朝目が覚めたら、見知らぬ少女が ベッドの横に!? そんなテンプレながらも新鮮な小説!
このブログの特徴は、 登場キャラの名前を明確にしないことです!
2019年10月
「それで…最後は俺とこの子ってことか…」今日は長い戦いだった。皆がんばって、生きようとした。…でも、それでもαは悪友を、良友を、イケヲタを、中国を、エリートを、会長を、そして幼馴染を、妹を、消し去ったのか。今、俺の目の前で、新入部員とアイドルを消し去ったように。「…君たちは実に奮闘してくれた。その経験と、得た絆は、君たちを再び引き合わせるだろう。」「…また、会えるんですか?みなさんと…」少女の目からは光が消えていない。「長かった、実に長かった…この戦いも、終わりにしようか。」抵抗するすべは全て試した。「また、会う時が来るよ、主人公…吉良衛介。」そうして俺は、この世界から消えた。第四十九話(3)ーーー主人公・対峙ーーー
4人の消失よりまた少し後…その上層で、悪友は、エリート達と別れた後…潜んでいたζとθに遭遇していた。「…こんなところで何してんだよ?」悪友は訝しげに聞く。「お前こそ、他の奴らはどうしたんだよ!?」θの声に、ギクッとする悪友。「いやー、それは…武者震い、そう戦士ならではの武者震い。そこからくる生理現象だがな…」「なんだ、お前は逃げてションベンかよ。」θに痛いところを疲れて、悪友は言い返す。「そっちこそ、俺らと『刺客』裏切ったんだろ?この先どうすんだよ。」「…俺たちはζをこんな目にしたやつに敵を取りたかった。…それもお前らがやったみたいだけどな…」「ありがとうございます。θ様。その気持だけでも、私はうれしいです。…悪友、といったな。・私達にもうおまえたちへの敵意はない。見逃して・・・はくれないか。」「…そうだそうだ...第四十九話(2)ーーー悪友・区別ーーー
少し時は遡る―――ビル下層にいた良友、イケヲタ。そして飛び降りた妹と幼馴染。4名は、ビル下層にて休息を取っていた。「うーん…これからどうしようか。」幼馴染は上を指差す。「まだ『刺客』はいるかもしれない。助けに行かなきゃ…」幼馴染のそばから離れない妹も頷く。「…わからないが、どうやら皆はかなり上の階層の方にいるみたいだ。上方からたまに光が見える。俺、体力に自身ないンゴねぇ…」イケヲタはふーっと息をつく。「それでも、いかないと…この体でどこまで戦えるか…わかんないけど―――」良友は、そこではっとして、耳を澄ました。「首尾は上々、ですね。想像以上の拮抗した、いや、こちらが押されている状況…」その声は、暗闇の向こうからいつのまにかこぼれてくる光とともに聞こえてくるようだった。・「…誰の声?」首をかしげる幼馴染、他の3人...第四十九話(1)ーーー良友サイド・消失ーーー
「…っ…!」とっさに身を引くα。「岩流『岩窟王壁』…!」しかし、背後に迫るは身を呈して退路を塞ぐ中国。(…!ならば横に…)右方に身体を反らすαに、迫る掌。「おっと、そうはいかないよ!」中国と同じく背後に回った部長が立ちはだかり、αの顎をその掌で揺らした。αは逃げ場をなくし、その身で剣と崑を受けざるを得ない。(…そうか、そもそもあの渾身の大きい影が目くらましだったか。会長にエリート・副会長に声をかけることであたかも全員が会長の後ろで動向を見守ってるように錯覚させ、背後から部長、中国をサポートさせる作戦だったか)αは会長の思惑を知り、苦悶の表情を浮かべつつ、内心感心した。「…会長が身を呈した策だ…倒れろ、α。」エリートの宣告。αはこう口にした「…そう、これこそ僕が求めていたもの…!!」αが今までにない、恐ろしい笑み...第四十八話(22)
「…!」膝をついたのは、会長だった。潰されたはずのαは、影の手中にいながら無事。「惜しい。僕の右手の注意を反らし、身体の方を狙う、その作戦は正しいよ。ただし…」αが右手を影の腕にかざすと、影は霧散した。そのαの身体には、電気が薄い膜となって覆っていた。「電気を薄く鎧のように張り巡らせることすら可能…ってわけか。」力なく会長が呟く。「君の方こそ大丈夫かな?『それ』の使い方を知ってるってことは当然デメリットのほうも知ってるはずだけど…」「…これを使わせるまで追い込んどいて、よく言うぜ…」会長の息が荒くなる。「…会長…?」副会長の心配そうな声に、会長は笑ってみせる。「…まさか、身体に影響が…?」エリートの声をよそに、会長は再び影に手をのばす。「まだまだ、うちの生徒に手をだしたやつは許さねぇよ…!」息が切れそうなその声...第四十八話(21)
影に覆われたα。しかしその直後その場に立っていたのは無傷のαだった。「…これで終わりかな。会長君。」余裕のあるαに、会長は呟いた。「…放電…か…。」αの眉がピクリと動く。「今、一瞬影の隙間から電撃が漏れ出ていた。考えてみりゃ影は光に弱いんだ、そうなりゃαが光源になってるか、光が起きる現象を起こしてるに違いねぇ。」「…僕が電気を操れると。君にしては突飛な発想だね。「この数時間でどれだけ不可思議なことが起こったと思ってんだ。「影」を操れるんだ、「電気」くらい操れなきゃそれこそ可笑しいだろ?」「…なるほど、ねぇ。」感心したαはパチパチと拍手をした。「それで、次に君はどうするのかな?」「やれるだけやるさ。」そう言うと、会長は自分の影に手を当て、先程よりかなりゆっくりとした動作で持ち上げていく。「…こういうこともできるっ...第四十八話(20)
2019年10月
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