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  • 〔映画〕ロスト・フライト

    2023年に公開されたアメリカ映画です。航空機トラブルを発端としたアクション作品で、設定はかなり無理筋ではありますが、ストーリーの中に2つの大きな山場を設けた構成は当たりでした。主演のジェラルド・バトラーは民間航空機の機長というキャラクタではありませんが、本作のような渋い役どころだとしっくりきますね。また、過度に悲惨なシーンが少なかったのもよかったと思います。ロスト・フライトDVDDVDジェラルド・バトラーポニーキャニオン〔映画〕ロスト・フライト

  • 〔アニメ〕外科医エリーゼ

    2024年に放映されたテレビアニメです。原作は韓国のWeb小説とのことですが、タイムトラベルで現代の医療技術を過去に披露するプロットは「JIN仁」でお馴染みです。本作では、その設定が典型的な“少女コミック”的ストーリーに組み込まれたもので、トータルとしてはとてもシンプルなHappyEndの物語に仕立てあげられています。主人公が直面するエピソードもハードではなく、安心して楽しめる作品でしょう。【Amazon.co.jp限定】外科医エリーゼBlu-ray全巻購入セット〔アニメ〕外科医エリーゼ

  • 〔映画〕耳をすませば

    2022年に公開された日本映画です。原作のコミックは1989年に連載されたものなので、かなり前の作品ですね。その後1995年にスタジオジブリのアニメとして映画化され、さらにオリジナルストーリーも加えて今回の実写版が登場ということのようです。ストーリーは“ベタ”で、ファンタジックな要素も中途半端でした。正直なところ、かなり残念な出来栄えだと思います。同じ原作でジブリアニメはどう魅せているのか、ちょっと気になりますね。耳をすませばブルーレイ&DVDセット[Blu-ray]DVD+ブルーレイ(DVD本編ディスク/2Dブルーレイ本編ディスク)柊あおいソニー・ピクチャーズエンタテインメント〔映画〕耳をすませば

  • 精選女性随筆集 第九巻 須賀敦子 (川上 弘美 編)

    須賀敦子さんの作品は、10年以上前に「ヴェネツィアの宿」を読んだことがあるのですが、それ以来になります。ずっと気になっていた作家さんですが、今般「精選女性随筆集」の中に見つけたので手に取ってみました。どの作品も上品で繊細な感性が漂いながらも、しっかりと須賀さんの思索の流路が綴られていますね。ということで、載録された作品の中から、特に、私の印象に残ったくだりを(かなりの長文になりますが)覚えとして書き留めておきます。父との思い出をモチーフにした「オリエント・エクスプレス」と題した小文。須賀さんは、重篤な病状にあるお父様に贈るコーヒーカップを手に入れるためにミラノ中央駅のホームに向かい、入線していたオリエント・エクスプレスの車掌長に話しかけました。(p97より引用)ヨーロッパの急行列車でも稀になりつつある、威...精選女性随筆集第九巻須賀敦子(川上弘美編)

  • 〔映画〕おまえの罪を自白しろ

    2023年に公開された日本映画です。真保裕一さんの小説が原作で映画化された作品ですが、先に観た「法廷遊戯」と同様、最近のこういった感じの作品には“当たり”がありませんね。原作がそうなのか、映像化するときの演出でそうなってしまっているのか、そもそものプロット設定で細部へのこだわりがないので、映画として観たとき、事件のリアリティや登場人物の発する緊迫感が全く伝わってきません。本作でいえば、舞台となった政治の世界の描き方も表層的なステレオタイプですし、肝心の犯人の犯行内容と動機との連関もかなり無理筋でした。おまえの罪を自白しろ(本編DVD1枚)[DVD]通常版中島健人松竹〔映画〕おまえの罪を自白しろ

  • 〔映画〕法廷遊戯

    2023年に公開された日本映画です。弁護士でもある五十嵐律人さんの小説が原作で映画化された作品で、いわゆる“法廷モノ”ですが、正直なところまったく入っていけませんでした。アメリカの法廷モノとは全く別物ですね。プロット自体のリアリティが極めて希薄なのでストーリーが上滑りしているように感じたのが最大の要因ですが、併せて登場人物のキャラクタや相互関係も“作為的”過ぎて全く興覚めでした。法廷遊戯通常版[DVD]永瀬廉TCエンタテインメント〔映画〕法廷遊戯

