僕はこの人のドラミングを聴く度に、何も強烈な個性の持ち主でなくても、自己主張が希薄でも、ジャズという演奏には絶対必要なものがある、と思い直す。例えば、アート・ブレイキーやエルヴィン・ジョーンズの様に、そのドラミングに強烈な個性があるドラマー、そして、マックス・ローチやトニー・ウィリアムスの様に、基本的に前面に出たがるドラマーなど、ジャズ・ドラマーは癖が強い人が多いが、この人のドラミングは違う。...
ジャズ喫茶『松和』は仮想喫茶店。大好きなジャズや70年代ロックの話題など、音楽三昧な日々をどうぞ。
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「小粋なジャズ」の探索は続いているのだが、「小粋なジャズ」との出会いって、CDリイシューのタイミングで、昔、聴いたままで、長く聴くことの無かった盤に出会って、これは、と聴き直して「ビンゴ」というケースがあったりする。最近の過去の名盤、好盤のCDリイシューは、エヴァー・グリーンな名盤の類では無い、ちょっと小粋な、知る人ぞ知る隠れ名盤、隠れ好盤の類を選盤してくるので隅に置けない。Cecil Tay...
ジャズマンの人気について、米国では人気があるのに、我が国では「知る人ぞ知る」的存在な、人気イマイチのジャズマンは結構いる。日本のジャズ評論家の皆さんが、それぞれの主観に基づき、こぞって「バッテン」を付けてしまったり、レコード会社がそのジャズマンが在籍するレーベルと販売契約を結んでいなくて、そもそも我が国にそのジャズマンの情報が入ってこなかったり、が主な原因だと思っている。ジャズ・ドラマーでは「...
欧州ジャズは奥が深い。まず、歴史が古い。1950年代からジャズは欧州各地で演奏されている。そして、国毎に「ジャズの質と個性」が異なる。国毎にジャズの浸透度合いに濃淡があり、国毎にジャズのスタイルの好みが異なる。しかも、ネットの時代になるまで、欧州ジャズの詳細な情報がなかなか日本に来なかった。21世紀に入った頃から、欧州ジャズの情報もリアルタイムで入手出来る様になって、欧州ジャズの奥深さを十分に楽...
正統派フュージョン&バカテクのバンドであるカシオペア(CASIOPEA)。2006年にすべての活動を一旦休止。2012年にCASIOPEA 3rd(カシオペア・サード)として活動を再開。活動再開と同時に長年のオリジナル・メンバーであった、キーボード担当の向谷の脱退を受け、その後任として、大高清美の加入により現在の形態になる。ギターが野呂一生、ベースが鳴瀬喜博、キーボード大高清美、そしてドラムが神保...
昨日、書いたのだが、「長期間、選盤せず全く聴き直すことの無い」盤については、だいたい、新装リイシューされるタイミングで、その存在を思い出し、おもむろに聴き直して、再び感動する。のだが、実はこの盤も、そういった、20年ほど前に聴いたっきり、「長期間、選盤せず全く聴き直すことの無い」盤になっていた類のものである。Charles Mingus『Mingus Three』(写真左)。1957年7月9日の...
ジャズの過去の優秀盤については、長年の間に「定期的に選盤しては再度聴く」盤と「長期間、選盤せず全く聴き直すことの無い」盤に分かれる。「長期間、選盤せず全く聴き直すことの無い」盤については、だいたい、新装リイシューされるタイミングで、その存在を思い出し、おもむろに聴き直して、再び感動する、この繰り返しである。『Art Blakey's Jazz Messengers with Thelonious...
「小粋なジャズ」を探し漁っては聴いている毎日だが、「小粋なジャズ」は、何も以前リリースされた既発盤ばかりがその対象では無い。新盤の中にも「小粋なジャズ」は存在する。あまり馴染みの無いジャズマンの新盤をピックアップして、「小粋なジャズ」として当たった時は、とにかく気分が良い。Cory Weeds『Just Coolin'』(写真左)。2021年9月15日、バンクーバーの「Will and Nora...
SOIL &“PIMP”SESSIONS。「ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ」と読む。2001年、東京のクラブイベントで知り合ったミュージシャンが集まり、「ステージと観客の間の壁を壊す」という明確な目的のもと、結成された日本の6人組ジャズバンド。そんなSOIL &“PIMP”SESSIONSの新盤が出た。SOIL &“PIMP”SESSIONS『LOST IN TOK...
今年の南関東の6月は天気がかなり悪い。とにかく晴れない。青空を見ることが無い。昨日、今日などは、天気予報は「晴れる」なんて言っておきながら、昨日など終日、今日は午前中、全く陽射しが差すことが無い。とにかく晴れない。どんより梅雨空か雨である。鬱陶しい。せめて、聴くジャズだけでも爽快感豊かな、ちょっとインパクトを感じるジャズが聴きたい。Gianni Brezzo『Tutto Passa』(写真)。2...
もともとベースは「縁の下の力持ち」的存在。ベーシストの個性はその楽器の特性上(ソロやフレーズのバリエーションが少ない)、管楽器や鍵盤楽器ほど、明確にはならない。リーダーである当の本人が何をやりたいかが明確になっているか、若しくは、担当のプロデューサーが、リーダーのベーシストの何を表現したいかが明確になっていないと、良いリーダー作にはなかなかならない。Jimmy Haslip『Arc』(写真左)。...
長年、Twitterを利用している。自らも定期的にツイートしているが、他のジャズ者の皆さんのツイートの中に、小粋なジャズ盤の紹介ツイートがあって、いつも楽しく拝見している。これは、という小粋なジャズ盤のご紹介があった時などは、いそいそと該当盤を探し当てて、早速聴いている。一度も聴いたことの無い初見の盤もあるし、昔、聴いたことがあるが、しばらく御無沙汰だった盤もある。『Jenkins, Jorda...
先日、6月9日がケニー・バロンの誕生日だったそうで、Twitter上でバロンの様々なリーダー作について、結構沢山、ツィートされていた。ケニー・バロンって、世界的に見ると意外と人気の高いピアニストだったんやなあ、と改めて驚いた。ちなみに、僕にとっては暫く忘れていたピアニストだったのだが、その誕生日を境に、バロンのリーダー作の聴き直しを始めた。Kenny Barron『Imo Live』(写真左)。...
テリー・ギブス(Terry Gibbs)は、米国のジャズ・ヴァイブ奏者。1924年生まれなので、今年で98歳。まだ存命中。いわゆる「伝説」のヴァイブ奏者である。久し振りに、テリー・ギブスのリーダー作をサブスク・サイトで目にして、思わず、即「ジャケ聴き」である。ヴァイブのスタイルはライオネル・ハンプトンに代表される「オールド・スタイル」。旋律楽器=フロント楽器として、両手を使った単音の旋律弾きがメ...
最近、まだ聴いたことの無い「小粋なジャズ盤」を求めて、ネットを徘徊している。徘徊するのは、音楽のサブスク・サイト、そして、Twitter。Twitterなどでは、様々な国の様々なジャズ者の方々が、ジャズ盤の情報を挙げている。「小粋なジャズ盤」の探索条件は、まず「パーソネル」、次に「録音年」、最後に「ジャケット」。この条件にネットの評論内容を確認して、聴くアルバムをチョイスしている。この方法で「小...
