季節は四月、新年度。遥か昔のこの時期、高校入学祝いということで待望のステレオを買ってもらった。さっそくレコードを聴こうと、なけなしの小遣いを握りしめてレコード店に向かい、当時まだクラシックのクの字も知らなかったぼくが最初に買ったLP盤がこの盤だった。パーシーフェース(1908-1976 写真下)と彼のオーケストラによるラテン系ポピュラー曲集。邦題に~若い恋人たちに<魅惑のラテン・ボサノバ・ヒット集>~と付さ...
♪ろくげんおんぎょくのぞきのからくり♪ 音楽とギターに目覚めて幾年月。中年男の道楽人生なれの果て。
ピークを過ぎた中年サラリーマン。 真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。 http://guitarandmylife.blog86.fc2.com/
パーシー・フェイス「Percy Faith plays Latin Themes for Young Lovers」
季節は四月、新年度。遥か昔のこの時期、高校入学祝いということで待望のステレオを買ってもらった。さっそくレコードを聴こうと、なけなしの小遣いを握りしめてレコード店に向かい、当時まだクラシックのクの字も知らなかったぼくが最初に買ったLP盤がこの盤だった。パーシーフェース(1908-1976 写真下)と彼のオーケストラによるラテン系ポピュラー曲集。邦題に~若い恋人たちに<魅惑のラテン・ボサノバ・ヒット集>~と付さ...
ひと月半程前、上野アウラへGo!となったが、その後の顛末を。ドイツの歴史あるギター工房ハウザー家の二代目、ハウザー2世(1911-1988)1975年作のギター。結局、我が家へ連れ帰ってきた。そもそもアウラへ行く時点で、現物の状態次第ではと心は半ば決まっていた。しかし、ものがものだけに慎重を期そうと思っていたのだが、外観・音共に予想以上に状態良く、物欲に抗しきれずに心を決めた次第。ハウザー・ギターは海外製ギター...
週末日曜日。折からキリスト教「復活祭」。宗教は?と聞かれ、いや特に…としか返答のない身ではあるが、こと音楽となると意味もなくそれらしい気分になってしまう。年に何度かあるそうした宗教絡みの音楽事象。きょうはその復活祭を前にした聖金曜日に聴くべき曲として、この盤を取り出した。バッハのマタイ受難曲BWV244。ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ室内管弦楽団による演奏。声楽部はローザンヌ声楽アンサンブル及びノートル...
先回聴いたアート・ペッパーのアルバム。その中でもっとも知られた曲「You'd Be So Nice To Come Home To」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ヘレン・メリル(1929-)の代表作。名前がそのままアルバムタイトルのになっているが、実際にはトランペットのクリフォード・ブラウンの存在も大きく、クリフォード・ブラウンが女性ヴォーカルと共演した他の「…with Clifford Brawn」盤と同じ路線のアルバムだ。実際、最近のリリ...
アート・ペッパー「Art Pepper meets The Rhythm Section」
陽気が良くなり、昼夜問わずエアコンの送風音に邪魔されずに音楽を聴けるようになった。音楽・オーディオ道楽には最適の貴重な時期だ。拙宅の方寸道楽部屋もその恩恵に預かり、アンプのボリュームも上がり気味。更には甲府弾丸ツアーで持ち帰ってきたJBL L26の好調も手伝って、きょうはこの盤をプレーヤーにセットした。アート・ペッパー(as)のあまりに有名な盤「Art Pepper meets The Rhythm Section」。1957年録音。当時すでに...
いつもながら散らかった道楽部屋の整理をしながら音盤棚を見まわし、久しぶりに目があったこの盤を取り出した。アンネ・ゾフィー・ムター(1963-)によるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調。クルト・マズア指揮ニューヨークフィルのバック。2002年のライヴ録音。同じくベートーヴェンのロマンス2曲も収録されている。手持ちの盤は25年程前、仕事で中国を何度か訪れた際に手に入れたもの。ジャケット帯に中文の記述がある...
雨に見舞われた先週末の日曜日。いつものようにギターの朝練。お決まりのルーチンを済ませたあと、気分をゆるめてこの楽譜を広げた。佐藤弘和(1966-2016)作曲の小品を集めた「12のシンプル・ソング」。2009年ホマドリーム社刊。「12のシンプル・エチュード」と対を成す曲集。佐藤氏自身による巻頭言によれば、それぞれ教育的意図をもって書かれた作品ではあるが、ただ弾いて技術的上達を目指すというより、音楽表現における作者...
先月末まで続いた冷え込みも癒え、春本番の陽気。晴れたり降ったり、それぞれに季節を感じる。さて、週末土曜日。夜半前の静かな音盤タイム。取り出したのはこの盤。ユゲット・ドレフェス(1928-2016)の弾くバッハ:フランス組曲。1972年録音のアルヒーフ盤。これもたしか出張先の大阪梅田の中古レコード店で買い求めた。それにしてもアルヒーフ盤はいつ見ても格調高く、静かなたたずまいのジャケットが素晴らしい。かつては高価...
チェリビダッケ&ミュンヘンフィル「展覧会の絵」 1986年東京ライヴ
先回の記事に書いたアンチェル&チェコフィルによる「展覧会の絵」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」。セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルハーモニーよる演奏。1986年10月14日、昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ。当日演奏されたシューマンの交響曲第4番ニ短調と、アンコールのドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番ト短調も収録されている。2007年にALTU...
数日前のこと、スマートフォンのYahoo!アプリの画面に初めて見るマークを見つけた。クリックしてみるとAIによる検索画面となった。LINEヤフー社が最近になって提供開始した「AIアシスタント」という機能のようだ。万事にAI流行りの昨今、少し積極的に使ってみようかと思っていたこともあって、早速試してみることにした。さてAI氏に何を聞こうか…ここはやはりマイナーかつ世に周知されていない事項がよかろうと、マイ・ブログにつ...
昨年末に甲府のオーディオ店から格安で持ち帰ったJBL L26 Dacadeが好調だ。当初、高音にやや歪みっぽさを感じていたが、眠りから覚めたからか、このところ目立たなくなってきた。全帯域で開放的な鳴りっぷり。特に何の変哲もないコーン型ツイータからLE25から出る高音は強力で、ジャズはもちろんクラシックの管弦楽でも管楽器群のエッジが際立って中々痛快だ。納戸に移動した2S-305やAvalonももう出番がないかもしれないと思うほど...
少し前、久しぶりに聴いた盤。バッハのカンタータではBWV54「Widerstehe doch der Sünde いざ罪に抗すべし」。例によってブリリアント盤のボックスセット中の一枚。教会歴によれば、2月末の復活節前第4主日(四旬節第3主日)に演奏される曲。編成はアルト独唱とヴァイオリン・ヴィオラがそれぞれ2パート。それに通奏低音が加わる。曲はレシタチーヴォをはさんだ3曲からなり、全曲通しても十数分の曲。しかし、曲の規模に反して...
C・クライバー&バイエルン国立管弦楽団 ベートーヴェン交響曲第4番変ロ長調
4月そして新年度…リタイヤ組には新年度も無関係だが、気分だけでも世間について行こうと、フレッシュさを実感しそうなこの盤を取り出した。ベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調。カルロス・クライバー(1930-2004)指揮バイエルン国立管弦楽団による1982年5月2日のライヴ。このライヴはその少し前に亡くなったカール・ベーム( 1894-1981)の追悼コンサートして行われたもの。そして、この曲について語るとき必ず引き合いに出さ...
月があらたまって令和七年弥生四月。 しばらく前から花粉飛散、黄砂も到来、桜も開花して、ようやく春の三点セットが揃う時期になった。世間の浮き立つ気分に一緒に乗っかろうと、こんな盤を取り出した。ホアキン・トゥリーナ(1882-1949 写真下)の「幻想舞曲」。数年前に買い求めたアンセルメ・ボックス中の1枚。オケはもちろんスイスロマンド管弦楽団(OSR)。Eupopea Traditionセットの25枚目。1960年の録音。トゥリーナはア...
田邊雅啓2023年作サントス・エルナンデスモデルのギターを受け取ってから1年と4ヶ月が経過した。特に不具合や気になるところはなかったが、「1年経過したので様子をみましょう」ということになって少し前に田邊工房へドック入り。診断結果はもちろん問題なし。わずかに付いた表板の傷をきれいに除去してもらい帰還となった。帰宅してケースを開けると「よかったら使ってみて下さい」と書かれた田邊氏からのメモと一緒に弦が1セット...
スペイン伝統ギターの美と技がテーマとなる展示会「Encordadas Tokio 2025-Guitarra española artesanal」が2025年4月1日から10日まで、駐日スペイン大使館にて開催されるそうだ。アウラのHPを見て知った。スペイン・クラシックギターを称え、その普及を目指す野心的な文化プロジェクト。日本での開催は初めてで、スペインの豊かな文化遺産にスポットを当て、両国の文化的・商業的な結びつきを強めることを目的としているとのこと...
