とき号に 乗って帰省の ふるさとは コシのヒカリの田園地帯
しあわせを 運んでくれた 野良ネコの「プー」は今でもこころの隅に
自ずから 働く時間を 増やしてた 子のためと言ういつわりに負け・教職の現役の頃
新米の 教師としての 一年は 何が何だか分からなかった・1975年
十二支に ネコはいないよ そうだろう 自由気ままに生きているから
八月の 最高気温は 日本一 雪国なのにふるさと越後は
群れなして いつか咲くだろ まんじゅしゃげ 川のほとりの木漏れ日のなか
一歩づつ 汗を流した 山頂の 褒美はコーラ炭酸の泡
虚と実を 織り交ぜながらの 教職は 綱渡りだったいつのいつでも
まるでその 方程式を 解くように 道が開けた二十二の春
暑き日を じっと耐えれば かならずや 涼風が吹くここ武蔵野に
飲むように すするカレーの 三杯目 つなぐいのちの給食タイムは
性格を 血液型で くくるなと いつも言ってたあの先輩は
夏山が われを呼んでる 気がします 槍や穂高や白馬の山が
子どもらと とにかく遊ぶ それだけが 新米教師のわたしの仕事・1975年
八ヶ岳 ふもとで採れた もろこしを 二本いただくご近所さんに
どうしたの? 十首詠めたよ 久しぶり ひとみの奥のねじのまかれて
夏色の 花を咲かせる さるすべり 立川駅前並木通りに
アパートの 天井見つめ 噛みしめた 自由の証上京の夜
もくもくと 入道雲の 立ちのぼり いつになるやら秋のおとずれ
雪国の 夏は酷暑の ふるさとの 越後の空に雲ひとつなく
いつになる 秋の到来 いちにちに 何回も観る天気予報を
働いた 意識の無くて 給料を もらえたころはただ楽しくて
ブラックと 呼ばれる教師 夕刻に コーヒーを飲むそうブラックの
見上げれば 満天の星 あの冬の 石垣島の高台立てば
新入りの われに優しく してくれた 先輩の顔今も忘れず
黒板を 消してあしたの 日程を 書きこむころはもう夜だった
キャンパスの 芝に寝ころび 空を見て わたしはわたしの道を行きます・二十歳の頃
イメージで トレドの街の 旅をする レコンキスタの歴史はいかに
微かにも 秋の風吹く 午前五時 蝉の鳴き声にぎやかなれど
ことさらに 残暑酷暑の 夏なれど 食めば美味なるアイスクリーム
あらわるは 真っ赤な果肉と 黒い種 友の作りしスイカを割れば
さて今日は われの団地の 夏祭り 猛暑のなかを神輿がまわる
マスクとり メガネはずせば 世の中が 明るくなりてじっと空見る
振りかえる わが人生の 山や谷 使われたのか活かされたのか
夏空に 入道雲の 立ちのぼり 願いていのる恵みの雨を
楽しくて 時間も忘れ はたらいた 教員として四十五年
旧暦の 七夕近し 夏の夜の 星座はひかるわれにむかいて
このところ 避暑地となりぬ 喫茶室 グラスの氷口に含んで
この夏の 暑さとさよなら できるのは いつになるやらカレンダー観る
愛猫が スマホに スッとあらわれて 供養をせがむお盆の入りに
帰省終え 香るコーヒー 楽しめば ホッと息つく雨降る朝に
じっとりと 汗の流るる 墓まいり 僧のお経を身体に浴びて
盆帰省 Uターンラッシュに めぐりあい 息も絶え絶え自宅にもどる
朝食は 友の作りし 馬鈴薯を ポテサラにしてホクホクうまし
コーヒーに アイスクリームを 浮かばせて 暑さをしのぐ午後のリビング
さて明日は お盆の帰省 墓まいり 台風襲来心配しつつ
わが街も みどり潰して 宅地へと 溶けていくよな暑さの中で
台風を 気にしながらの 帰省では お盆なれどもとんぼ帰りで
こよみでは 立秋なのに この暑さ 天災なのか人災なのか
