曜日、新年早々の初出勤の日だ。「部長!石山がまだ来てないんですが。連絡もないんです!」裏通りの倉庫ビルに常駐している飯島業務課長からだ。先任の倉庫係が高齢を理由に退職したので、人手不足の折から、もう誰でもいいやという感じで面接した石山は、髪の毛は伸びほうだいだが縮れ毛のために丸まっていて、痩せた身体つきから枯れたネギ坊主に見える30歳の独身男だった。優しそうな顔つきだが、言い換えれば生気...小説「ある倉庫係の死」(1)

  • エッセイ(481)小椋佳に学ぶ今後のボクの生き方。

    癌と共生する身になってからというもの、同じ体験をされている方に殊更に関心を抱くこの頃である。先日NHKに小椋佳氏が出演されていた。ここでくだくだと業績を並べ立てる必要のない有名人だ。組織人だった頃は、知らない間に<個>を失っていたという。・・・彼は有名銀行の幹部だった・・・彼にとって<個>の喪失は大変なことと思われたそうだ。それで、生きて行くことの意味づけが必要と、挑みの連続になった。つまり、「生きて行くこと」ではなく、「生きてあること」こそ求められるべきである、と。その思いが、我々から見ると大変な業績をもたらすことになったのだ。そんな彼が白装束で出演されている。彼は胃がんの手術を受け、劇症肝炎で生死を彷徨った経験があるという。・・・その点ではボクと同じだ・・・失礼ながらボクは勝手に親近感を抱かせていただいた。...エッセイ(481)小椋佳に学ぶ今後のボクの生き方。

  • なるほど!と思う日々(563)日仏の国家の面子をかけた争いへ!

    ゴーン容疑者が自宅の家宅捜査を受け、特別背任の疑いで再逮捕された。ルノーサイドは、フランス政府の後ろ盾を武器に、ゴーン容疑者の逮捕はちょっとやり過ぎじゃないかと批判を強めていた。ここで、日本の検察は新たな容疑をほじくり出し、そう簡単に釈放するわけにはいかないと対抗しているのだ。どうも、この問題は国家の権力争いの様相を示してきた。日産サイドはその狭間でアタフタしているように見えるが、事の問題を明白にするためには、いざとなればルノーと手を切る姿勢で臨むべきだ。技術的には、ルノーからそれほどの恩恵を受けているとは思えないので・・・。独善的な見方になるのかな?しかし、今の世相はまさに、パワーを振りかざした勝ち負けの時代なのだから。・・・パワーに頼る解決策は、決して日本の、いや、人類の目指す道ではないと思うが・・・。なるほど!と思う日々(563)日仏の国家の面子をかけた争いへ!

  • なるほど!と思う日々(562)言葉の力で創る「がんと共生する社会」へ

    言葉の力で創る「がんと共生する社会」へ・・・中外製薬提供・・・。北川雄光慶應義塾大学病院病院長・日本癌治療学会理事長「いまは治療法が進歩し、告知もする時代ですから、患者さんが置かれている状況を正確に伝える言葉が医療側にも求められています」中川圭認定NPO法人乳がん患者友の会きらら理事長「患者さんの命は私にも分かりませんという言葉に、私も勇気づけられました。乳がんが再発し、肺への転移が見られたとき、統計的には余命2年ぐらいと知ってどん底に落とされたような気持でした。そのとき主治医の先生に、それはデータであって、あなたのことではないと言われて勇気づけられました」江国香織・小説家「私にも分かりませんという言葉は、人によっては冷たく聞こえるかもしれません。それを励ましと受け止められたことに、この方の生命力を感じます。そ...なるほど!と思う日々(562)言葉の力で創る「がんと共生する社会」へ

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