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2013/07/17

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  • おうち映画(海外)・オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体

    「オペレーション・ミンスミートナチを欺いた死体」原題OPERATIONMINCEMEAT2022年イギリス【ムービープラス】第二次大戦下、1943年劣勢を強いられるイギリス軍はイタリア・シチリアの攻略を目指しますがシチリア沿岸はドイツ軍の防備に固められていました英国諜報部(M15)は状況を打開するため、驚くべき奇策をチャーチル首相に提案「オペレーション・ミンスミート」と命名されたその作戦は、イギリス軍がギリシャ上陸を計画しているという偽造文書を持たせた死体を地中海に流し、ヒトラーを騙し討ちにするというものでした作戦はヨーロッパ各国の2重3重スパイたちを巻き込み壮大な騙し合いへと発展していきますストーリーは淡々と進んでいき、それほどの緊張感はありませんでしたただ、「「死体」に人生を与えて準備を進めていくとこ...おうち映画(海外)・オペレーション・ミンスミートナチを欺いた死体

  • 秋吉理香子「終活中毒」

    実業之日本社2022年8月初版第1刷発行237頁人生は、いつでも大どんでん返したとえ余命わずかでも「SDGsの終活」大病院の化学療法センターでメディカルスタッフとして働く男性医師や看護師、患者の役に立てる手ごたえを直に感じられ、充実した仕事なのですが彼が働く真の意義は別のところにありましたブラックですなるべくしてなった結末は怖いけれど痛快でもありました「最後の終活」妻の三回忌のため、久しぶりに帰ってきた息子と家のリフォームや不用品の始末を始めた男性どこか腑に落ちないところはあるものの、息子と過ごす時間はとても楽しいものでしたが…これは驚き!あれもこれも伏線だったとは!やられたって感じです「小説家の終活」長年作品を発表していない女性小説家が、後輩にあたるベストセラー作家の遺品を受け取ったことから起こる騒動結...秋吉理香子「終活中毒」

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀(六) 本流篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2019年2月第1刷発行307頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第6巻第一章で智蔵が急死したことから一体どうなるのかと思ったら、意外と穏やかな展開で江戸進出の準備が整い、いよいよ江戸へ、と物語は進みます時代に関係なく地方から東京へ進出を考える経営者の参考になる内容です店の立地条件や市場調査などの経営戦略は勿論大切ですが、一番は「人」と思いました七代目店主となった幸と大坂から一緒に江戸へやってきた鉄助、賢吉、お竹わずか4人ですが幸を中心にしたチームワークの良さで無事開店の日を迎えるのです「笑って勝ちにいきましょう!」五鈴屋元番頭・治兵衛のアドバイス、『鶚の眼で俯瞰し、蟻の眼で小さいものを詳しく見る』を忘れずマクロとミクロの視点を持つ幸は、この先、どんな辛いことがあろうと智蔵との約束を...高田郁「あきない世傳金と銀(六)本流篇」

  • おうち映画(海外)・カオス・ウォーキング/43年後のアイ・ラブ・ユー/恋愛適齢期

    「カオス・ウォーキング」原題CHAOSWALKING2021年アメリカ、カナダ、香港【ムービープラス】西暦2257年汚染された地球を旅立った人類は新たな星「ニュー・ワールド」に辿り着きますが、その星では男性たちの頭の中の考えや心の中の思いが「ノイズ」となって曝け出されてしまい、女性は死に絶えてしまいますニュー・ワールドで生まれ育った青年トッド(トム・ホランド)は一度も女性を見たことがありませんでしたが、ある時、地球からやって来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラ(デイジー・リドリー)と出会います初めて見た女性のヴァイオラに恋心を抱くトッドは、彼女を利用しようとする首長のプレンティス(マッツ・ミケルセン)から彼女を守ろうと決意逃避行の中で2人は「ニュー・ワールド」に隠された驚くべき秘密を知るのでしたヴァイオラ...おうち映画(海外)・カオス・ウォーキング/43年後のアイ・ラブ・ユー/恋愛適齢期

