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なおぼん(wawabubu)のブログ https://vcrmnfeconi-wawabubu.blog.jp/

のんべえで、エッチなおばちゃんです。理系女子だったので化学やアマチュア無線のことも書いてます。

アラフィフの元理系女子です。世の中あきらめてます。 エッチなのは仕方ない。お酒も強いです。妄想癖があるので、ブログにはどこまで本当かわかんないことをいっぱい書いてます。

なおぼん
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宇治市
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交野市
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2014/01/31

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  • 安楽死のこと

    京都で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性が安楽死をさせてくれと医師に依頼して、二名の医師が関与して「本懐」を遂げさせたという事件があり、世間の耳目を集めている。女性はHさんとしておこう。Hさんは、とても有能なキャリアウーマンだった。仕事も順風満帆だったある日

  • アンコ椿は恋の花 純情編(最終話)

    嵐は、今朝六時ごろ急に東へ進路を変え、速度を上げて日本から遠ざかっていった。第二金剛丸からの発信は四時の定時報告を最後に途絶えた。波浮港の基地局の通信士、塚谷恭一郎がいくら電鍵で呼びかけても応答がなかった。考えられることは、最悪の場合、沈没または転覆であ

  • アンコ椿は恋の花 純情編(7)

    舟屋りんは、あの「ロザリオ事件」とでもいうべき小さな出来事で立木祐介のことを見直していた。「やっぱり、男の子はやるときはやるんじゃなぁ」と感心もし、それは恋情などではなく弟の成長を喜ぶ姉の姿に等しかった。もとより、りんには中嶋治次という思い人がいたわけで

  • アンコ椿は恋の花 純情編(6)

    塚谷ふじは、銀のロザリオを手に取って切れた鎖を見ながら深いため息をついた。その目に映っていたものは、ロザリオなんかではなく立木祐介の死んだような貌(かお)だった。「ゆうすけ…」恋する乙女は、その人の名を口に出した。はっと、我に返って少女は周りを見回した。

  • アンコ椿は恋の花 純情編(5)

    海で溺れたことを祐介は父母には言わなかった。というより、言えなかった。りんに責任が及ぶとも考えられたし、元はと言えば、祐介の衝動的な行動が原因なのだから。それに…塚谷ふじの唇の感触が祐介によみがえる。気が遠くなるその先に、ふじのクルスが光って導いてくれた

  • アンコ椿は恋の花 純情編(4)

    あくる朝、舟屋りんが祐介を誘いに来た。りんの母親が朝食の支度をするのを手伝ったあとだったのだろう。「ご飯食べたら、おたいね浦のほうに泳ぎに行こうよ」と、言うのだ。「どこなの?それ」祐介は鯵の干物をつつきながら、尋ねた。「港の裏山を登って島の東側に出て、す

  • アンコ椿は恋の花 純情編(3)

    立木家は、伊豆大島での初日の夜、祐介と昼間一緒だったりんの友達のあんこさんたちを呼んで、網元の中嶋治次(はるじ)が用意してくれた、とれとれの魚介類で浜焼き宴会を別荘の庭で催した。祐介の父春信が、島の人々とお近づきのしるしにと、ささやかな宴に招待したのであ

  • アンコ椿は恋の花 純情編(2)

    その日の昼下がり、別荘の各部屋を祐介は見て回った。洋館建ての一階は、台所と庭にテラスが張り出した食堂で、眼下に波浮の港が広がっている。その向こうは太平洋だった。庭木は、町田の実家に比べて少なく、芝生だった。町田の医院の庭は空襲でも焼けなかった桜や欅(けや

  • アンコ椿は恋の花 純情編

    三日おくれの便りをのせて船が行く行く波浮港(はぶみなと)いくら好きでもあなたは遠い波の彼方へ去ったきりあんこ便りは あんこ便りはあゝ 片便り(『アンコ椿は恋の花』歌:都はるみ、詞:星野哲郎、曲:市川昭介)錆びだらけの連絡船のデッキで、立木祐介は開襟シャツ

  • こもりくの はつせのかはの(5)

    阿騎子叔母が片足を上げて、寝返りをうつようにしてきたので、ぼくはその足をくぐって、彼女の両足を右にそろえる。この状態で、叔母は横に「く」の字に倒れた形になる。「どうすんねん?おばちゃん」「あきこやろ?このままバックになろ」ということだった。ぼくにはどうし

  • こもりくの はつせのかはの(3)

    うちの風呂は、祖母が亡くなったあとに改装したので、まだあたらしい。「ここのお風呂もらうの、初めてやわ」阿騎子叔母が、うれしそうに言う。「前のお風呂には入ってたやろ?」「そらそうや。ここに住んでたんやから」かけ湯をしながら、叔母が言い、陰部にも湯をかけてい