イスラエル・ジャズの特徴はと言えば、ネットを紐解くと「イスラエル、ジューイッシュ(ユダヤ)の哀愁を帯びたフレーズやメロディ、または近隣アラブ諸国〜北アフリカ地域の音楽的要素なども取り入れられており、結果生成された今までにないハイブリッドなジャズ・サウンドが特徴」とある。そんな「イスラエル・ジャズ」。もともと若い頃から、米国以外の、エスニックもしくはアフリカンな「ワールド・ミュージック系」のジャズ...
先日の6月9日は、ジャズ・ピアニストのケニー・バロン(Kenny Barron)の誕生日だったそうだ。Twitterなどでは、誕生日のお祝いで、ケニー・バロンのリーダー作がいろいろ紹介されていた。ケニー・バロンって意外と人気ピアノストなんだなあ、と改めて感心した。というのも、癖が無く端正なところがバロンのピアノの個性。「これ」といった特徴や癖に欠けるが、平均的に素晴らしいプレイを聴かせてくれる、...
「ECM(Edition of Contemporary Music)」。創立者はマンフレート・アイヒャー。演奏家としての素養と録音技術の経験を基に、自らが選んだ「今日的」な音楽を記録し、世に問うべく、自らのレーベルを1969年に立ち上げる。西洋クラシック音楽の伝統にしっかりと軸足を置いた「ECMの考える欧州ジャズ」。限りなく静謐で豊かなエコーを個性とした録音。21世紀に入っても、ECMレーベル...
アラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)が亡くなったのは、2017年4月15日。既に4年が経過したことになる。享年70歳は今では「若すぎる」。前年の2016年に16年振りのソロ・アルバムをリリースした矢先の出来事であり、2017年4月10日にサンディエゴで、彼の最後のギグを元気に演奏していたというのだから、余りに急すぎる「死」であった。Allan Holdsworth『Jara...
Gilad Hekselman(ギラッド・ヘクセルマン)。ヘクセルマンはイスラエル出身のジャズ・ギタリスト。ファンクネスやスイング感は皆無。リリカルで情緒豊かでネイチャー風、少し捻れていてエキゾチック。ちょっとパット・メセニーを想起する面はあるが、基本的に、今までの米国のジャズ・ギターには無い個性である。Gilad Hekselman『Far Star』(写真左)。2020年3月〜12月にテルア...
今や、ブラッド・メルドー(Brad Mehldau)は、現代ジャズ・ピアノの代表格。「キース・チック・ハービー」のジャズ・ピアノの第2世代の後継、第3世代の筆頭と言っても良い。しかし、メルドーのピアノは、歴史的に著名なスタイリストの要素を多角的に取り入れつつ、自らの個性を添付しているスタイルなので、その個性が見えにくい。しかし、総合力を武器とするピアニストでは無い。明らかに、現代ジャズ・ピアノの...
1978年、「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」としてデビューしてから44年。2021年11月、伊東たけし、坂東慧のユニット形態として活動を始めた「T-SQUARE alpha」。ポップでロックなフュージョン・ジャズから、ポップでロックなスムース・ジャズに変化してきた様だ。T-SQUARE『WISH』(写真左)。2022年5月のリリース。そんな「T-SQUARE alpha」での初オリジナル...
最近、リッチー・バイラークのリーダー作をいろいろ聴き直していて、この盤をかけた時、このバイラークの初リーダー作であり、代表作の一枚について、当ブログで取り上げていないのに気がついた。いやはや驚いた。Richard Beirach『Eon』(写真)。1974年11月の録音。ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Richard Beirach (p), Frank Tusa (b), ...
長年、ジャズを聴いていると、あまり名盤ばかり聴いていると、はっきりいって「飽きる」。ジャズの世界で「名盤」と呼ばれる盤は、1950年代〜60年代に集中している。いわゆる「オールド・スタイル」なジャズである。ジャズは長い年月を経て、進化&深化しているのだから、現代のジャズにも当然「優秀盤」は沢山ある。そんな「現代の名盤」候補となる優秀盤を見つけては聴き込む。これが、ジャズ盤鑑賞の醍醐味でもある。D...
クリスチャン・マクブライド(Christian McBride)は、現代のモダン・ジャズにおける最高峰のベーシスト。超絶技巧、歌心溢れるフレーズ、鋼の如く硬質にしなるようなウォーキング・ベース。どんな曲想にも適応する、どんな奏法にも適応する高いテクニック。ファースト・コール・ベーシストとして君臨するマクブライドも、今年で50歳。Christian McBride『Live at the Vill...
チック・コリアのリーダー作の振り返り。リーダー作の第2弾。このピアノ・トリオ作は、チックの代表作とされる。極端な評論家は「最高傑作で、これ以降は聴くべきものはない」なんて書いていて、それはかなり言い過ぎやな、と思うのだけど、チックのキャリア初期の中での傑作ではあります。Chick Corea『Now He Sings, Now He Sobs』(写真左)。1968年3月の録音。ちなみにパーソネル...
欧州では、1970年代からの「ニュー・ジャズ」志向の音世界がしっかりと継承されていて、耽美的でリリカルなジャズ・ピアノについては、欧州で深化している。ピアニストの個性としては、現代音楽風、現代クラシック風の透明度の高い、硬質なタッチで、耽美的でリリカルなピアノを志向するタイプが多い、Vijay Iyer『Uneasy』(写真左)。2019年12月、ニューヨーク州マウントバーノンの「Oktaven...
チック・コリア(Chick Corea)が亡くなって1年が過ぎた。僕が大好きなジャズ・ミュージシャンだったので、その急逝の報にはビックリした。というか大ショックである。しばらく元気が出なかった。その半年前には、リモートではあるが、元気な姿でNHKに出演していたのになあ。享年79歳。まだまだ活躍出来る年頃だったのになあ。僕が大好きなジャズマンだったチック・コリアなので、このブログでは初期の頃に、リ...
ジャズは楽器を限定しない。旋律が奏でられるか、リズム&ビートが取れるか、でジャズ演奏に適応する。よって、ジャズの楽器選定には、この演奏形態はこれ、とか、この演奏トレンドの時はこれ、などという楽器の限定は全く無い。2人でやるジャズ「デュオ」においても、楽器を限定することは無い。岩崎良子 & 竹内直『Meditation for Organ & Tenor Saxophone』(写真...
ピアノ・トリオについては、21世紀に入って、演奏志向の「二極化」が進んでいるのではなかろうか、と思っている。米国では「ハードバップの現代版」である「ネオ・ハードバップ」志向のピアノ・トリオが主流。それもピアノの個性としては「総合力で勝負する」タイプが殆どを占める。強烈な個性というよりは、コードやモード、ファンキー、ソウルなどのジャズ演奏のトレンドを総合して、新しい響きのハードバップを演奏する志向...