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀(五) 転流篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2018年2月第1刷発行2019年2月第5刷発行307頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第5巻大坂天満の呉服商・五鈴屋の三兄弟に嫁すという数奇な運命を受け容れた幸桔梗屋買取の件も無事片が付き「女名前禁止」の大坂で幸は夫の理解のもと奉公人らと心をひとつにして商いを広げていきます六代目徳兵衛との間に夫婦としての強い絆が生まれ、幸のお腹には新たな命が宿りますしかしその子は早産で亡くなってしまい幸も生死の境を彷徨うことに悲しい出来事でしたが何とか立ち直った幸でした一方、故郷の津門村に暮らしていた実母が亡くなり妹の結を引き取ります優しい夫やたった一人の肉親、信頼のおける奉公人たちとの暮らしに幸は日々幸せを感じられるようになり、江戸出店に向けてこれから、という時に智蔵が倒れたという報せが…ちょ...高田郁「あきない世傳金と銀(五)転流篇」

  • おうち映画(海外)・水を抱く女

    「水を抱く女」原題UNDINE2020年ドイツ、フランス【ムービープラス】水の精・ウンディーネの神話をモチーフに描いた恋愛ドラマベルリンの都市開発を研究する歴史家ウンディーネ(パウラ・ベーア)はアレクサンダー広場に隣接するアパートで暮らしながら博物館でガイドとして働いています恋人が別の女性に心変わりし悲嘆にくれる彼女の前に潜水作業員クリストフ(フランツ・ロゴフスキー)が現れ、強く惹かれあう2人は新たな愛を育んでいきます抗えない運命に翻弄される男女恋愛+奇譚+ホラー一風変わった作品ですそれゆえいつまでも記憶に残りそうですバウラ・ベーアさんは「婚約者の友人」で好きになった女優さんどこか曖昧でミステリアスな雰囲気が本作でも生きていますフランツ・ロゴフスキーさんどこかで観たと思ったら「希望の灯り」の主人公・クリス...おうち映画(海外)・水を抱く女

  • 長野まゆみ「メルカトル」

    角川℮文庫2018年2月発行底本2018年2月発行角川文庫解説・吉田篤弘生後まもなく、流木に乗って漂っていたところを拾われて以来、17年間、親兄弟も親戚も友人もなく、何事においても自らの感情を封じ込め、慎ましい生活を送ってきたリュス17歳で救済院を出て、ネオ・バロック様式のミロナ地図収集館の受付で働き始めますある日、静かな日々を送っていた彼のもとに、地図製作技師メルカトルなる人物から謎の地図が届き、次々と彼の周囲で不可思議な事件が起き始めます長野まゆみさん独特の架空の幻想世界まるで箱庭のようで自分も街を彷徨っている感覚に囚われますお決まりの美少年に絡む女性たちが良い感じです少年の心の動きが上手くとらえられており、恵まれなかったリュスのこれまでが温かなものに変わっていく様にとても穏やかな心持ちになりました長野まゆみ「メルカトル」

  • おうち映画(海外)・靴ひも

    「靴ひも」原題LACES2020年イスラエル【AmazonPrimeVideo】母の急死により、残された発達障害のある50歳の息子・ガディ(ネボ・キムヒ)約30年ぶりに、かつて家を出て行った父親・ルーベン(ドブ・クリックマン)の元で暮らすことになります生活習慣へのこだわりが強いガディに、父はどう接したらようか戸惑いながらも2人は徐々に打ち解けていきますそんな中、父が末期の腎不全と診断され、人工透析が必要に特別給付金申請の場で、特別な支援が必要であるとアピールするため、ガディは靴ひもが結べないふりをしますガディの世話を妻に押し付けて逃げた事実ルーベンは彼と暮らし始めて、ようやく自らの過ちを認めますこれまでの不実を詫びるようにガディを一生懸命世話するルーベン恋人とも上手くいきそうでハッピーエンドと思いきやルー...おうち映画(海外)・靴ひも

  • 西加奈子「夜が明ける」

    新潮社2021年10月発行407頁15歳の時、高校で「俺」は身長191㎝の「アキ」と出会います普通の家庭に育った「俺」と、母親にネグレクトされていた吃音の「アキ」は、互いにかけがえのない存在になっていき、大学卒業後、「俺」はテレビ制作会社に就職し、「アキ」は劇団に入団しかし、焦がれて飛び込んだ世界は理不尽に満ちていて、少しずつ2人の心と身体は壊れていくのでした思春期から33歳までの2人の友情と成長を描きながら、人間の哀しさや弱さ、そして生きていくことの奇跡を描きます物語の終盤に入ってもタイトルのように夜が明けるとは思えず辛いばかりしかし途中で止めるわけにはいかない、という気持ちで読み終えました世の中には自分の努力だけではどうしようもないことがたくさんあり、ちょっとしたことをきっけかに全てを失い転落すること...西加奈子「夜が明ける」