  • 〔映画〕K-19

    2002年に公開されたアメリカ映画です。実際に発生した事故に着想を得た作品とのことですが、「潜水艦」という極めて特殊な環境設定は「緊迫した場面」を作りやすいこともあるのか、今までも数多く映画に使われています。また、そういった閉鎖空間の中での「人間関係の軋轢」もお決まりのパターンです。まさに本作品もそうなので、ストーリーについては想定の範囲内でした。ただ、相対峙する二人の主要人物として超重量級のハリソン・フォードとリーアム・ニーソンが並んで登場するとなると、さすがに見応えが増しますね。K-19[DVD]ハリソン・フォード日本ヘラルド映画(PCH)〔映画〕K-19

  • 〔アニメ〕葬送のフリーレン

    2023年~24年に放映されたアニメ作品です。基本的には、よくある“ロードムービー”的な構成ですが、モチーフも作画タッチも登場人物もひと味違っていて、独特の世界観を持ったなかなかの出来栄えの作品ですね。人としての“やさしさ”、人と人とのつながりの“ゆたかさ”が心地よい空気感で伝わってきます。特に、主人公のフリーレンとその弟子フェルンのキャラクタ設定は秀逸で、それにそれぞれの声優の方の繊細な表現力が加わって、見事なファンタジーに仕上がっていると思います。「週刊少年サンデー」に連載中のコミックが原作ですが、そちらはまだ続いているようなので、アニメとしても「シーズン2」が制作されるかもしれませんね。「葬送のフリーレン」Blu-ray(Vol.1初回生産限定版)山田鐘人東宝〔アニメ〕葬送のフリーレン

  • 〔ドラマ〕アガサとイシュタルの呪い

    2019年に制作されたイギリスの長編ドラマです。アガサ・クリスティが離婚後中東に旅行したという実際のエピソードをモチーフに、彼女自身が主人公となって「遭遇した事件の謎解きをする」という設定のミステリーです。ただ、ストーリー自体、ごちゃごちゃした感じでスッキリしません。ミステリーとしての構成が入り組んでいるというより、ミステリー以外のあれやこれやの要素が入り混じって、いったい“なに料理なのか”わからなくなっているようです。出来栄えとしては、かなり残念なレベルですね。アガサとイシュタルの呪い(字幕版)リンゼイ・マーシャル〔ドラマ〕アガサとイシュタルの呪い

  • 街場の成熟論 (内田 樹)

    いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に著者の内田樹さんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。内田さんの著作はいままでも「日本辺境論」をはじめとして何冊か読んでいます。内田さんの主張は、ご自身の“思考の軸足”にブレがないので、昨今のいろいろな社会事象に関する私自身の考え方の揺らぎをアジャストするのにとても参考になります。ということで、いつもながら興味深い気づきは多々ありましたが、それらの中から特に印象に残ったものをいくつか覚えとして書き留めておきます。まずは、「選挙と公約」というタイトルの小文から、「日本の有権者の投票行動における決定要因」について、内田さんの理解を語っているところです。(p98より引用)選挙における政党の得票の多寡と、政党が掲げる公約の適否の間には相関がない。...街場の成熟論(内田樹)

  • 〔映画〕きみの瞳が問いかけている

    2020年に公開された日本映画です。2011年公開の韓国映画のリメイク版とのことですが、今どきここまで“ベタ”なストーリーは珍しいですね。よくもまあこんな偶然が続くのかといった“割り切った”つくりの作品を、何の衒いもなくストレートに演じ切る吉高由里子さんは、とても稀有なキャラクタの持ち主と言えるでしょう。きみの瞳が問いかけているDVDスタンダード・エディション吉高由里子ギャガ〔映画〕きみの瞳が問いかけている

  • 〔映画〕湯道

    2023年に公開された日本映画です。小山薫堂さんのオリジナル脚本で、「湯道」という独創的なモチーフをベースにした“人情モノ”といった感じのコミック作品ですね。キャスティングは、小日向文世さんや柄本明さんをはじめとして、笹野高史さん、寺島進さん、吉田鋼太郎さん、角野卓造さん、そして、夏木マリさん、戸田恵子さん、吉行和子さん・・・、と、なかなか芸達者な役者さんを揃えていて結構楽しめました。ヒロインの橋本環奈さんは、こういったライトなノリの作品では、その朗らかな魅力が活きますね。湯道DVD通常版4550510080994生田斗真NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕湯道