  • ゲーリングに勲章を投げつけた男

    ルフト・バッフェ(ドイツ空軍)の指揮官であり、自らも操縦桿を握って撃墜王(エースパイロット)の名をほしいままにした男、アドルフ・ガーランド(1912~1996)は、第一次世界大戦がドイツ帝国の敗北によって終結したころ、ギムナジウムに入学したてだった。そんな少年に

  • 今こそ無線の活用を

    今年の水害は、熊本県の球磨川流域を襲い、数日後には筑後川流域の久留米市などを襲った。球磨川は全体に急流でかつ曲がりくねっており、球磨川にそそぐ支流も急流だ。昨年、長野県の千曲川(信濃川)で洪水が起こったが、あれも名前の通り曲がりくねっていた。こういった河

  • 樟脳(しょうのう)

    衣替えの季節には、和装の場合「樟脳(しょうのう)」という防虫剤を入れ替える。「樟脳」はその名の通り、楠(クスノキ)の樹脂(脳)である。化学的には「カンファー」というテルペノイドに属する有機化合物で、純品は白色結晶だ。「カンフル剤」という強心剤はこれのこと

  • トランジスタ(2SC-1815-GRから始まる話)

    アマチュア無線の電子工作では東芝の2SC-1815-GRという高周波用のバイポーラトランジスタをよく使うのだけれど、東芝ではとうに製造が中止され、純正品は全世界で約七万個ともいわれる在庫のみとなっている。それでも需要があるから、中国などでコピー商品が製造され、そこそ

  • 『いつか汽笛を鳴らして』(畑山博)

    表題作とほか三作品が収められている。この『いつか汽笛を鳴らして』は遅咲きの畑山博が第67回芥川賞に輝いた記念碑的作品だ。畑山の経験からくる描写が細かい。かれは旋盤工(フライス工?)の経験があり、そこでの生々しい作業環境や人間関係が描かれる。そういう背景を舞

  • 横山の由来

    森田検索が「横山さんって、なんで横山なんですか?本名は〇〇なのに」と不躾にも訊いてきたので、「横山エンタツ師匠にあやかってんの」と答えてやった。本当はエンタツ師匠じゃなくって、「横山やすし」のつもりだったけれど。「やすし」は「エンタツ」の直弟子の「ノック

  • 『夏の闇』(開高健)

    この本も何度も読んで、このブログでも触れたこともある。いまは、カバーもどこかに散逸し、扉は外れて、辛うじて挟まったままだ。なんで惹かれるのだろうか?男と女の濃密な時間。しかし、二人の心は行き違っている。ゴンチャロフの『オブローモフ』を彷彿とさせる、主人公

  • 雨天決行

    時おり雨脚が強くなる。傘を持ってきて正解だった。高輪のマクドナルドで尚子と朝食をとっていた。コロナ禍と雨模様で店内は閑散としている。ここで食っている人間は、おれたちと、サラリーマン風の男性一人だけだった。レジで並んでいる人々はみな「お持ち帰り」の客のよう

  • 水飲み鳥(ラッキーバード)

    おれは、眠ってしまっていたらしい。外は、明けているようだ。物干しにもならないような小さなベランダから日差しまで差し込んでいる。梅雨の中休みというやつか。ふと、シングルベッドに同衾(どうきん)していたはずの尚子がいない。枕もとの眼鏡を探してかけ、部屋を見ま

  • プッシーキャット「尚子」

    雨の日には、おれは靴を磨く。子供のころ、親父の靴を磨かされていたからかもしれない。それに、雨の季節は革(かわ)に黴(かび)が生えやすいのだ。胸ポケットのスマホが振動している。なおこか…靴を床に置いて、スマホを見る。尚子からだった。「もしもし…」「こうちゃ

  • フラッグシップの復帰

    私の「中華ノート」パソコンのキーボードの真ん中あたりが急に膨らんできた。これはおそらく内部バッテリーが変形してきているのだろう。かなり「ヤバイ」状況である。いつか爆発するに相違ない。内部のデータをクラウドに避難させ、急遽この中華Jumper製パソコンをお払い箱

  • 星辰は降る(2)

    七夕のころ、日本ではまだ梅雨のただ中であり、牽牛と織女の出会いを天の川に見ることは叶わない。今年もそうだった。昨日の七日の夜は、雨こそ降らなかったものの、どんよりと厚い雲に覆われていて、まったく星など望めなかった。今日は、斎藤公明に借りた本を返しに慈光寺

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