ジョン・コルトレーンの人気は未だ衰えない様だ。またまた「未発表音源」が発掘され、正式盤としてリリースされた。「John Coltrane奇跡のライブ音源発見」「音楽史を揺るがす大発見」と、宣伝のキャッチコピーは凄い表現を採用している。ちょっと大袈裟過ぎやしないか、と感じつつ、思わず訝しく思ってしまう(笑)。John Coltrane『A Love Supreme : Live In Seattl...
ジャズには多くの「発掘音源」や「未発表音源」がある。これはもう1970年代辺りから、有名盤のLPリイシュー時に「テイク違い」で収録されたり、CDでのリイシュー時には「ボーナス・トラック」として収録されたり、はたまた、未発表音源を1つのアルバムとしてリリースしたり、とにかく沢山の「発掘音源」や「未発表音源」が出回っている。ただ、未発表音源を1つのアルバムとしてリリースする場合は、そのリーダーのジャ...
ジャズに使用する楽器については、特に制限は無い。楽器の類であれば、ジャズは演奏出来る。旋律が弾ける楽器であれば、フロント楽器として、ソロを取ることも出来るし、打楽器であれば、リズム&ビートを担う「リズム隊」の一部を担うことも出来る。まあ、基本的に、クラシック音楽で使用する楽器は全てジャズでも演奏可能だし、民族音楽で使用する楽器も全てジャズでも演奏可能である。Richard Galliano『Ne...
「小粋な」ジャズ盤を求めて、まだ聴いたことの無い、「小粋な」内容そうなアルバムを発掘しては選盤している。基本的に、冒頭1曲目の演奏をじっくり聴いて、これは「小粋な」ジャズ盤として、2曲目以降を聴くか、1曲目で聴くのを止めるか、を判断している。逆に、パーソネルを確認して、これは「小粋な」ジャズ盤に違いない、と一気に聴き通す場合もある。Nat Adderley Quintet『We Remember...
21世紀に入ってから、ジャズマンの「多国籍化」が進んでいるが、1970年代から80年代にかけて、欧州ジャズの台頭というトレンドがあった。もともと北欧では1960年代からジャズが浸透していたが、特に、1970年代から80年代にかけての欧州ジャズの台頭については、国で言うと「イタリア、フランス、ドイツ」だろう。特に、イタリア・ジャズの台頭は目を見張るものがあった。Franco Ambrosetti『...
「小粋な」ジャズ盤を聴こう、と、まだ聴いたことの無い盤の中で、有望な盤と当てをつけては聴いている。すると、意外とまだ聴いたことの無い盤が沢山あって、これがまた、意外と内容のある盤が沢山ある。21世紀に入って、新しく出てくるジャズ盤の「内容の平均点」が上がったのを実感する。駄盤、凡盤の類が圧倒的に少なくなった。Bill O'Connell『A Change Is Gonna Come』(写真左)。...
21世紀に入ってからだろうか。ジャズマンの「多国籍化」が進んでいるように感じる。20世紀は、米国が中心。米国ジャズがそのまま飛び火して、欧州ジャズとして進化し、和ジャズとして進化した。21世紀はアジアでの広がりは鈍いのだが、欧州での、特に東欧諸国とイスラエル中心に「多国籍化」が進んでいる。Tigran Hamasyan『StandArt』(写真左)。2022年4月のリリース。ちなみにパーソネルは...
コロナ禍になって、エンタテインメントの類が全て「自粛」の嵐に見舞われ、ジャズについても「もう暫くはジャズの新盤は出ないのではないか」と心配になった時期があった。もう新しいジャズは聴けないのでは、なんて悲観的になったこともあったが、昨年の半ば辺りから、感染防止対策を施した「新しい録音環境」が整備されて、徐々にジャズの新盤が出てくる様になった。コロナ禍の中で、コロナに感染して命を落としたジャズマンも...
「小粋」の意味=「どことなくさっぱりした気立てで、あかぬけがし、色気もただようこと」。最近、「小粋」なジャズ盤を探してきては聴いている。名盤の類を聴いていると、どこか疲れてくることがある。そんな時、小粋な盤を聴くと、意外とリラックスして、ジャズの楽しさ&良さを再認識できる。これが意外とあるから面白い。Carmell Jones『Business Meetin'』(写真左)。1962年4月25日の...
ジャズ・ピアノの最大のレジェンド、ビル・エヴァンス(Bill Evans)。ビルは、1980年9月15日に51歳で没している。今年で「没後42年」になるのだが、彼の人気は衰え知らず。今でもビルの人気は高く、ジャズ・ピアニストの中でも、ビルのフォロワーは数知れず。ドビュッシー、ラヴェルなどのクラシックに影響を受けた印象主義的な和音は、今ではジャズ・ピアノ演奏の基本の1つになっている。故に、没後40...
ホールズワースの初リーダー作や、マクラフリンのライブ盤を聴いていて、ふと、ギタリストがリーダーでは無いが、ホールズワースやマクラフリンの様な「ハードなクロスオーバー&ジャズロック」なバンドの存在を思い出した。ドラムのレジェンド、サイモン・フィリップスのソロ・プロジェクト 「プロトコル」である。この「プロトコル」は、1988年から続いているのだが、これまでに4枚のアルバムをリリースしている。どれも...
ジャズの特質の1つが「即興演奏」。そして「インタープレイ」。3人で演奏する「トリオ」、4人で演奏するのは「カルテット」、5人でえんそうするのが「クインテット」。大人数になればなるほど、演奏家それぞれの即興演奏の特徴、インタープレイの妙が判り難くなる。そう、即興演奏の特徴、インタープレイの妙が一番判り易い演奏フォーマットが「デュオ」。2人でジャズ演奏する形態である。ジャズ演奏って、基本的に何でもア...
様々なジャズ盤をリサーチしては聴いていると、これは良いなあ、と感心する、ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌でそのタイトルがほぼ挙がることのない、いわゆる「隠れ優秀盤」が結構な数があることに気がつく。恐らく、21世紀に入って、ジャズの演奏レベルの平均値が上がっていると思われる。いわゆる「駄盤」「凡盤」の類が圧倒的に少なくなった、というか、ほぼ淘汰されている。21世紀に入ってから、ネットを通じてジャズの新盤...
今年の5月の千葉県北西部地方は、例年になく天気が悪い。とにかくスカッと晴れない。「五月晴れ」というが、今年の5月はこのスカッと晴れ渡った「五月晴れ」にお目にかかったことが無い。今日も朝から雨。外に散歩に出ることも叶わず、家に留まることになる。そういう時は「ジャズ」を聴く。しとしと静かに降る雨を見ながら聴くジャズは「デュオ」が良い。中山英二 meets Don Friedman『Conversat...
アーマッド・ジャマル(Ahmad Jamal)は「年代によって異なる顔を持つ」ジャズ・ピアニスト。1960年代終わり〜1970年代の作品は「アーシーで豪快なメリハリのあるサウンド」が中心。1960年代終わり以前のジャマルのスタイルは「しっとりシンプルでクールなサウンド」だった。そして、1969年〜1970年辺りで、いきなり「アーシーで豪快なメリハリのあるサウンド」に変貌する。Ahmad Jama...
