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『清流』 無明橋 - 中高年の子守歌 - 太平洋を越えて https://ameblo.jp/sk5132/

週に1度の新聞に折り込まれた、読者だより『清流』 今回のサブタイトルは「無明橋 Ⅲ」

2011年夏、カナダ・アメリカ旅行記ーー ヴァージニア州に住む友人夫婦に誘われ、バンクーバー、カナディアン・ロッキー、ナイアガラ、ヴァージニアと気ままに旅した13日間の旅行記

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2011/09/20

1件〜100件

  • 無明橋 Ⅲ  236

    本 匠 179 「指導力不足」 慌ただしく日を送った2学期が終わり、学校は冬休みへ。 子どもたちが休みになっても、教師は勤務から解放されるわけではない。 が、…

  • 無明橋 Ⅲ  235

    本 匠 178 「私的出来事で」 小さな打ち上げ花火が中空でドンとはじけ、一瞬の輝き見せたぎり後が続くことなく終わってしまった。そんな感じの笠掛地区の「勉強会…

  • 無明橋 Ⅲ  234

     本 匠 177 「自然に消滅」 子どもたちが自ら「やりたい」、と言い出すまで「休み」、とした笠掛地区小学生の「勉強会」。 結果的に、最初の1回を実施したぎり…

  • 無明橋 Ⅲ  233

    本 匠 176 「休みちゅうことに」 2回目となるはずだった「勉強会」は、「先生がいないのなら止めよう」、という子どもたちの総意で中止となった。 強制するので…

  • 無明橋 Ⅲ  232

              本 匠 175 「本当はよだきい」  2回目となる次の「学習会」について、「先生が居らんでも、子どもたちだけでやってもらいたい」 と、リー…

  • 無明橋 Ⅲ  231

                   本 匠 174 「そんならもう」  笠掛に引っ越して2月半余が経過したところで、思いがけず始めることになった地区小学生の「勉強会…

  • 無明橋 Ⅲ  230

                  本 匠 173 「居心地の悪さ」  いよいよ始まった「勉強会」。  集まった子どもたちに、「よう来たなあ」、と声を掛けて、「荷物を…

  • 無明橋 Ⅲ  229

                   本 匠 173 「そげなやり方なら」 「それはすごいことじゃ」 と褒めて、「善は急げ。今度の日曜日からさっそく始めよう」、と応じ…

  • 無明橋 Ⅲ  228

               本 匠 168    「母ちゃんに・・・」  日曜日の午前中、笠掛に引っ越してきた先生の家で「勉強会」を始める――  実は、前任地 の木…

  • 無明橋 Ⅲ  227

               本 匠 167    「母ちゃんに・・・」「先生なあ、うちの母ちゃんは、先生の 『学 級だより』 があるときは、真っ先に読むんで」 「そ…

  • 無明橋 Ⅲ  226

               本 匠 167    「母ちゃんに・・・」   笠掛の男子3人が神妙な顔で訪ねて来るなどただ事ではない。その理由についてアキトンが、「オ…

  • 無明橋 Ⅲ  225

                   本 匠 168    「聞いてもらいてえ・・・」   「家事の手伝いから手を引かされる」 という時代の転換期の中、「学習塾」や「…

  • 無明橋 Ⅲ  224

    本 匠 167  「ドーナツ作り」 「よく遊び、よく学べ」・・・、今はあまり聞かなくなったが名言である。子どもは、遊びの中で生きる知恵や技(わざ)を養い、大人…

  • 無明橋 Ⅲ  223 

                   本 匠 166  「学級だより」   何のトラブルも起こすことなく、無事に終わった野外調理実習。 「教室での勉強よりよっぽっど面…