  • 〔映画〕ブローン・アウェイ/復讐の序曲

    1994年に公開されたアメリカ映画です。“復習モノ”のアクション・サスペンス作品ですが、設定やストーリーは今ひとつ工夫に乏しく、出来栄えとしては、“B級”の域を出ていません。キャスティング面で言っても、主役のジェフ・ブリッジスも、まだ中堅どころのフォレスト・ウィテカーも特筆するほどの存在感は発揮していません。強いて言えば、ちょっとサイコパス的な敵役を演じたトミー・リー・ジョーンズが目立っていたぐらいでしょうか。ブローン・アウェイ復讐の序曲[DVD]ジェフ・ブリッジス20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン〔映画〕ブローン・アウェイ/復讐の序曲

  • 〔映画〕一度死んでみた

    2020年に公開された日本映画です。ともかく、広瀬すずさんにフィーチャーした作品なので、内容は何でもよかったのでしょう。人気“コミック”の実写化が一番手っ取り早かったのかもしれませんね。しかしこの映画、広瀬さんを取り巻く出演者の方々はこれでもかというぐらい豪華絢爛です。吉沢亮さん、堤真一さん、リリー・フランキーさん、木村多江さん、松田翔太さん、柄本時生さん、西野七瀬さん、城田優さん、原日出子さん、真壁刀義さん、野口聡一(JAXA宇宙飛行士)さん、佐藤健さん、池田エライザさん、志尊淳さん、大友康平さん、竹中直人さん、妻夫木聡さん・・・このレベルの皆さんがほんの1シーンのために集められるのですから、作品としての力の入れようは半端ではありません。一度死んでみた広瀬すず〔映画〕一度死んでみた

  • 〔映画〕劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』

    2023年に公開された日本映画です。2021年に放映されたテレビドラマの「続編」という位置づけの作品です。「救急医療現場」が舞台の物語は、ドラマチックなエピソードを織り込みやすく、また登場人物の善悪がはっきりしたステレオタイプのつくりに仕立てやすいので、“単純エンターテインメント”に馴染みます。本作品もまさにそうで、あれこれあっても結局のところ予定調和のHappyEndに収まっています。まあ、気楽に安心して楽しめる作品も、時には貴重でしょう。劇場版『TOKYOMER~走る緊急救命室~』通常版[Blu-ray]鈴木亮平TCエンタテインメント〔映画〕劇場版『TOKYOMER~走る緊急救命室~』

  • 佐用姫伝説殺人事件 (内田 康夫)

    かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第20作目」です。今回の舞台は佐賀の“唐津”“有田”。唐津には昔熊本勤務時代に家族で訪れたことがあります。作品に登場している“呼子”にも足を伸ばしました。また本作品は“陶芸”がモチーフになっているのですが、“有田”にはここ数年、毎年のように顔を出しています。町の中心から少し外れたところにある「CHINAONTHEPARK」は深川製磁の工房やギャラリーがあって見学するだけでも楽しいです。...佐用姫伝説殺人事件(内田康夫)

  • 〔映画〕犬神家の一族(2006)

    2006年に公開された日本映画です。1976年、一連の「角川映画」のヒットシリーズの嚆矢として制作された「犬神家の一族」のリメイク版です。素人目には、新旧でシナリオや演出もかなり似通った感じなので、大きな違いは、キャスティングということになりますね。主要人物の犬神家の三姉妹は、旧作の高峰三枝子さん、三条美紀さん、草笛光子さんに対し、新作では富司純子さん、松坂慶子さん、萬田久子さん。ヒロイン役は、島田陽子さんに松嶋菜々子さん。どちらもその当時としては超豪華な面々で“甲乙つけ難し”です。そんな中、私としては、坂口良子さんと深田恭子さんの対比が一番際立ちましたね。坂口さんは、この後の横溝正史原作の金田一耕助シリーズには欠かせない存在感を醸し出していました。犬神家の一族(2006)[DVD]石坂浩二KADOKAW...〔映画〕犬神家の一族(2006)

  • 〔映画〕敦煌

    1988年に公開された日本映画です。原作は、井上靖さんの同名の小説なので、どの部分までが「史実」なのか・・・、当時隠匿された幾万もの経典が20世紀に発見され“敦煌学”の礎となったのは事実ですが、それ以外はどうなんでしょうね。さて「映画」としての印象ですが、ストーリーで惹きつけられるというところはなく、また、役者の方々のパフォーマンスも、異国の長期ロケで大変だったとは思いますが、正直なところ特筆して云々ということもありませんでした。見どころといえば、多数の人と馬を動員しての大規模な戦闘シーンぐらいでしょう。中国を舞台にした日本の時代劇のようで、やはりちょっと不自然さが先に立ったようです。敦煌[DVD]西田敏行KADOKAWA/角川書店〔映画〕敦煌

