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  • 道教の神様たち/博物館に初もうで+常設展(東京国立博物館)

    〇東京国立博物館特集『博物館に初もうで-ヘビ~なパワ~を巳(み)たいの蛇(じゃ)!-』(2025年1月2日~1月26日)1月も最終日となってしまったが、新年の東博初参観の記事をまだ書いていなかったので書いておく。今年は京博の『巳づくし』展が先になって、そのあと、東博を見に行った。干支の特集展示は、ナーガ上のブッダ坐像(タイ)とかパイワン族の祖霊像(台湾)とか、日本以外の造形が目についた。つまみが蛇になっている『金印漢委奴国王』も出ていて、ホンモノ?!と思ったら、さすがに模造だった。「ヘビは中国の後漢から見た南方の異民族を示しました」という解説には納得。関東では弁財天といえば江ノ島だが、北条時政が子孫繁栄を願って江ノ島の岩屋に参籠すると、弁財天が現れ、時政の願いを叶えることを約束して、大蛇となって海に消えた...道教の神様たち/博物館に初もうで+常設展(東京国立博物館)

  • あれもこれも盛りだくさん/HAPPYな日本美術(山種美術館)

    〇山種美術館特別展『HAPPYな日本美術-伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ-』(2024年12月14日~2025年2月24日)山種美術館の新春企画は、いつもお正月らしい華やかな気分を味わうことができるので、毎年、楽しみにしている。今年は、長寿や子宝、富や繁栄など、人々の願いが込められた美術に焦点をあて、現代の私たちにとってもラッキーモティーフといえる作品を紹介する。冒頭は横山大観の『天長地久』(だったかな)。斜面に点々を連なる松林。大観の松はすぐに分かる。三人の画家が松竹梅を競作したセットが2件出ていたが、どちらも大観は松を描いていた。私は竹内栖鳳の「梅」の春の大地が、茶色から若草色に変わりゆくところが、和菓子の色合いのようで美しかった。干支の巳を描いた小品もいくつかあったが、奥村土牛が描くとヘビもりりし...あれもこれも盛りだくさん/HAPPYな日本美術(山種美術館)

  • 公設浴場の普及/風呂と愛国(川端美季)

    〇川端美季『風呂と愛国:「清潔な国民」はいかに生まれたか』(NHK出版新書)NHK出版2024.10「まえがき」に言う。現代に暮らす日本人の多くは、毎日風呂に入るのが当たり前だと思っている。しかしいつから私たちは毎日風呂に入るのが「当たり前」だと思うようになったのだろうか――。同じような問いかけは、何度かSNSで見たことがあって、昭和の生活を知る世代から、むかしは毎日は風呂に入らなかった、という体験報告が語られたりした。私は1960年代、東京生まれで、家に風呂はあったが、毎日は入らなかった気がする。いつの頃からか、我が家は毎日風呂を沸かすようになったが、必ず毎日入っていたのは、入浴好きの父親だけだったように思う。いまの私は、毎朝シャワーは浴びるが、めったに湯船には浸からないので、「日本人」のイメージからず...公設浴場の普及/風呂と愛国(川端美季)

  • 下り坂の先に/東京裏返し 都心・再開発編(吉見俊哉)

    〇吉見俊哉『東京裏返し都心・再開発編』(集英社新書)集英社2024.122020年刊行の『東京裏返し』では、都心北部を歩いて歴史の古層を探索し、「東京についてのあまりにも自明化されたリアリティ」を「裏返し」していく実践を示した著者が、本作では都心南部(南西部)をフィールドとする。もとは雑誌「すばる」2023年11月号~2024年5月号に掲載した内容に加筆修正したもので、集英社新書編集部の担当者、カメラマン、ライターと著者の四人で朝早くから歩き回った旨が「あとがき」に記されている。著者は街歩きの鉄則として「狭く、曲がった、下り坂」の愉しみを挙げる。上り坂は坂の頂上に意識が向かうが、下り坂では、細かい路地や長屋風の集落など、変化に富んだ風景に出会うことができる。こうした下り坂を探すのに重要なのが川筋だ。東京は...下り坂の先に/東京裏返し都心・再開発編(吉見俊哉)