  • 無明橋 Ⅲ 222  

                    本 匠 165 「あのおいさん」 「周囲にバレないように」、子どもたちと申し合わせて取り組んだ野外調理実習を、ケガや事故もなく…

  • 無明橋 Ⅲ 221 

               本 匠 164    「これで終わり」 「こんないい加減なんじゃダメ!」、と飯盒を突き返され、洗い直しに戻っていくアキトンとロックン。 …

  • 無明橋 Ⅲ 220  

                   本 匠 163      「不合格」  だれでも同じだが、ものを食べることは人を幸せな気分にしてくれる。それ故にと言っていいと思…

  • 無明橋 Ⅲ 219  

                  本 匠 162     「初めてにしては・・・」  飯盒や、針金で棒に掛けられるようにした鍋を使った野外での調理実習――、 子ども…

  • 無明橋 Ⅲ 218  

                      本 匠 161     「ありゃあ何?」    〝意外〟と言っていいか、谷底に下りて飯盒炊さんに挑戦する子どもたちは、感心…

  • 無明橋 Ⅲ 217  

                           本 匠 160    「なーるほど」「スギの葉ばっかし集めよりゃ女子に文句を言わるるど」  他の男子からそんな忠…

  • 無明橋 Ⅲ 216 

     米をといだり、味噌汁を作るのは女子の仕事、かまどをこしらえ、薪を集めるのは男子・・・と、子どもたちは、それが当たり前のような役割分担をしている。それはいいと…

  • 無明橋 Ⅲ 215、 本 匠 158 「てきぱき」

     飯盒で飯を焚く―― そこで必要になるのがかまどだが、そのポイントは、薪の炎が飯盒の底に上手く当たる高さに吊るすことである。この点については、前にも書いたが、…

  • 無明橋 Ⅲ 214、 本 匠 157 「あの時に比べたら」

     樹木が視界を遮る谷底をのぞき込んで、「こんな岩だらけの狭苦しい薄暗い場所で、調理実習が出来るんかなあ・・・」、と尻込みする子どもたち。野外キャンプの経験がな…

  • 無明橋 Ⅲ 213、 本 匠 156 「尻込み」

     宇津々の集落が見えなくなって、「ここが目的地じゃ」という場所に着いた。谷の両側から伸び上がった樹木が枝を張って日光を遮(さえぎ)り、谷底は昼間でも薄暗い。 …

  • 無明橋 Ⅲ 212、 本 匠 155 「声を掛ける人もなく」 

     学校を出発して20分余、宇津々地区の最奥部までやって来た。途中に、5年生の子どもたちの自宅も4、5軒あったのだが、道端に出て声を掛ける家族は一人もいない。 …

  • 無明橋 Ⅲ 211、 本 匠 154 「それは偉い!」 

    「宇津々に『里の秋』を描きに行きます」 何食わぬ顔で出まかせを言うと、教頭さんが、「宇津々に絵になるような場所があるんかや?」 と、突っ込んで聞く。「養魚場の…

  • 無明橋 Ⅲ 210、 本 匠 153 「何食わぬ顔で」 

     やったこともない内緒の計画となれば、いろんな問題にぶち当たり、あれこれの心配が生まれるもの当然だ。しかし、子どもたちの意欲は、遭遇する問題や心配を乗り越えて…

  • 無明橋 Ⅲ 209、 本 匠 152 「悪いことを・・・」 

     冒険じみた野外調理実習――「国語や算数の勉強よりはよほど面白そう」と、子どもたちの好奇心に火がつき、親や弟妹たちに気付かれないよう用心しながら、順調に準備は…

  • 無明橋 Ⅲ 208、 本 匠 151 「何回も言うけど」 

     担任に向かって言いたいことをずけずけ言う(特に男子)子どもたちだが、感心させられるばかりに優しさと思いやりに満ちていて、そういう人間性がどうやって育つのか―…