  • 〔映画〕ある閉ざされた雪の山荘で

    2024年に公開された日本映画です。30年以上前の東野圭吾さんのミステリー小説が原作の作品ですが、映画化にあたって、そこそこストーリーに手が入っているようです。なので、原作を踏まえたミステリーの出来としての評価はできませんね。ただ「映画」としてはどうでしょう・・・、出演者が「劇団員」ということで意識的だったのかもしれませんが、台詞回しは妙に不自然、演出も、役者さんが整列して順番に演技といった“学芸会”的なノリで、かなり残念なレベルでした。ある閉ざされた雪の山荘で重岡大毅〔映画〕ある閉ざされた雪の山荘で

  • 〔映画〕必殺! 主水死す

    1996年に公開された日本映画です。「必殺仕事人」シリーズのテレビドラマは結構リアルタイムで見ていました。本作品は、その「中村主水シリーズ」の幕引き、最終回との位置づけです。ラストシーンは、今後の復活があっても大丈夫なように“無理やりの連続性”は確保した形にはしていますが、これはこれで“TheEnd”にした方がいい出来栄えでした。ストーリーはともかく、出演者の面々の個々の存在感が格別でしたね。藤田まことさんのメリハリの利いた凄み溢れる表情はもちろん、敵役の津川雅彦さんの“怪演”はまさに彼ならではの迫力でしたし、ヒロイン役の名取裕子さんもとても魅力的でした。あとは、東ちづるさん、美保純さん、細川ふみえさんといった懐かしい方々・・・。最近は、こういった“コテコテのエンターテインメント時代劇”はめっきり見かけな...〔映画〕必殺!主水死す

  • 〔映画〕1秒先の彼

    2023年に公開された日本映画です。2020年公開の台湾映画の「リメイク版」とのことです。タイムトラベルものに代表されるように「時間」の見せ方の工夫は、映画の奇抜なプロットの定番のひとつですが、この作品の設定はなかなか秀逸でした。また、宮藤官九郎さんの脚本も“さわやか系”で、キャスティングと合わせてとても心地よいものだったと思います。そのキャスティングですが、やはり最高に魅力的だったのは、やはり清原果耶さん。気になる若手女優さんの筆頭格ですが、こういう自然体のキャラクタもいいですね。あとは、久しぶりの羽野晶紀さん。そして笑福亭笑瓶さん・・・。1秒先の彼[DVD]岡田将生TCエンタテインメント〔映画〕1秒先の彼

  • 黒い海 船は突然、深海へ消えた (伊澤 理江)

    いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の伊澤理江さんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。漁船(第58寿和丸)沈没事故発生(2008年6月23日千葉県銚子市犬吠埼灯台の東方沖350km)から11年後の2019年、別の取材で訪れた小名浜港(福島県いわき市)での事故関係者たちの会話をきっかけに、その沈没時の状況とそれに対する公式報告の不自然さを奇異に思った伊澤さんが、事故の真相を粘り強い調査・取材で顕かにして行きます。数々の興味深いエピソードが記されていましたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。まずは、第58寿和丸の運輸安全委員会による事故報告書。それは、まさに東日本大震災が福島を襲った直後に公表されました。(p145より引用)そう...黒い海船は突然、深海へ消えた(伊澤理江)

  • 〔映画〕わたしの幸せな結婚

    2023年に公開された日本映画です。オンライン小説が原作とのこと、実写映画のほかにも、コミック・朗読劇・アニメなどいろいろなメディアで人気を博しているようです。物語は、“SFファンタジー”的なテイストですが、キャスティングも、目黒蓮さん、今田美桜さんという旬な二人のダブル主演で、要は「ロマンチック・コメディ」ですね。よくあるトラブルもおとなしめで、とても素直なストーリーだと思います。エンドロール後のワンシーンは続編を予期させるものですが、どうでしょうね。まさかですが、今度は「ヒロインもの」になるのでしょうか・・・。わたしの幸せな結婚DVD通常版[DVD]DVD通常版塚原あゆ子東宝〔映画〕わたしの幸せな結婚

  • 〔アニメ〕ブルーロック

    2022-23年に放映された日本アニメです。「キャプテン翼」をはじめとして「サッカー」をモチーフにしたコミック・アニメはそれこそ山のようにありますが、ここまで“サッカー”らしくない描き方をされたものは寡聞にして知りません。ともかく、「方程式」だとか「化学反応」だとか、放送の半分が“ウジウジした独白”で埋まっているので、私にはまったく合いませんでした。こんなことを考えながらサッカーをしていて楽しいですか?と聞きたくなります。ブルーロック第12話二次選考(セレクション)〔アニメ〕ブルーロック

