「あさご?」「朝に来るって書いて朝来。ほらここにある」PCで兵庫の朝来の地図裕美に見せた。「豊岡の南にある町?」「うん、兵庫県も広いよ。多分誰も知らない町だろ…
「あさご?」「朝に来るって書いて朝来。ほらここにある」PCで兵庫の朝来の地図裕美に見せた。「豊岡の南にある町?」「うん、兵庫県も広いよ。多分誰も知らない町だろ…
「・・・明日」「明日?」「思いっきり抱きしめて・・・ね?」「今すぐにでも抱いてあげられるけど」「今はイヤ。真っ暗じゃないとダメなの」「真っ暗か・・・。よく分か…
「その・・・ね、・・・指切りして」どこか躊躇いがちな裕美が手を出してきた。「いいよ。また今回はどんな約束?はい、指きりげんまん・・・」そのまま右手同士の指きり…
「誰も起きてなかった?」「と思うけど」「そう・・・」吐く息も白いのが見えてきた。大丈夫だと思いながら足早に公園向かい着いた。誰もいなかった。急いで来たので少し…
元旦。眼が覚めたのは6時を過ぎたあたり。昨日何時に寝たんだろ?まだ暗いし寒い。トイレ行って、そーっと部屋から出てリビングに下りてみるとまだみんな寝てる。静かに…
「父ちゃんお風呂入っていい?」「ええよ。俺は最後でいい」「じゃ、入ってくる。もうすることもないし、紅白も始まるからそれまで志奈子とでも喋ってたら?」「うん、私…
「そうよ。志奈子ちゃんって可愛いもの。私だったらほっとかないし今は部活で忙しいから出来なくてもそのうちきっといい彼氏見つかるよ」裕美。「そうかなぁ。私別に彼氏…
姉ちゃんたちも帰った。ちょっとの間だったけど家族がいなくなるのは寂しかった。でも、こんなもんだ。第一姉ちゃんはもう嫁いで別の家庭の人になってる訳だし。でも、茜…
「いえ、今は私の方が小田島君に頼ってますよ。今の私は彼に引っ張ってもらってますから」裕美。「いいなぁ、私も彼氏とか欲しいな。でも部活があるから無理だもんね」志…
「お姉ちゃんも思うでしょ。裕美さんみたいな人がよりによってお兄なんかと付き合ってるって、前代未聞だよね」志奈子。「言える範囲でいいから教えてよ」姉ちゃん。「・…
「うーん、俺って元々明るかったよね?」俺。「どこが!?」姉ちゃんと志奈子。「熱くてとっても美味しいです。出来立てのお餅食べたのもしかして初めてかな?」裕美。「…
「茜ちゃん忘れてた。ずっとほったらかしてたからな」お茶飲んだ後、茜ちゃんはしばらく座っていたが、退屈になったのか俺たちのそばで腰下ろして小石を拾って一人遊びし…
公園着いたものの、「ブランコないよ」と茜ちゃんがむずかってきたので、「かくれんぼしようか?おじちゃんとお姉ちゃんで」「うん、しようしよう!」と言ってくれたので…
裕美も楽しそうだった。普段の食事はいつも一人のようだし、そうなると会話なんか出てこない。寂しい食事なんだろうな。少しでも俺の家族の会話聞いて仲間に入って欲しか…
「裕美さん、こんにちは。お久しぶりです!会いたかったです。でもお兄ちゃん!」「何?」「どうして連絡くれなかったの?裕美さん今日来るなら来るって!」「おかんには…
裕美は俺とおかんのやり取りをじーっと見てた。うん、まだ緊張してるんだろうと思って、「もう少ししたら姉ちゃんも来るから紹介するからね。こういうときだけウチも賑や…
「ただいま!」時刻はお昼前になろうとしていた。二人重そうなカバンを転がしながら玄関開けて叫んだ。奥からバタバタ音が聞こえて、「お帰り、お疲れ様」とおかんが出て…
「うん。でも優しい方なんでしょ?」「ちょっと冷たいかな?智さんと同じ24歳でもう2歳の子供がいるんだ。旦那さんは優しい人だけどね」「ふーん、でも鮫君のご家庭っ…
実は今回の帰省は、俺自身もとても緊張することが控えてた。二つある。一つは、俺の両親にはっきりと裕美と結婚することを伝えて了解もらうこと。おとんもおかんも裕美の…
今日は大晦日31日。待ちに待った?実家への帰省の日だ。昨日は俺も今年最後の洗濯とかして何かと忙しかった。年末年始は何もしなくてもバタバタしてる。多分今日もどこ…