Dexter Gordon(デクスター・ゴードン、愛称「デックス」)は、生涯、そのテナー・サックスのスタイル、奏法を変えなかった。そのスタイルを変えない、というところが最高の個性で、デックスのテナーは、どのリーダー作でも「大らかで誠実でどこか哀愁感漂う」テナーは変わらなかった。実に素敵な個性である。Dexter Gordon『The Tower of Power!』(写真左)。1969年4月2日...
昨日、ジョン・マクラフリンのアルバムについて語った訳だが、ちょうど、もう一枚、マクラフリン関連のライヴ盤があることに気がついた。しかし、マクラフリンは、1942年生まれなので、今年で80歳の大台に乗る。21世紀に入ってからも、過激でダイナミックで尖ったエレギの「トップ集団」をキープしているのは凄い。John McLaughlin & The Mahavishnu Orchestra『Jo...
アラン・ホールズワースの初リーダー作を聴いていて、やっぱり、クロスオーバー系のジャズ・エレギって、ロックよりもバカテクで、ロックよりも尖っていて捻れていないとな、と思った次第。と同時に、やわなロック・ファンはついてこられない、過激でダイナミックで尖ったエレギの始祖「ジョン・マクラフリン」の名前が浮かんだ。で、ライブラリーを漁っていたら、好適な盤に出くわした。John McLaughlin &am...
ハードバップ全盛期から多様化の時代に生まれた、いわゆる「新伝承派」のピアニストが気になっている。特に、ケニー・カークランド、マルグリュー・ミラー、サイラス・チェスナット、マーカス・ロバーツなど、強烈な個性は無いが、「総合力」で勝負するピアニスト達が気になっている。というか、そう言えば、新伝承派のピアニストって、強烈な個性は無いが、「総合力」で勝負するピアニストばかりではないか。ハードバップから多...
現代においても、ジャズ・ギタリストには従来の伝統的なモダン・ジャズギター系と、クロスオーバー・ジャズより生まれ出でて発展した、クロスオーバー&フュージョン系のギターと2通りのスタイルに分かれる。どちらのスタイルも順調に深化を続けていて、有望な後継者もしっかりと出現していて頼もしい限りだ。Allan Holdsworth『I.O.U.』(写真)。1979年の録音。1982年のリリース。ちなみにパー...
ジャズにおいて、テナー・サックスの最高峰と言えば「ジョン・コルトレーン&ソニー・ロリンズ」。ロリンズはまだ存命中だが、コルトレーンは、1967年7月、今から55年前、早々に鬼籍に入ってしまっている。それでも、コルトレーンはテナー・サックスの改革者の1人として、未だにフォロワーは多数、現在、第一線で活躍しているテナー・マンは、必ず一度はコルトレーン・ライクなブロウにチャレンジしているはずである。...
オスカー・ピーターソンは、ジャズ・ピアニストの代表格。その卓越したテクニック、スイング感、ダイナミズム、そして歌心。恐らく、他のピアニストに比して、テクニックはアート・テイタムと同等、スイング感は筆頭、ダイナミズムはバド・パウエルと同等、歌心はビル・エヴァンスに比肩する。それ故、彼についたニックネームが「鍵盤の皇帝」。あまりに上手すぎて、あまりにスイングして、あまりにダイナミックな弾きっぷりが完...
フィニアス・ニューボーン Jr. のリーダー作を聴き直している。フィニアスについては、1931年生まれ、1989年の57歳の若さで逝去するまで、本格的に活動出来たのは、1956年から1962年までと1974年から1979年の、併せて約10年間と短期間になる。しかしながら、フィニアスのリーダー作は20数枚あり、半数近くが、今でも音源が何とか入手出来るのは有り難い。『Phineas Newborn ...
Phineas Newborn, Jr.(フィニアス・ニューボーン・ジュニア)。1931年生まれ。1989年、57歳の若さで鬼籍に入っている。彼のピアノは「驚異のテクニシャン」と表現される。オスカー・ピーターソンやアート・テイタムなどの様な流麗なタッチでは無い、ブロックコードの使い方など、パキパキ硬派なタッチ&フレーズが個性的。『The Great Jazz Piano of Phineas N...
雑誌Jazz Lifeの「Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事を眺めていて、つくづく思うのは、現代では、意外と欧州でメインストリーム系の純ジャズが深化している様に感じる。本場米国では、どちらかと言えば、静的なスピリチュアル・ジャズや、ラップなどのストリート・ミュージックとの融合を目指したコンテンポラリー・ジャズが、新しいトレンドとなっている様だ。Emile Parisien『L...
フュージョン・ジャズ全盛時、日本のフュージョン・ジャズ・バンドについては、カシオペアとこのスクエアが2大人気バンド。カシオペアがバカテクでクロスオーバー・ジャズ志向のフュージョンな音世界がウリ、スクエアは、ポップ&ロック志向の親しみ易いフュージョン・サウンドな音世界がウリ。どちらも甲乙付けがたく、TPOに応じて聴き分けていた様な気がする。THE SQUARE『Rockoon』(写真左)。1980...
久々に、マル・ウォルドロンのリーダー作を聴き直している。彼のリーダー作の音源については、現在、結構な数が出ていて、まだ聴いたことが無いリーダー作も結構あることに気がついた。なんでかなあ、と思わず「思案投げ首」である。しばらく、マルのリーダー作を追ってはいなかったので、その間に、音源のサブスクサイト中心に、今まで廃盤になっていた音源が結構な数、リイシューされたようなのだ。よい機会なので、マルのリー...
ビル・エヴァンスは、ジャズ・ピアニストの中で、一番のお気に入り。1980年9月15日、鬼籍に入ってから既に40年以上が経過したのだが、未だに「未発表音源」が出てくる。しかも、ほとんどがかなり良い内容、音質もまずまず良いものばかり。「未発表音源」を出せば、それなりに良いセールスを記録するらしく、今でも、ビル・エヴァンスの人気というのは凄まじいものがあるみたい。BIll Evans『Behind t...
最近、ジョアン・ブラッキーンのソロ・ピアノ盤を聴いたこともあって、ジョアンのリーダー作を幾つか聴き直した。振り返ってみれば、ジョアンのピアノって、意外と自分のお気に入りやったんやなあ、ということが判った。意外と枚数を聴いている。そして、そのアルバム探しの中で、まだ聴いたことの無いアルバムに出くわした。Joanne Brackeen & 川崎燎『Trinkets and Things』(写...
我がバーチャル音楽喫茶『松和』の本館は「ジャズ専門」。エヴァーグリーンな名盤ばかり聴いていても、「ジャズ耳」の感性の幅は広がらないので、最近では、知る人ぞ知る「小粋な優秀盤」をピックアップして聴く工夫をしている。そんな「小粋な優秀盤」の中には、40年以上に渡って「ジャズ者」をやってきた中で、聴いたことの無い盤があるのだから「ジャズ盤の裾野」は広い。Benny Golson『Up Jumped B...