  • 10/21 松任谷由実コンサート THE JOURNEY 日本ガイシホール

    松任谷由実コンサートツアーTHEJOURNEY日本ガイシホール(本名の一部公開、『由美香』と申します)先月の横浜に続き2度目地元、名古屋です第一期が全滅で第二期こそ!と欲張ったおかげで2か所も楽しめることになりました♪横浜のスタンド席も色々楽しめましたけどやはりアリーナ席は盛り上がりますね~~14列目でしたけどユーミンのお顔も見られて幸せ~~~まだ2か月残っていますが今年一番の思い出になったかもですユーミンのCD昔のLPはCDに買い替えててほとんど持ってるわ♪10/21松任谷由実コンサートTHEJOURNEY日本ガイシホール

  • おうち映画(海外)・グッドモーニング、ベトナム

    「グッドモーニング、ベトナム」原題GOODMORNING,VIETNAM1987年アメリカ【BSプレミアム】ベトナム戦争真っただ中のサイゴンに兵士たちの士気高揚のため呼び寄せられた米軍放送の人気DJクロンナウアー(ロビン・ウィリアムズ)マシンガントークとロックンロール満載の彼の放送は兵士たちから大人気を得ますところが、彼の型破りな言動に驚いた軍上層部は放送を中止してしまいます序盤はコメディカラーが強く、クロンナウアーと現地の人々との交流も深まって楽しい雰囲気なのですが米軍兵士行きつけのバーが何者かに爆破されたことから一転、様相は大きく変わります兵士同士の直接の闘いが描かれない戦争映画現地の人たちからすれば、君たちの国を護りに来たと言われても「はい、そうですか」とはなりませんクロンナウアーはベトコンと関りを...おうち映画(海外)・グッドモーニング、ベトナム

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀四 貫流篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2017年8月第1刷発行289頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第4巻大坂天満の呉服商「五鈴屋」の五代目徳兵衛、惣次と女房の幸は順調に商いを広げていましたしかし、次第に幸の商才を疎むようになった惣次はある事件をきっかけに著しく誇りを傷つけられ姿を消します二度と戻らない、という惣次の決意を知った、お家さんの富久は意外な決断を下します家を出て九年になる五鈴屋の三男・智蔵が夢に見切りをつけ6代目徳兵衛として店主に収まり、幸を娶ることにおそらく、そうなるだろうと思っていた展開ですさて、今度こそ五鈴屋は落ち着くのでしょうか人形浄瑠璃を見に行った智蔵と幸帰り道、自分は操り人形で、優秀な人形遣いの幸が自分を上手く動かしてくれればよい、と告げる智蔵に商い戦国時代の武将になるという幸の決意は揺るぎな...高田郁「あきない世傳金と銀四貫流篇」

  • 中山可穂「銀橋」

    角川書店2018年9月初版発行191頁宝塚シリーズ第3弾大劇場に棲みつく亡霊にワクワクした「男役」ヅカファンのヤクザの組長が主人公というぶっ飛んだ設定の「娘役」第3弾はひたむきに芸の道を突き進むジェンヌさんたちの愛と青春を謳いあげる「銀橋」銀橋とは舞台前方にあるオーケストラボックスと客席の間にあるゆるやかにカーブしている道のことで、二階席から見ると暗い中に淡いライトだけで浮かび上がる様子は幻想的でまるで天の川のように見えるそうです本当に美しいものだけが、絶望している人の心に訴えかけて人の心を救うことができるこんな素敵な仕事がほかにあるか?だから私たちのやってことはお嬢様芸ではなくて、つねに命懸けの芸術なんだよ中山可穂さん創作の100%フィクションで実態とはかけ離れているとのことですがそうでもないかも中山さ...中山可穂「銀橋」

  • マイケル・ボンド「くまのパディントン」

    画・ペギー・フォートナム訳・松岡亨子2021年10月電子版発行(福音館書店1967年10月初版発行の第73刷を底本)おかしなおかしなクマのパディントンのおはなしの1冊目ペルーの山奥から独りでロンドンにやってきたパディントンパディントン駅にいるところをブラウン夫妻に見つけられ、引き取られることになります良かれと思ってすることが何故か裏目に出てしまうパディントン好奇心旺盛な彼は行く先々で騒動を起こしますが、おおらかで優しいブラウン一家のお陰で全て丸く収まり誰も彼もが幸せな気持ちになれるのですパディントンの行動を見ていると子どもってそういうものなんだ、と納得させられます子育てから離れた今なら、客観的に見ることができて「可愛い~」で済むのですけど、実際自分がその子どもを育てている最中だったら、ブラウン一家のように...マイケル・ボンド「くまのパディントン」