  • 水道橋でいつものイタリアン

    久しぶりにむかしの職場仲間と新年会の相談がまとまり、いつもの水道橋駅前の「ワイン処Oasi(オアジ)」で食事をしてきた。前回と同じ、飲み放題つきのイタリアンのコース。色とりどりの野菜がたっぷり盛られた前菜が嬉しくて、思わず「最近、野菜が高くてねえ」という愚痴がこぼれてしまう。グラタン→ピザ2種→パスタ→肉料理と続いたのだが、美味しいので、写真を撮り忘れて、そさくさと食べてしまった。3時間飲み放題は、スパークリングワイン→サングリア2種→ワイン→カクテル…とゆっくり楽しめてお得。最後はコ-ヒ-とデザート。かつての同僚の近況情報を交換する中に、お亡くなりになった先輩の話も聞いた。まあ誰もがいつかは行く道なので、元気なうちに人生を楽しんでおこうと思う。水道橋でいつものイタリアン

  • 2025年1月関西旅行:中国陶磁・至宝の競艶(大阪市立東洋陶磁美術館)

    〇大阪市立東洋陶磁美術館大阪市・上海市友好都市提携50周年記念特別展『中国陶磁・至宝の競艶-上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館』(2024年10月19日~2025年3月30日)2024年が大阪市と上海市の友好都市提携50周年にあたることを記念する特別展。同館のホームぺージには「本展の主な見どころ」3点が掲載されている。第一に、出品作品50件のうち、海外初公開作品19件を含む日本初公開作品22件が含まれており、さらに最高級ランクの「国家一級文物」10件が含まれていること。展示構成としては、第1室「至宝精華」に上海博物館所蔵の12件が展示されており、このうち一級文物が6件だった。元時代の『青花牡丹唐草文梅瓶』とか、展覧会のメインビジュアルにもなっている『緑地粉彩八吉祥文瓶』(清時代・乾隆)とか、黒の濃淡のみで...2025年1月関西旅行:中国陶磁・至宝の競艶(大阪市立東洋陶磁美術館)

  • 2025年1月関西旅行:大シルクロード展(京都文化博物館)

    〇京都文化博物館特別展・日中平和友好条約45周年記念『世界遺産大シルクロード展』(2024年11月23日〜2025年2月2日)一年ほど前、東京富士美術館でやっているなあと思ったが、我が家から八王子は遠くて行き逃してしまった。そうしたら、ちょうど京都に巡回しているというので見て来た。洛陽、西安、蘭州、敦煌、新疆地域などで発見されたシルクロードの遺宝約200点が来日しており、「世界遺産認定後、中国国外で初めて行われる大規模展覧会」という触れ込みである。世界遺産登録っていつ?と思って調べたら、2014年に「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の名称で登録されていた。私は1980年代のシルクロードブームを記憶しているけれど、当時はあまり関心がなかった。90年代には、年1回の中国ツア-旅行を繰り返して、新疆地域...2025年1月関西旅行:大シルクロード展(京都文化博物館)

  • 2025年1月関西旅行:抱一に捧ぐ(細見美術館)他+後日談

    ■細見美術館琳派展24『抱一に捧ぐ-花ひらく〈雨華庵(うげあん)〉の絵師たち-』(2024年12月7日~2025年2月2日)1泊2日の新春関西旅行、日本美術関係の見たものをまとめておく。2日目は大阪で少し遊んだあと、京都で細見美術館に寄った。江戸琳派を確立した酒井抱一(1761-1828)は、文化6年(1809)、身請けした吉原の遊女とともに下谷根岸の百姓家に移り住む。同所はのちに「雨華庵」と呼ばれ、晩年の作画の場、弟子たちを指導する画塾となり、抱一没後は門下の絵師たちに継承された。本展は「雨華庵」ゆかりの絵師たちを多角的に蒐集した「うげやんコレクション」の協力を得て、江戸琳派の作品を展覧する。酒井抱一、作品はよく知っているけれど、閲歴にはあまり興味がなかったので、姫路藩主の孫として生まれ、37歳で出家、...2025年1月関西旅行:抱一に捧ぐ(細見美術館)他+後日談

  • 2025年1月関西旅行:巳づくしなど(京都国立博物館)