  • 無明橋 Ⅲ 207、 本 匠 150 「初めて知った」 

     小川地区では、夜も玄関に施錠をしないし、縁側の雨戸も全部閉めずに一枚残しておくという。その訳(理由)について、Tさんが、「藩への訴え事や一揆の相談なんかがば…

  • 無明橋 Ⅲ 206、 本 匠 149 「代々の言い伝え」 

     親切で、思いやりに満ちて優しく、仲がいい―― それだけでは、村を出た後の厳しい競争社会を生きていけない。これからは、精神的なたくましさを育てることが大事では…

  • 無明橋 Ⅲ 205、 本 匠 148 「無関心ではない」 

     今も同じかどうか、「学校の出事や子どもの教育に関しては、ほとんど母親任せ」、というのが当時の一般的な家庭の姿だった。PTAの授業参観や学級懇談会だけでなく、…

  • 無明橋 Ⅲ 202、 本 匠 147 「情に厚い風土」

     野外調理実習がどういうものか、計画の概要がイメージ出来たところで、先ずは、一班が4~5人の班分けにかかる。一学期のアキトンに代わって女子が委員長になった学級…

  • 無明橋 Ⅲ 203、 本 匠 146 「まずは班分け」

     人目につかない山奥の谷川で、ご飯とみそ汁の調理実習をする―― 「これは5年生だけの秘密の計画で、もし親や他の先生たちにバレたら、そこでおしまいだ」、と子ども…

  • 無明橋 Ⅲ 202、 本 匠 145 「バレたらおしまい」

     善は急げとばかりに、「さっそく話し合いを始めような」、と気負い立つ子どもたちだが、今は4時間目が終わりに近づいた時間である。「話し合いを始める前に、みんなに…

  • 無明橋 Ⅲ 201、 本 匠 144 「そりゃあいいわ」

     薪を燃料にしてご飯やみそ汁を作る――。 そういう調理方法が、家庭科の教科書に載っているはずもなく、それ故に、「なんじゃきそげなこつう?」と面食らい、「ムチャ…

  • 無明橋 Ⅲ 200、 本 匠 142 「ムチャじゃわ」

     ご飯を炊いて味噌汁を作るとなれば、ガス釜やガスコンロを使うに決まっている。なのに、「どうやって作るか」、とはどういうことか?・・・、チンプンカンプンに頭がこ…

  • 無明橋 Ⅲ 199、 本 匠 142 「どういうこと?」

     子どもたちに人気が高い家庭科。と言っても、子どもたちに喜ばれていたのは、調理や裁縫などの実技を養う授業で、子どもたちが特に楽しみにしたのは、「ものを作って食…

  • 無明橋 Ⅲ 197、 本 匠 140 「冗談はやめてな」

     テレビ塔から笠掛の集落まで真っ直ぐに下ったら、「それがいちばんの近道」、という子どもたち。そんな近道があろうはずもなかろうし、そうすることがいかに危なく、却…

  • 無明橋 Ⅲ 196、 本 匠 139 「がなもねえって・・・」

     木の根や石ころ混りの山土に苦労しながら、ふだん見ることのない集中力と根性を発揮して、山鍬や金梃(てこ)を打ち込む子どもたち。掘り出したヤマイモは、夕食のテー…

  • 無明橋 Ⅲ 195、 本 匠 138 「本匠の村民性が」

     予定では、「弁当を食べる前にヤマイモを1、2本掘っている」、はずだった。が、道を見失って目的地への到着が遅れ、何の収穫もないままに弁当を開くことになった。テ…

  • 無明橋 Ⅲ 194、 本 匠 137 「ようやく実感が・・・」

    「弁当を食べる前にヤマイモのある場所を見つけておこう」と、テレビ塔を建てるために開設したと思われる作業道を、左間ケ岳頂上方向へ登って行く。道路を抜くために削っ…

  • 無明橋 Ⅲ 193、 本 匠 136 「ニセモノと・・・」

    「へーっ、こげえ大きかったんじゃ」 側近くに寄って見上げるテレビのアンテナ塔の高さや大きさやに驚く子どもたち。「テレビ塔を建てるために山の上まで道路を造った」…