  • 〔映画〕顔のないスパイ

    2011年に公開されたアメリカ映画です。ネタバレで済みません。「二重スパイ」という設定は“ひと昔前のスパイ映画”といった趣きですが、ラストのサプライズで、二重スパイをさらに交錯させたのはなかなか面白いアイデアですね。ただ、キャスティング面でいうと、ちょっとピンときませんでした。リチャード・ギアといえば、私の場合、「プリティ・ウーマン」や「ShallWeDance?」をまずは思い浮かべてしまうので、本作での“冷酷なスパイ”という役柄にはちょっと線が細く、押し出し不足といった感じは否めませんでした。顔のないスパイDVDリチャード・ギアTCエンタテインメント〔映画〕顔のないスパイ

  • 〔映画〕大河への道

    2022年に公開された日本映画です。立川志の輔師匠の創作落語が原作とのこと、ご本人も出演しています。現在と江戸時代の2つの時間軸で物語は進んでいきますが、役者のみなさんが「ひとり二役」で異なる時代の登場人物を演じる構成と演出は、なかなか面白いアイデアですね。ストーリー自体は極めてシンプルでこれといったインパクトはないのですが、橋爪功さん、平田満さん、西村まさ彦さんといった一筋縄ではいかない面々が、“いぶし銀”的ないい味を出していました。大河への道[DVD]通常版DVD立川志の輔松竹〔映画〕大河への道

  • 〔映画〕ヘンゼル & グレーテル

    2013年に公開されたアメリカ映画です。有名な童話をモチーフに、その“後日譚”という設定のホラーファンタジー作品ですね。ジェレミー・レナー、ジェマ・アータートンにファムケ・ヤンセンというキャスティングは結構魅力的なのですが、如何せん、ストーリー自体がかなり情けない水準なので、エンターテインメント作品としては今ひとつといった出来栄えでした。ヘンゼル&グレーテル[DVD]ジェレミー・レナーパラマウントホームエンタテインメントジャパン〔映画〕ヘンゼル&グレーテル

  • 〔映画〕ディア・ドクター

    2009年に公開された日本映画です。西川美和さんのオリジナル作品で、監督・脚本も彼女です。“にせ医者”という設定自体はそれほど珍しくはありませんが、「嘘と嘘」を重ねる構成は秀逸でしたね。そして見事なキャスティング。映画初主演の笑福亭鶴瓶さんも話題になったようですが、やはり“演じる”という面では、余貴美子さん、八千草薫さんのお二人は別格でした。あとはラスト。こんなことが起こるかという不自然さはありますが、印象的なシーンでしたね。八千草さんの視線の動きとそれに伴う微妙な表情の変化、これで決まりです。ディア・ドクター[DVD]笑福亭鶴瓶バンダイビジュアル〔映画〕ディア・ドクター

  • 訂正する力 (東 浩紀)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。東浩紀さんの著作は「ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる」に続いて2冊目です。先の本は“ビジネス書”的な内容だったので、この著作では、本来?の東さんらしい思索的メッセージに触れられるかと期待して読んだものです。多彩なテーマに関する東さんらしいコメントや示唆がありましたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。まずは、「はじめに」に記されている「訂正する力」の定義。(p4より引用)ものごとをまえに進めるために、現在と過去をつなぎなおす力。それが本書が言う「訂正する力」です。“リセット”とは違います。“老いる”ことも「訂正」のひとつの姿だというのです。(p6より引用)では、老いるとはなんでしょうか。それ...訂正する力(東浩紀)

  • 〔映画〕ルーム

    2015年に制作されたカナダ、アイルランド、イギリス、アメリカの合作映画です。物語の設定がとてもシビアなものなので、作りようによっては大味の荒れた感じになるところですが、過度にセンセーショナルにならないよう演出はかなり抑えられていますね。その分、登場人物の立場ごとにひとりひとりしっかりとキャラクタ分けをして、難しい人間模様を落ち着いたトーンでまとめ上げた良質の作品だと思います。キャスティング面では、子役のジェイコブ・トレンブレイの秀逸さが目立ちましたが、ブリー・ラーソン、ジョアン・アレンらのしっかりした演技も印象に残りました。ルームスペシャル・プライス[Blu-ray]ブリー・ラーソンHappinet〔映画〕ルーム

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