中堅女性ジャズ・ピアニストの最近動向を探るなかで、ジェリ・アレン(Geri Allen)の名前を思い出した。多彩かつ個性的な女性ピアニスト「ジェリ・アレン」。男前な新伝承派モーダル・ピアノが身上で、硬派で明確なタッチで、何の揺るぎも無い、確信を持ったインプロビゼーションを展開する。2017年6月、既に他界しているが、彼女のリーダー作をちょっと聴きたくなった。Geri Allen『Timeless...
久し振りに「ジョアン・ブラッキーン」のソロ・ピアノを聴いたら、他の中堅女性ジャズ・ピアニストの動向が気になった。ちょうど、小粋なジャズ盤はないかいな、と音源を物色していた矢先、まず「Renee Rosnes(リニー・ロスネス)」の名前が目に入った。おお、ロスネスか。しばらく御無沙汰やなあ、ということで、この盤を選盤。Renee Rosnes『Manhattan Rain』(写真左)。2009年9...
自分のアルバム・カタログを見渡していて、久々に、Joanne Brackeen(ジョアン・ブラッキーン)の名前が目に留まった。1938年7月26日、米国カリフォルニア州バンチュラ生まれ。今年で84歳の高齢になる。ジュリアード音楽院を卒業し、フレディ・ハバードのグループでデビュー。69年にはメッセンジャーズに参加。力強く前衛的、捻りが効いた柔軟でリリカルな弾き回しが個性。Joanne Bracke...
この2〜3年であるが、ジャズ・ピアノの範疇で優秀な盤が多数出ている。中堅〜ベテランを差し置いて、現在20〜30歳代の若手有望ピアニストが、続々と優秀盤をリリースしているのが主な理由だろう。加えて、ベテランのレベルのジャズ・ピアニストの活動が滞ったのも理由のひとつだろう。Emmet Cohen『Future Stride』(写真左)。2021年1月のリリース。ちなみにパーソネルは、Emmet Co...
ジャズ・ピアノについては、長年、実力、人気共にトップの座に君臨していた、キース・ジャレット、チック・コリア、ハービー・ハンコックの3人のうち、チックは鬼籍に入り、キースは脳溢血により再起不能状態、ハービーは隠遁状態。次世代を担う存在、ブラッド・メルドーは元気だが、マーカス・ロバーツは目立たなくなり、ジェリ・アレンなどの女性ピアニスト達もちょっと地味な存在になりつつある。しかし、最近の新盤を聴いて...
雑誌Jazz Lifeの「Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事に載っている2021年度の新盤を順番に聴き進めているのだが、最近の傾向として、和ジャズの充実度が高くなっている。10年ほど前は、女性ジャズ・ミュージシャンの新盤ばかりがもてはやされ、なんとなくバランスが悪かったのだが、最近はそのバランスの悪さも是正され、和ジャズ全体のレベルアップが顕著になってきた。Takashi S...
雑誌Jazz Lifeの「Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事を眺めていて、日本人女性がリーダーの盤を見つけた。しかも、 ECMレーベルからのリリースとある。え〜っ、ECMレーベルが日本人ジャズ・ミュージシャンをピックアップして、リーダー作を作らせたのか? 慌てて、ECMレーベルのカタログを見直してみたら、やっぱり「ありました」。Ayumi Tanaka Trio『Subaqu...
昨日ご紹介した Maciej Obara『Three Crowns』(写真左)。ECMレーベルのカタログを見ていたら、同じ様なオブジェのジャケ写のアルバムを見かけた。恐らく、どこかの美術館かどこかで撮影した同じ作者のオブジェを使い回したのではないか、と思いつつ、何故か強く惹かれたので、「ジャケ買い」第2弾として、この盤をチョイス。Julia Hulsmann『Not Far From Here』...
欧州ジャズ・レーベルの老舗レーベルの「ECM(Edition of Contemporary Music)」。1969年、マンフレート・アイヒャーにより創設。以降、米国ジャズの基本となったハードバップとは一線を画する、欧州ジャズの特質を明確に宿した、即興演奏を旨とした「ニュー・ジャズ」をメインに活動した。限りなく静謐で豊かなエコーを個性とした録音が特徴で、ファンクネス皆無、透明度が高く、演奏のテ...
ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)は、メインストリーム志向のジャズ・ヴィブラフォン(ヴァイブ)の第一人者。伝説のカルテット、Modern Jazz Quartet(MJQ)のメンバー。しかし、1974年、ミルトが退団したいと申し出たのが発端で解散。理由は22年間、MJQで地道に音楽活動を続け、それなりの評価を得て来たにも拘わらず、新進のロック・ミュージシャンに較べ報酬が少ないことが不満...
マイルス・デイヴィス(MIles Davis)は、ジャズを聴き始めた時からの「僕のアイドル」。特に、エレクトリック・マイルスの音世界は大好き。振り返ってみると、マイルスの主要な名盤については、当ブログで約10年から15年前に記事が集中していて、今、読み返すと、言葉足らずや表現足らず、情報足らずの部分が多々あるので、今回、エレ・マイルスの諸盤から補訂再掲することにした。今日は「マイルスがエレ・マイル...
マイルス・デイヴィス(MIles Davis)は、ジャズを聴き始めた時からの「僕のアイドル」。特に、エレクトリック・マイルスの音世界は大好き。振り返ってみると、マイルスの主要な名盤については、当ブログで約10年から15年前に記事が集中していて、今、読み返すと、言葉足らずや表現足らず、情報足らずの部分が多々あるので、今回、エレ・マイルスの諸盤から補訂再掲することにした。さて、『Miles in T...
マイルス・デイヴィス(MIles Davis)は、ジャズを聴き始めた時からの「僕のアイドル」。特に、エレクトリック・マイルスの音世界は大好き。振り返ってみると、マイルスの主要な名盤については、当ブログで約10年から15年前に記事が集中していて、今、読み返すと、言葉足らずや表現足らず、情報足らずの部分が多々あるので、今回、補訂再掲することにした。まずは「エレ・マイルス」から。MIles Davis...
バリー・ハリス(Barry harris)は、「優れた総合力そのもの」を個性とするピアニスト。スタイルは「バップ」。ビ・バップの演奏マナーをハードバップに転化した弾きっぷりで、テクニック溢れる流麗な指捌きと簡潔なアドリブ・フレーズが特徴。Barry Harris『Breakin' It Up』。1958年7月31日、シカゴでの録音。ちなみにパーソネルは、Barry Harris (p), Wil...
ジャズ・ピアニストの個性には2通りあると思っている。1つは「一聴すれば直ぐに判る個性」。タッチやフレーズに、その人独特の癖や弾き回しや響き、雰囲気があるパターン。もう1つは「優れた総合力そのもの」を個性とするパターン。前者はジャズ者の初心者でも直ぐにその個性が良く判る。後者はジャズ者初心者には、ちょっと判り難い個性である。Barry Harris『Chasin' the Bird』(写真)。1...