私~Intermission6~お兄ちゃんが昔に戻って話してくれたのはとっても良かった。以前の兄だったから話しやすくて今日は気持ち良かったね、鮫君?あなたも気…
「で、裕美はどうするの?卒業したら?」「・・・まだ考えてない」「お前は連通いつでも入れるだろ?」「OLもいいけど・・・」「あ、そうかお前英語喋れるんだったよな…
「昔は大人しいだけのお前が、あいつに変な奴と付き合わされてますます落ち込んで行ったよな。ホント悪かった。2年くらい前だっけ、俺もあいつにほとんど毎日あいつの会…
「俺からは以上。小田島君も裕美のことしっかり守ってやって欲しい。で、君から訊きたいことある?」煙草に火をつけてお兄さんから言ってきた。「そうですね・・・」裕美…
「いや、夫婦喧嘩はもういいよ、二人でやっといて。・・・でも羨ましいよ。お互い何でも話せてるんだろうな。俺も彼女欲しい」「お兄ちゃんならすぐ出来るよ」「ええ、智…
「裕美から俺のこと何か聞いてる?いつもムスッとしてるとか、冷たいとか言ってるんだろうけど?」「ごめんなさい。実は冷たい方って裕美さんから聞いたことがあります」…
「それは言いっこなし。・・・とにかくお兄さんからも俺たちのこと認めてもらおう」「・・・鮫君、さっきの続きなんだけど」「何?」「私と土日過ごしてくれるの?」「え…
「ここ座ろっか?」「うん」窓辺の明るい座席。陽も入ってくるので暖かく感じた。「・・・さてと、いつものコーヒーでいい?」「うーん、私も今日はアイス頼んでみようか…
クリスマスイブが終わっての翌日クリスマスの25日のことだった。裕美がお兄さんとの面談にこぎつけてくれた。裕美の積極さにはつくづく頭が下がる。アリガトな。お兄さ…
あー、駄目駄目・・・最っ低!あんな酷いとこ彼に見せてしまった。見っともないし恥ずかしい・・・。おまけにあのときは全然気持ち悪くなかったし、まだ平気で飲めそうな…
キスした後に、「鮫君・・・」裕美が俺の顔を覗き込んでた。「ん?」「私って鮫君の彼女よね?」「もちろん」「だったら・・・」「だったら?」「私のこと・・・」「裕美…
「こんなこと言っちゃ悪いけど・・・、俺は裕美にとって疫病神みたいなもんだった?」「全然違うよ!鮫君と付き合い始めて、初めて私自身がこれまでの私から脱却してるっ…
ハンカチは裕美の使ってるから俺が出すこともないと思ったが、ハンカチ取り出し、俯いたまま黙って泣きはらす裕美に「どうしたの?何でも話して。じゃないと俺も辛い」と…
・・・裕美は何故か黙ってしまい、沈黙の中の食事が始まった。裕美の顔つき・顔色共何か赤っぽくなっている。ひょっとしてお酒が回ってきてるのかとも思ったので、「大丈…
ホテルの人から「小田島様ですね。お待ちいたしておりました」と案内されて窓際の席に座った。ホテルの人から飲み物訊かれたので相談してシャンパンに決めた。そのままホ…
日に日に寒くなってきている。布団に潜り込むのがとても嬉しい。最初は寒いけど段々温もってくるあの感じが堪らなくいい。布団にずっと潜り込んでいたいがそれも中々出来…
やっと鮫君に言えた。でも、私が言いたかったことの半分も言えなかった。彼がいくつでどんな顔してて性格がどうだったかとか、無理やり行き合わさせられたデートのことと…
「ありがとう。誰にも言えないようなこと話してくれてホント嬉しい。でも、大丈夫。これからは俺が必ず守る。どんなことがあっても」「有難う。こんなこと話すの鮫君が初…
「うん」コップを取ってお代わりに行った。ふー、深呼吸した。・・・深刻過ぎる話。俺に話してくれた裕美のことを本当に大切にしなくてはいけない。ここまで聞いた以上も…
「さ、いくらでも召し上がれ、お姫様」「有難うございます、王子様」と裕美の口調は相変わらず。いつもと同じ日常なのだが、俺は違う。「・・・今日、早めに来てもらった…
12月に入った。さすがに毎日が寒くなっている。とりわけ朝・晩の寒さは冬の寒さで寒い。今日は先月の裕美のお母さんの約束通り俺たちの報告をすることになっていた。裕…
