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油屋種吉の独り言 https://blog.goo.ne.jp/knvwxco

種吉が今と昔のお話をいろいろに語ります。

ライフスタイルブログ / 季節感のある暮らし

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油屋種吉
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2013/08/16

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  • 女の子って、わからない。 エピローグ

    Y公園までおよそ1400メートル。スマホで確かめた道順を、康太はきょろきょろしながら歩く。わきに人が多くなった。ほとんどが康太と同じ目的だろう。康太の目は自然と、同世代の若い男女のペアのほうに向く。(あんなふうに、あおいと歩けたら、どんなに嬉しいことだろう)多くの人を魅了する歌い手は、二十歳くらいの女性。浜崎さん以来、久しぶりに世に出たアイドル的存在。その歌声は聞くものをして、彼女の世界観にかるがると引き込んでしまう。某歌手を真似たいのだろう。頭の先から足の先まで、彼女のそっくりさんがかっぽするありさまを観るのは、康太にとってとても興味深い。(某歌手はとてもスリム。とりわけまなざしに天賦の才が感じられる。そこらのミーちゃんハーちゃんがいくらがんばったって、彼女のクローンですって、わけにはいかないものなのに...女の子って、わからない。エピローグ

  • 女の子って、わからない。 (7)

    久しぶりにあおいに会えたのがうれしい。康太は素直にその気持ちを、あおいに伝えようと、横断歩道の反対側で、彼にしてはとびきりの笑顔で彼女を待ちかまえた。康太は、あおいがじぶんを見つけようと、視線をさまよわせていないのが気になった。(幾人もの人の中にいることだし、あおいはあおいなりに、きっと恥ずかしいのだろう)康太はそう思い、じぶんの内にわいてくる不安な気持ちをこらえた。両想いなんてなかなかない。温度差があるのはしかたないこと。次々に生じてくる不安。それらを打ち消すように、康太の胸は次第に高鳴ってくる。雲間から時折、まばゆいくらいの陽ざしがさしこんできて、康太の視界をさえぎってしまう。そのたびに、康太はあおいの姿を見失っては大変と、右手で目の上に日陰をつくろうとしたが、やめにした。ほんとは片手をあげたりして、...女の子って、わからない。(7)

  • 急に気温が上がって……。

    こんにちは、ブロ友のみなさん。きょうは朝から気温がぐんぐん上がりましたね。からだがついて行けず、わたしなどおたおたしています。このところ、主夫をやっていますのでおおいそがし。ゆうべの雨で納屋にとりこんでおいた洗濯ものをいそいで外に出しました。それから、ごみの世話。一般ごみの日です。K市の勧めるイチゴ色のふくろに、つめこめるだけつめこみ、収集場にむかいました。八時半までに出すようにとのお達し。なんとかセーフでした。五十代のころは、朝からせわしなく動くと、すうっと奈落に沈み込むような気分になったことがあります。でも、今はそんなことはありません。五十肩っていうのでしょうね。がんこな痛みに悩まされたころでもありました。うれしいことがひとつありました。田んぼの水回りを見に行ったときのことです。「先生、元気ですか」制...急に気温が上がって……。

  • 女の子って、わからない。 (6)

    神経戦のような粘り強いあおいとの交渉のあと、ようやく康太の念願がかなった。ゴールデンウイークの最終日。この日は朝から空のかなりの部分が、灰色の雲でおおわれてはいるものの、ところどころ青空がのぞく。風はある。それは神宮の木々のみずみずしい葉をかろうじひるがえさせるくらいの強さで、康太の脳裏に、薫風という言葉を思い起こさせた。冷気と暖気の入れ替わりのまめな、この時期にはめずらしいことで、康太には、神さまが、じぶんのために、エールを送ってくださっているように思えた。行きかう人の十人に一人くらいの割で傘を携帯している。(さてと竹下通りに面した駅舎の顔だけど、一体、どんなふうに変わっていることやら?)康太はわくわくどきどきしながら、改札口を通り抜けた。赤の信号の出ている、横断歩道の手前で、康太は後ろを向かないでいた...女の子って、わからない。(6)

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