    ■京都国立博物館名品ギャラリー(1階)先週末に書いていた名品ギャラリー(3~2階)レポートの続きである。・『京都の仏像・神像』(2025年1月2日~3月23日)1階の大展示室(彫刻)、階段下には愛宕念仏寺の金剛力士立像がお出まし。中央の展示台には安祥寺の五智如来坐像が戻った。展示ケースに唐風装束の凛とした小さな女神様がいらっしゃると思ったら、高山寺の善妙神立像だった。同じく高山寺の白光神立像も白一色のお姿に赤い唇が印象的な美貌。また、膝の上に横たわる幼児(童神)を抱いた女神坐像は市比賣神社のもので、2階の特集『日本の女性画家』とあわせて、女性的なものへの注目を感じた。・新春特集展示『巳づくし-干支を愛でる-』(2025年1月2日~2月2日)新春恒例の干支特集。縄文時代の土器、根付、鱗文の能装束、十二神将の...2025年1月関西旅行:巳づくしなど(京都国立博物館)

  • 日本近代文学館のカフェ

    今日は駒場の日本近代文学館で『三島由紀夫生誕100年祭』を見てきた。展示の話は別稿とするが、館内施設の「Bundanカフェ」(週末はいつも混んでいる)に、初めて入ることができた。「シェイクスピアのスコーン」は付け合わせを選べるので、マーマーレードとサワークリームを選択。スコーンはアツアツで、予想の倍くらいの大きさだったので、食べ応えがあった。「本日、セットになるコ-ヒ-は芥川だけです」と言われたのでそれに従う。実はほかに寺山、鴎外、敦というブランドもあるので、次の機会に試してみたい。「寺田寅彦の牛乳コ-ヒ-」もかなり魅力的。今週後半は軽井沢出張に出かけていた。今日はのんびりして体力回復につとめたので、あらためて中断中の関西旅行の記事を書き続けたい。日本近代文学館のカフェ

  • 2025年1月関西旅行:名品ギャラリー3~2階(京都国立博物館)

    〇京都国立博物館名品ギャラリー(3~2階)初春三連休の関西旅行はまず京博から。私は常設展モードの京博が大好きなので、今月は各室をじっくり紹介する。・『京焼における仁清-御室仁清窯跡出土陶片の胎土分析からみる製陶技術-』(2025年1月2日~3月16日)凝ったかたち、華やかな色彩のやきものが並ぶ、お正月らしい展示室。蓮の花に蓮の葉を被せたような『色絵蓮華香炉』は、「蓮の寺」法金剛院の所蔵だと知って納得してしまった。仁清といえば色絵だと思っていたが、実はシンプルな轆轤成形の美しさも見どころ。また、仁清窯址からは、さまざまな「写し」のた陶片が出土している。ホンモノの志野と仁清の志野写し、ホンモノの信楽と仁清の信楽写しを見比べて、その技術の確かさに感銘を受けた。・『日本の須恵器と韓国の陶質土器』(2025年1月2...2025年1月関西旅行:名品ギャラリー3~2階(京都国立博物館)

  • 初春は不思議のキツネ/文楽・本朝二十四孝

    〇国立文楽劇場令和7年初春文楽公演第3部(2025年1月11日、17:30~)今年も大阪の国立文楽劇場で初春文楽公演を見て来た。恒例のお供えとにらみ鯛、と思ったら、「黒門市場様からのにらみ鯛の贈呈は、5年ぶり」と書いてあった。2020(令和2)年以来ということか。この年の正月明けから新型コロナが猛威を振るったのである。コロナ禍の間も、初春文楽公演にはにらみ鯛が飾られていたようだが、黒門市場のサイトによれば、2021年のにらみ鯛は2020年末に奉納したものだったり、2022年は奉納がなかったり(劇場は別ルートで入手?)したらしい。「大凧」に干支の「巳」文字を揮毫したのは、赤穂大石神社の飯尾義明宮司。国立文楽劇場は、開場40周年を記念して、昨年11月の公演とこの初春公演第2部で、大作『仮名手本忠臣蔵』の大序か...初春は不思議のキツネ/文楽・本朝二十四孝

