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ただいま読書中 https://blog.goo.ne.jp/mxd00665

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

おかだ外郎
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2015/01/19

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  • 情報転送

    「物質転送」のアイデアとして、「分子や原子に分解して送る」という「ものを送る」ものと、「どのようなものから構成されているかの情報を送って行き先でその情報を元に組み立てる」ものとがあります。ところで「情報」は簡単にコピーが可能です。するとこのアイデアはそのまま「物質複製」としてもつかえることになります。3Dプリンターで同じものをいくつも作るのと似ています。同じことを考える人は多いようで、今日の漫画もそのアイデアから始まります。【ただいま読書中】『見かけの二重星』つばな作、講談社、2011年、590円(税別)ごく普通の女子高生の綾子さんが、「天才さん」に「転送」実験のはずだったのに失敗から身体を「複製」されてしまうことから話は始まります。ところが3Dプリンターとは違って、複製のための材料はどこにも用意されていません...情報転送

  • 明治政府の宗教の取り扱い

    明治政府は、江戸時代に京都の天皇家には神棚と並んで仏壇もあったのに「廃仏毀釈」でそれを捨てさせて「純粋な神道の教祖」扱いにし、明治憲法に「信教の自由」を謳いながら神道は宗教と言うよりは「臣民の義務」扱いにしています。これは日本が目標とするべき「西洋列強」の強さが「科学技術と軍備」だけではなくて「一神教と王権の両立」によって成り立っている、と捉え、それを日本にも取り入れようとしたからではないか、と私は考えています。だからといって、切支丹弾圧をしてきた歴史から一神教のキリスト教を国教として取り入れるわけにもいきませんし、仏教は各派閥の争いが激しすぎます。ならば一神教に一番近いものということで神道が選択されたのでしょう。ところで西洋には西洋で、聖俗の血みどろの争いがあったのに、それは日本では注目されていなかったのが、...明治政府の宗教の取り扱い

  • 口が上手い

    「店を支援しなければならない」とか「政治家には会食が仕事」とか「政治資金パーティーは不要不急ではない」とか、官僚や政治家は「国民に守らせる決まりを自分は守らないこと」については言い抜けが実にお上手ですね。たぶん「頭が良い」のでしょうが、「頭が良い人」と「良い人」とは別物だ、と感じるのは、頭の良さでも握っている権力でも彼らにかなわない庶民のひが目でしょうか。【ただいま読書中】『東大という思想──群像としての近代知』吉見俊哉・森本祥子編、東京大学出版会、2020年、3500円(税別)「東大」とは日本では「ブランド」です。テレビ番組でも「東大生」や「東大教授」は一種独特の扱われ方をしています。もっともこの「ブランド」は国内専用で、国際的には必ずしも通用してはいないことに留意する必要はあるでしょう。「東大」とは「レガシ...口が上手い

  • 輪行

    先日読書した『はじめよう!ソロキャンプ』(森風美)に「電車(や飛行機)に乗ってソロキャンプ」という話がありましたが、「電車に乗って自転車旅行」もあります。それが「輪行」です。自転車大国のオランダでは自転車を丸ごと持ち込める電車もあるそうですが、日本ではまだそれは難しいので、自転車をバラして袋に詰め込んで「手荷物」として持ち込みます。バラしやすくなっている専用の自転車もあります。昭和五十年代に私が輪行をしていたときに夜行列車に乗るとよく輪行袋にしまわれた自転車がデッキや通路に置いてあって「お、仲間かな」と思っていましたが、実はそのほとんどは競輪選手のものだったのかもしれません。【ただいま読書中】『はじめての輪行』内藤孝宏著、洋泉社、2016年、1500円(税別)乗っていたママチャリが壊れたためにたまたま折りたたみ...輪行

  • 緊急

    「緊急事態宣言を出すかどうか、今週中ゆっくり時間をかけて検討する」なんて首相が言っていましたが、これはつまり「これまで想定や準備を全然していなかった」とか「緊急とは数日以上のことを意味する」とか言っているわけです。こんな人たちに「緊急事態」の舵取りを任せていて、大丈夫?もしも医者が「ああ、この患者さんは死にそうだね。だったら緊張感を持って数日間注視して、それから治療をどうするか決定しましょう」なんて言ったら、袋だたきでは?【ただいま読書中】『コンコルド・プロジェクト』ブライアン・トラブショー著、小路浩史訳、原書房、2001年、1900円(税別)https://www.amazon.co.jp/gp/product/456203419X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative...緊急