ジャズ・オルガンのイノベーター、ジミー・スミスは、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンに見出され、ジャズ・オルガンのスター的存在となった。当然、スミスのオルガン盤はいずれもヒットし、零細企業のブルーノートにとっては「ドル箱」だった。が、スミスは、さらなる好条件を提示したヴァーヴに移籍する。自分が育てたジャズマンがステップアップしていくことを、アルフレッド・ライオンは一切止める...
Denny Zeitlin(デニー・ザイトリン)。「医師とジャズ・ピアニスト」という二足の草鞋を履く異色の人物。しかも、医師は医師でも精神科医。これは異色中の異色な存在。本業である精神科医の仕事をこなす傍ら、プロのピアニストとしての活動も続けてきたザイトリン。しかも双方の仕事において、それぞれ一流の域に達していたと言うのだから凄い。ザイトリンは1938年の生まれ。今年で84歳になる。もはやベテラン...
ジャズとビートルズとの関係は深い。もともとジャズは、その時代時代に流行った音楽のカヴァーや要素の取り込みが上手で、例えば「ラテン・ジャズ」「ボサノバ・ジャズ」などがその好例だと思う。そして、ロック/ポップス史上最大のイノベーションだった「ビートルズ」についても同様で、ジャズはこぞって、タイムリーにビートルズの楽曲をカヴァーし、その音楽の要素を上手に取り込んだ。よって、ジャズのニュー・スタンダー...
ゲイリー・バートンの音楽が好きである。1960年代後半のサイケデリックなジャズも良いし、クロスオーバーなバートンも良い。1970年代以降のニュー・ジャズなバートンも良い。チックとのデュエットなどは至高の音だ。ゲイリー・バートンの参加作品はできる限り全部聴くことにしている。今でも、たまに「こんなバートン盤ってあったっけ」という盤に出くわすことがある。このジャケットを見た時は、1960年代後半のクロ...
ズート・シムス(Zoot Sims)は、玄人好みのサックス奏者である。というのも、コマーシャルなところが全く無いので、内容の良いリーダー作についても、ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌にその名が上がることが少ない。ズートの正式盤については「駄盤無し」なのだが、我が国ではどうにもマイナーな扱いに甘んじているのが、実に歯がゆい思いがする。Zoot Sims『Zoot at Ease』(写真)。1973年5月...
ハンプトン・ホーズ(Hampton Hawes)を聴きたくなって、自分のブログの記事を確認していたら、まだ記事にしていないリーダー作が何枚かあった。あれぇ、ほぼ全部、リーダー作は記事にしたと思っていたのだが...。特に、ホーズのキャリア後期のリーダー作で、何枚か、抜けていることが判った。Hampton Hawes『The Green Leaves Of Summer』(写真左)。1964年2月1...
ハービー・ハンコックが主宰してヒットしたグループ「V.S.O.P.」の余波だったのか、1970年代終わりから、徐々にメインストリーム指向の純ジャズの録音が復活し出した。特に、日本発のレーベルはその機会を捉え、米国に渡って、ベテラン・ジャズマン中心に、意外と小粋な「ハードバップ盤」を録音・リリースしている。Benny Golson Quintet Feat. Curtis Fuller『One M...
Ben Webster(ベン・ウェブスター)は、スイング時代からハードバップ時代を経て、1960年代のジャズ多様化の時代まで、長く活躍したテナー・サックス奏者であった。彼のテナーのスタイルは、ジョニー・ホッジスに影響を受けた、しっかりヴィブラートを効かせた完璧な「オールド・スタイル」。生涯、彼はこのテナーのスタイルを変えることは無かった。ジャズ界は、サックスのスタイルについては、1950年代には...
以前から、我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌で取り上げられることが滅多に無いジャズの優秀盤をピックアップして、「小粋なジャズ」と名付けて流しているのだが、この「小粋なジャズ」の対象になるジャズ盤って、結構あるから面白い。ネットの時代になって、海外でリリースされたジャズ盤の情報が入手出来る様になって、更にその数は増えているから楽しい。Jerome Richardson ...
去る3月8日、我が国のレジェンド級ベーシストの鈴木勲さんが、新型コロナウイルス感染症による肺炎のため川崎市の病院で逝去された。享年89歳。渡辺貞夫さんのグループなどで演奏。ドラマーのアート・ブレイキーに見込まれて渡米し共演。他にもセロニアス・モンク、エラ・フィッツジェラルドら著名ミュージシャンと共演した実績がある、我が国のジャズ・レジェンドであった。僕がジャズを本格的に聴き始めた1970年代後半...
jazzLife誌の「Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事を読んでいて、久し振りに「ユッコ・ミラー」の名前に出会った。当音楽喫茶『松和』でも、2019年10月27日の記事で、この人の3rdアルバムを取り上げたことを思い出した。このサックス奏者が出てきた時は、「我が国もここまできたか」とビックリするやら嬉しいやら。キャンディー・ダルファーを知った時、「ジャズもここまできたか」とビ...
1960年代前半のジャズ・シーンって、面白かったんだろうな、と思う。ハードバップが成熟し、その成熟したハードバップを基に「ジャズの多様化」の時代になったのが1960年代前半。コマーシャルな面に力点を置いたのが「ファンキー・ジャズ」「ソウル・ジャズ」で、LPやEP(ジュークボックス)での売上に貢献した。アーティステックな面に力点を置いたのが「モード・ジャズ」「フリー・ジャズ」で、様々な「実験的なチャ...
適度に抑制され、余裕のある、ゆったりと吹き上げるハバードのトランペットは無敵だ。この盤の冒頭の「You're My Everything」を聴けば、この盤でのハバードは「当たり」なのを確信する。バラードチックなユッタリとしたテンポの「You're My Everything」をシッカリ抑制したトランペットで、余裕を持って悠々と吹き上げていくハバード。これは良い。聴き応え抜群のバラード・プレイである...
21世紀に入っても、ジャズ界はコンスタントに将来有望な新人が出てくるし、20世紀の時代から活躍しているベテラン〜レジェンド級のジャズマンも充実した活動を継続している。そういう環境の中、最近、目に付いたのが「Dave Liebman(ディヴ・リーブマン)」。1946年9月4日生まれなので、現在75歳。レジェンド級のサックス奏者。もともとはコルトレーンのフォロワーな存在だったが、マイルスのバンドに参...
ジャズ・ギタリストの中で、グラント・グリーンは「知る人ぞ知る」、マニアックな存在のギタリストである。パッキパキなシングル・トーンで、ファンキーなギター。シングル・トーンがメインなので、ちょっとだけ聴くと「なんか下手くそ」な感じがするんだが、どうして、テクニックは一流。どっぷりファンキーなフレーズは、グリーン独特のトーン。僕にとって、グラント・グリーンは「フェイバリット・ギタリスト」の1人である。...
このところ、挾間美帆に注目している。特に、ビッグバンドやラージ・アンサンブルと呼ばれる分野での「作曲&アレンジ」の才能が凄い。バンドの指揮者としての才覚もあり、今までの日本人にまず無い、あるとしたら唯一、今を去ること40数年前、秋吉敏子=ルー・タバキン・ビッグバンドでの、穐吉敏子さんくらいだろう。2012年にジャズ作曲家としてメジャー・デビュー。2016年、米ダウンビート誌「未来を担う25人のジ...