  • 無明橋 Ⅲ 192、 本 匠 135 「道路に出たどーっ!」 

     とにかく上へ向かって歩けば、そのうち頂上に着く。枝や幹の隙間からテレビ塔がみえるようになったら頂上は近い。その言葉を心のよりどころにして、難渋しながらも楽し…

  • 無明橋 Ⅲ 191、 本 匠 134 「探検を楽しんで」

     道もなく方向も定かでない林の中を、「こっちの方が歩きやすい」「そっちの方向でいいと思う」などと、互いに声を掛け合いながら上を目指して歩く。子どもたちは、みん…

  • 無明橋 Ⅲ 190、 本 匠 133 「行けるところまで」

    「道が分からんごとなったけんど、目指すのはテレビ塔じゃ。頑張って行くか、それとも諦めて引き返すか、みんなどうする?」「こっからまだ遠いんな、先生」「さあ、行っ…

  • 無明橋 Ⅲ 189、 本 匠 132 「学びのチャンス」

     山で道を見失ったとしても、そこが背の低い灌木林や草山のように、いくらかなりとも周囲への見通しが利くような場所であればどうということはない。ところが、伸び上が…

  • 無明橋 Ⅲ 188、 本 匠 131 「ほいでもまあ」

     左間ケ岳や周辺の山麓は、笠掛地区の暮らしと密接と結びついていて、人々は四季折々に生活の糧を求めて山に入り、子どもたちも山を遊び場に駆け回っていた。そんな「里…

  • 無明橋 Ⅲ 187、 本 匠 130 「上から目線」

     ヤマイモ掘りの「ドラマ」を、記憶をよみがえらせながら長々と書いている。たわいもない出来事をどうして?、と思われそうだが・・・、 実は、夏休みの教育キャンプに…

  • 無明橋 Ⅲ 186、 本 匠 129 「ちょいと休もうな」

     草藪に姿を消した尾根道をあきらめて、樹木の背丈が5、6メートルほど伸び上がった笠掛側の雑木林に分け入った子どもたち。「こっちの方が、よっぽど歩きやしい」 と…

  • 無明橋 Ⅲ 185、 本 匠 128 「初めからそげえ」

     笠掛地区の背後に聳える標高328メートルの左間ケ岳。その頂上近くに立てられたテレビのアンテナ塔を目指し、受け持っていた5年生の男子8人と出かけたヤマイモ掘り…

  • 無明橋 Ⅲ 184、 本 匠 127 「頭を働かせよ」

     「となりのトトロ」の時代背景となっている昭和30年代、集落の背後に続く里山は、燃料となる薪や四季折々に食卓を賑わす各種山菜、山栗や山芋など自然の恵みの供給源…

  • 無明橋 Ⅲ 183、 本 匠 126 「よっしゃー」

     集落の背後に迫る雑木林を里山と呼ぶ。里山には幾筋もの山道があって、山を頼りに生きる村人たち共用の通り道になっている。人がよく通る本筋とも言うべき山道は、谷筋…

  • 無明橋 Ⅲ 182、 本 匠 125 「ほうら、の」

     秋晴れの好天の中を、神社の奥に見える尾根を目指して歩き始めた子どもたち。下見もなく、だれも知らない山道への不安を口にしたものの、8人の表情は意気揚々として明…

  • 無明橋 Ⅲ 181、 本 匠 124 「まあ何とかなる」

     好天に恵まれた10月27日(日)の朝9時、笠掛地区の公民館(集会所)に5年生の男子8名が、遠足さながらにリュックを背負い、親が用意してくれた道具を手にして集…

  • 無明橋 Ⅲ 180、 本 匠 123 「そんお礼」

     ヤマイモ掘りの目的地について、「テレビのアンテナ塔が立っている山」、と提案したのはアキトンだった。アキトンに、「そこに登ったことはあるのか」と問うと、「ない…

  • 無明橋 Ⅲ 179、 本 匠 122 「いいんじゃねえん」

    「ヤマイモ掘りはどうか」と提案されて、面食らった感じのアキトン。「時代の変わり目を生きている」とは書いたものの、ヤマイモ堀りは、子どもたちの遊びから既に消えし…

  • 無明橋 Ⅲ 178、 本 匠 121 「季節もいいし・・・」