  • 2025大阪初春散歩

    初春三連休、1泊2日だけ関西で遊んできた。文楽初春公演を見るのが主な目的で、ついでに京都と大阪で、気になっていた展覧会をいくつか見てきた。今朝は朝イチで東洋陶磁美術館を見に行ったら、ずっと工事続きで落ち着かなかった中之島一帯が、だいぶ落ち着いた雰囲気になっていた。久しぶりに中之島図書館の正面に立ってみたが、日曜祭日は休館のため、中には入れなかった。周囲をぐるっと回ってみたら、何やら新しい建物が連結されているのを発見。あとで図書館のホームページをみたら、別館(新書庫棟)らしい。工期は2025年1月まで(予定)というからまもなく完成だろう。へええ、よかったね!東洋陶磁美術館も、改修増築と聞いたときは、どうなるかとハラハラしたが、従来の建物を生かして開放的なエントランスを付け加えた、品のいいリニューアルだった。...2025大阪初春散歩

  • 実朝との縁/運慶 女人の作善と鎌倉幕府(神奈川県立金沢文庫)

    〇神奈川県立金沢文庫特別展『運慶-女人の作善と鎌倉幕府-』(2024年11月29日~2025年2月2日)年末に行った横須賀美術館、鎌倉国宝館との3館連携展示。本展は、サブタイトルのとおり、運慶と女性の関係にあらためて焦点を当てて紹介し、運慶の造仏、それに伴う造寺や仏事などと、女性たちの信仰の関係の一端を明らかにする。1階の展示室に入ってすぐのケースに出ていたのは光触寺の『頬焼阿弥陀縁起絵巻』の模本(原本は2階展示室に展示)。鎌倉時代の女性の信仰、作善を語る上で欠かせない資料である。仏師・雲慶(運慶)も登場するし。奥の吹抜展示室は、称名寺所蔵の伝・運慶仏の特集展示になっていた。地蔵菩薩坐像、それに聖徳太子立像(二歳像)もあるのだな。2階へ。年末に「ニコニコ美術館」を視聴したので、展示室の様子は把握していたの...実朝との縁/運慶女人の作善と鎌倉幕府(神奈川県立金沢文庫)

  • 2025初詣・亀戸七福神巡り

    〇亀戸駅~寿老人(常光寺)~弁財天(東覚寺)~恵比寿神・大黒天(香取神社)~毘沙門天(普門院)~福禄寿(天祖神社)~布袋尊(龍眼寺)~亀戸天満宮松の内も今日で終わりだが、今年のお正月は、亀戸七福神を巡ってきた。七福神の寺社の門前には、紫に白抜きの「亀戸七福神」の旗が立っていたが、深川七福神のようにコースの道端にずらりと旗が並ぶ雰囲気はなかった。寿老人の常光寺。本尊は阿弥陀如来で「江戸六阿弥陀詣」の6番目の霊場でもある。弁財天の東覚寺。本尊は大日如来と阿弥陀如来だが、不動尊が有名らしい。亀戸七福神は、どれも大きなお寺や神社の一画に、添え物的な祀られ方をしていた。恵比寿神・大黒天の香取神社。かなり大きな神社で、スポーツ振興や勝負事の神様として人気を集めている。毘沙門天の普門院。伸び放題の草木、積もった落ち葉の...2025初詣・亀戸七福神巡り

  • 憧れの拓本と中国絵画/唐ごのみ(三井記念美術館)

    〇三井記念美術館『唐(から)ごのみ:国宝雪松図と中国の書画』(2024年11月23日〜2025年1月19日)年末恒例の円山応挙筆『雪松図屏風』公開に加え、三井家歴代にわたり珍重された中国の書画および、それらに倣って日本で描かれた作品を紹介する。という展覧会の趣旨を、だいたい理解して行ったつもりだったが、冒頭が顔真卿筆『多宝塔碑』の拓本で、おお?となってしまった。そのあとも、王羲之や褚遂良の書跡の拓本が続く。新町三井家9代当主の三井高堅(みついたかかた、1867-1945)は中国の古拓本のコレクターで、その収蔵品は、聴氷閣本(ていひょうかくぼん)と呼ばれて世界的に名高い。ネット情報によれば、戦前の旧三井文庫で保管したもののうち大半はカリフォルニア大学バークレー校図書館に「聴氷閣文庫」として収蔵されているが、...憧れの拓本と中国絵画/唐ごのみ(三井記念美術館)