気付けば三月も残り数日。桜の便りもちらほら。そういえば今月はジャズの盤を取り上げてなかったと思い、この盤を取り出した。アニア・オデイ(1919-2006)の代表作「This is ANITA」。白人女性ヴォーカリストの中で人気の高かったアニタ・オデイがスタンダードを歌った盤。1955年モノラル録音。収録曲は以下の通り。1. ユーアー・ザ・トップ 2. ハニーサックル・ローズ 3. バークリー・スクウェアのナイチンゲール 4. フー・ケア...
ギター練習日々のルーチンでほぼ必ず弾くのがカルカッシの作品60「25の練習曲」だ。中上級向けの定番課題。きょうもその中からいくつか選んでさらったあと、25…で思い出し、こちらの25を取り出した。ウィーンのピアニストで教育者としても有名なハンス・カン( 1927-2005)の弾くブルクミュラー(1806-1874)「25の練習曲」。1982年のデジタル録音。日本の東芝EMIのスタジオで録られている。ブルクミュラーの「25の練習曲」とい...
週末土曜日。昼前から夕方まで野暮用外出。先日来の寒さもいえて、一気に気温も上昇。道中の車内ではエアコン・オン。ようやく春らしい陽気になった。夜更けて一服しつつ音盤棚を眺め、こんな盤を見つけて取り出した。70年代半ばに出ていた廉価盤Fontanaシリーズ中の1枚。CDにもなったようだが現在入手難の様子。「ドナウ川のさざなみ/楽しいワルツのしらべ」と邦題が付いていて、レハールとワルトトイフェル、それとイヴァノ...
きょう3月20日は「LPレコードの日」だそうだ。11月3日の文化の日が「レコードの日」というのは知っていたが、「LP…」があることは知らなかった。昭和26年(1951年)3月20日に日本初のLPレコードが日本コロムビアから「長時間レコード」の名前で発売されことによるらしいが、制定したのは日本コロンビア自身のようで、自ら宣言した記念日のようだ。その権威の程はともかく、日々愛好の対象をなっているLP盤には今更ながら感謝して...
先日聴いたバルビローリの巨人で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ジョン・バルビローリ(1899-1970)とニューフィルハーモニア管弦楽団によるマーラー第6交響曲イ短調。1967年8月ロンドン・キングスウェイホールでのセッション録音。手持ちの盤は80年代初頭の再発盤LPで、R・シュトラウスのメタモルフォーゼンがカップリングされている。この時期のバルビローリのマーラーとしては同じNPOとの5番、ベルリンフィルとの9番...
先日の続きでバッハの平均律を同じアファナシエフの盤で聴く。先回はフラット5つの変ロ短調を選んだので、今夜はシャープ5つにしよう。やはり夜のしじまに似合うのはマイナーキーだろうと、第1巻の嬰ト短調BWV863が入っているディスクを取り出した。嬰ト短調 G#mこの曲は先回のBWV867ほど規模は大きくないが、やはり印象的で好ましい曲の一つだ。前奏曲は8分の6拍子の流れるような旋律が印象的だが、やはり単純な和声進行では終...
ようやく春めいてきたと思ったら、どうやらこの週末はまた冬の寒さとの予報。これで二週間後に桜開花とはにわかに信じがたいが、まあ思えば毎年のことのように思う。春は名のみの風の寒さや…まったくだ。 夜更けて暖を取りつつ、さて今夜の音盤はこれ。音盤棚の隅に隠れていたのを見つけて久しぶりに取り出した。サー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団によるマーラーの交響曲第1番ニ長調「巨人」。1957年録音。手持ちの盤...
三月も半ば。朝晩の空気の冷たさはあるが、日中はようやく春めいてきた。冬の間、冷え切ったままで出入りすることも少なかった道楽部屋の稼働時間が出てきた。さて、週半ばの水曜日。昼から机まわりの片付けをしながら、BGMにこの盤を取り出した。変ロ短調 Bbmバッハ平均律クラヴィーア曲集(WTC)第1巻。好んで聴くことが多いアファナシエフ(1947-)の演奏。手持ちの盤はコロンビア(DENON)の廉価盤シリーズで出たときのもの。...
BBCが関わったライヴ音源を集めた「ポートレイト・オブ・ア・レジェンド」シリーズ、その中のテンシュテットの4枚組セット。十数年前にタワーレコードで叩き売られていた際に買い求めた。HMVのサイトには「魂の巨匠テンシュテット再評価の機運を決定づけた壮絶ライヴ集完全限定盤」と、中々派手な宣伝文句が書かれていた。収録曲は以下の通り。いずれもオケは当時の手兵ロンドンフィル。ロイヤルフェスティバルホールでのライヴ録...
都内へ通勤していた10年間、仕事帰りに都内のクラシックギター専門店へしばしば立ち寄り、多くのギターに触れることが出来た。恵比寿のカリス(2020年閉店)、下北沢のフォルテ楽器、上野(入谷)のアウラ等、中でもアウラは勤務先からのアクセスが比較的よく、しばしばお邪魔した。 しかし仕事を辞めて田舎に蟄居してからはすっかりご無沙汰。新しい楽器への渇望が無くなったことも大きな理由だ。もはや手元には十分満足できる楽...
先回のヴァイオリン協奏曲に続けてバッハの協奏曲。きょうはこの盤を取り出した。グールドのピアノ、バーンスタイン指揮コロンビア交響楽団の伴奏によるバッハのピアノ(チェンバロ)協奏曲第1番ニ短調BWV1052。冒頭のシンコペーションを伴ったモチーフからして、バッハのチェンバロ協奏曲の中でも一頭抜きん出た名曲だ。 グールドとバーンスタインというと、例のブラームスの協奏曲での一件が有名だが、バーンスタインももちろ...
先週末の暖気流入から一転、関東地方はきのうから冬の寒さに戻り、南岸低気圧の通過で降雪となった。雪の予報だけでニュースとなり、数センチも降れば大騒ぎする様は、雪国の人たちからみると滑稽でしかないだろう。もっとも自堕落なリタイア高齢者の日々にはほとんど影響はなし。きょうも渋茶で一服しつつ音盤タイム。取り出したのはこの盤。諏訪内晶子(1972-)の弾き振りによるバッハ:ヴァイオリン協奏曲集。2006年録音。収録...
このところ時々聴いているワグナー。世の熱心なワグナーファンからみれば、子供じみたお遊びレベルの感慨を駄文に記すのは恥知らずにも程があるというものだが、まあ日々の道楽記録。きょう取り出した盤の備忘を記しておこう。カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニー(BPO)によるワグナー「ニーベルングの指環」の抜粋盤。手持ちの盤は十数年前に2枚組廉価盤で発売されたときのもので、1967~69年にかけて録音された指環四部作全...
長かった今回の寒波もようやく峠を越えた。冷え切った部屋でしばらくギターを弾く気分にもなれずにいたが、きょうは一転して暖かい一日となり、久しぶりにギターを取り出した。広げたのはこの楽譜だ。先回の記事に書いた武満徹のギター作品。その中でもっともよく知られた「ギターのための12の歌」。1970年代後半に編まれたこの曲集は、当時親しまれていたポピュラーソングを武満徹がこれ以上ないくらいロマンティックにアレンジし...
先日、コンサートで聴いた荘村清志。彼のギターを聴きながらふと思い出したのは武満徹のギター作品だ。デビューまもない荘村清志は武満徹の門を叩き、作品を依頼した。それが縁で以降の親交が続くことになった。きょうはその武満徹が残したギター作品を集めた一枚を取り出した。鈴木大介(1974-)が弾く武満徹「ギター作品集」。1996年フォンテック録音。手持ちの盤は2005年にミドルプライスで出た再発盤。以下の曲が収録されてい...
二月も下旬というのにこの寒さ。たしか去年の今頃は25度超えの夏日があってニュースになっていた記憶がある。今週後半には一転、春の陽気になるとのこと。陽光まぶしい日和が待ち遠しいところだ。 さて、三連休の最終日。昼過ぎからアンプの灯を入れ、好調のJBL L26 Decadeを鳴らそうかと思い、この盤を取り出した。リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」。ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による1957年の録...
笠井紀美子「Yellow Carcass In The Blue」
この時期としては異例の最強寒波。あと数日で峠を超すとの予報だが、きょうも寒い一日だった。 三連休中日の週末日曜。昼を少し過ぎてアンプの灯を入れ、きょうはジャズ。この盤を取り出した。笠井紀美子と峰厚介カルテットによるストレート・アヘッドなジャズアルバム。1971年7月、笠井紀美子27歳のときに当時の新興ジャズレーベル:スリー・ブラインド・マイス(TBM)に入れた録音。手持ちの盤は1979年に日本フォノグラムからミ...
少し前に聴いたコリン・デイヴィス&ACGOの「春の祭典」で思い出し、その後手持ちのハルサイをいくつか聴いた。その中の一枚。この盤の備忘を記しておく。イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971)のバレエ音楽「春の祭典」。クラウディオ・アバド(1933-2014)指揮ロンドン交響楽団による1975年の録音。手持ちの盤は同じコンビで録られたストラヴィンスキーの主要バレエ音楽を集めたLP3枚組のセット。80年代初頭に出ていたも...