     前任地の木浦では、学校が休みとなる日曜日や祝日に、子どもたちに声を掛けて山登りをしたり、魚釣りに行くなどして一緒に遊ぶことはよくやった。「日帰りキャンプ」と…

  • 無明橋 Ⅲ 177、 本 匠 120 「話がある」

     先生に歯向かうことはしない、と決めたというアキトン。母親のHさんは、その辺の経緯(いきさつ)について、「村体は実際に見てないが、先日(こないだ)の秋祭りでは…

  • 無明橋 Ⅲ 176、 本 匠 119 「アキトンの変化」

    「自分も成長しよるんで」と、夕食のテーブルで神妙な顔をするアキトン。具体的にどういう意味かを問うと、「そりゃあ、いつまでも前のままじゃねえってことよ、先生」、…

  • 無明橋 Ⅲ 175、 本 匠 118 「勝手に掃除を」

     笠掛へ引っ越して一月半余が経過した10月の半ば過ぎ、仕事から帰って家に入ると、土間も茶の間も、二間続きの畳の部屋も、何やら様子が違っている。「ん、ん? おか…

  • 無明橋 Ⅲ 174、 本 匠 117 「それでいい」

     情報をキャッチするのが早いというか、「それを地獄耳というのだ」と思ったりするが、いつもながらT教頭さんには驚かされる。「隠し事なんか出来たもんじゃない」、と…

  • 無明橋 Ⅲ 173、 本 匠 116 「しょわねえか」

     「家に帰っても晩飯は食べんで、直(じき)に公民館へ来ておくれ。みんなが集まり次第始むるきいな」 地区役員やNさんの誘いに応えて、村体の慰労反省会場の笠掛地区…

  • 無明橋 Ⅲ 172、 本 匠 115 「懐かしい想い出だが」

     プログラムは順調に進んで「200メートル走」の番になった。スタート地点に集まった選手は8名ばかり。チーム数より少ないのは選手を出せないチームがあるからで、予…

  • 無明橋 Ⅲ 171、 本 匠 114 「記憶違い?」

      余談になるが―― 昨年の暮れ(10日ばかり前)に、笠掛に引っ越して間もなく、村体に誘ってくれたNさんに会って、お茶をいただきながら話をする機会を得た。Nさ…

  • 無明橋 Ⅲ 170、 本 匠 113 「そこそこの自信」

     村体の会場となった本匠西小学校。競技用トラックを囲んで立ち並んだ大会本部や大字毎に結成された十数チームのテントは、小・中学校の運動会をしのぐ人数で埋まり、本…

  • 無明橋 Ⅲ 169、 本 匠 112 「成績はビリ」

     練習らしいことなどほとんどできずに迎えた10月10日(木)。村民体育大会にふさわしく気持ちのいい青空の広がる上天気であった。 いつものようにご飯とみそ汁の朝…

  • 無明橋 Ⅲ 168、 本 匠 111 「せめてもの練習」

     不意に訪ねて来た地区体育係のNさん。何事かと思えば、「村民体育大会の選手になってくれないか」と言う。これまで人に物事を頼まれて、「ノー」の返事をしたことはほ…

  • 無明橋 Ⅲ 167、 本 匠 110 「地区の選手に」

      「前触れもせんまま訪ねて来てすまんけんど、私(わ)しゃあこの地区で体育の世話係うしちょるNって言うんじゃけど、先生に頼みがあってなあ」「はい、どげな事でし…

  • 無明橋 Ⅲ 165、 本 匠 108 「厚い人情」

      小半でもそうだったが、笠掛へ引っ越しても、生活上いちばんの問題は風呂だった。小半では家主さんが、「うち(本宅)に入りに来ればいい」と言ってくれた。小半にい…

  • 無明橋 Ⅲ 164、 本 匠 107 「叱ることはねえ」

     振り返れば遥かな昔になってしまったが、「一人で晩飯を食べるのは寂しかろうき(から)、ちょくちょく寄って一緒に食べたたらいい」、とアキトンの母親Hさんは言って…

  • 無明橋 Ⅲ 163、 本 匠 106 「親の本心」

     言うまでもないが、「宿題」は、子どもに対して出すものであって、その宿題が、親の負担や苦痛になることなどなかった。「なかった」のは、高校進学率が低かった昭和3…