「今日は来てくれてアリガト。すごく嬉しかった」「私も。こんな日に、ううん、こんな日だから会えて良かった」「熱のせいか独りでいると寂しくて、裕美のことばかり考え…
「わぁ、アリガト」と言って裕美は俺から離れPCを見始めた。ワンルームだから同じ部屋に今いるのだが、裕美とは少し距離が離れた。俺はお粥をゆっくり食べ始めた。そう…
・・・ん?何か鳴ってる。あ、携帯か。スローモーに枕元に置いてあった携帯取ると、裕美からの着信だ。急いで電話出た。「ゴメン、寝てた」「鮫君。来ちゃった。今部屋の…
11月も終わろうとしてたある日のことだった。段々と寒くなってきている。特に夜が。そんな中突然だが風邪引いてしまった。体温計持ってなかったが熱はそれほどないと思…
私~Intermission③~母とは何とか会ってもらい了承してもらえた。鮫君の正々堂々とした態度には私も感動した。今は彼も私に頭が上がらない状況だが近いうち…
「じゃ最後、突っ込んだこと伺いますけど、あなたは裕美のことどう思ってるの?」「はい。彼女のことは好きですし愛している、と思います。『思います』といったあいまい…
「そう。でも小田島さん」「はい」「今日は裕美にせがまれてあなたとお会いしたけど、私に何をお話したいのかしら?」「はい、本日はお忙しい中お会いいただきまして本当…
「はじめまして。裕美さんとお付き合いさせていただいております小田島と申します。本日はお忙しい中お会いいただき有難うございます。これ、つまらないものですが受け取…
遠めに裕美を眺めながら、さて、今日はどういう切り出してはじめていくか、昨日までやってたおさらいを振り返った。身だしなみをしっかり整える、きちんと挨拶して決して…
11月に入った。日差しも日を追うごとにに弱くなってきている。日中はまだ暖かいが夜になると寒い。段々冬が近づいていた。そんな折裕美から家に来てと言ってきた。やっ…
私~Intermission2~彼はアルバイトがあるので今日は真っ直ぐ家に帰った。まだまだ明るい。日差しも出てるし暑い。お素麺一緒に鮫君の部屋で食べてから3日…
「何?」「私も読者全部消すから鮫君も読者消してね」「それは、ニュアンスが違うって。って言うより裕美のブログって俺以上に二人のことばっかじゃないの?」「ううん、…
「・・・いや、裕美の気持ちがよく分かった。すっごく真面目なブログやね。アリガト。俺ももっと真面目に付き合っていかんとね」「私のブログ面白かった?」「うん。俺の…
「女の子ってピンクが好きなんやね」ピンクの背景が印象的だった。ふーん、裕美のピグもまた可愛いもんだ。実物と比べると落ちるけど黒髪の芯のしっかりした顔立ちのピグ…
「さ~てと、片付けも終わったし」「お疲れ様」「うん、で、今日の本題に入りましょう」「私のブログかな?」「も・ち・ろ・ん!」「鮫君って人のブログ見るの好き?」「…
俺がまず最初に見るサイトはGmail&Hotmail。この二つのメールサイトは俺にとって非常に大事なサイト。所謂ポイント集めに特化したサイト。もちろん裕美との…
あれから1ヶ月ほど経った。10月に入ってる。裕美が俺の部屋にもちょこちょこ来るようになり、たまに夕食も作ってくれるようになった。もっとも俺自身バイトやってるこ…
私~Intermission(間奏曲)~まだドキドキしてる・・・。鮫君と別れて家に帰った私。こんなこともちろん初めてのこと。変に思われなかっただろうか?それば…
「痛っ・・・」ハッと我に返った。そうだ、俺、裕美と抱き合ってたんだ、って思い、「ご、ごめん、痛かった?」と裕美の身体から離れた。「ううん」と言って裕美が俺の顔…
「・・・あー、思い出した。そうそう、あのときこの近くで友達と食べに行ったんだけど、時間余って、これから私って大学で何を目指そうかなって思いながら構内歩いてたん…
「・・・」正直いい意味で裕美に翻弄されてるな。でもこれで安心出来たっていうか元気になってきた。でも、俺たちって何て不安定な関係なんだろ。どこか宙ぶらりんな感じ…