Horace Silver(ホレス・シルヴァー)ほど、ファンキーなピアノを弾き続けたピアニストはいないだろう。ファンキーなピアノというよりは、もはや「ホレス節」というほどの、マイナーでファンキーでダンサフルなピアノを弾きまくる訳で、ホレスのピアノは1曲聴けば「ああ、これはホレス・シルヴァー」のピアノと判る位に個性的なもの。これが「ホレス者(ホレス・シルヴァーのファン)」にとっては堪らないのだ。H...
ハードバップ時代、ジャズ曲の作曲の名手というのが幾人かいる。デューク・ジョーダンなどは、そんな名手の1人。「Jordu」「No Problem(危険な関係のブルース)」など、完全にスタンダード曲化した名曲は数知れず。どっぷりマイナーで哀愁滲む泣き節フレーズがてんこ盛りのジョーダンの自作曲の数々は、とにかく「ジャズらしい」のだ。Duke Jordan『Duke's Delight』(写真)。197...
Pasquale Grasso(パスクァーレ・グラッソ)。「ジャズライフ・ディスク・グランプリ 2021年」の記事をボーッと見ていて、この人の名前に気がついた。誰だ、これ。ということで、ネットでググってみたら「ジャズ界に現れた驚異の才能」とある。パスクァーレ・グラッソはギタリストで、その「とてつもない超絶技巧」が大変な話題となっているらしい。Pasquale Grasso『Pasquale Pl...
Twitterで定期的に呟いている「今日のスタート」で、夭折のトランペッター、ブッカー・リトルのリーダー作を特集しているのだが、リトルのリーダー作の中で、当ブログにアルバム・レビューをアップし忘れているものがあったので、ここでフォローしたいと思う次第。Booker Little and his Quintet Featuring Max Roach『Out Front』(写真左)。1961年3月...
2017年以降、キース・ジャレットが引退状態になってから、既に5年が経つ。2018年に脳卒中を2回発症して麻痺状態となり、まだ左半身が部分的に麻痺しており、ピアノ演奏に復帰できる可能性が低いとのこと。実に残念なことではあるが、ジャズは生きている。キースのフォロワーなジャズ・ピアニストが幾人か現れ出でて、とても内容のあるリーダー作をリリースしている。Marcin Wasilewski(マルチン・ボ...
コロナ禍の時代に入ってから、一時、ジャズ盤のレコーディングが途絶えた時期があったが、2021年に入ってから、感染対策をとりつつ、レコーディングを再開したとの報は、明るいニュースだった。特に、2021年の下半期は、コロナ禍以前と同じ様な量とタイミングで、ジャズ盤のニュー・リリースされるようになってきた様で、なかなか内容のある新盤が目白押しである。Johnathan Blake『Homeward B...
何故だか判らないのだが、パブロ・レーベルのカタログを見渡していると、モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのライヴ音源が結構あって、それも、1975年と1977年に集中している。何かモントルー・ジャズ・フェスとパブロ・レーベルの間に、ライヴ・レコーディングの専属契約でもあったのだろうか。どのライヴ盤も充実した内容で、録音状態もとても良いばかりである。このライヴ盤を聴かない手は無い。それぞれのライヴ...
パブロ・レコード(Pablo Records)は1973年にノーマン・グランツによって設立されたジャズ・レコード・レーベル。ビ・バップ期以降のレジェンド〜ベテラン級のジャズマンをメインにセッションをセットアップし、1970年代、フュージョン・ジャズ全盛期にありながら、純ジャズに特化したアルバムを多数リリースしたレーベルである。このパブロ・レーベルのカタログの特色の1つが「モントルー・ジャズ・フェ...
ここバーチャル音楽喫茶『松和』は、ジャズのアルバム鑑賞がメインなんだが、ジャズの演奏ジャンルについては、全方向OKが個性。1970年代半ばから1980年代前半に大流行したフュージョン・ジャズもしっかりと守備範囲に入っている。意外と年配の硬派なジャズ評論家からは忌み嫌われるフュージョン・ジャズだが、ちゃんと聴いてみると、テクニック、アレンジ、演奏内容、どれもが一流のものが多くある。ジャズのどこに重...
最近、クリフォード・ブラウン(Clifford Brown・愛称 : ブラウニー)関連のアルバムを聴き直している。当ブログでも、ブラウニー関連のアルバムのレビューについては、主要なリーダー作については、ほぼアップした、と思っていたら、幾つか「抜け」があったので、今回はそれを補填していきたい。『Clifford Brown and Max Roach at Basin Street』(写真左)。1...
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僕はこの人のドラミングを聴く度に、何も強烈な個性の持ち主でなくても、自己主張が希薄でも、ジャズという演奏には絶対必要なものがある、と思い直す。例えば、アート・ブレイキーやエルヴィン・ジョーンズの様に、そのドラミングに強烈な個性があるドラマー、そして、マックス・ローチやトニー・ウィリアムスの様に、基本的に前面に出たがるドラマーなど、ジャズ・ドラマーは癖が強い人が多いが、この人のドラミングは違う。...
ジャズの演奏形態って、これが絶対という「定型」が無い。例えば「ピアノ・トリオ」を例に取ってみても、基本は「ピアノ+ベース+ドラム」なんだが、「ピアノ+ベース+ギター」というのもあるし、「ピアノ+ベース+サックス」というものある。基本的には楽器同士の相性をベースに編成するが、相性の悪い楽器同士で編成を組むケースもある。つまりは「何でもアリ」なんですね(笑)。Carla Bley, Andy She...
ジャキー・マクリーン(Jackie McLean)は、進化に向かって努力するアルト・サックス奏者であった。ハードバップ初期に頭角を現し、ハードバップを代表するアルト・サックス奏者の1人になった。しかし、当時のジャズは急速に進化していた。マクリーンは、そのジャズの急速な進化に乗り遅れる事無く、積極的に進化に向かってチャレンジしていった「改革者志向」のジャズマンであった。Jackie McLean『...
このアルバムのジャケットは素晴らしい。ブルーノート・レーベルらしさが溢れている。大胆なタイポグラフィー、大胆なレイアウト。しかも、このジャケットにはリーダーのジャズマンの顔写真が無い。恐らく、当時、必要が無かったんだろう。それだけ、この盤のリーダーはジャズ・ファンの間では顔なじみだったのかもしれない。Lou Donaldson『Sunny Side Up』(写真左)。ブルーノートの4036番。1...
こういう録音をちゃんと残しているから、ブルーノート・レーベルは、ジャズの老舗レーベルとして、常に一目置かれるし、リスペクトの対象にもなるのだなあ、と改めて感心する。この盤のリーダーは当時、優れたジャズ・ピアニストでありコンポーザーでもあった。しかし、如何せん人気が出ない。当然、リーダー作は売れない。一時、タクシー・ドライバーに転じて、糊口を凌いだ時期もあった。しかし、最終的にジャズ・ピアノのレジ...