  • 無明橋 Ⅲ 162、 本 匠 105 「やはり魂胆が・・・」

     家族水入らずの夕食に厚かましく割り込んで、平然と焼酎を飲み始める。親戚や隣保班の顔見知りならともかく、それが担任の先生とあっては最悪だ。「先生なあ、まさか、…

  • 無明橋 Ⅲ 161、 本 匠 104 「苦り切った顔」

     昔の人たちは、地域共同体(コミュニティ)意識、言い換えれば、「住民の絆」が極めて強かった。生活が不便で貧しかったが故に、互いに助け合わないことには生活してい…

  • 無明橋 Ⅲ 160、 本 匠 103 「はい寄りよ」

     引っ越しをする――、学生時代から数えて6回目だったが、だれしも同じように、例え短い期間であったとしても、その一つひとつが人生の転機であった。弥生を終(つい)…

  • 無明橋 Ⅲ 159、 本 匠 102 「気持ちの切換」

     夜なべ仕事と寝る時間以外はほとんど住宅にいることなどないような日々だったが、それでも数々の忘れ難い想い出をつくってくれた小半での5か月。病気で弱ったり寝込ん…

  • 無明橋 Ⅲ 157、 本 匠 100 「気持ちの切換」

     担任の「引っ越し」について、しっかり者の女子たちは、アキトンの話に興味を抱きながらも、「ここでいろいろ言うても、引っ越しは先生の(個人的な)問題なんじゃから…

  • 無明橋 Ⅲ 156、 本 匠 98 「バコ言え」

     みんなの意見をまとめたり、みんなの願いの先頭に立って行動したり、学級委員長の出番は多いし役割は重い。4月早々に、その適任者として選ばれたアキトンだが、時どき…

  • 無明橋 Ⅲ 155、 本 匠 98 「じゃあけ、いけん」

     長い夏休みが終わって迎えた2学期初日。充実した2学期を送るために、初っ端の挨拶で何を話すか頭の中に整理し、久しぶりの対面を楽しみに教室に向かったのだが、子ど…

  • 無明橋 Ⅲ 154、 本 匠 97 「アキも喜ぶわ」

     Iさんの空き家は、普通車がぎりぎり通れる狭い道を挟んだすぐ隣だが、道に沿って人の肩ほどの高さに石垣が積まれているために屋敷はだいぶ高い。そのせいで、前庭へ回…

  • 無明橋 Ⅲ 153、 本 匠 96 「隣じゃあわ」

    「Iさんの家が空き家になっちょるちゅう話じゃ」、と聞いて向かった笠掛だが、まるで知らないIさんで、笠掛のどの辺りやらも分からない。笠掛には5年生が6人いる、「…

  • 無明橋 Ⅲ 152、 本 匠 95 「早う訪ねて」

    「夏休みが終わるまでには空き家を見つけて引っ越します」とは言ったものの、残りわずか数日しかない中で、それを成し遂げるなどかなり難しい。その辺り、F先生も十分に…

  • 無明橋 Ⅲ 151、 本 匠 94 「早急に・・・」

     夏休みも終わりが近づいて、久しぶりに顔を合わせたF先生の一言で、棚に上げたまま忘れかけていた転居問題が、がつーんと頭の上に落ちてきた。 前にも書いたが、「校…

  • 無明橋 Ⅲ 150、 本 匠 93 「泳いで潜って・・・」

    「お前が来た時にも話をしたが、この学校(本匠東小学校)が『準へき地』の指定ちゅうんは、山の中じゃがまあ佐伯からの通勤が出来る位置にあるちゅうことじゃ。じゃあき…

  • 無明橋 Ⅲ 149、 本 匠 92 「泳いで潜って・・・」

     熊野江海岸での臨海キャンプを終えた翌日(8月6日)は、教職員組合がリーダーシップをとって始めた「平和を願う日」(その年が3回目)の全校登校日であった。その日…

  • 無明橋 Ⅲ 148、 本 匠 91 「泳いで潜って・・・」

     9名の男子を乗せたマイクロバスを先頭に、臨海キャンプに向かう7台の車列。土埃を巻き上げながら北浦峠を越え、9時過ぎに無事目的地である熊野江小学校に到着する。…

