人間には自分という固有のあり方は存在しない。人間は常に自我として存在する。自我とは、その時々の自分が所属する構造体における自分のあり方である。構造体とは、人間の組織・集合体である。人間は、構造体に所属して、自我を持って、初めて、人間として行動できるのである。自我を持たない人間は、抽象的な存在である。人間は、常に、ある構造体に所属し、ある自我を持って活動しているのである。構造体には、家族、学校、会社、店、電車、仲間、カップルなどがあるが、それに伴って、次のような自我がある。家族という構造体には父・母・息子・娘などの自我があり、学校という構造体には校長・教諭・生徒などの自我があり、会社という構造体には社長・課長・社員などの自我があり、店という構造体には店長・店員・客などの自我があり、電車という構造体では運転手...ストレスの無い人間はいない。(欲動その16)