1950年代から1960年代のブルーノート・レーベルの最初の黄金時代、唯一のピアノ・トリオを企画し、ブルーノートの人気ピアノ・トリオに押し上げ、ブルーノートの「ドル箱」となったのが「the 3 sounds(スリー・サウンズ)」。我が国ではこの「企画された」ところが作為的に捉えられたのか、スタンダード曲中心の判り易い演奏が「俗っぽい」捉えられたのか、何故か人気、評価共にあまり高く無い。the 3...
ジャズの最重要な老舗レーベルである「ブルーノート・レーベル」。1950年代〜1960年代のカタログ番号、1500番台、4000番台、4100番台、4200番台はジャズの進化の歴史が体感できる「モダン・ジャズの宝庫」なんだが、現代の「ブルーノート・レーベル」も、先進的で個性的なジャズをリリースし続ける、ジャズの最重要なレーベルである。Charles Lloyd & The Marvels『...
ジャズ盤のリイシューには目が離せない。CDの時代になって、既に35年が過ぎて、LPでリリースされていたアルバムのCDfーマットでのリイシューは随分進んだ。しかし、リイシューして売れるアルバムは複数回リイシューされているが、売れそうも無いマニアックなアルバムは未リイシューのままだった。しかし、ネットのサーバーに音源をアップした「音源ダウンロード」の時代になると、LP時代の音源(ほとんどが磁気テープ...
スタジオ録音は何度でもやり直せたり、観客がいないので冷静に演奏出来たりするので、そのリーダーのジャズマンの「真の実力」が掴みにくい。やはりジャズマンの「真の実力」を感じるのはライヴである。一番良いのはライヴハウスに足を運んで、お目当てのジャズマンのライヴ・パフォーマンスを聴けば良いのだが、NYまで行く訳にいかない。そこで活躍するのが「ライヴ盤」である。Joshua Redman『Blues fo...
一日の終わり、寝る前に聴くジャズ盤を「今日のラスト」と称して、ほぼ毎日、Twitterで呟いている。最近のテーマは「初心にかえってブルーノート4000番台の聴き直し」。ブルーノートの4000番台のアルバムをカタログ番号順に聴き直しているのだが、ブルーノート・レーベルには、このレーベルに録音を残していなければ、恐らく、ジャズの歴史の中に埋没して、忘れ去られただろうと思われる、玄人好みの「渋いジャズ...
ネットの音楽サブスク・サイトを徘徊していて、久し振りに「Mal Waldron(マル・ウォルドロン)」の名前に出くわした。僕はジャズ者初心者の頃から、この人のピアノが意外と好きで、振り返ってみると、マルのリーダー作を結構、所有していたりするから面白い。やはり、ジャズ・ピアニストは「個性派」の方が僕は好きかな。マル・ウォルドロンはピアニスト。タッチは深く、それでいて流麗。右手の奏でるフレーズの基本...
う〜ん、実に雰囲気のあるジャケットだなあ。タイポグラフィーも秀逸。まるで往年のブルーノート・レーベルのアルバムのよう。ジャズ者であれば、パッと見ただけで「ああ、これはジャズ盤のジャケやなあ」と思う。ジャケの文字をたどると「ジャズ・オルガン」がメインのアルバムだと判る。思わず「ジャケ買い」風にポチッである(笑)。Delvon Lamarr Organ Trio『I Told You So』(写真左...
唐突であるが、ジャズ・ピアニストって、やっぱり個性がハッキリしていた方が面白い、と思うのだ。21世紀に入ってから、特にその傾向が強くなっていると感じるのだが、出てくる有望な新人ピアニストは「総合力で勝負するタイプ」が多くなった。この総合力で勝負するタイプって、一聴して直ぐ判る様な強烈な個性が無い分、ピアニスト個人の判別は難しい。しかし、テクニック、歌心、バッキングなど、ピアニストの総合力で勝負す...
ブルーノート・レーベルには、今となっては「ほぼ無名」だが、個性溢れるジャズマンの数少ない録音がある。それも、とても「ブルーノート」らしい音で記録されているのだから、絶対に無視出来ない。こういう内容のある、希少価値のある録音が残っているところが、ブルーノートは「ジャズの老舗レーベル」と一目置かれる所以である。Sonny Redd『Out of the Blue』(写真)。全8曲中、1-6曲目が19...
もうこのベーシストも今年で49歳。中堅ジャズマンである。初デビュー盤『Gettin' to It(邦題:ファースト・ベース)』が1994年の録音。弱冠22歳での初リーダー作だったのだが、この時のこの人のベースにはほとほと参った。伝統的なベースだが、テクニックは抜群。特にソリッドに弾ける様な大音量の重低音は、そのテクニックがかなり高度なものだということを教えてくれる。そのベーシストとは「クリスチャ...
雑誌 Jazz Life の「Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事を読んでいて、懐かしいバンドの名前に出くわした。「Tower of Power(タワー・オブ・パワー)」である。凄く懐かしいバンド名。「タワー・オブ・パワー」は、米国カリフォルニア州オークランドを起源とした「ファンク+R&B」志向のホーン・セクション&バンド。1970年のデビュー。特にホーン・セク...
チックが亡くなったのが、今年の2月9日。4ヶ月が経ったことになる。僕の大のお気に入り、一番推しのピアニストだっただけに、ショックはかなり大きかった。チックが亡くなってまだ4ヶ月しか経っていないのに、もう相当長い時間が経った、と思う位に喪失感は大きい。今でも信じられない位だ。Chick Corea『Plays』(写真)。2020年8月のリリース。Chick Corea (p) のソロ・ライヴ盤であ...
このアルバムのリリースは1983年。当時からこのジャケット・デザイン、むっちゃチープで、ロン・カーター名義だったので、ジャケットにある参加ミュージシャンの名前も見ずにスルーしていた。どうやったら、こんなチープなデザインになるのかが判らない。で、最近、このジャケットにある参加ミュージシャンを見たら「SADAO WATANABE」とある。他のメンバーの名前も書かれており、あれ、これって「グレート・ジ...
オールドなジャズ者の方々を中心に、コンガやボンゴなどのパーカッションについては「俗っぽい」ものとされていた。カウベルやスチールパンなども駄目。とにかく、パーカッションの入った、特にコンガやボンゴの入ったジャズは「俗っぽい」ものとされ、アーティスティックなものでは無いとされた。僕はジャズを聴き始めた頃から、この感覚が全く理解出来ない。もともと、ジャズを聴き始めた頃、クロスオーバー〜フュージョン・ジ...
ジャズ・レジェンドの未発表音源というのはまだまだある訳で、今回のこのトミー・フラガナン(Tommy Flanagan・愛称「トミフラ」)のソロ・ピアノ盤の情報を見た時には、トミフラにもまだ未発表音源が残っていたのか、とちょっとビックリした。ビル・エヴァンスならともかく、トミフラについては、現在でも一般的に人気の高いピアニスト、という印象は無かったからだ。Tommy Flanagan『In His...
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