  • 「ぼっち」と「ソロ」

    「ひろしです」の自虐ネタで一時売れていたひろしさんが、最近なぜか「ぼっちキャンプ」で“復活”して、テレビに出たりDVDまで発売したりしています。「ぼっち」というネーミングには彼のお得意の自虐ニュアンスが入っていますが、それで人気が出ると「ソロキャンプ」という格好良いネーミングで実行する人が増えているそうな。そういえば「ぼっち飯」も悲哀漂う言葉だったはずですが、最近の「個食」「黙食」ブーム(?)だとそれが当たり前になっているわけで、だったら「ソロ飯」と格好良く言っても良いのかな。淋しい感じはぬぐえませんけれど、気の持ちようです。【ただいま読書中】『はじめよう!ソロキャンプ』森風美著、山と渓谷社、2012年、1300円(税別)キャンプ好きの著者は、誰とも予定が合わなかった日にどうしてもキャンプをしたいとソロキャンプ...「ぼっち」と「ソロ」

  • むかし習ったこと

    飯ごう炊さんで私は「蒸らすときに飯ごうをひっくり返す」と教わりました。ところが最近では「ひっくり返す必要はない」となっているそうです。あれまあ。実際に両方を試してみた人も多いようですが、その結果を読むと「大差ない」が結論のようです。何でも試してみないといけないんですねえ。ちなみに「スパゲッティ(乾麺)を茹でるときに塩を入れる」と私はむかし教わりましたが、これは塩入りと塩無しを実際に自分で試してみて、大差ないので今はずっと塩なしで茹でてます。【ただいま読書中】『SDGsの考え方と取り組みがこれ1冊でしっかりわかる教科書』バウンド著、技術評論社、2020年、1680円(税別)世界には「環境問題」「社会問題」「経済問題」が山積していますが、それはことごとく「人の行為が原因」です。そこで2015年9月国連で「持続可能な...むかし習ったこと

  • にぎり鮨

    にぎり鮨には山葵と醤油がつきもの、と私は思っていましたが、最近のパック鮨では「さび抜き」が当たり前になっているし、回転鮨ではマヨネーズなどが最初からついているものが増えています。そう言えば本来の江戸前鮨は、板前がすべての味付けをすませているから客は出たものをそのまま口に入れる、と聞いたことがあります。すると私が持っている「にぎり鮨の常識」は、それほど古いものではなく、そして将来もあやういもの、と言えそうです。【ただいま読書中】『わさびの日本史』山根京子著、文一総合出版、2020年、2500円(税別)巻末に32ページもの「わさび歴史年表」が付録としてくっついています。私はこの読書報告ブログに書誌情報をつけていますが、奥付を探すためにこの年表を延々めくる羽目になってしまいました。本の装幀ではワサビの緑色(西洋の絵の...にぎり鮨

  • 見ているだけ

    昔の小話です。駅で汽車を待っている人が便所に行きたくなって、そこにいる人に「すみません、すぐ戻るのでちょっと荷物を見ててください」と頼んでベンチに荷物を置いたまま行って帰ると荷物がなくなっている。「ああ、誰かが持っていったよ」とベンチの人が言うから「見ててくださいと頼んだでしょう?」と怒ると「だから見てたよ」。「見ててください」を文字通り受け取って「見ているだけ」だった。現在のコロナ禍で政治家が「緊張感を持って注視する」とよく言いますが、これも結局「見ているだけ」ではないかな?常に後手後手ですから。昔のニッセンのテレビCMで「見てるだけ〜」というのがありましたが、あちらの方が買う気満々で“現場”に出かけてきちんと調べているから、政治家の無気力な「見〜て〜る〜だ〜け〜」よりはるかにマシかも。【ただいま読書中】『文...見ているだけ

  • 相続問題

    親が死ぬ少し前、私は「露骨に聞くけど、もし死んでしまったら、財産をどう分けて欲しいと思ってる?」と尋ねました。すると親は顔色も変えず「家は○○に、現金は××に」とすらすら答え、言ったことをそのまま紙に書いて「頼むわ」と。法的な要件を満たしてはいませんから正式な遺言状ではありませんが、お葬式の後で「遺志はこう」と言うとそれで相続トラブルは一切起きませんでした。これは人徳、と言うよりは、遺産がとても少なかったから、が主な原因でしょうけれど。【ただいま読書中】『親の家のたたみ方』三星雅人著、講談社(+α新書)、2015年、840円(税別)「親が死んで、どこに何がどのくらいあるのかわからず、苦労した」という話はよく聞きます。しかし親が生きている内に突然相続の話を持ち出すと、親は警戒します。財産を狙っているのか、と。ある...相続問題

