当地関東地方は昨日から梅雨明けかと思うようなイキナリ猛暑日。今から暑気払いってどうよ…と思いながら音盤棚をサーチ。イタリア生まれのスペイン育ち…軽い味わいのこの盤を取り出した。ウラディミール・ホロヴィッツ(1903-1989)が弾くドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)のソナタ集。1964年の録音で、彼の盤歴あるいはスカルラッティの演奏を語るとき必ず登場する盤でもある。手持ちの盤は80年代初頭に買った国内LP盤。収...
♪ろくげんおんぎょくのぞきのからくり♪ 音楽とギターに目覚めて幾年月。道楽人生なれの果てのお粗末。
針音混じりで聴く古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に匠の手で作られたギターの暖かい音色。以上『お疲れ様三点セット』で疲れを癒す今日この頃です。 http://guitarandmylife.blog86.fc2.com/
当地関東地方は昨日から梅雨明けかと思うようなイキナリ猛暑日。今から暑気払いってどうよ…と思いながら音盤棚をサーチ。イタリア生まれのスペイン育ち…軽い味わいのこの盤を取り出した。ウラディミール・ホロヴィッツ(1903-1989)が弾くドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)のソナタ集。1964年の録音で、彼の盤歴あるいはスカルラッティの演奏を語るとき必ず登場する盤でもある。手持ちの盤は80年代初頭に買った国内LP盤。収...
このところ指の調子が悪く、あまりギターに触れていない。爪に木片を刺してしまったアクシデントは問題なく完治したが、残念ながら従来よりあるヘバーデン結節の症状が増悪中。当初気になっていた左手人差し指の関節痛は現在小康状態だが、これまで気にしていなかった右手の不具合、具体的には人差し指と薬指の変形がにわかに進んできた。特に薬指の変形が顕著。中指に向かって弧を描くように曲がり始めた。もちろん一晩明けて急に...
先回聴いたファリャ「三角帽子」で思い出し、きょうはファリャのピアノ作品を聴こうと、この盤を取り出した。スペインのピアニスト:ゴンザロ・ソリアーノが弾く「近代スペイン・ピアノ名曲集」を題された一枚。ジャケットに1966年と記されている60年代の国内盤(この録音の国内初出盤)で、当時東芝音楽工業から出ていたお馴染みの赤盤。例によって20年程前の大阪出張の際、梅田の中古レコード店で買い求めた。手持ちのスペイン物...
この時期に聴きたくなる音楽。何となく初夏の宵に聴きたくなるこの盤を取り出した。マヌエル・デ・ファリャのバレエ音楽「三角帽子」全曲。小澤征爾指揮ボストン交響楽団(BSO)による演奏。メゾソプラノとしてテレサ・ベルガンサが加わっている。1976年録音。手持ちの盤は十数年前に廉価盤で出た際に買い求めた。同じくファリャの「恋の魔術師」がカップリングされている(こちらはガルシア・ナバロ指揮ロンドン交響楽団)。「三...
戦後まもなく誕生した、おらが群馬の至宝:群馬交響楽団(群響:グンキョウ)が今年創立80年を迎えた。それを記念していくつかの企画が進行中。その一つとしてマーラーの大曲、交響曲第8番「千人の交響曲」が今秋11月29・30日の二日公演で取り上げられることになった。先日、チケット販売も始まり、さっそく手に入れた。1946年・昭和21年 第4回定期演奏会今でもこそ地方オーケストラは珍しくなく、そのレベルも高くなったが、昭和3...
先日の続きでマレイ・ペライアの弾くバッハ・パルティータのCDを取り出した。第2・3・4番が収録されている盤。2007年録音。全6曲あるバッハのパルティータのうちどれが一番好きかと問われたら、やはりこの第2番と答えるだろうか。無論それぞれに素晴らしく聴き飽きることがないが、とりわけこの第2番は素晴らしい。第1曲シンフォニアの冒頭ハ短調の和音。バッハ以降の時代にも幾多の名曲を生んだハ短調という調性と付点音符による...
このところ日中の気温高く、これからやってくる梅雨そしてその後に控える灼熱の夏を予感させる。ちょっと気が早いが、こちらも迎え撃つ準備。暑気払いの練習?かねて、こんな盤を取り出した。トゥリオ・セラフィン指揮ローマ歌劇場管弦楽団による「ロッシーニ序曲集」。1963年10月ローマRCAスタジオ録音。ディレクター:ハンス・ウェーバー。録音技師:ギュンター・ヘルマンス。DGスタッフもカラヤン&BPOによるセッションで多忙な...