  • おうち映画(海外)・オーディナリー・ラブ ありふれた愛の物語/アイダよ、何処へ/最後まで行く

    「オーディナリー・ラブありふれた愛の物語」原題ORDINARYLOVE2019年イギリス【ムービープラス】長年連れ添った夫婦、トム(リーアム・ニーソン)とジョーン(レスリー・マンヴィル)ある日、ジョーンに乳がんが見つかります病を受け容れ、乳房切除、抗がん剤治療を続けるジョーンに対し、妻の病を前に何を言うべきか戸惑いながらも真摯に向き合うトムそれでも病の当事者と、そうでない者との間の微妙なすれ違いに言い争うことも…2人の心情が淡々と描かれる中、ごく普通に生きること、暮らせること、そのありがたみを忘れないことが大切というメッセージがわかりやすく伝わる作品です「アイダよ、何処へ?」原題QUOVADIS,AIDA?2020年ボスニアヘルツェゴビナ【ムービープラス】1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の中で起き...おうち映画(海外)・オーディナリー・ラブありふれた愛の物語/アイダよ、何処へ/最後まで行く

  • 10/14 JRさわやかウォーキング(浜松)②

    浜松城徳川家康が29歳~45歳までの17年間を過ごした城ですさきほどの犀ケ崖からわずか1kmです武田軍は本当に近くにいたんですね野面積みの石垣天守閣展望台から北、三方ヶ原古戦場方面南に遠州灘、西に浜名湖、東に富士山が見えるそうですが薄く雲が出ていてはっきりわかりませんでした若き日の徳川家康公の銅像どうする家康浜松大河ドラマ館思っていたより空いていました役者さんたちが実際に身につけられた衣装井伊直政板垣李光人さん初登場の時の衣装ですとても美しく女性にしか見えませんでした徳川家康武田信玄我が家では人気の山田孝之=服部半蔵誰も写真撮影してなかった…元城町東照宮遠江引間城跡にあり出世神社と呼ばれています戦国時代、引間城の城主・飯尾豊前守の配下の松下家に仕えていたのが、「猿」と呼ばれていたころの豊臣秀吉16~18歳...10/14JRさわやかウォーキング(浜松)②

  • 10/14 JRさわやかウォーキング(浜松)①

    『かつての鉄道の軌跡を辿りながら家康公が過ごした浜松の街を巡る』およそ1年ぶりにさわやかウォーキングに参加しましたお目当ては大河ドラマ「どうする家康」からみの各所ですJR東海道線浜松駅スタート堀留ぽっぽ道東海道本線浜松駅付近が1979年10月に高架化された後、使用不可能になった浜松駅から浜松工場連絡線跡地が浜松市に払い下げられ跡地が遊歩道として整備されました鉄道特有の曲線を描いていて途中には蒸気機関車が展示されているなどかつてここが鉄道線だったことがうかがえます縣居(あがたい)神社急な坂を上ったところに鎮座する神社創建は1839年(天保10年)主祭神は賀茂真淵大人命現在の浜松市の生まれで江戸時代、国学の四大人の一人だそうです随分と高台にあるのがわかります金木犀の良い香りがすると思ったら秋葉神社徳川家康公、...10/14JRさわやかウォーキング(浜松)①

  • 10/12 コレクター福富太郎の眼 松坂屋美術館

    昭和のキャバレー王が愛した絵画コレクター福富太郎の眼松坂屋美術館2023年9月30日(土)~11月19日(日)以下、松坂屋美術館HPより昭和のキャバレー王として知られた福富太郎は戦後の高度経済成長とともに全国にキャバレーを展開し、実業家として成功をおさめましたその一方で、父の影響で少年期に興味を持った美術日品蒐集に熱中し、コレクター人生も華やかに展開させました念願だった鏑木清方の作品蒐集からコレクターとして活動をはじめ、著名な画家だけでなく美術史の流れの中に沿わない未評価の画家の作品も自らが良質であると信じれば求め、コレクションの幅を広げていきましたまた、同時に文献資料なども積極的に集め、鏑木清方や北野恒富など東西の美人画をはじめ、明治の黎明期から昭和の戦時下にいたる油彩画など役80点により、福富の審美眼...10/12コレクター福富太郎の眼松坂屋美術館