先日来ちょこちょこ聴いているワグナー。きょうはふと思い出して、この盤を取り出した。グレン・グールド(1932-1982)によるワグナー。例のボックスセットから、後期ロマン派・重厚長大・ドイツの権化ともいうべきワグナー作品をグールド自身がピアノ用にアレンジして弾いている盤を取り出した。「マイスタージンガー前奏曲」、神々の黄昏から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」そして「ジークフリート牧歌」の3曲が収め...
昨年喜寿を迎えたギターリストの荘村清志。併せてデビュー55周年にもあたるという昨年から精力的に活躍している。先日、当地高崎へ来演するということで急遽チケットを取り、荘村清志の今を聴きに行ってきた。=======================高崎芸術劇場 大友直人 Presents T-Mastersシリーズvol.9荘村清志 ギター・リサイタル2025年2月16日(日)14:00~ 高崎芸術劇場・音楽ホール<曲目>作者不詳/ルネサンス...
久しぶりにバッハのカンタータを聴く。きょう2月16日日曜日は復活祭前第9主日(七旬節の主日)。この日のために作られたバッハのカンタータ第144番「おのがものを取りて行け」BWV144。例によってブリリアント版全集中の一枚。この曲はバッハのライプツィッヒ時代、1724年の作品で、以下の6曲から成る。第1曲 合唱『おのがものを取りて、行け』(Nimm, was dein ist, und gehe hin)第2曲 アリア『憤るなかれ、愛しきキリストよ』(...
少し前に聴いたショルティの「ラインの黄金」。ワグネリアンの世界には遠く及ばないが、ワグナーの管弦楽曲は時々聴きたくなる。手元には何枚かの盤があるが、きょうはぼくら世代には少々懐かしいこの盤を取り出した。ハインツ・レーグナーとベルリン放送交響楽団によるワグナー管弦楽曲集。1977-78年録音。手持ちの盤は、当時徳間音工がドイツ・シャルプラッテン・レーベル発売10周年としてミドルプライスでリリースした際に買い...
先週来の寒気団が抜け、寒さもようやくピークアウトかと思いきや、また寒波来襲の予報。まだ早春というにも早すぎるが、気分だけでも春を先取しようかと、きょうはこの盤を取り出した。コリン・デイヴィス(1927-2013)とアムステルダム(ロイヤル)コンセルトヘボウ管弦楽団(ACGO)によるストラヴィンスキー「春の祭典」。1976年録音。手持ちの盤は1978年LP初出時のもの。20年程前、例によって出張先大阪の名曲堂阪急東通り店で...
少し前に記事にしたシベリウスの抒情小品集で思い出し、きょうは北欧つながりのこの盤を取り出した。過去にも記事にしたことのある舘野泉(1936-)によるフィンランド・ピアノ小品集と題された一枚。1991年、舘野泉氏がまだ<左手のピアニスト>になる前、五十代の壮年期に録られたもの。彼の第二の故郷ともいえるフィンランドの作曲家による小品集。原盤はFINLANDIAレーベル。手持ちの盤はワーナークラシックレーベルの廉価盤シ...
久しぶりにエルナンデス・イ・アグアドの弦交換。前回交換したのはいつだったか忘れるほど久しぶり。ケースに入れたメモを見たら去年の6月だった。まあ、弾く頻度や時間からして、目につく傷みや気になるほどの音の劣化がなければいいか…というずぼらな管理状態。前回交換から半年以上経過しているし、今月末には例のmixi仲間の発表会で弾く予定もあるしなあ、ということでようやく交換と相成った。いわゆるクラシックギター用の弦...
先回の記事で取り上げたゲオルグ・ショルティ。70~80年代の名声に比して、手元に彼の音盤はほとんどない。雑誌の論評等で見聞きした彼のスタイルが自分には合わないだろうと決めつけていたからだろう。しかし、これだけはという思いあって当時手に入れた盤もある。ゲオルク・ショルティ(1912-1997)とウィーンフィルによるワグナーの楽劇「ニーベルンクの指輪」から、序夜を成す「ラインの黄金」のLPセット。社会人になってまも...
昨年12月に訪問した甲府のオーディオショップから持ち帰ったJBLのスピーカーL26_Decade。同時に手に入れたダイナコのA25XSを先に検分していたが、先日ようやく本命のL26を開梱した。ダイナコA25XSの音出しの際、手頃なスタンドがないなあと思っていたのだが、そういえばと思い出し、30年程前に使っていた木製スタンドを納戸から出してきた。当時ヤマハNS-690IIIを中古で買い求めた際に、知り合いの大工に頼んで作ってもらったもの...
月があらたまって令和七年如月。折から関東地方は寒波到来の予報。寒さの峠越えになってくれればいいが、どうだろう。 さて、2月最初の週末日曜。昼過ぎから散らかった部屋の片付け。BGM にと取り出したのはこの盤だ。ウラディミール・アシュケナージ(1937-)のピアノによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」。ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ交響楽団によるバック。1972年録音。手持ちの盤は発売当時のもので...
何度も書いたことだが、一昨年の年末に数年間使ったアキュフェーズのセパレートを手放した。そして同時に「終のアンプ」選びが始まり、80年代のマランツ、70年代のDENONセパレート、そしてマッキントッシュと彷徨。ひとまずマッキントッシュMA6200で一服していた。一方で、そもそもアキュフェーズの機能・性能に文句はなく、「何となく面白くない」という身勝手な理由だったことで、アキュフェーズには申し訳なく思っていた。そん...
日本在住のロシア人ピアニスト:イリーナ・メジューエワ(1975-)が弾くグリーグ作曲の抒情小曲集。日本コロンビアの廉価盤シリーズ:クレスト1000の一枚。かれこれ十数年前、まだ隣り町のタワーレコードが営業していた頃、給料日後の定期買い出しで手に入れた。夜更けに聴くピアノ曲として相応しいのはどんな曲だろう。例えばその名の通り、ショパンの夜想曲などは定番だろうが、それと並んでこの抒情小曲集もよい選択肢の一つだ...
D・ジンマン&チューリッヒ・トーンハレ管 ベートーヴェン交響曲第2番ニ長調
一月も下旬。本来ならもっとも寒さの厳しい時期のはずだが、このところ暖かい日が続いている。このまま2月になり、そして寒さもピークアウトするのだろうか。それはそれで少々呆気ない気もするが…。 さて、週明け月曜日。といっても完全リタイヤ組にはそれほどの意味もなく、いつも通りの一日。午前中、道楽部屋のクロゼット内を整理しながらの音盤タイム。取り出したのはこの盤。デイヴィッド・ジンマン(1936-)とチューリッヒ...
新年を迎えて、あれこれ今年一年の計画を立てようと思いつつ、結局、手付かずのまま一月も下旬となった。仕事と違って差し迫っていないのがいけないのか、そもそも根性なしなのか…まあ、その両方だろう。こんな風にいろいろと積み残したまま、あっという間に人生も終わるのだろうなと、最近つくづく実感する。 さて、気を取り直して…。一月最後の週末土曜日。午前中は道楽部屋のクロゼットを整理しながら、BGM代わりのこの盤をプ...
寒さも今がピーク。起床も遅くなり、ギター朝練開始時間も遅れ気味だ。何とか9時過ぎから始め、2時間程弾く。練習メニューは以前と変わらず、カルカッシ25の練習曲から何曲か選んでさらい、そのあと一昨年来弾いているアーネスト・シャンドの小品をいくつか、そしてバッハのBWV998 のプレリュード、ポンセの前奏曲ホ長調、ソルのマルボロ-変奏曲と弾き小休止。あとはその日の気分で、思いつくまま楽譜を広げて弾き散らす。まあ、...
エヴァ・リンド、ロベルト・シュトルツとのウィンナ・ワルツが続いたが、きょうもその路線。音盤棚を眺めていてこの盤が目にとまったので取り出した。ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーンフィルハーモニーによる「舞踏への勧誘~クナッパーツブッシュ名演集」と題された一枚。1957、1960年録音。手持ちの盤は2000年代初頭に出ていたDecca Best100という廉価盤シリーズのもの。収録曲は以下の通り。1. ブラームス:大学祝典序...
先回の記事でエヴァ・リンドの歌うウィンナワルツを聴き、きょうはそのとき一緒に思い出したこの盤を取り出した。ロベルト・シュトルツ(1880-1975)指揮によるウィンナワルツ集。オケはベルリン交響楽団とウィーン交響楽団が使われている。 十数年前に手に入れた日本コロンビア:クレストシリーズの2枚組廉価盤。1880年生まれのシュトルツはウィーンで学びオペレッタの作曲家としてキャリアを積んだ。作品はオペレッタのほか映...