エアコンを ガンガンかけて 食します アイスクリームにコーヒーかけて
メルヘンの 世界に一歩 ふみ入れる 鈴蘭通りの「アンデルセン」に
入道雲の ごとく希望は 膨らんで 教職に就くむさしのの地に・1975年
スズメバチ 捕えるかかり なる吾に 何者なのかといぶかる子ども・教職時代
秋風が 吹いて欲しいと 願いつつ 今日もアイスのコーヒー淹れる
爽やかな 風の山荘 蓼科の 思い浮かべる林間学校
健康で あればすべてが 楽しいと 思うこの頃平凡なれど
照り返しの 無き朝窓を 少し開け 外気に触れる猛暑の谷間
久々の 雨降る朝に ホッとして 深く息する八月初日
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とき号に 乗って帰省の ふるさとは コシのヒカリの田園地帯
南風 吹きて雨降る この夜は なぜか落ちつくこころの奥が
咲いている ノウゼンカズラの 花房が 暑さに負けず朱色に染まり
咲いている 虞美人草の 一輪が 午後の日差しをたっぷり浴びて
ふるさとは きっと実りの コシヒカリ すくすく育て越後の里に
かならずや 選挙の前に 電話あり 同級生より律儀なほどに
涼しさに 胸おどらせた 蓼科の 山荘泊まる林間学校※引率として
駅前の ビタミンカラーの 花を観て 夏を乗りきる酷暑の日々の
この朝は 花を見つける 旅に出る わずか五分の小さな旅に
天高く 咲いていますよ ひまわりは 午前四時半花の散歩に
病院の 玄関横に 薔薇が咲く 赤白ピンク色をそろえて
北からの 涼しき風を 呼び込めば 一首が浮かぶエアコン無しで
清らかに そっと咲きたる 白百合の 花一輪をスマホにかざす
陽に映えて 真っ赤に燃える ハマナスの 花一輪をスマホにかざす
流行の ファーストよりも 共生を 願うわたしはいつのいつでも
見つければ スマホかざして 花を撮る 名もなき花も名のある花も
降りてくる 歌が自然に 降りてくる 天の国からわたしの胸に
トンカツの 定食食べる 夕食に「孤独のグルメ」観るかのように
ステントや ペースメーカー 入れながら それでも生きるしぶとく生きる
ひまわりの ようにまっすぐ ひらきます 今日もあしたもあさってまでも
亡きネコの「プー」がスマホに あらわれて 忘れないでと呼びかけてくる
言葉には つばさのありて 歌詠めば 世界広がるこころの奥の
歌詠みは わが体調の バロメータ 今日は詠めそう一首二首へと
柏崎 刈羽原発 再稼働 めざす東電背後に何が
めずらしく 目覚めすっきり この朝は 咳も止まりて麦茶がうまい
カナカナと 梅雨の晴れ間の 夕暮れに 鳴いてすがしきひぐらしの音
清涼な 風を呼びこみ 歌を詠む 冷えたサイダー机の横に
発熱と 喉の痛みに 2リットル ペットボトルの麦茶を空に
学びとは 探究心と 好奇心 歴史にはまる七十過ぎて
テレビでの 野球観戦 大リーグ 午前二時半目をこすりつつ
寝汗かき 体温下がる この朝は 体調優れごはんがうまい
咲きほこる 奈良大和路の ハスの花 訪ねてみたい藤原京に
むせかえる 喉の辛さに 耐えかねて 口に入れこむ塩飴二つ
ベトナムの コーヒーを飲む 練乳と 氷を入れてかき混ぜながら
アメリカン エスプレッソと それぞれに 味わい深きコーヒーの味
一時間 帰省切符の 購入に ならぶみどりの窓口前に
コロナでの 抗体検査の 陰性に ホッと息つく診察室で
ファシズムが あっと言う間に 舞い降りる 東京都知事選挙の夜に
挽きたての コーヒー一杯 飲む朝は われにとっての極楽浄土
午前四時 返歌三首に 目が覚めて 思い深めるあの夏の日を