・・・40分ほど経った頃だったろうか、相変わらずPCとにらめっこしてた俺に、「お待たせしました!」お盆がないのでお皿ごと裕美が持ってきた。熱々のスパゲッティだ…
俺の住んでるレオパレスは3階建ての各階9部屋あり俺の部屋は3階の東端の部屋。今は地獄の暑さ。西部屋だったらもっと酷いと思う。この部屋にはロフトがついてる。俺の…
「じゃ行くか・・・」喫茶店を出て15分位の距離にアパートはある。その間俺は逆に裕美のアメーバのことを訊いてた。「・・・いい年こいてアメーバなんておかしいけどさ…
「そう、だから誰にも見せとぉない」「っておかしいよ」「なんで?」「ブログってみんなに公開するものでしょ?」「やね」「毎日書いてるの?」「ほぼそうやね」「私のこ…
「ポイント貯めて換金とかに出来るサイト」「私じゃ出来ないな、そういうことって」「逆に裕美はネットで何見てんの?」「私はいいとこドラマのホームページとかお料理の…
夏休みも終わり9月に入って季節は秋なのだが、相変わらず暑い。最高気温も連日30度を超えている。どこ行ってもエアコンはフル稼働してる。毎年のことだが、あー!早く…
翌日、ウチの墓参りにもちろん裕美も付いてきた。志奈子は今日も部活があり行けず。おとん・おかん・俺・裕美の4人でおとんが運転の車に乗り墓参りをした。墓も尼崎にあ…
「で、お父さんはどちらにお勤め?」おとんが訊いてきた。「連通(Lenovoと富士通のパクリ)の社長の娘さん」裕美が答える前に俺が言った。「え、あのパソコンとか…
夏の晩は遅い。なかなか日が沈まない。おかんは既におおかた準備は終わったようで、ホットプレートを食卓に置き、食卓の椅子に座って俺たちの話を聞いていた。そんな折、…
「・・・」いつものようにだんまりの寡黙な口調で妹が帰ってきた。志奈子(しなこ)って名前。こいつは相手にしないほうがいい。高二のくせに個性が有り過ぎ!さっぱりし…
下に下りると、おかんが「ちょっと買い忘れたのがあったんよ。買いに行ってもらえる?」「えぇ~、何で?自分が行ったらええやんか」「私はお料理してるから動けないの」…
「うん」「笑ってる写真がない・・・」へっ?「・・・そう?」「うん」「・・・」よく見てるなぁ。「えっと・・・、俺、高校受験失敗してさ」おかげで落ち込んだ暗い高校…
「この部屋、元々姉ちゃんの部屋やったけど、もう結婚して別に家構えてるし帰ることもないから問題ないよ」「ふーん」しばらく部屋を見ていた。仕方ないよ、裕美が休める…
居間のテレビをつけて、「もう少ししたらどっか涼みに行こ」と言った後持ってきたノートパソコンを開けた。少しでも裕美の緊張和らげようと思って機転かけたつもり。。「…
そうこうするうちに実家に着いた。ふと裕美を見ると緊張してるのか表情が引き締まってる。でも大丈夫。おかんに会えばそんな心配なくなるって。会えばね安心してもらえる…
「こっから15分位のとこに家あるけぇ、頑張り!」「うん・・・」何故かいつもの明るさが消えている。無理もない、彼女だって緊張して当然だもの。「やっぱり緊張してる…
今回は、俺の実家に彼女連れてきたときのことを話そう。8月13~15日までの2泊3日の行程。お墓参りがメインになるのだが、俺の実家裕美に来てもらうのは早すぎるの…
こんなつまらない俺とどうして彼女は付き合ってくれたんだろう?一緒にいても喋らないから楽しくないだろうし、趣味にしたって、自慢できること何もない。ネット・漫画・…
7月下旬の夏本番の暑い時期だったので、俺も裕美も薄着。俺はTシャツにGパンのありきたりの格好、裕美は長袖の薄着(何て言うのか分からない、着るものなんて無頓着だ…
忘れもしない。彼女との初めてのDate。1年の夏休みに入ったときだった。TDLに行ったあの日。初めからときめいてたな。・・・思わず苦笑してしまう。関西にもUS…
「どないしょ、・・・恥ずかしいけど、・・・指きりしたら信じてくれる?」こんなときに俺って何考えてるんだろうって思いながら、右手を彼女に差し出した。「ハイ!」と…