正月気分もすっかり終わって日常回帰。これといって正月らしいイヴェントもなく終了。元旦恒例のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートもどこへやらの正月だった。実のところニューイヤーコンサートを近年まともに観ていない。映像もより美しくなり演出も華やか。まこと正月には相応しいのだろうが、昔と違ってこちら側の問題で、斜に構えているつもりはないが、何となく居心地がよくなくなってしまった。そうはいっても華やいだ...
ジョージ・セル&クリーヴランド管 ドヴォルザーク交響曲第7番ニ短調
年号しばりの「7」シリーズ。もう終わりにしようかと思ったのだが、音盤棚を見回していて、この盤と目が合ったので取り上げることにする。ジョージ・セル(1897-1970)と手兵クリーヴランド管弦楽団によるドヴォルザークの交響曲第7番ニ短調。1960年録音。手持ちの盤は10年程前にセルの録音が少しまとまってリリースされたときのもので、この2枚組のアルバムには7番の他、第8番、第9番「新世界から」、「モルダウ」と歌劇「売られ...
年末年始の休み、続く三連休も終わり、いよいよ今年も実質スタート。もっともリタイヤ爺のサンデー毎日には変化なし。いいのか悪いのか…。 さて、年号しばりもひとまず休止。きょうはジャズ。取り出したのはこの盤。ソニー・スティット(1924-1982)のアルバム「Tune-up!」。ソニー・スティットを知ったのはかれこれ二十数年前のこと。職場のジャズ好きオジサンから薦められて聴いてみたのがきっかけだった。ぼくがサックスに期待...
K・ベーム&BPO シューベルト交響曲第7番ハ長調「ザ・グレート」
三連休の中日。以前だったら成人の日は1月15日。ハッピーマンデーだか何だか知らないが、祝日がふらふら移動することには違和感をおぼえる。成人の日は15日。かつては共通一次やセンター試験、ラグビー日本一決定戦…まあ、ぶつぶつ言っても仕方ないけど。 さて、正月休みも終わって世間も平常運転。仕事もリタイヤし無為徒食となった身としても、気分だけは少しシャキッとさせて…しかし、やること変わらず音盤タイム。年号しばり...
この冬一番の寒波到来。これからのひと月程が寒さのピークだ。正月気分もすっかり抜け、世間並みの平常運転。年号しばりもひとまず終了しようと思ったが、何気なく音盤棚から取り出した盤を見ながらふと思い出した。取り出したのはこの盤。竹内まりや(1955-)のアルバム「REQUEST」。竹内まりや第7作目にあたるアルバム。1987年リリース。手持ちの盤は例によって二十年程前、リサイクルショップのジャンク箱からワンコインで救済...
年頭恒例の年号しばり。令和7年にちなむ第7番。先日のマタチッチのブルックナーで思い出した。この盤も聴かずにいられようか。オイゲン・ヨッフム(1902-1987)とアムステルダムコンセルヘボウ(現ロイヤルコンセルトヘボウ)管弦楽団によるブルックナーの第7交響曲。1986年9月昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ録音。20年程前、隣り町に当時あったタワーレコードのバーゲンで格安購入した。ヨッフムは60年代から80年代初頭にか...
令和7年にちなむ「7」しばり。きょうは音盤を離れ、こちらのセブンを取り上げる。2017年の年末から乗り始め、ちょうど7年経った車、フォルクスワーゲンVWゴルフ。初代から数えて7代目に当たることから通称ゴルフ7と呼ばれているモデル。2013年に出て、ぼくが買った2017年にマイナーチェンジを受けたことから、ゴルフ7.5と呼ぶ人もいる。初代ゴルフとデザイナー:ジウジアーロ数々の傑作工業デザインを生み出したジウジアーロ(1938...
令和7年にちなむ7番しばりの音盤タイム。きょうは年頭に相応しい稀有壮大なこの7番を取り出した。ロヴロ・フォン・マタチッチ(1899-1985)とチェコフィルハーモニー管弦楽団によるブルックナーの交響曲第7番ホ長調。この曲を聴こうとするとき、手元に何種類かある盤のうち、やはりこの盤に手がのびる。1967年録音。手持ちのLPは半世紀近く前の学生時代に、今はなき中古レコード店:ハンター数寄屋橋店で手に入れた。1971年の初出...
平穏な年明け。そして格別なことなく平常運転。早々に年明け最初の音盤タイムにイコか…というわけで、ここ何年かの恒例に従い年号しばり。令和7年の今年、最初の曲はこの第7番にした。19世紀前半の古典ギター期に活躍したフェルナンド・ソル作曲の幻想曲第7番作品30。ロシア出身のギタリスト:イリーナ・クリコヴァ(1982-)の弾いているナクソス盤。クリコヴァは十数年前にいくつかのコンクールで優勝して話題となり、ギター愛好...
あけましておめでとうございます。昨年同様、本年もぼちぼち、ほどほど、のらりくらりとやっていきます。引き続きアクセス・コメント・拍手・ランキングバナークリック等よろしくお願いいたします。富岡製糸場・絹産業遺産群の世界遺産指定、県宣伝部長「ぐんまちゃん」のゆるキャラ人気からすでに十年が経過。昨今はすっかり露出も減った。変わって目を惹くのはテレビバラエティ番組での北関東三県争い。同じ争いでも最下位を競う...
今年も残すところ僅かとなった。記事も単調となって久しい本ブログだが、もとより、何かネタを提供しようとか、こんな話がありました的な内容には無縁で、もっぱら日々の道楽記録日記。パッとしないこと甚だしいが、それでも一年間、大きなトラブルなく日々過ごせたことを喜びたい。 さて、年の終わりの恒例本年回顧。ブログタイトルになぞらえて<六弦><音曲><覗機関>のそれぞれについて簡単に備忘を記し、今年最後の更新と...
少し前に甲府のオーディオ店「スイングオーディオ」へ行ったことを記事にした際、以前から目を付けていたJBLのブックシェルフ型スピーカー L26_Decadeを持ち帰ったと書いた。実は戦利品はそれだけではなかった。JBLのL26_Decadeとほぼ同時代に比較的廉価なモデルとして人気を博したブックシェルフ型スピーカー、ダイナコDynacoのA-25XS。スイングオーディオのHPにかなり以前から出ていて、その渋い佇まいが気になっていた。訪問し...
淡々とした日々…ではあるが、さすがにつのる年末感。とはいえはメリー・クリスマスは無縁。そうだなぁ、地味に第九でも聴こうか…というわけで久しぶりに取り出した小澤征爾(1935-2024)指揮ニューフィルハーモニア管弦楽団(NPO)によるベートーヴェン交響曲第9番ニ短調。1974年2月録音。ジャケット帯には<燃える>小澤の第九と記されている。ひと時代、いやふた時代前の小澤の第九。以前にも書いたが、この盤には少々思い出が...
週明け月曜日…といっても「サンデー毎日」。無為徒食のリタイヤ爺には関係なし。いつも通りの一日だ。さて、このところチャイコフスキーやシベリウスの大曲が続いたので、きょうはクールダウン。渋いこの曲を取り出した。ブラームスのチェロソナタ集。ロストロポーヴィッチ(1927-2007)のチェロとルドルフ・ゼルキン(1903-1991)のピアノ。1982年録音。ロストロポーヴィッチはまぎれもなく20世紀最高のチェリストの一人だろう...
このところの寒さと遅い日の出のため起床時間も遅くなり、ギター朝練の開始も遅れがちだ。夏には朝8時過ぎには練習開始となったが、最近は10時近くになってようやく練習開始。切羽詰まった練習メニューに追われているわけではないが、何となく気合が入らない。そんな状況の中、少し前からさらっているのはこの曲だ。フェルナンド・ソル(1778-1839)作曲「マルボロ―の主題による序奏と変奏」作品28。広げた楽譜は中野二郎監修ソル...
先回のカラヤン&BPOのEMI盤チャイコフスキー第4で思い出し、きょうもぼくにとってチャイコフスキーと並ぶ冬の定番曲を聴くことにした。取り出しのはこの盤。ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)とフィルハーモニア管弦楽団(PO)によるシベリウス(1865-1957)の交響曲第2番ニ長調。1960年録音。実は手元にはこの録音のLP盤が3枚ある。いつの間にやら…まあ、音盤道楽あるあるだ。このうちぼくにとってのこの録音を印象付...
冬晴れ続きの関東地方。気温も日ごとに下がり、次第に冬本番へ。少し前から冬を迎えて聴いているチャイコフスキー。きょうはこの盤を取り出した。ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)とベルリンフィルによるチャイコフスキー第4番。1971年録音のEMI盤。手持ちの盤は70年代後半に2枚組み廉価盤セットで出たときのもの。ジャケットをみたらRECOfan_USED良品_¥100のシールが貼ってあった。20年近く前にアキバか渋谷のレコフ...
先日、甲府にあるオーディオ店「スイングオーディオ」へ行ってきた。当地から甲府へは直線距離では大したことはないが、実際には秩父山系があるため、大きく迂回する必要がある。車で行くとなると関越道→圏央道→中央道、あるいは上信越道で西進し、佐久から小海経由で中央道というルート。いずれにしても200キロ程の行程となる。今回は事情あって圏央道から中央道ルートを選んだ。 実は甲府は初めて。中央道をひた走り、12年前の...