昨日まで愚図ついた天気が回復し、一気に夏日に。幸い湿度低く不快感はなかったが、昼過ぎからはエアコンオンの一日となった。 さて、そんな暑さもあって、きょうはちょっとリラックス。こんな盤を取り出した。イリアーヌ・イリアスの「デサフィナード」。ジャズピアニストでありボーカリストでもある彼女だが、この盤はピアニストとしての彼女をフィーチャーしたもので、2002年アムステルダムでのライヴ録音。ジャケットに書かれ...
ここ数日、ピアノの音ばかり聴いていたこともあり、きょうはちょっと気分転換。音盤棚を眺め、久しぶりにこの盤を取り出した。五嶋みどり()が弾く「アンコール!ヴァイオリン愛奏曲集」と題された一枚。1992年、彼女が二十歳のときの録音。デビューから数年が経ち、すでに実力・名声とも第一級に達していた時期だ。このアルバムにはクライスラーやサラサーテをはじめ、ヴァイオリンのポピュラーな小品が並んでいて、二十歳の彼女...
この一週間、連日ブログ更新をしているからだろうか、ランキングバナーのクリック回数もコンスタントに入っているようで、ランキングサイトでの順位も安定して上位に付けている(つたない記事に応援をいただき感謝いたします)。日々の閲覧者数はカウンタ上の数字が正しいかどうか甚だ疑問ではあるが、おおよそ100~130IP。計算上は10人に一人程度がバナーをクリックしてくれている計算になる。願わくはこれが5人に一人くらいにな...
日々淡々と過ぎ、気付けば月があらたまって令和七年水無月・六月。今年もぼちぼち折り返しの時期。最近は早いなあとボヤくこともなくなった。いよいよ人生末期か…嗚呼。 さて、季節変われど道楽変わらず。きょうはジャズ。取り出したのはこの盤。あまりに有名なオスカー・ピーターソン・トリオの名盤。オスカー・ピーターソンのピアノ、レイ・ブラウンのベース、エド・シグベンのドラムス。オスカー・ピーターソン・トリオ全盛期1...
バッハ弾きとして評価の高いピアニストの一人アンジェラ・ヒューイット。この5月末から一週間ほどの日程で来日中だ。東京・京都・横浜でのリサイタルに先立ち、当地へも来演と聞き、足を運ぶことにした。バッハの鍵盤音楽に初めて触れたのは半世紀前の学生時代。当時話題となっていたリヒテルの平均律を聴いたのが最初だった。しかしその後、熱心にバッハを追いかけることもなく過ぎ、ようやくパルティータやフランス組曲、イギリ...
春から初夏のこの時期に聴きたくなる曲。ベートーヴェン交響曲第6番ヘ長調「田園」、ベルリオーズ 幻想交響曲、ブラームス交響曲第2番ニ長調…と聴いてきたところでもう一曲。外せないこの曲を取り出した。メンデルスゾーン交響曲第3番イ短調「スコットランド」。ペーター・マーク指揮ロンドン交響楽団による1960年の録音。手持ちの盤は80年代初頭にミドルプライスで出ていたときのもの。同じくメンデルスゾーンの序曲「フィンガル...
先日の記事に書いたフェルナンド・ソルの作品35の続きを少々。2巻24曲からなるこの作品35の練習曲集はソル自身が副題として「とてもやさしい」と付しているように、彼の練習曲の中では比較的やさしい部類に入る。。ソルの練習曲集としてはOp.6、Op.29、Op.31、Op.35、Op.60があり、おおむねOp.60~Op.35~Op.31~Op.6という順番で難易度が高い。その中にあって作品35は初級から中級に差し掛かるあたりでさらうことになる。ぼくがク...
この時期に聴きたくなる楽曲。先日のバーンスタイン,、ヴァントのブラームス第2で思い出し、きょうこの盤を取り出した。カラヤン(1908-1989)とベルリンフィルによるブラームス。1960年代ベルリンイエスキリスト教会でのセッション録音。手持の盤は一連のブラームス交響曲録音を集めたボックスセットの初出盤。解説書には昭和45年(1970年)発売・定価6,000円と記されている。高校入学当時のぼくにはまだ縁のなかっ豪華カートン...