「実はね・・・」裕美の口調が急にシンミリしてきて「私、前付き合ってたヒトいたんだ・・・」「そ、そう」俺はショックで言葉が出なかったが、それも一瞬ですぐに彼女な…
授業の終わった夕方、俺は居酒屋のバイト、彼女は自宅へと帰るからそのまま一緒に高田馬場駅まで二人で歩いてたときのこと。裕美がお茶でも飲もうと言ってきた。彼女がこ…
そんなことがあってからというもの、彼女とよく会うようになっていった。同じ授業があるかどうかの確認し合って、あれば一緒に授業受けたりとかそのまま学食一緒に食べた…
これが裕美との初めての出会いだった。彼女を部屋に返し、宿の人から胃薬をもらった後、彼女に薬を渡しに部屋に行くと、驚いたことに彼女はもう眠ってた。よっぽど悪酔い…
・・・俺はここの別荘のリビングのソファに座り込むと、暫し眼を閉じた。正直疲れたし、少しゆっくりしたい気分になりたかった。今更だけどな。彼女はエアコンの電気をつ…
・・・俺たちのことを少し話そう。俺も彼女も22歳。歳は同じ大学生。一番大きな違いは彼女がお嬢様ってこと。ブルジョワだ。彼女は某大手ITメーカーの社長の娘。俺は…
寒い。夜空は見渡す限り綺麗に澄み切ってる。雲ひとつない空、風も止んでる。そしてこの雪に溢れた場所。ホワイトワールドとは今のこの景色を指すのだろう。・・・でも俺…
なつ(粟野咲莉)は泰樹(草刈正雄)から帯広に連れていかれた。そこで長靴買ってもらった。ダボダボの長靴だ。なつは帯広の町見てかつての東京時代思い出していた。やっ…
酪農も朝の4時から始まるなんて信じられないな。牛が野原に行くのを大きな掛け声で叫ぶなつ(粟野咲莉)。行ってらっしゃーい。なつを見守る柴田剛男(藤木直人)・富士…
柴田家の晩御飯。なつには見たこともないようなごちそうだった。肉があるのが凄い。恍惚状態のなつ(粟野咲莉)。この子ってどこか唇がおかしいって思う。富士子(松嶋…
・企画連続テレビ小説第100作の記念作品。また、平成最後かつ令和最初の連続テレビ小説となる。1937年(昭和12年)に東京に生まれ、戦争で両親を失い父の戦友に…
「あの、私ってそんなに頼りないですか?」翔子ちゃんのことまだまだわからないこと多すぎる、迂闊なことは言えないな、お母さんに私が偽物ってバレるのも怖い。 「あん…
「え、どういうことです?」 「あんたが突き止めたじゃない、翔子と裕美さんは義姉妹だって」母。そんなこと初めて聞いた。翔子ちゃんと裕美が姉妹なの?だからそっくり…
「あ、突然ですが吉野さんと言って友だちになったんです、今日は彼女と泊まります」 「え、あんたも凄いね、また友達できたんだ」姉 「吉野朔実といいます、今日はよろ…
「あんな綺麗な人って姉気に入りました?」翔子ちゃん 「もちろんですよ、あんな人がお姉さんなんて翔子ちゃん恵まれてます」 「拓実君、恵まれてるかな、私?」翔子ち…
「いや、花が喋れるようになるのは9話でした。ビトの裁判時に花が証言に立ったとき、会場のみんな驚いてたな」翔子ちゃん 「だったっけ?もう忘れたな。新垣結衣も当時…
「はい、そうしましょう、、でも飲み過ぎはダメです」翔子ちゃん。ブザー押してビールお代わり頼む。大丈夫かな、2杯目だけど。気をつけないとね。 「あの、翔子ちゃん…
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「あさご?」「朝に来るって書いて朝来。ほらここにある」PCで兵庫の朝来の地図裕美に見せた。「豊岡の南にある町?」「うん、兵庫県も広いよ。多分誰も知らない町だろ…
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姉ちゃんたちも帰った。ちょっとの間だったけど家族がいなくなるのは寂しかった。でも、こんなもんだ。第一姉ちゃんはもう嫁いで別の家庭の人になってる訳だし。でも、茜…
「いえ、今は私の方が小田島君に頼ってますよ。今の私は彼に引っ張ってもらってますから」裕美。「いいなぁ、私も彼氏とか欲しいな。でも部活があるから無理だもんね」志…