このところ大編成の管弦楽曲を続けて聴いていたので、きょうはちょっとクールダウン。夜半前のヘッドフォンリスニングとしてこの盤を取り出した。バッハのトリオソナタ集。ブリリアントレーベルのバッハ全集ボックス中の一枚。元々はスウェーデンBISレーベルのもので、スウェーデンのオルガニスト:ハンス・ファギウスによる1986年の録音。バッハはオルガンのためのトリオソナタとしてBWV525-530の6曲を残していて、オルガニスト...
朝晩は日ごとに冷え込むようになったが、幸い関東地方は日中の陽射しに恵まれ、昼を挟んでしばらくの間は方寸の道楽部屋も居心地がいい。そんな陽だまりの暖かさを背中に感じながら昼下がりの音盤タイム。きょうはこんな盤を取り出した。ブルーノ・ワルター(1876-1962)指揮コロンビア交響楽団によるブルックナーの交響曲第7番ホ長調。手持ちの盤は70年代半ばにCBSソニーから出ていた「交響曲名鑑」というLP3枚組のシリーズ中の1...
ムラヴィンスキー&レニングラードフィル チャイコフスキー交響曲第4番へ短調
少し前の記事で、冬の到来を感じさせる曲としてチャイコフスキーの第4交響曲を挙げた。関東地方は数日前から本格的な寒波到来。気温も一段と下がっていよいよ冬本番を思わせる。ならばこちらも…というわけで、寒波を迎え撃つべくこの盤を取り出した。ムラヴィンスキー(1903-1988)とレニングラードフィルによるチャイコフスキー第4番へ短調。同コンビが60年代初頭に演奏旅行で西側を訪れた際に録音した後期交響曲3曲中の一つ。こ...
バッハ カンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV61
今週は穏やかな日和が続いた。仕事も辞めて、切迫した年末進行もなく、無為に日々が過ぎるばかり。近所のショッピングモールのクリスマス商戦も門外漢。これではいかんなあと暦に目をやりながら、この盤を取り出した。例のブリリアント版バッハ全集中の一枚。降誕節第一主日のために書かれたバッハのカンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV61。 時節はアドベント。クリスマスすなわちイエス降誕の4週間前から待降節の礼拝...
好天続く関東地方。朝夕は次第に冷え込むようになったが、きょうも穏やかに晴れた。昼を挟んで野暮用少々。三時過ぎになって部屋の片付けをしながら音盤タイム。取り出したのはこの盤。まだ無名に近かった若き日のアンディー・ウォーホールが書いたジャケットをまとうケニー・バレル(1931-)2枚目のリーダー作「Kenny Burrell Vol. 2」。1956年録音。手持ちの盤は20年近く前にミドルプライスで出た時のもの。収録曲は以下の通り...
きのうきょうと関東地方は穏やかに晴れ、師走感も希薄。ダラダラと一日過ごし、さて夜半前の音盤タイム。今夜は久しぶりにこの盤を取り出した。11歳のグールド少年が写っている印象的なジャケットのアルバム「The Little Bach Book」。彼がゴールドベルク変奏曲でデヴューしてから25年がたった1980年に作られ、25周年記念アルバムとしてグールド自身が選曲にあたった。実際このアルバムには1955年盤ゴールドベルク変奏曲のアリアに...
月があらたまって令和6年師走12月。加齢に伴い、月日のスピードが一層加速した感有り。少し前まで暑い暑いと言っていたのに、もう年末かぁ。ここ何年かそんなせりふを繰り返している。まったくどうしたものか…と溜め一つ。 さて、気を取り直し。冬本番を前にきょうは秋味の最後を賞味しようと、この盤を取り出した。ジョージ・セル(1897-1970)指揮クリーヴランド管弦楽団によるブラームスの交響曲全集。2012年にCBSソニーから...
先週の11月22日金曜日。かねて予定していたmixiのプチ発表会へ参加。川越まで遠征して弾いてきた。当地から川越までは75キロ余。車なら一般道経由で2時間半程、高速経由で1時間半程。鉄道ルートも複数あるが、この日はドライブ気分も楽しもうと車で行くことにした。9時半に家を出て一般道を進み、途中二カ所の道の駅で休憩。12時少し前に川越市街地へ。久しぶりの川越。中心部、蔵造りの町並みで有名な一番街は平日にも関わらず観...
The Cannonball Adderley Quintet in San Francisco
気付けば11月も下旬。今年ももう終わりじゃないか…と深い溜め息ひとつ。気を取り直して、さてきょうはジャズ。取り出したのはこの盤。キャノンボール・アダレイ(as)が弟のナット・アダレイ(tp)を含むクインテット編成でリリースした盤。1959年10月、サンフランシスコのクラブJazz Workshopで収録された。他にボビー・ティモンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。収録曲は以下の通り。side_A1. This Here2....
先日聴いたパク・キュヒのバッハで思い出し、久しぶりのこの盤を取り出した。チェコ生まれのバルバラ・ポラシェックがバッハを弾いている盤。ライナーノーツには明記されていないが、ネットの情報では1969年録音とある。収録曲は以下の通り。・前奏曲 ニ短調 BWV999・組曲第1番 ホ短調 BWV996・フーガ イ短調 BWV1000・シャコンヌ ニ短調 BWV1004ポラシェックと聴いてピンとくるのは、ぼくら世代以上だろう。1941(or1939)年生ま...
深まる秋を惜しむかのように、ロマン派佳曲の在庫確認。きょうも音盤棚を眺め、ブラームスやチャイコフスキーに混じって、この盤があったことに気付き、久しぶりに取り出した。ロシアの作曲家アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936)のヴァイオリン協奏曲イ短調作品82。手持ちの盤はお馴染みナクソスの一枚。ヴァイオリン独奏はイリヤ・カーラー(1963-)。80年代にパガニーニ、シベリウス、チャイコフスキーの国際コンクールで...
今週半ばから寒気が流入し、一気に冬の寒さに見舞われた。しまってあったアラジンストーブを引っ張り出して簡単に掃除。お気に入りのペーパーナイフソファにブランケットもかけ、諸々冬支度スタンバイとなった。冬を感じる音楽として、例年この時期になると聴くのがチャイコフスキーの第4交響曲だ。きょう取り出したのはクルト・ザンデルリンク(1912-2011)とシュターツカペレ・ドレスデン(SKD)による1973年東京でのライヴ盤。...
本ブログにコメント寄せてくれたことがきっかけで交流をしているギター愛好家のハンドルネーム「みっちゃん」さんから先日、「与太さん、〇〇歳の誕生日おめでとう」と小包が届いた。封を開けると入っていたのはこの盤だった。朴葵姫(パク・キュヒ1985-)によるバッハ作品集。今年4月にリリースされたばかりの新しいアルバムだ。2024年4月香川県観音寺市市民会館での録音。収録曲は以下の通り。1. 前奏曲・フーガとアレグロ BWV9...
今度の週末11月22日金曜日の午後、久しぶりに仲間内のギター発表会に参加予定だ。会場の川越市「小江戸蔵里」SNSの草分け的存在の一つmixi。昨今は世間的には影が薄いようだが、趣味の集まりや同好の士を募る会等を中心に根強い人気がある。クラシックギター弾きからなるコミュニティーもいくつか存在し、ぼくはその中の「プチ発表会」に参加している。その名前の通り、仲間内で集まって日頃の練習の成果を発表する会だ。ちょっと...
今週は穏やかなよい日和が続いた。このところの日常ルーチン、昼前に少々ギターの練習。昼過ぎは宅内野暮用他であっという間に日が暮れる。薄暮の音盤タイム。きょうはポップス。久しぶりにこの盤を取り出した。中森明菜のアルバム「Lyricism」。1993年に出たベスト盤(中森明菜非公認といういわく付き)で、バラードばかり14曲が収められている。収録曲は以下の通り。 1. Ever Lasting Love 2. SO LONG 3. 難破船 4. 忘れて・...
クルト・ザンデルリング&SKD ブラームス交響曲第4番ホ短調
気付けば11月も半ば。当地周辺の街路樹も色付き秋たけなわ。朝晩は暖が欲しくなるときもあるが、まだ冬の到来には至らず。束の間のよい季節だ。リタイヤ高齢者としての日々は淡々と過ぎ、先日、歳を一つ重ねた。もういくつでもいいような馬齢だが、ちょっとだけ気分をあらためよう。 さて…このところの秋の気配に合わせて聴いているブラームス。きょうはこの盤を取り出した。クルト・ザンデルリング(1912-2011)がシュターツカ...
秋たけなわ。まだまだ終わらないブラームス祭り。きょう取り出したのはこの盤。ジネット・ヌヴー(1919-1949)によるブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団が伴奏付けている。1948年5月ハンブルグでのライヴ録音。1919年生まれのヌヴーが30歳になる直前の演奏。この録音の1年後1949年10月28日、アメリカへの演奏旅行に向かうために乗り込んだ飛行機が途中アゾレ...
