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松和のマスター
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船橋市
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茨木市
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2012/11/12

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  • 今の耳で聴く『Black Market』

    1970年代から1980年代前半のジャズ界を駆け抜けた、伝説のスーパー・バンド『Weather Report』(以降、WRと略)。僕はほぼリアルタイムでWRを聴いてきた訳だが、リアルタイムで聴いていた当時と、あれから約50年が経って、年齢を重ね、様々なジャズを聴き進めてきた「今のジャズ耳」で聴くのと、ある部分、印象が全く異なる部分があるのに気がついた。WRのアルバムを順に聴き直してみると、意外とこ...

  • 歌伴上手なシアリングである

    やっと涼しくなってきた。日中、陽射しが強い日はまだまだ蒸し暑かったが、今日は強い北風が日中から吹いて、カラッとした秋らしい好天となった。涼しくなってくると、夜、ジャズ・ボーカルを聴く気になってくる。しかし、ベッタベタ、重厚で本格的なジャズ・ボーカルは苦手なので、健康的で明るいキュートな歌声を探すことになる。The George Shearing Quintet with Nancy Wilson...

  • 『幻祭夜話』を今一度、聴き直す

    Weather Report(以降WRと略)のアルバムの聴き直しを進めている。暫く期間が空いたが、いよいよ「第2期黄金時代」の幕開けの時代に入る。前作『Mysterious Traveller』で、ザヴィヌルは、WRの音楽的志向を「エスニック&ユートピア」に舵を切る。リズム&ビートは「ファンク」なんだが、メロディーにはエスニックの味付け。エスニック志向のエレ・ファンクと形容しても良いかもしれない...

  • 父親に捧げたピアノ・トリオ盤

    最近は、ジャズの新盤がネットの音楽のサブスク・サイトにアップされるタイミングが早くて、ジャズ雑誌はもとより、ジャズのネット情報も追いつかない位である。最近では、ジャケットを見て、リーダーの名前を見て、試聴して、ゲットするかどうかを決めている。いわゆる「ジャケ買い」と「名前買い」が増え、「試聴買い」が新しく加わった。この新盤は完全に「ジャケ買い」盤である。ジャケットをパッと見た瞬間、ピピッと「これ...

  • 見事なショパンの「ジャズ化」

    ジャズは以前から、クラシックのジャズ化が意外と多い。1940〜50年代、例えば、ピアノの神様、アート・テイタムは「ユーモレスク」を独奏することが多かったし、モダン・ジャズ・カルテットは、クラシックの演奏手法をジャズに取り入れた。バッハは結構、ピアニストを中心にジャズ・アレンジされている。確か、バド・パウエルもバッハの名曲を好んでカヴァーしていた筈だ。仏出身のピアニスト、ジャック・ルーシェが、J....

  • ジャズ喫茶で流したい・251

    ジャズにおいて「初リーダー作」は、そのリーダーであるジャズマンの「個性」を確実に反映している。ジャズにおいては、それぞれジャズマン毎の「個性」が非常に重要で、この「個性」が希薄だと、どのジャズマンの演奏を聴いても「皆同じに聴こえる」ということになる。これでは、即興演奏が最大の特徴であるジャズにおいて、ジャズマンの存在意義が無くなる。よって、ジャズにおいては、それぞれジャズマンの個性が重要であり、...

  • 進取の気性に富む「バロン」

    いろいろと「小粋なジャズ」盤を求めて物色していると、あれっ、こんな盤あったんや、と聴いたことの無い、新しい盤との出会いがちょくちょくある。そういう意味ではジャズの裾野は広い。長年積み上げてきた、ジャズ盤のリリースされた数って膨大なんだなあ、と改めて思う。特に、ネットの時代になってから、こういう「素敵な出会い」が多くなった。Kenny Barron『Green Chimneys』(写真)。198...

  • 宗教的な(religious)ジャズ

    Mary Lou Williams(メアリー・ルー・ウィリアムス)。米国や欧州では、他のレジェンド級のジャズメンへの楽曲提供やアレンジャーとしての協力、そして、何より、ジャズ・ピアノの代表的奏者の1人として知られる「一流ピアニスト」でありながら、我が国では「さっぱり」というジャズ・ミュージシャンの1人だろう。僕がジャズを本格的に聴き始めた40数年前、ジャズ盤紹介本には彼女の名前は無かった。僕が彼...

  • ジャズ喫茶で流したい・250

    米国や欧州では一流の人気ジャズマンとされるが、我が国では「さっぱり」というジャズマンが結構いる。昔は海外レーベルのアルバムは、日本のレコード会社が契約して、日本のレコード会社経由で、我が国で流通していた。日本のレコード会社と契約した海外レーベルの人気ジャズマンのリーダー作は良いが、契約していない海外レーベルの人気ジャズマンのリーダー作は、我が国では全く流通しないということになる。これでは、日本の...