この時期に聴きたくなる楽曲。ブラームスの交響曲第2番ニ長調。先日聴いたバーンスタイン&VPO盤に続き、きょうはこの盤を取り出した。ギュンター・ヴァント(1912-2002)指揮北ドイツ放送(NDR)交響楽団(現NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)によるブラームス交響曲第2番ニ長調。1996年7月NDRの本拠地ハンブルグ・ムジークハレでのライヴ録音。手持ちの盤は同コンビによる全集中の一枚。ディスクをプレイヤーにセットし、ア...
うっかりミスで負った爪のケガはその後順調に回復。数日後にはほとんど気にならなくなった。写真のように青線で示した場所に袋に入っている木片が刺さっていたのだが、抜き取ったあとは痛みも程なくなくなった。爪も少し伸びてきてギターが弾ける状態になったので一週間ぶりに練習開始。いつくかあるソルの練習曲作品から作品35の2巻目(楽譜のアーカイブはこちら)を広げて気ままに弾き散らかした。フェルナンド・ソル(1778-183...
少し前に聴いたクリュイタンス&BPOによる田園交響曲。初夏のこの時期に相応しいなあと改めて感じ、ならば「もう一つの田園」も聴こうかと、この盤を取り出した。ブラームスの交響曲第2番ニ長調。1877年夏、オーストリアの保養地ペルチャッハに滞在して作られ、全編を通して流れる明るく穏やかな曲想からブラームスの田園交響曲とも称される。取り出したのはレナード・バーンスタイン(1918-1990)とウィーンフィルによる80年代初...
先日の日曜日、ちょっとした怪我を負った。宅内での軽作業中に右手中指の爪に木片を突き刺してしまったのだ。痛み程々で出血はなかったが、爪を通して長さ1センチ程の黒い木片が刺さっている光景に思わず、えっ!と声を上げた。 我が黄金の右手もこれまでか…と思いながら休日診療所へゴー。外科担当医が「麻酔しないで取りますね」とひと言。何秒間かぐっと堪えていると、「取れましたよ」で一件落着(フ~ッ)となった。 翌日以...
この時期に聴きたくなる曲の一つ、ベルリオーズの幻想交響曲。先日来、アルヘンタ盤、クリュイタンス盤と聴き、勢い止まらず、きょうはこちらの盤を取り出した。ポール・パレー(1886-1979)指揮デトロイト交響楽団によるベルリオーズ「幻想交響曲」。1959年・昭和34年の録音。RCAのリビングステレオと並んでLP初期から名をはせていた米マーキュリー社による<リビング・プレゼンス>シリーズ中の一枚。手持ちの盤は20年程前に廉...
春から初夏にかけて聴きたくなる曲。きょうは穏やかなこの盤を取り出した。カール・ベーム()とベルリンフィルのよるシューベルトの交響曲第5番変ロ長調。1966年ベルリン:イエス・キリスト教会での録音。このコンビで完成したシューベルト交響曲全集中の一枚。手元には数年前に手に入れたCDボックスセットもあるが、きょうは国内初出LP盤を取り出した。「未完成」とのカップリング。例によって、かつて大阪出張が続いていた時期...
少し前まで強風や小雨混じりの天気が続いていたが、その後回復。ここ数日は気温も上昇して夏日に突入。時にはエアコンの冷気が欲しくなる程だ。さて、週末日曜日。きょうはジャズ。取り出したのはこの盤。ローズマリー・クルーニー(1928-2002)のアルバム「Jazz Singer」。多くの白人ジャズシンガー同様、彼女もオーソドクスなジャズに加えポピュラー寄りの曲もこなし、映画にも出演した。しかし、その活躍ほどには日本での認知...
F.Sor OP.31-24 Allegretto Moderato
季節も良くなり、楽器の練習にも精出す日々。とはいえ指の不調もあるので万事程々に…。練習内容は相変わらず。カルカッシの25練習曲やアルペジオで指慣らし。そのあと取り組んでいる曲をさらう。昨年秋頃からソルのマルボロ変奏曲をさらっていたが、冬をはさんですっかりサボってしまい、先に進まず。気付けば春も過ぎて…という有様。さて、どうしたものかと思いつつ、箸休めにソルの小品をつついてみた。楽譜は以下のアーカイブ最...