きょうはジャズ。秋の宵の相応しいこの盤を取り出した。ジョン・コルトレーン(1926-1967)とジョニー・ハートマン(1923-1983)による1963年録音のバラード集。コルトレーンの「バラード」と対をなす名盤だ。収録曲は以下の通り。1. They Say It's Wonderful2. Dedicated To You3. My One And Only Love4. Lush Life5. You Are Too Beautiful6. Autumn Serenadeジョン・コルトレーン(ts)、ジョニー・ハートマン(vo)、マッコイ・...
このところ聴いているブラームスのヴァイオリン協奏曲。深まる秋に相応しい曲の一つだ。きょうも勢い止まらず、この盤を取り出した。ダヴィッド・オイストラフ(1908-1974)によるブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。オトマール・ヌッシオ(1902-1990)が指揮するスイス・イタリア語放送(RTSI)の管弦楽団がバックを付けている。1961年6月にルガノで放送されたライヴ音源。オトマール・ヌッシオはあまり知られた指揮者では...
先回の記事で書いた西崎崇子の弾くブラームスのヴァイオリン協奏曲。それをきっかけに、この三連休中に同曲の盤をいくつか聴いた。きょうはそのうちの一枚を取り上げる。ヘルマン・クレバース(蘭1923-2018)がソロを弾いたブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団をバックが務める。1973年9月の録音。手持ちの盤は録音の翌年1974年、新録音にも関わらず廉...
月があらたまって令和6年霜月11月。このところ雨まじりの日には気温もかなり低下。朝晩には暖が欲しくなる程だ。秋を満喫することなく冬が来てしまうのだろうか…。いずれにしても、あと二ヶ月で今年も終わり。老い先短い身なれば、うかうかしていられない。音盤の在庫確認に励もう…というわけで、きょうはこの盤を取り出した。西崎崇子(1944-)がソロを取ったロマン派の名曲、ブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調とブルッフの...
先日、ブロムシュテット&N響の演奏会で都内へ出向いた際、かねて興味をもっていたヴィンテージ系オーディオ店、代々木の「Vintage Join」を訪問した。JR代々木駅から徒歩10分程 このマンションのはずだが、いずこに…?ありました昨年暮れに「立派な」アキュフェーズのセパレートを放出する前後から、残りの道楽人生を供に過ごすためのオーディオセットとしてヴィンテージ系製品に興味を持っていた。その過程でいくつかのヴィンテ...
ギター朝練の際にほぼ必ずさらうことにしている曲の一つ、マッテオ・カルカッシ(伊1792-1853)作曲の「25の練習曲」OP.60。以前にも書いた通り、25曲の中から数曲を選んでその日のメニューに加えている。少し前にその中のヘ長調の佳曲、第16番について記事を書いたが、きょうは曲集の最初に登場する第1番について取り上げてみる。この「25の練習曲」は初級から中級に差し掛かる頃、そしてその後かなり上達したあとも、引き続きお...
英BBCが関わったライヴ音源を集めた「ポートレイト・オブ・ア・レジェンド」シリーズ。その中のテンシュテットとロンドンフィルの演奏をまとめた4枚組セット。かれこれ20年近く前、隣り町のタワーレコードで叩き売られていた際に買い求めた。その頃HMVのサイトには「魂の巨匠テンシュテット再評価の機運を決定づけた壮絶ライヴ集完全限定盤」と、中々派手な宣伝文句が書かれていた。収録曲は以下の通り。いずれもオケは当時の手兵...
この夏に97歳を迎えたヘルベルト・ブロムシュテットとNHK交響楽団による演奏会。先週に続き昨日、予定されていたシューベルト・プロの演奏会に行ってきた。=======================NHK交響楽団第2021回定期公演Cプロシューベルト/交響曲第7番ロ短調「未完成」シューベルト/交響曲第8番ハ長調「ザ・グレート」指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット管弦楽:NHK交響楽団2024年10月25日(金)19:00~ NHKホー...
オスカー・ピーターソン・トリオ「We get requests」
朝から曇り空。気温も高めで少々蒸し暑い。スカッと爽やかコカコーラ的な秋はいずこへ…大自然の摂理に文句を言っても仕方ないか…。気分を取り直して、きょうはジャズ。お馴染みのこの盤を取り出した。オスカー・ピーターソントリオのド定番アルバム「We get requests」。1964年秋ニューヨーク録音。邦題に「プリーズ・リクエスト」と記され、「演奏・録音ともに最高の質を誇るオスカー・ピーターソン永遠のベストセラー」とアルバ...
ブロムシュテットを聴きにいった先週土曜日、関東はあちこちで25度超えの夏日となった。そして翌日には一気に気温低下。長引いた残暑の帳尻合わせをするように、きのうはこの秋一番の冷え込みとなった。幸い日中は陽射しもあって程よく秋の日和。考えてみれば、あとふた月ちょっとで今年も終わりか…そんなことを考えつつ、部屋の片付け。ついでのアンプの灯を入れ、BGMにこの盤を取り出した。これまでも何度か記事にしたヴァレリー...
きのう土曜日、かねて予定していたヘルベルト・ブロムシュテットとNHK交響楽団による演奏会に足を運んだ。2022年にシューベルト・プロを聴いて以来2年ぶり。昨年は直前に体調を崩して来日中止となったが、今年は元気にやってきてくれた。今年7月に97歳になったブロムシュテット。さすがに足腰の衰えはあるものの、耳・目・声に不安になるような様子はなく、先週初めに来日後、N響との練習も以前と変わらない様子で行われたとのこと...
アルトゥール・トスカニーニ(1867-1957)指揮NBC交響楽団によるムソルグスキー(ラヴェル編)「展覧会の絵」。1953年カーネギーホールでのセッション録音。手持ちの盤は1978年に出た「偉大なる芸術トスカニーニの真髄」というシリーズ中の一枚。この盤を買った1978年当時、記憶をたどると社会人になったばかりの頃で、給料が出た週末には嬉々としてレコード店に足を運んでいた。学生時代から読んでいた雑誌「レコード芸術」で名...
きょうも先回の記事に書いたポール・トルトゥリエの盤。きょう取り出したのはトルトゥリエ(1914-1990)が1972年に来日した際に録音した盤。ピアノ伴奏:岩崎淑。1972年といえばぼくが高校3年のとき。立川澄人と鳥飼久美子が司会をつとめていたNHKテレビ「世界の音楽」に、ちょうど来日していたトルトゥリエが出演してドヴォルザークのチェロ協奏曲の第3楽章を弾き振りしたのを覚えている。このレコードのライナーノーツはトルト...
好天続く。日中の気温は夏日を超えることがあるが、湿度低く快適だ。陽が落ちるとスッと熱気が癒える。暑く長い夏がようやく終わったのだから、しばらくこの快適さが続いてほしい。さて、三連休の最終日。退職してサンデー毎日の身には特に変わりなし。きょうも音盤在庫の確認。以前も記事に書いたこの盤を取り出した。国内版発売元は東芝。お馴染みの赤盤。ポール・トルトゥリエ(1914-1990)の弾くシューベルト:アルペジョーネ...
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季節は四月、新年度。遥か昔のこの時期、高校入学祝いということで待望のステレオを買ってもらった。さっそくレコードを聴こうと、なけなしの小遣いを握りしめてレコード店に向かい、当時まだクラシックのクの字も知らなかったぼくが最初に買ったLP盤がこの盤だった。パーシーフェース(1908-1976 写真下)と彼のオーケストラによるラテン系ポピュラー曲集。邦題に~若い恋人たちに<魅惑のラテン・ボサノバ・ヒット集>~と付さ...
ひと月半程前、上野アウラへGo!となったが、その後の顛末を。ドイツの歴史あるギター工房ハウザー家の二代目、ハウザー2世(1911-1988)1975年作のギター。結局、我が家へ連れ帰ってきた。そもそもアウラへ行く時点で、現物の状態次第ではと心は半ば決まっていた。しかし、ものがものだけに慎重を期そうと思っていたのだが、外観・音共に予想以上に状態良く、物欲に抗しきれずに心を決めた次第。ハウザー・ギターは海外製ギター...
週末日曜日。折からキリスト教「復活祭」。宗教は?と聞かれ、いや特に…としか返答のない身ではあるが、こと音楽となると意味もなくそれらしい気分になってしまう。年に何度かあるそうした宗教絡みの音楽事象。きょうはその復活祭を前にした聖金曜日に聴くべき曲として、この盤を取り出した。バッハのマタイ受難曲BWV244。ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ室内管弦楽団による演奏。声楽部はローザンヌ声楽アンサンブル及びノートル...
先回聴いたアート・ペッパーのアルバム。その中でもっとも知られた曲「You'd Be So Nice To Come Home To」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ヘレン・メリル(1929-)の代表作。名前がそのままアルバムタイトルのになっているが、実際にはトランペットのクリフォード・ブラウンの存在も大きく、クリフォード・ブラウンが女性ヴォーカルと共演した他の「…with Clifford Brawn」盤と同じ路線のアルバムだ。実際、最近のリリ...