  • 川上弘美「ぼくの死体をよろしくたのむ」

    小学館2017年3月初版第1刷発行251頁恋愛小説からSFまで、ジャンル分け不能な奇妙で愛しい物語18篇を収録個性的な人、変わった人が多数登場しますけれど皆、自分は「普通」と思っています誰もが自分のことを分かっていると思っているけれど実は全く分かっていないのです人間って面白いですね一番好きなのは「二百十日」伯母の代わりにやってきたのは時の流れを変えることができるという男の子彼を訝しく思いつつ世話をする女性心が温かくなりました空気感で読ませる感じそれがとても心地よくスイスイ読んでしまいました川上弘美「ぼくの死体をよろしくたのむ」

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀(三)奔流篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2017年2月第一刷発行297頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第3巻五代目徳兵衛の妻となることを承諾した幸商い戦国時代の戦国武将となるべく強い決意を胸に秘めながら、徳兵衛と共に五十鈴屋を盛り立てていけそうだったのが…徳兵衛は幸の才能に嫉妬しており、女は引っ込んでいろ、と言わんばかりの態度に出ます元々、言葉遣いが乱暴で直ぐ手が出るタイプだったのが幸と一緒になってからは治まっていて、立派な大阪商人に成長してきたと思ったのですが、新しい商売に目途が立った頃から仕入れ先に対して強引なやり口が目立ってきて、苦言を呈する幸にも手を上げる有様とんでもない試練が幸を襲います順風満帆とはいきませんねぇそれが面白いところですが心臓に悪いです早く第4巻を読みたい!高田郁「あきない世傳金と銀(三)奔流篇」

  • 10/08 福田美蘭 美術ってなに? 名古屋市美術館

    福田美蘭美術ってなに?名古屋市美術館2023年9月23日(土祝)~11月19日(日)以下名古屋市美術館HPより福田美蘭(1963-)は、東京藝術大学大学院を修了後、具象絵画の登竜門といわれた安井賞を最年少で受賞し、国内外で活躍を続ける現代美術家です現代社会が抱える問題に鋭く切り込み、ときにユーモアを添えて絵画化して見せたり、意識して「もの」を見ることを促したり、東西の美術、日本の伝統、文化を、意表を突くような手法であらわしたりして、私たちの既成概念を打ち破ってきました。そして現在も、絵画の新たな可能性に挑み続けています。本展では、1980年代の初期から近年までの作品を、作家を紹介する序章および3章の計4章で構成します。古今東西の名画に福田ならではのユニークな視点で向き合った作品から、国内外の時事問題をテー...10/08福田美蘭美術ってなに?名古屋市美術館

  • 10/08 名古屋市立図書館100周年記念講演会 名古屋市公会堂

    名古屋市立図書館100周年記念講演会名古屋市公会堂「やっぱりなごやと本が好き」名古屋ゆかりの3人の作家太田忠司さん、大島真寿美さん、吉川トリコさんが図書館の思い出や読書、小説家の仕事などについて講演ウトウトしちゃったらどうしよう、なんて心配は杞憂に終わり講演というより雑談みたく楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました色んなお話が聞けて良かったですうんと遠い存在と思っていたのが、とても気さくでご近所に住んでいそうなお三方いつか書店や図書館、街中で見かけたら認識できるかもしれません司会進行を務められたフリーアナウンサーさんの手腕にも感心これがプロの仕事です!な上手さでした講演会の前に子ども読書アンバサダー小説紹介クリエイターけんごさんの任命式が行われました主にSNSで若者への小説紹介をされているそうです早...10/08名古屋市立図書館100周年記念講演会名古屋市公会堂