  • 意味深なエルヴィンとギャリソン

    ポリリズミックなレジェンド・ドラマー、エルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)のリーダー作を聴き直しているのだが、エルヴィンのリーダー作の基本コンセプトは「モード・ジャズ」。それも、インパルス・レーベルからのリリースの『Coltrane』辺りの、自由度の高い、シーツ・オブ・サウンドと歌心のバランスが取れた「モード・ジャズ」。エルヴィンは「この時代のコルトレーン・ミュージック」が大好きだっ...

  • デフランセスコの初リーダー作

    今年の8月25日、Joey Defrancesco(ジョーイ・デフランセスコ)が逝去した。現代の現代ジャズ・オルガニストの代表的存在の1人。マルチ・インストルメンタルな面も持ち合わせ、トランペット、サックスにも一定のテクニックを保持し、時には、ボーカルも披露した。しかし、51歳での逝去。惜しまれて余りある、余りに早すぎる逝去であった。Joey Defrancesco『All of Me』(写真)...

  • ジョン・パットンの初リーダー作

    ビッグ・ジョン・パットン(Big John Patton)こと、ジョン・パットン(John Patton)。1935年、米国カンサスシティ生まれ。ハードバップ、および、ソウル・ジャズで活躍したオルガニスト。基本的に、1960年代、ブルーノートのハウス・オルガニスト的存在だった。リーダー作も多く、他のセッションにも結構な数、参加している。ジョン・パットンのオルガンは、エモーショナルだが、癖が無く、...

  • Kyoto Jazz Sextet の新作

    1960年代以降、我が国のジャズのレベルについては高いものがある。戦前、スイング・ジャズに親しんでいた下地があり、1950年代からの進駐軍経由での本場のジャズの生の経験を活かして、ジャズについては、演奏する方も、鑑賞する方も、米国に次ぐレベルにあったのでは無いか、と感じている。1970年代に入っても、演奏する方については、米国ジャズ、特に東海岸ジャズに憧れを持ち、米国ジャズのトレンドを追いかけて...

  • ジョン・パットンのお蔵入り盤

    最近、やっと、オルガン・ジャズ盤については、「聴き直し」のフェーズに入っている。そもそも、アルバムというのは期間をおいて、複数回、聴くのが、僕自身の「習わし」。短期間に集中して聴くと、その時の「ジャズ耳」の感覚だけで判断するので、ちょっと偏った印象になる。自らの「ジャズ耳」も年齢と共に成熟していくので、10年位おいて、再度、聴き込むのが、良い塩梅だと思っている。Big John Patton『B...

  • 独の女性ジャズ・オルガニスト

    オルガン・ジャズが好きである。もともと、幼稚園の頃から、オルガンか、ピアノか、で悩んだクチである。とにかく、オルガンの音自体が好き。そして、その音で、オフビートでジャジーなフレーズを弾きまくられると、もう「堪らない」。が、オルガン・ジャズの担い手となると奥が深い。そもそも、我が国では、1960年代から70年代、オルガン・ジャズは「俗っぽさの極み」として軽視されていた。よって、オルガン・ジャズ盤の...

  • ジャズ喫茶で流したい・249

    エルヴィン・ジョーンズのリーダー作を聴き直していて、ドラマーのリーダー作って、面白いなあ、って思う。どれだけ、様々なジャズの演奏方式や演奏トレンドに対応出来るかが、ジャズ・ドラマーとしての「優秀度合い」の指標のひとつになるんじゃないか、と感じている。優秀なドラマーであればあるほど、様々なジャズの演奏方式や演奏トレンドに対応したリーダー作を出している。1枚1枚、リリース毎に異なったジャズの演奏方式...

  • キューンの個性の変化を捉える

    1970年代のECMレーベルからリリースされた諸作から、耽美的でリリカルな抒情派、前衛的なモーダルな弾き回しで、時にフリー、時にアブストラクトに硬派で尖った、ニュー・ジャズ系のピアニストと目されていたスティーヴ・キューン。1981年に一旦、ECMレーベルを離れたが、再び、ECMレーベルに戻ったのが、1995年のリーダー作『Remembering Tomorrow』。この盤で、明らかにキューンのピ...

  • 当時の流行を捉えたエルヴィン盤

    ドラマーがリーダーのアルバムって、とても融通が利くと思っている。ジャズには様々なスタイルの奏法や流行(トレンド)があるが、リーダーのドラマーが「うん」と言えば、様々なスタイルの奏法や流行に則った演奏が可能になる。何故なら、ジャズにおける様々なスタイルや流行は「フロント楽器ドリブン」が殆どで、ドラマーにとっては、その奏法や流行に従って、如何に効果的なリズム&ビートを供給するか、が重要な役割になるか...

  • エルヴィンのハードバップ盤

    Elvin Jones(エルヴィン・ジョーンズ)をリーダー作を聴き直し始めた。エルヴィン・ジョーンズと言えば、コルトレーンの伝説のカルテットのドラマーとして有名。高速テクニックの過激なモード・ジャズにおける、火を噴くようなポリリズムックなドラミングが彼の個性とされる傾向にあるが、他のリーダー作を聴けば判るが、エルヴィンのドラミングの本質はリーダー作にある。粘りのあるシャープなドラミング。そして、...