  • 無明橋 Ⅲ 147、 本 匠 90 「時代の空気」

     前日の指導や確認も無事に終わって迎えた8月4日(日)、臨海キャンプ初日の空は快晴の夏空が広がる好天気だ。 集合場所に指定した三股森下橋の袂(たもと)には、「…

  • 無明橋 Ⅲ 144、 本 匠 88 「釣り竿や・・・」

     台風の心配もなく好天続きの中の8月3日(土)午前9時、久しぶりの教室に30名の子どもたち全員が元気な姿で勢ぞろい。「この夏いちばんの楽しみがいよいよ始まる」…

  • 無明橋 Ⅲ 144、 本 匠 87 「布石じゃな」

     脇道に反れてしまったが、北陸・信濃への職員旅行に出発した寝台列車の中で、事務職員のSさんと酒を飲みながら議論した教育キャンプについて書いてきた。 アルコール…

  • 無明橋 Ⅲ 143、 本 匠 86 「真に受けた議論」

     学級担任の真意がつかめず、「キャンプに必要な費用は自分で稼ぐこと」を真に受けて、すったもんだの議論を始めた子どもたち。その様子を側で聞きながら、「この子たち…

  • 無明橋 Ⅲ 142、 本 匠 85 「見込みがある」

     北浦の海で計画している教育キャンプは、「本当にやりたいと思うキャンプとは違う」と聞いて、だいぶ面食らった感じのSさん。「本匠東小学校は木浦と違うて子どもの数…

  • 無明橋 Ⅲ 141、 本 匠 84 「本心は違う」

     北陸・信濃への職員旅行のスタートは、大阪が終着の夜行寝台特急「彗星」への乗車。いい年をした11名の職員が、旅行幹事の合図で夕食を始めたのは5時を回った時刻だ…

  • 無明橋 Ⅲ 140、 本 匠 83 「五泊六日」

     「かなり昔の出来事を、ようも詳しゅう憶えちょんのなあ」と、よく言われる。当時の日記や「学級だより」等の記録をもとに書いているので、当時をほとんどそのままに再…

  • 無明橋 Ⅲ 139、 本 匠 82 「教頭さんの人柄」

     村役場のマイクロバスを借りることについて、学級委員長が申し出る前に、T教頭さんが手を打ってくれていた―― その辺りの裏話を1年も過ぎて知ることになったが・・…

  • 無明橋 Ⅲ 138、 本 匠 81 「裏 話」

    「去年は使わせてくれたのに、今年はダメちゅうのはどういうことですか」「マイクロバスは、村や教育委員会の行事とか、それに関係する行事なんかに使うのはいいんじゃけ…

  • 無明橋 Ⅲ 137、 本 匠 80 「今年はダメで」

     だいぶ後になってーー、というのは、ちょうど一年後の7月半ば(夏休み前)のことである。 6年生へと持ち上がった子どもたちと、またしても学級PTA主催の教育キャ…

  • 無明橋 Ⅲ 136、 本 匠 79 「気になっていた・・・」

     いつ以来になるやら30年を超えて散髪の世話になっている「日曜版」読者のMさんが、スローペースな「清流」の筆足について、「なーかなかキャンプ当日の話にならんの…

  • 無明橋 Ⅲ 135、 本 匠 78 「大らかさ」

     年間指導計画(教育課程)にない教育キャンプを、一学期も終わりが見える頃になって突如として打ち明けたことに対し、「そりゃもう遅(おし)いわ。だれも協力でけんど…

  • 無明橋 Ⅲ 134、 本 匠 77 「オレも行って」

     出勤したばかりの職員室で、顔を合わせるなり声を掛けてくれたT教頭さん。「古江は、浜辺一面に大量のゴミが打ち上っていて、それで役場を訪ねて、少し延岡寄りの熊野…

  • 無明橋 Ⅲ 133、 本 匠 76 「どげえなったか」

     ちょっと余談になるが――、別棟の部屋で仕事を始めたところへ、女房さんが、「『無明橋』が出ているよーっ」と、26日付「合同」新聞の朝刊12面、「豊後高田新聞」…

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