  • 10/06 ねこ休み展 秋 2023in名古屋 TODAYS GALLEY STUDIO. NAGOYA

    文楽の後南へ15分ほど歩いて可愛い猫ちゃんたちの写真を観てきましたねこ休み展秋2023in名古屋TODAYSGALLEYSTUDIO.NAGOYA2023年9月23日(土・祝)~10月15日(日)どちらかというと犬派なのですがこんな猫ちゃんたちを見せられたら思わず笑みが零れます写真撮影OKなのをすっかり忘れて見入ってきましたこちらのHPで癒されてくださいませhttps://tgs.jp.net/event/neko-break-nagoya/たくさんのグッズも可愛すぎ~~~こんな「血圧手帳」だと血圧も落ち着くかと思って買いました(笑)CBCラジオの中継が入るので少しうるさいと思いますがお願いしますとわざわざお断りされて恐縮リポーターさん、小声で何度もリハされてました中継の前に退出しましたけど、どんな内容だ...10/06ねこ休み展秋2023in名古屋TODAYSGALLEYSTUDIO.NAGOYA

  • 10/06 文楽協会創立60周年記念 人形浄瑠璃「文楽」

    文楽協会創立60周年記念人形浄瑠璃「文楽」昼の部名古屋市芸術創造センター義経千本桜椎の木の段すしやの段以前にも鑑賞したことのある演目ですけれど細かいところは忘れていて初見と同じごく簡単にいえばすしやの悪党息子が心を入れ替えようと自分の家族を犠牲にして平家嫡流の平維盛とその家族を救うというお話すしやの段のクライマックスは太夫(豊竹希太夫)の熱演も相まって観客全員が息を呑むように舞台を見つめていました太夫、三味線、人形、Gマークによる字幕あちこち観るのに忙しかったです悔やまれるのはオペラグラスを忘れたこと高田郁さんの「あきない世傳金と銀」シリーズを読んでいるところで人形の衣装に主人公の呉服屋が反物を提供するというところがありまして人形の衣装を細かく観たいと思っていたのに…何で忘れるかなぁ~なミスが増えた今日こ...10/06文楽協会創立60周年記念人形浄瑠璃「文楽」

  • おうち映画(海外)・遠い夜明け/サウンド・オブ・メタル

    「遠い夜明け」原題CRYFREEDOM1987年アメリカ【BSプレミアム】原作ドナルド・ウッズアパルトヘイト政策をとる南アフリカ共和国を舞台に自由な理想社会を叫ぶ黒人男性活動家・ビゴ(デンゼル・ワシントン)と彼を支持する白人男性の新聞記者・ウッズ(ケヴィン・クライン)との熱い友情を描きますビゴは前半早めに亡くなってしまい(留置所で殺されたようなもの)、主にはウッズと国との闘いが描かれます南アフリカ共和国の実態を本にしようと考えるウッズの亡命劇はドキドキの連続でしたアパルトヘイト体制の終焉の始まりとされる1976年に起きたソウェト暴動の鎮圧の場面は酷すぎます当時、国際社会でも大きく取り上げられた事件なのでニュースなどで見たかもしれませんが全く覚えていませんおそらく自分には関係のない遠い国の出来事と思ったので...おうち映画(海外)・遠い夜明け/サウンド・オブ・メタル

  • おうち映画(海外)・皮膚を売った男/ベイビー・ブローカー

    「皮膚を売った男」原題L’HOMMEQUIAVENDUSAPEAU英題THEMANWHOSOLDHISSKIN2020年チュニジア、フランス、ベルギー他【ムービープラス】「もしも生身の人間が芸術作品となり売買の対象になったら」という設定のもと、移民難民問題をめぐる偽善や現代アートへの知的欺瞞を風刺し理不尽な世界のありようを描いた人間ドラマ内戦の続くシリアから脱出し難民となったサム(ヤヤ・マヘイニ)は現代アートの巨匠(ケーン・デ・ボーウ)から驚くべき提案を受けますそれはサム自身がアート作品になるというもので、大金と自由を手に入れる代わりに背中にタトゥーを施し「アート作品」になったサムは高額で取引される身となります売買され国境を越えたサムはシリアで恋人だった女性(ディア・リアン)に会いに行くのですが…生身の人...おうち映画(海外)・皮膚を売った男/ベイビー・ブローカー