  • 古稀

    本来は「古来稀(まれ)なり」の意味ですが、現代日本では「古くは稀だった」ですね。【ただいま読書中】『みんなにお金を配ったら──ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?』アニー・ローリー著、上野裕美子訳、みすず書房、2019年、3000円(税別)ユニヴァーサル・ベーシック・インカム(略称UBI。全員に一律(ユニヴァーサル)、ギリギリの生計(ベーシック)を維持できるだけの所得(インカム)を保証する制度)に興味を示す人が少しずつ増えてきています。かくいう私もそうです。私個人ははじめは驚き、次に否定的な感情を抱き、調べる内に肯定的な立場に移行していきましたし、それと同じ動きをする人が実は多いそうです。肯定論者の立場は様々ですが、AIによって無職になる人間が大量に発生する未来を憂える人や現在の格差社会を憂える人が...古稀

  • 買い物難民

    日本の田舎は消滅の危機です。公共交通機関が次々廃止され、車も持たない高齢者の買い物難民が大量発生しているのだそうです。そもそも田舎の人が「買い物」をしなければ生きていけないこと自体が、実は構造的危機なのですが(だって田舎は本来地産地消で自給自足ができる所のはずでしょう?)、それを今さら言ったところで仕方ないでしょう。若い人は車があるからまだ買い物に出かけることができます。ところが最近は、田舎のガソリンスタンドが次々消滅の危機だそうです。すると「車がないと暮らせない人」は田舎から脱出するしかなくなります。なんだか真綿で首を絞めるように日本の田舎は誰かに殺されつつあるようです。【ただいま読書中】『買い物難民対策で田舎を残す』村上稔著、岩波書店(岩波ブックレット1033)、2020年、620円(税別)買い物難民の背景...買い物難民

  • ジェンダー・ギャップ

    ジェンダーギャップ指数で見ると、国際的には日本では異常なくらい女性の地位が低いそうです。それを改善しようと思ったら「男社会」に女性ががんがん進出するしかないでしょう。で、日本で「男社会」の典型は「因習」と「暴力装置」と私は思っています。「因習」は村社会。すると村長や村議会の議長に女性がどのくらい就任するか、が一つの鍵となります。「暴力装置」は自衛隊・警察・暴力団。するとこういったところのトップにも女性が就任するかどうか、ですね。「最初の人」はとても苦労するでしょうが、それによって日本はもうちょっと住みやすい社会になっていくのではないか、と私は期待しています。【ただいま読書中】『あをによしそれもよし(2)』石川ローズ作、集英社、2019年、600円(税別)奈良時代にタイムスリップしてしまった“ミニマリスト”山上は...ジェンダー・ギャップ

  • 海洋放出

    政府は「汚染水」を海洋放出する気満々です。その根拠になっているのが「世界中の原発でもトリチウムを含んだ水を薄めて大気や海洋に放出している」という「事実」。ただここで政府は「定められた濃度以下に薄めること」については言及していますが、「放出する総量」については無視をしています。どんなに薄くしたって、その量が多ければ、結局「大量に放出して地球環境に影響を与える」ことになりません?地球の大気や海水が無限に存在するのなら「濃度」にだけ注目すれば良いでしょうが、私は大気も海水も「無限」ではなくて「有限」だと思っています。するとやはり「総量」が気になります。ということで、「世界中で放出されている」が「事実」だとして、「それで放出されているトリチウムの総量」と「今回の東京電力の原発事故で発生した(し続ける)汚染水に含まれるト...海洋放出

  • 医療崩壊

    大阪では医療が危険なレベルになっているそうです。「医療崩壊の危機」という言葉も聞きます。ところで日本では「政治」がすでに崩壊しているのではないです?崩壊しているから、コロナに対してもろくに有効な手が打てないで判断がうろうろするばかりなのでは?つまり「医療崩壊」は「政治崩壊」の「結果」に過ぎない、が私の感想です。【ただいま読書中】『高齢者法──長寿社会の法の基礎』樋口範雄・関ふ佐子編、東京大学出版会、2019年、4900円「高齢者法」とは「そういう名前の法律」ではなくて、「行政法」とか「社会保障法」と同じ「一つの法分野」の名称です。「弁護士の専門家志向」が非常に強いアメリカでは、1980年代後半から発展していますが、日本では「これから」の話です。ただ、高齢化社会となりつつある日本では、急いで法整備を進めないといけ...医療崩壊

