〈詩〉似ている日々

同じ 家似ている 血体の調子が狂い 心はあやふや何が必要なのか そして何がしたいのか それもあやふやきっと心に出来た 偏りで別に大した 理想や夢の類ではない何者でもない僕らが 何か獲物や食べ物を探す何者でもない僕らが 寒さや雨から身を守ろうとする同じ 家

〈詩〉醜い生

吸い寄せられるみたいそれほど強いということ別にいいかもう慣れた鳴り止まない 音消えてくれない 寂しさ絶対に手に入らないものも あるだろう恐らく 恐らく吸い寄せられて一瞬で馬鹿になるそういうものだということもう諦めた鳴り止まない 音夢は 自ら息を止め醜い

〈詩〉竜

竜が空を駆けて あらゆる雲を絡め取っていく街のどこを見渡しても白い化粧が 胸を張りながら歩く手帳はスカスカで 携帯の通話代が溝に落ちて溜まる足りない主語と 余っている形容詞が 火花を散らしているひたすら立ち尽くしていた僕は 思わず目を瞑ってしまった  

〈詩〉本当に少ない

僕に残されているものは本当に少ないけどそれでも 生きていくつもりだ僕に残されているものは本当に少ないけどそれを好きであるし そうあり続けるだろう僕に残されているものは本当に少ないけど少ないからこそ 大切にしていけると思う君の背中が 遠ざかっていくけど僕は

〈詩〉螺旋

何から何まで何もかも違う ただ上にいるゴミを作って 置いて 息を繋ぐ生命体まるで何も頭に入らない事柄 大事なことなのだろうか扇風機が回り続けている 僕は考えなきゃならない疲れてる 疲れてる 不自由な頭に疲れてる 疲れてる 不自由な言葉に疲れてる 疲れてる

〈詩〉呼吸

朽ちていく 体を抱えて朽ちていく 街を見続けて何もない 何もない 口癖を抱えて何もない 何もない それが本当になる朽ちていく 言葉を抱き締めて朽ちていく 夢をポイっと捨ててボサボサの髪の毛を 引きずってボサボサな言葉を たまに磨いて何もない 何もない そ

〈詩〉無い

あの時 どうすればよかったか答えは出ないまま疲れているから 疲れていて取れない疲れは ただそこにあり続ける どうすればよかったか 見えないままどうしても 欲しかったもの 何だろうか無くても 別にいいんだ何も無くても 別にそれでいいんだ 

〈詩〉甘え

安い 死薄っぺらな 痛みリアルはリアル想像は想像何も分からずに 放り出されて何も分からないまま 摘み出される安い 言葉薄っぺらな 口癖リアルは ほろ苦く想像も 大して甘くない意識も持たされずに 投げ出されて少し分かり始めた途端 追い出される 

〈詩〉逃げる

燃え続けている 僕の火頼りなく揺れる 僕の火憂いている 見えない明日にどうせ憂うだろう 明日が見えたとしても疲れている 疲れないことに逃げてきた 何かからひたすらそれにも疲れてきた揺れている 揺れている未来が見えればいいな揺れている 揺れているみんな 望

〈詩〉苦しい

苦しい と 言えば苦しくなくなる ことはないでも 言う苦しい と 言えば誰かが 助けてくれることはないでも 言う言うことは 呼吸そういう意味では 書くのも苦しい でもそんなに 苦しくない苦しくはないよだからまだ歩いていける