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀二 早瀬篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2016年8月第1刷発行283頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第2巻大坂天満の呉服商「五十鈴屋」に女衆として奉公する幸その頭の良さと意思の強さを見込まれ、14歳の時に四代目店主徳兵衛の後添いに、との話が持ち上がります最初の嫁・菊栄は商才もなく放蕩三昧、子作りにだけは励む徳兵衛に愛想を尽かし2年で実家・紅屋に戻ってしまったのです悩んだ末に、後添いの話を受け入れた幸女衆の出ということで口さがないことを言う人もいますが五十鈴屋の中では「ご寮さん」と呼ばれ、少しずつ呉服や商いに関する知恵を蓄え、成長していきます幸のおかげで阿呆ぼん徳兵衛も少しはマシになるかと思ったのですが、相変わらず徳兵衛の祖母で「お家さん」として五十鈴屋を支える富久ですら徳兵衛を人別帳から外そうか考えるほどでしたただ、...高田郁「あきない世傳金と銀二早瀬篇」

  • 高田郁「あきない世傳 金と銀一 源流篇」

    時代小説文庫(ハルキ文庫)2016年2月第1刷発行279頁「あきない世傳金と銀」シリーズ第1巻享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸父から「商いは詐りなり」「手指の美しい者は働かない者」と教えられて育ちますが、享保の大飢饉や兄、父の死を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五十鈴屋」に奉公に出されることになりますやがて番頭の治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていきます五十鈴屋の面々の人物造形が良いです一部を除いてクセはあっても心根は優しい人ばかりそれに、幸の持っている強さ、図太さのおかげで安心して読むことができました幸が阿呆ぼん、四代目・徳兵衛の後添いに?「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆の道では幸の天賦の才が埋もれてしまいますが、次男の惣次より商才に劣る徳兵衛では、勿体ない…高田郁さ...高田郁「あきない世傳金と銀一源流篇」

  • 川上弘美「某」

    幻冬舎2019年9月第1刷発行368頁ある日突然この世にあらわれた某(ぼう)人間そっくりの形をしており、男女どちらにでも年齢、人種構わず擬態できますお金も身分証もないため、生きていく術がなく途方にくれますが病院に入院し治療の一環として人間になりすまして生活することを決めます絵を描くのが好きな高校一年生の女子、性欲旺盛な男子高校生、生真面目な事務職員、と次々と姿を変えていき「人間」として生きることに少し自信がついた「某」は病院を脱走、自立して生きることにします大切な人を喪い、愛を知り、そして出会った仲間たち生真面目な事務職員までは、イマイチでしたが、読み進めるに従い、奇妙奇天烈な設定が面白くなってきます三好愛さんの装画が本書の世界観を表しています確か、宮部みゆきさんの装画も描かれていましたね何か分からないけ...川上弘美「某」

  • 10/01 お豆腐の和らい 2023 名古屋公演 名古屋市北文化小劇場

    お豆腐の和らい2023名古屋公演名古屋市北文化小劇場昨年6月以来茂山千五郎家の狂言を楽しんできました今回は趣向の違う古典が4番「居杭」旦那衆にいつも頭を叩かれて困っている居杭は清水寺の観音様に祈誓をかけますすると観音様は彼に1枚の頭巾を与えます霊験あらたかな観音様からいただいた頭巾にどんな効力があるのでしょう居杭を演じるのは茂山茂さんの長男・蓮さん、12歳大人たち相手に悪戯をしかける様子が楽しかったです「六地蔵」信仰心の篤い田舎者が自分が新たに建立した辻堂にお地蔵様を安置するために都の仏師を訪ねて上京します仏師の住まいを聞き忘れた田舎者が探し歩いていると詐欺師に目をつけられ、言葉巧みに六体の地蔵を作ってやると言われます茂山千五郎家らしいアレンジに笑いが止まりませんでした「口真似」主人の口真似ばかりする太郎...10/01お豆腐の和らい2023名古屋公演名古屋市北文化小劇場

  • 吉田修一「ミス・サンシャイン」

    文藝春秋2022年1月第1刷発行281頁大学院生の岡田一心は、伝説の映画女優「和楽京子」こと、鈴さんの家に通って荷物整理のアルバイトをするようになりました鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターでした切ない恋に溺れていた一心は、今は静かに暮らしている鈴さんとの交流によって大切なものに気づくのでした虚実を織り交ぜて戦後映画史をたどりながら鈴さんの来し方が語られます鈴さんがどんどん人気女優になっていく華やかな世界とは裏腹な長崎の原爆がもたらした不幸も盛り込まれていて作品に重さを加えているのが良かったです鈴さんの家に通った期間は短くても一心にとってはとても大事な時間でした数年後、結婚して子供もいる一心これからも鈴さんが遺してくれたたくさんの思いを胸に生きていくのでしょう清々し...吉田修一「ミス・サンシャイン」

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