「お姉ちゃんも思うでしょ。裕美さんみたいな人がよりによってお兄なんかと付き合ってるって、前代未聞だよね」志奈子。「言える範囲でいいから教えてよ」姉ちゃん。「・…
「うーん、俺って元々明るかったよね?」俺。「どこが!?」姉ちゃんと志奈子。「熱くてとっても美味しいです。出来立てのお餅食べたのもしかして初めてかな?」裕美。「…
「茜ちゃん忘れてた。ずっとほったらかしてたからな」お茶飲んだ後、茜ちゃんはしばらく座っていたが、退屈になったのか俺たちのそばで腰下ろして小石を拾って一人遊びし…
公園着いたものの、「ブランコないよ」と茜ちゃんがむずかってきたので、「かくれんぼしようか?おじちゃんとお姉ちゃんで」「うん、しようしよう!」と言ってくれたので…
裕美も楽しそうだった。普段の食事はいつも一人のようだし、そうなると会話なんか出てこない。寂しい食事なんだろうな。少しでも俺の家族の会話聞いて仲間に入って欲しか…
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裕美は俺とおかんのやり取りをじーっと見てた。うん、まだ緊張してるんだろうと思って、「もう少ししたら姉ちゃんも来るから紹介するからね。こういうときだけウチも賑や…
「ただいま!」時刻はお昼前になろうとしていた。二人重そうなカバンを転がしながら玄関開けて叫んだ。奥からバタバタ音が聞こえて、「お帰り、お疲れ様」とおかんが出て…
「うん。でも優しい方なんでしょ?」「ちょっと冷たいかな?智さんと同じ24歳でもう2歳の子供がいるんだ。旦那さんは優しい人だけどね」「ふーん、でも鮫君のご家庭っ…
実は今回の帰省は、俺自身もとても緊張することが控えてた。二つある。一つは、俺の両親にはっきりと裕美と結婚することを伝えて了解もらうこと。おとんもおかんも裕美の…
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あー、駄目駄目・・・最っ低!あんな酷いとこ彼に見せてしまった。見っともないし恥ずかしい・・・。おまけにあのときは全然気持ち悪くなかったし、まだ平気で飲めそうな…
キスした後に、「鮫君・・・」裕美が俺の顔を覗き込んでた。「ん?」「私って鮫君の彼女よね?」「もちろん」「だったら・・・」「だったら?」「私のこと・・・」「裕美…
「こんなこと言っちゃ悪いけど・・・、俺は裕美にとって疫病神みたいなもんだった?」「全然違うよ!鮫君と付き合い始めて、初めて私自身がこれまでの私から脱却してるっ…
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・・・裕美は何故か黙ってしまい、沈黙の中の食事が始まった。裕美の顔つき・顔色共何か赤っぽくなっている。ひょっとしてお酒が回ってきてるのかとも思ったので、「大丈…
ホテルの人から「小田島様ですね。お待ちいたしておりました」と案内されて窓際の席に座った。ホテルの人から飲み物訊かれたので相談してシャンパンに決めた。そのままホ…
日に日に寒くなってきている。布団に潜り込むのがとても嬉しい。最初は寒いけど段々温もってくるあの感じが堪らなくいい。布団にずっと潜り込んでいたいがそれも中々出来…
やっと鮫君に言えた。でも、私が言いたかったことの半分も言えなかった。彼がいくつでどんな顔してて性格がどうだったかとか、無理やり行き合わさせられたデートのことと…
「ありがとう。誰にも言えないようなこと話してくれてホント嬉しい。でも、大丈夫。これからは俺が必ず守る。どんなことがあっても」「有難う。こんなこと話すの鮫君が初…
「うん」コップを取ってお代わりに行った。ふー、深呼吸した。・・・深刻過ぎる話。俺に話してくれた裕美のことを本当に大切にしなくてはいけない。ここまで聞いた以上も…
「さ、いくらでも召し上がれ、お姫様」「有難うございます、王子様」と裕美の口調は相変わらず。いつもと同じ日常なのだが、俺は違う。「・・・今日、早めに来てもらった…