  • 古籍、絵画、現代工芸/平安文学、いとをかし(静嘉堂文庫美術館)

    〇静嘉堂文庫美術館『平安文学、いとをかし-国宝「源氏物語関屋澪標図屏風」と王朝美のあゆみ』(2024年11月16日~2025年1月13日)新年の展覧会参観は本展から。平安文学を題材とした絵画や書の名品と、静嘉堂文庫が所蔵する古典籍から「いとをかし」な平安文学の魅力を紹介する。と言っても最初の展示室に並んでいた古典籍は、作品時代は平安文学でも、江戸時代の版本や南北朝・室町時代の写本が中心だったので、まあそうだよね~というゆるい気持ちで眺めた。その中で『平中物語(平仲物語)』は静嘉堂文庫本(鎌倉時代写)が現存唯一の伝本だという。『今昔物語集』は享保の版本が出ていて、室町時代には南都周辺で読まれていたらしいと解説にあった。『うつほ物語』『栄花物語』『大鏡』なども版本があって、江戸の出版文化すごいな、と思った。鎌...古籍、絵画、現代工芸/平安文学、いとをかし(静嘉堂文庫美術館)

  • 2025新年風景と深川江戸資料館

    今年の年末年始のカレンダーは9連休で、さらに私は年休を加えて10連休にした。遠くに出かける予定は入れなかったので、せいぜい近所をぶらぶらして、のんびり過ごしている。今日は、正月特別開館の深川江戸資料館で獅子舞が見られるというので行ってきた。江戸の街並みを復元した常設展示室が会場。時間になると、砂村囃子睦会の獅子舞の一行が現れて、一軒一軒、年賀の詞を添えて訪ね歩く。お囃子に乗って、獅子が首を振ったり背を伸ばしたりの演技を見せたあと、パパパン、パパパン、パパパン、パンの一本絞めで締める。顔役のおじさんが「この家はハワイに行ってて留守だったな」「ここは喪中だ」など小芝居を入れてくるのが楽しい。獅子は、家々だけでなく、井戸や厠や船着き場でも舞う。江戸の獅子舞は一人で演じる「一人立ち」の獅子である。それから火の見櫓...2025新年風景と深川江戸資料館

  • 七人の大統領で知る/韓国現代史(木村幹)

    〇木村幹『韓国現代史:大統領たちの栄光と蹉跌』(中公新書)中央公論新社2008.8戦後、日本の植民地支配からの解放と米国の占領を経て、1948年に大韓民国が建国される。以後、60年間(本書の刊行まで)の韓国現代史を、個性豊かな大統領たちの姿を通じて描く。はじめに終戦の8月15日をどう迎えたかを、金大中、金泳三、尹譜善、李承晩、朴正熙の5人について検証し、以後も「政治的な節目」ごとに、4~5人(大統領就任前だったり、引退後だったり)の動向について語っていく。このほか、70年代以降に登場する李明博、廬武鉉を加え、最終的には7人が本書に取り上げられている。李承晩(1875-1965)は名前しか知らなかったので、1948年の大統領就任時にすでに73歳だったことに単純に驚いた。朝鮮王朝時代に開化派のホープとして期待...七人の大統領で知る/韓国現代史(木村幹)

  • あきらめない刑事たち/中華ドラマ『我是刑警』

    〇『我是刑警』全38集(愛奇藝、中央電視台、2024年)大晦日に見終わったドラマ。おもしろかった~。ドラマは1990年代から始まる。平凡な若手警官だった秦川(于和偉)は、刑事捜査の資質を認められ、大学で法律を学び、職務に復帰したばかり。1995年1月、西山鉱山の事務所が強盗に襲われ、保安員ら十数名が殺害される事件が起きる。中昌省河昌市の警察隊は、1991年に彼らの同僚が殺害され、銃を奪われた事件との関連を疑う。まだ科学的な捜査設備の整わない中、過去の事件記録の読み直しと論理的な推論で徐々に犯人をあぶり出し、逮捕に至る。大きな功績を上げた秦川は、上司と衝突して、西山分局の預審科長(予審=被告事件を公判に付すべきか否かを決定すること?)で冷や飯を食うことになるが、この間にも大規模な食糧盗賊団を摘発するなど成果...あきらめない刑事たち/中華ドラマ『我是刑警』

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