陽気が良くなり、昼夜問わずエアコンの送風音に邪魔されずに音楽を聴けるようになった。音楽・オーディオ道楽には最適の貴重な時期だ。拙宅の方寸道楽部屋もその恩恵に預かり、アンプのボリュームも上がり気味。更には甲府弾丸ツアーで持ち帰ってきたJBL L26の好調も手伝って、きょうはこの盤をプレーヤーにセットした。アート・ペッパー(as)のあまりに有名な盤「Art Pepper meets The Rhythm Section」。1957年録音。当時すでに...
いつもながら散らかった道楽部屋の整理をしながら音盤棚を見まわし、久しぶりに目があったこの盤を取り出した。アンネ・ゾフィー・ムター(1963-)によるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調。クルト・マズア指揮ニューヨークフィルのバック。2002年のライヴ録音。同じくベートーヴェンのロマンス2曲も収録されている。手持ちの盤は25年程前、仕事で中国を何度か訪れた際に手に入れたもの。ジャケット帯に中文の記述がある...
雨に見舞われた先週末の日曜日。いつものようにギターの朝練。お決まりのルーチンを済ませたあと、気分をゆるめてこの楽譜を広げた。佐藤弘和(1966-2016)作曲の小品を集めた「12のシンプル・ソング」。2009年ホマドリーム社刊。「12のシンプル・エチュード」と対を成す曲集。佐藤氏自身による巻頭言によれば、それぞれ教育的意図をもって書かれた作品ではあるが、ただ弾いて技術的上達を目指すというより、音楽表現における作者...
先月末まで続いた冷え込みも癒え、春本番の陽気。晴れたり降ったり、それぞれに季節を感じる。さて、週末土曜日。夜半前の静かな音盤タイム。取り出したのはこの盤。ユゲット・ドレフェス(1928-2016)の弾くバッハ:フランス組曲。1972年録音のアルヒーフ盤。これもたしか出張先の大阪梅田の中古レコード店で買い求めた。それにしてもアルヒーフ盤はいつ見ても格調高く、静かなたたずまいのジャケットが素晴らしい。かつては高価...
先回の記事に書いたアンチェル&チェコフィルによる「展覧会の絵」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」。セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルハーモニーよる演奏。1986年10月14日、昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ。当日演奏されたシューマンの交響曲第4番ニ短調と、アンコールのドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番ト短調も収録されている。2007年にALTU...
数日前のこと、スマートフォンのYahoo!アプリの画面に初めて見るマークを見つけた。クリックしてみるとAIによる検索画面となった。LINEヤフー社が最近になって提供開始した「AIアシスタント」という機能のようだ。万事にAI流行りの昨今、少し積極的に使ってみようかと思っていたこともあって、早速試してみることにした。さてAI氏に何を聞こうか…ここはやはりマイナーかつ世に周知されていない事項がよかろうと、マイ・ブログにつ...
昨年末に甲府のオーディオ店から格安で持ち帰ったJBL L26 Dacadeが好調だ。当初、高音にやや歪みっぽさを感じていたが、眠りから覚めたからか、このところ目立たなくなってきた。全帯域で開放的な鳴りっぷり。特に何の変哲もないコーン型ツイータからLE25から出る高音は強力で、ジャズはもちろんクラシックの管弦楽でも管楽器群のエッジが際立って中々痛快だ。納戸に移動した2S-305やAvalonももう出番がないかもしれないと思うほど...
少し前、久しぶりに聴いた盤。バッハのカンタータではBWV54「Widerstehe doch der Sünde いざ罪に抗すべし」。例によってブリリアント盤のボックスセット中の一枚。教会歴によれば、2月末の復活節前第4主日(四旬節第3主日)に演奏される曲。編成はアルト独唱とヴァイオリン・ヴィオラがそれぞれ2パート。それに通奏低音が加わる。曲はレシタチーヴォをはさんだ3曲からなり、全曲通しても十数分の曲。しかし、曲の規模に反して...
4月そして新年度…リタイヤ組には新年度も無関係だが、気分だけでも世間について行こうと、フレッシュさを実感しそうなこの盤を取り出した。ベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調。カルロス・クライバー(1930-2004)指揮バイエルン国立管弦楽団による1982年5月2日のライヴ。このライヴはその少し前に亡くなったカール・ベーム( 1894-1981)の追悼コンサートして行われたもの。そして、この曲について語るとき必ず引き合いに出さ...
月があらたまって令和七年弥生四月。 しばらく前から花粉飛散、黄砂も到来、桜も開花して、ようやく春の三点セットが揃う時期になった。世間の浮き立つ気分に一緒に乗っかろうと、こんな盤を取り出した。ホアキン・トゥリーナ(1882-1949 写真下)の「幻想舞曲」。数年前に買い求めたアンセルメ・ボックス中の1枚。オケはもちろんスイスロマンド管弦楽団(OSR)。Eupopea Traditionセットの25枚目。1960年の録音。トゥリーナはア...
田邊雅啓2023年作サントス・エルナンデスモデルのギターを受け取ってから1年と4ヶ月が経過した。特に不具合や気になるところはなかったが、「1年経過したので様子をみましょう」ということになって少し前に田邊工房へドック入り。診断結果はもちろん問題なし。わずかに付いた表板の傷をきれいに除去してもらい帰還となった。帰宅してケースを開けると「よかったら使ってみて下さい」と書かれた田邊氏からのメモと一緒に弦が1セット...
スペイン伝統ギターの美と技がテーマとなる展示会「Encordadas Tokio 2025-Guitarra española artesanal」が2025年4月1日から10日まで、駐日スペイン大使館にて開催されるそうだ。アウラのHPを見て知った。スペイン・クラシックギターを称え、その普及を目指す野心的な文化プロジェクト。日本での開催は初めてで、スペインの豊かな文化遺産にスポットを当て、両国の文化的・商業的な結びつきを強めることを目的としているとのこと...
気付けば三月も残り数日。桜の便りもちらほら。そういえば今月はジャズの盤を取り上げてなかったと思い、この盤を取り出した。アニア・オデイ(1919-2006)の代表作「This is ANITA」。白人女性ヴォーカリストの中で人気の高かったアニタ・オデイがスタンダードを歌った盤。1955年モノラル録音。収録曲は以下の通り。1. ユーアー・ザ・トップ 2. ハニーサックル・ローズ 3. バークリー・スクウェアのナイチンゲール 4. フー・ケア...
ギター練習日々のルーチンでほぼ必ず弾くのがカルカッシの作品60「25の練習曲」だ。中上級向けの定番課題。きょうもその中からいくつか選んでさらったあと、25…で思い出し、こちらの25を取り出した。ウィーンのピアニストで教育者としても有名なハンス・カン( 1927-2005)の弾くブルクミュラー(1806-1874)「25の練習曲」。1982年のデジタル録音。日本の東芝EMIのスタジオで録られている。ブルクミュラーの「25の練習曲」とい...
週末土曜日。昼前から夕方まで野暮用外出。先日来の寒さもいえて、一気に気温も上昇。道中の車内ではエアコン・オン。ようやく春らしい陽気になった。夜更けて一服しつつ音盤棚を眺め、こんな盤を見つけて取り出した。70年代半ばに出ていた廉価盤Fontanaシリーズ中の1枚。CDにもなったようだが現在入手難の様子。「ドナウ川のさざなみ/楽しいワルツのしらべ」と邦題が付いていて、レハールとワルトトイフェル、それとイヴァノ...
きょう3月20日は「LPレコードの日」だそうだ。11月3日の文化の日が「レコードの日」というのは知っていたが、「LP…」があることは知らなかった。昭和26年(1951年)3月20日に日本初のLPレコードが日本コロムビアから「長時間レコード」の名前で発売されことによるらしいが、制定したのは日本コロンビア自身のようで、自ら宣言した記念日のようだ。その権威の程はともかく、日々愛好の対象をなっているLP盤には今更ながら感謝して...
アキュフェーズを放出した昨年秋から続いている「終の棲家」ならぬ「終のアンプ」選び。なんちゃってマランツ、そしてDENONのセパレートで落ち着くと思いきや、舌の根も乾かないうちに、こんなことになってしまった。DENONのセパレートを迎えてから二週間。いくつか気になる点があって、残念ながらずっと居心地の悪い状態が続いた。どうにもこのまま矛を収める覚悟ができず逡巡。DENONセパレートを購入した中古オーディオ販売店に...
一日曇天のはっきりしない空模様。所在なく一日終える。さて、今夜はジャズだ。音盤棚を見渡し、この盤を取り出した。アート・ブレイキー(ds)とリー・モーガン(tp)、 ウェイン・ショーター(ts) 、ボビー・ティモンズ(p) 、ジミー・メリット(b)からなるザ・ジャズ・メッセンジャーズによる1960年のセッション録音「A Night in Tunisia」。手持ちの盤は20年程前にブルーノートの名盤がミドルプライスでまとめてリリースさ...