  • エルヴィンの「ショーケース」盤

    この人のドラミングは個性的。1曲聴き込めば直ぐに判るほど強い個性。粘りのあるシャープなドラミング。そして、何本腕があるんだ、この人のタイム感覚はどうなってるんだ、と思うほどの圧倒的なポリリズム。フロント楽器をポリリズムで煽るところなんぞは圧巻である。その人とは、Elvin Jones(エルヴィン・ジョーンズ)。Elvin Jones『Puttin' It Together』(写真)。1968年4...

  • 久し振りにフリー・ジャズです

    やっと涼しくなってきた。最高気温が30度を切る日が2日続いて、夜になると涼しい北風が吹き込んでくる。日中はまだまだ湿度が高く、蒸し暑い体感はあるんだが、夜になると、いつの間にか、虫の鳴く声が聞こえてきて、いよいよ秋かな、という感じがする。「暑さ寒さも彼岸まで」というが、あと2週間ほどは、もう少しだけ、この日中の蒸し暑さを我慢する必要があるのかな。Paul Bley, Evan Parker &a...

  • キューンの「ポップ」な側面

    このジャズ・ピアノのレジェンドは、僕の最初の印象は「強面」のピアニスト。前衛的なモーダルな弾き回しで、時にフリー、時にアブストラクトに、時にスピリチュアルに展開する、硬派で尖った、ニュー・ジャズ系のジャズ・ピアニストという印象が強かった。が、1995年のECMカムバック盤『 Remembering Tomorrow』辺りから、リリカルで耽美的で欧州ジャズ風な、正統派でモーダルなピアニストという印...

  • ピエラヌンツィ・トリオの新盤

    最近、米国ジャズと欧州ジャズ、半々で聴いている。意識している訳ではないが、ここ4〜5年の傾向として、欧州ジャズ&イスラエル・ジャズに内容充実の優秀盤が結構リリースされている。新盤については、月によっては、確実に米国ジャズを凌駕する月もあって、もはや、欧州ジャズ&イスラエル・ジャズは、米国ジャズの傍らで気分転換に聴く対象では無くなった印象がある。Enrico Pieranunzi Trio『So...

  • スイス発の「小粋なジャズ」盤

    小粋なジャズ盤を探し始めて久しい。が、ジャズ盤の音を初めて耳にして以来、約50年が経過したが、未だに「この盤は聴いたことがない」という、自分にとっての「初出盤」に出会うことがある。特に、我が国では、米国ジャズほどは人気が無く、流通することが少なかった欧州盤は特にその傾向が強い。Boillat Thérace Quintet『My Greatest Love』(写真)。1975年、スイスでのリリー...

  • ECMだがジャジーなジョンアバ

    ECMレーベルのモットーが「音作りのコンセプトは「The Most Beautiful Sound Next To Silence」(沈黙の次に美しい音)。わずかにリバーブのかかった深いエコーの音作り」。ジャズのフォーマットを踏襲しつつ、現代音楽的な内容を持つ、クリスタルな透明感、切れ味の良い、適度に自由なインプロビゼーション中心の佳作が多くリリースされている。そんなECMレーベルを代表するギタ...

  • グリーンのメジャー・デビュー

    ベニー・グリーンというピアニストは隅に置けない。日本人好みのピアノを弾くと評されるが、意外と我が国では人気はイマイチ。最近のジャズ・ピアニストの特集などで、現代のジャズ・ピアニストのお勧めで、ベニー・グリーンという名前を見かけたことが無い。しかし、このピアニスト、ネオ・ハードバップにおけるモーダル・ピアノの先駆者として、実に優れたパフォーマンスを聴かせてくれているのだ。Benny Green『L...

  • ジョンアバの個性が良く判る盤

    ジョン・アバークロンビー(John Abercrombie)。出身地は米国ニューヨーク州ポートチェスター。ジャズ・ギタリストで、1944年12月生まれ。ジョン・アバークロンビー、長い名前である。僕は以前から「ジョンアバ」と呼んでいる。ウネウネした、気持ち良く適度に捻れたギターを弾くんだが、ジョンアバは、欧州ジャズっぽく、音が濡れている。John Abercrombie『Characters』(写...

  • カナダ発の「小粋なジャズ」盤

    小粋なジャズは、何も過去の時代のジャズばかりが対象では無い。21世紀に入ってリリースされた新盤の中にも「小粋なジャズ」盤はあるし、フュージョン・ジャズの中にも「小粋なジャズ」盤は存在する。つまりは、米国のハードバップ時代の盤だけが「小粋」じゃ無いし、欧州ジャズ盤にも「小粋」な感覚はある。Cookers Quintet『Vol.1』(写真左)。2011年のリリース。ちなみにパーソネルは、Ryan ...

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