  • コロナ疲れ

    街で遊んだり飲んだりしている人が口々に言う言葉ですが、具体的に何に疲れているのでしょう?これが最前線で激務に励んでいる医療者や保健所の職員が「コロナで疲れた」と言うのだったら納得なのですが、こういった人は「遊びに行きたい」ではなくて「ゆっくり休みたい」と言うのではないかな?【ただいま読書中】『ダリエン地峡決死行』北澤豊雄著、産業編集センター、2019年、1100円(税別)「ダリエン地峡」とは、コロンビアとパナマの国境のジャングル地帯で、南北アメリカを北はアラスカから南はマゼラン海峡まで貫いているパン・アメリカン・ハイウェイが唯一途切れている地域です。そこを「冒険」として徒歩で踏破しよう、と著者は考えます。待ち受けるのは、熱帯ジャングルの荒々しい自然、コロンビアの反政府武装ゲリラ(と政府軍)、麻薬密輸ルートを行き...コロナ疲れ

  • 昔は良かった

    これはつまり「今は駄目駄目」と言ってるわけですが、その「今」を「悪くした」人って、誰でしたっけ?おそらく「良かった昔」を「現在」として生きた経験を持っている(そして生きるに従って“それ”をどんどん悪くした)人、ですよね。【ただいま読書中】『太陽活動と気候変動──フランス天文学黎明期からの成果に基づいて』エリザベート・ネム=リブ、ジェラール・チュイリエ著、北井礼三郎訳、恒星社厚生閣、2019年、2500円(税別)17世紀、王政が確立したフランスがヨーロッパ最強国を目指したとき、ルイ14世は王国を科学と文化の輝ける中心にしようと王立科学アカデミーを創設しました(1666年)。その天文学部門には、ホイヘンス、カッシーニ、ピカールなどのビッグネームがずらり。天文学は科学の基盤と見なされました。長い歴史があり、距離や時間...昔は良かった

  • ライフを守れ

    コロナ禍で「生命か経済かの二択」と言っている人がいます。だけど私は「生命」と「経済」を二項対立に置くのに疑問を持っています。むしろ私は「ライフを守れ」と言って欲しい。英語の「Life」には「生命」と「生活(=経済)」の両方の意味が含まれています。人と社会の生存のためには、両方とも必要でしょ?【ただいま読書中】『「アラブの春」以後のイスラーム主義運動』高岡豊・溝渕正季編著、ミネルヴァ書房、2019年、3500円(税別)「イスラーム主義」とは定義が様々あるそうですが、私は「国家の法的基盤をシャリーア(イスラーム法)に置き、国民の私生活も社会もシャリーアを遵守する、そのような国家樹立を目指す運動」と理解しました。非常に素朴な宗教国家のイメージです。ただ、イスラームは複雑なので「イスラーム主義」も「イスラームの宗教国家...ライフを守れ

  • 荒れる山

    私の知人に何人か「山持ち」がいますが、多くの人は泣いています。山が利益を生まず、コストだけ吸い取られる(たとえ投資を一切しなくても固定資産税は払わなければならない)、と。困窮して生活保護を受けたいのだが「財産(=山)があるからダメ」と言われ、売ろうとしたら業者には非常識なくらい買いたたかれそうになり親戚からは「先祖伝来の山を売ることは許さない」と言われ、本当に泣きながら暮らしている人もいました。そういえば中山間地をドライブすると、私のような素人でも一目で「この山は手が入っていない」とわかるものがやたらと多い。林野庁の「緑のオーナー制度」は、元本割れのリスクをきちんと説明しない、ひどい商法でしたが、国有林でさえ元本割れするということは、日本の山で利益を得るのは相当難しい、ということのようです。【ただいま読書中】『...荒れる山

  • 自衛の武器

    アメリカで銃は「自衛のため」に保持している人が多いそうです。ところで「意図」はともかくとして、その「実際」はどうなんでしょう?実際に「自衛」のために銃器が使用されている数と、そうではない(犯罪や事故)で使用されている数と、どちらが多いのかな?【ただいま読書中】『0番目の患者──逆説の医学史』リュック・ペリノ著、広野和美・金丸啓子訳、柏書房、2020年、2000円(税別)医学史は「(成功したり失敗した)医師の業績の歴史」です。しかし著者は「医学の主人公は患者」という観点から医学史を描こうとしました。感染症の世界では「ゼロ号患者」という言葉が使われます。パンデミックが起きる前に遡っての調査で見つかった最初の患者のことですが、著者は「患者ではない場合もある(=無症候のキャリア)」ことから「患者」の場合には「第一号患者...自衛の武器

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