一週間後にはゴールデンウィークかぁ…と考えても格別のアイデアもなく、気付けば今月も下旬。週末日曜の夜。今夜はちょっと渋めのこの盤を取り出した。アンネ・ゾフィー・ムター(1963-)が弾く近現代の作品集。2000年5月にシュトゥットガルトで行われたライヴをそのまま収録したアルバムだ。この盤は20年程前に仕事で中国を何度か訪れた際に買い求めた。確か10元(150円程度)かそこらの値段で、パッケージをよく見ると正規商品...
週末金曜日。サンデー毎日の身にあっては曜日の感覚も失せがち。いろいろ理由をつけて一週間を乗り切っている。きょうは朝から少々遠出の外出。夕方近くに帰宅した。ネクタイ、もとい、ベルトを緩めていっぷく。少し前から聴こうと思っていたこの盤と取り出した。70年代初頭に山ほど出回った廉価盤シリーズの一つ。ぼくの最も敬愛するチェリストの一人であるアントニオ・ヤニグロ(1918-1989)がソロを取り、ハイドンとドヴォルザ...
少し前に書いたジョン・ウィリアムスのウェストミンスター録音の関して非公開コメントをいただいた。「手持ちのLP盤とブログ記事に貼られたCD音源(YouTube音源)とはピッチが違う」と記されていたのだが、その後同じ方から「…あらためて手持ち複数台のオーディオ機器で確認したところ、ピッチの違いは確認できなかった」とのコメントがあった。その方は以前からLP盤に親しんでいたが、数年前にCDがリリースされた際、それを手に入...
このところ道楽部屋の整理整頓を進めているが、仕事と違って納期不問でペースはいたって緩慢。きょうもダラダラボチボチ作業。BGMにと取り出したのはこの盤だ。初代ジャック・ルーシェ・トリオの演奏するバッハ。60年代から70年代に一世を風びしたといっていい音楽。彼の出現以降、バッハや広くクラシックをジャズやポップスアレンジで演奏することが珍しいことではなくなった。ジャック・ルーシェ(1934-2019)はクラシックの名...
週末土曜日。昼から隣り町のマンドリン楽団の練習へゴー! 楽しく遊んで日が暮れた。終日穏やかな一日。夜になっても暖かい春の気配変わらず。音盤タイムも陽光満ちる伊太利をイメージしながら、この盤を取り出した。クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(LGO)によるメンデルスゾーンの交響曲第4番イ長調「イタリア」。1971年録音。手持ちの盤は70年代終盤に廉価盤で発売されたときのもの。第5番ニ短調「宗...
降ったり晴れたり三寒四温。春を実感しつつも、日々あてもなく過ごす。週半ばの木曜日。昼をはさんでちょいと外出。三時前に帰宅して一服。ついでのアンプの灯を入れ、この盤を取り出した。エルネスト・アンセルメ(1883-1969)とスイスロマンド管弦楽団(OSR)による、カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)の作品を収めた一枚。例のアンセルメ・ボックスセットの「その他欧州編」中のDisk31。収録曲は以下の通り。...
当地の今年の桜は、学校の入学式に文字通り花を添えた。かつての日本の光景そのものだ。希望に満ちた春の日とは裏腹に、きょうも無為の一日を終えた我が日常。夜更け前の音盤タイム。今夜はジャズ。取り出したのはこの盤。エラ・フィッツジェラルド(1917-1996)がカウント・ベイシー(1904-1984)率いる彼のバンドをバックに歌った、その名も「Ella and Basie !」というアルバム。1963年録音。手持ちの盤は90年代初頭に出た国内...
自宅周辺の桜もようやく開花。ここ何年かではもっとも遅いらしい。近年が異常に早かったというべきか…。 さて、四月最初の週末日曜日。宅内野暮用少々。道楽部屋の片付けは相変わらず進まず。1963年キングレコード発売のジョン・ウィリアムス(1941-)のLP盤。収録曲は以下の通り。トローバとポンセという、当時の盤としては中々玄人好みの選曲だ。 ソナチネ、夜想曲、カスティリャ組曲(以上トローバ) ワルツ、主題と変奏・...
先日聴いたポリーニで思い出し、このところショパンの協奏曲を続けて聴いている。きょうもその流れで、こんな盤を取り出した。アレクサンダー・ブライロフスキー(1896-1976)が弾くショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調。オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団がバックをつとめる。1961年録音。リストの「死の舞踏」が併録されている。 手持ちの盤は70年代半ば、CBSソニーから「ヴィルティオーゾの饗宴」というシリーズの廉価...
月が改まって令和六年卯月四月。 このところの当ブログアクセス数はIPベースで120~150程度。相変わらずランキングバナーのクリック数は少なく、来訪者の1割に満たない。それも記事更新のあった日にとどまる。まあ、道楽爺の与太記事にコンスタントにお付き合いいただけるだけで幸いといたしましょう…と言いながらも、どうか引き続き応援方、宜しくお願い致します。さて、ポリーニの訃報にふれてから、このところ手元にある彼の盤...
何度か記事に書いた通り、このところアンプの入れ替えやら細部の調整やら、オーディオいじりを楽しんでいる。アナログ盤を聴く時間も増えて、きょうはここ10年近く使っていたオルトフォンSPU-Gを外し、スタントンのMM型カートリッジをセットした。正確な型番を失念してしまったが、500serの一つだったはずだ。十数年前にサンバレー(キット屋)でかなり古いもののデッドストックとして格安で販売されたと記憶している。久々に何枚...
ここ数年に比べて寒い日多かった今年の三月。きのう午後からようやく暖気流入。桜もこれからボチボチだ。野暮用一つ二つ。続いて道楽部屋の片付け。BGMにしたのはこの盤。ブリリアント版バッハ全集ボックスのフルート作品集。ステファン・プレストン(1945-)のトラベルソとトレヴァー・ピノック(1946-)のチェンバロ。伴奏部が通奏低音による曲ではジョルディ・サヴァールのガンバが加わる。1975年録音。以下のバッハのフルー...
随分前に手に入れながら長らく放置状態だったオモチャをようやく箱から取り出した。オーディオテクニカ製のレコードプレーヤー「サウンドバーガー」。一昨年、2022年秋にネットで限定発売され、その後昨年春からレギュラー商品としてラインナップされた。ぼくら世代以上の中には80年代に目にした輩も多いだろう。今から42年前の1982年に発売されたサウンドバーガー。カセットウォークマンで一世を風靡していたソニーもほぼ同時期に...
今冬は当初暖冬の予報だったが、どうもこの三月は寒い日が多く、関東地方でも先週末には小雪が舞う程の天気だった。桜前線も昨年より遅れ気味の様子。これから一気に開花に進むのか…。さて、きょうもダラダラと無為に過ごし、道楽部屋の整理は遅々として進まず。溜息まじりに一服。BGMにこの盤を取り出した。1992年のハバナ国際ギターコンクールで優勝したドイツ生まれのオーガスチン・ヴィーデマン(1965-)というギタリストが19...
マウリツィオ・ポリーニが亡くなった。享年82歳。今朝のネットニュースで知った。ぼくら前後の世代にとっては青春時代から今日まで、実力・人気とも、常に世界のトップといってよいピアニストだった。合掌かつて音楽に親しみ始めた頃に若き俊英だった指揮者や演奏家の訃報にふれる機会が増えてきた。マゼール、アバド、小澤、ポリーニ…みな鬼籍に入った。気付けば自分も相応の年齢。長いようで短い人の一生に思いを馳せざるを得な...
ちょうど一年前、年度末業務が片付くとともに三月末で退職が決まった頃、呑気に東京散歩をしていたことを思い出す。 さて、きょうは野暮用あってあわただしく過ごすも昼過ぎには一段落。渋茶で一服しつつ、この盤を取り出した。オールドファン、それもぼくら世代よりひと回りかふた回り上の世代には懐かしいミッシャ・エルマン(1891-1967)。 19世紀末生まれでSP時代からの盤歴を持つエルマンの録音はCD時代になってからは中々...
優秀なアキュフェーズを勝手な理由で放り出し、ヴィンテージ路線でいくだの、アンプはプリメインが潔いだのと言っておきながら、何だこのザマは…言行不一致にもほどがあるぞ、という話。昨年末、マランツPM-5とルボックスB226がやってきて、これで終生幸せな日々を送れるかと思っていた。しかしB226が到着後の初期不良かつ修理不能でサヨナラ(返品・返金)。出鼻をくじかれてしまった。そうなると無傷のアンプまで途端に輝きを失...
予想外に寒かった三月前半が終わり、先週後半からようやくこの時期らしい暖かさになってきたが、きょうは冬に逆戻り。寒い一日となった。暖を取りつつ道楽部屋の整理整頓。作業用BGMに選んだのはこの盤だ。ジュリアン・ブリーム(1933-2020)の録音を代表するアルバム10枚をオリジナル・ジャケットのデザインで復刻したボックスセット。2011年のリリース。その中からスペイン物を弾いた一枚を取り出した。収録曲は以下の通り。ギ...