きょうもまた懐かしい70年代廉価盤。取り出したのはこちら…先日来、何度か取り上げているアンドレ・クリュイタンス(1905-1967)。彼が指揮したフィルハーモニア管弦楽団によるベルリオーズの「幻想交響曲」。1958年のセッション録音。手持ちの盤は、ぼくら以上の世代にはお馴染みのセラフィムシリーズ中の一枚。同シリーズは70年代初頭から何度かジャケットデザインを変えてリリースされたが、この緑色のシリーズがもっとも人気...
多少の寒暖を交えながら季節も進み。春を超えて初夏の様相。何だか早いなあ…さて、先日来たまたま続いている半世紀前の廉価盤。きょうはこの盤を取り出した。ドヴォルザークのチェロ協奏曲ニ短調。ピエール・フルニエ(1906-1986)のチェロ、ジョージ・セル指揮ベルリンフィルハーモニーによる1961年のセッション録音。手持ちの盤は80年代初頭に出ていたグラモフォン・スペシャルという廉価盤シリーズ中の一枚。この盤が出る数年...
先日聴いた「田園」に続いて、この季節に聴きたくなる曲。きょうはこの盤を取り出した。過去にも取り上げたことのあるアタウルフォ・アルヘンタ指揮パリ音楽院管弦楽団によるベルリオーズ「幻想交響曲」。1957年デッカ録音。手持ちの盤はオールドファンには懐かしい70年代中庸に出ていた廉価盤の一枚。記憶があいまいだが、近所のリサイクルショップのジャンク箱から100円で捕獲。ジャケットに少々焼けがあるが盤質良好の拾い物だ...
少し前に聴いたクリュイタンスのセラフィム盤で思い出し、きょうも懐かしい緑色のジャケットを取り出した。オトマール・スウィトナー(1922-2010)の指揮するドレスデン国立歌劇場管(SKD)によるモーツァルト交響曲集。第35・36・38番が収められたもの。手持ちの盤はぼくら世代にはお馴染みのEMI系廉価盤セラフィムシリーズの一枚。学生時代の終わり頃に手にしたはずなので、すでに半世紀近く経過しているはずだが、まだビニール...
春から初夏の爽やかさを感じさせるこの時期になると聴きたくなる曲がいくつかある。きょうは、その中で真っ先に思い浮かぶこの盤を取り出した。ベートーヴェン交響曲第6番ヘ長調「田園」。先回の記事でベートーヴェンの序曲集を取り上げたアンドレ・クリュイタンス指揮ベルリンフィルハーモニーよる全集中の一枚。手持ちのセットは20年程前に激安ボックスセットで出たときのもの。その後もパッケージを替えて幾度となくリリースさ...
最近あらためて感じるのだが、ぼくが日々聴いている演奏者のほとんどは、ふた昔前の面々ばかりだ。先日、近所のショッピングモール内の書店で音楽雑誌を立ち読みしていて、そこに登場する現在活躍中の演奏者をほとんど知らないことに愕然とした。かつてレコ芸に隈なく目を通していた時代は遥か昔のこと。手持ちの音盤しかり。まあ、仕方ない。こちらも歳を取ったのだ。そんなことを思いつつ音盤棚を眺め、きょうはこの盤を取り出し...
月があらたまって風薫る五月。何をするにも気持ちのいい季節の到来だ。近年、春の実感乏しいまま、いきなり夏になるイメージが強いが、四季に感謝しつつ貴重なこの時期を楽しみたい。…と言いながら、変わらず方寸道楽部屋でインドア活動。爽やかなこの時期とは無関係ながら、音盤棚にあったこの盤を目が合ったので、数年ぶりに取り出した。ポーランド生まれのアレクサンドル・タンスマン(1897-1986)によるピアノ作品集。以前に...
黄金週間…といってもリタイヤ高齢者にはほぼ無関係。平時の日常と変わりなし。何だかちょっと淋しいが…。さて、平時と変わらぬ音盤タイム。きょう取り出しのたのはこの盤。フランツ・コンヴィチュニー(19011-962)とライプツィッヒゲヴァントハウス管弦楽団(LGO)によるシューマンの交響曲。ぼくら世代にはお馴染みの70年代廉価盤シリーズ・フォンタナレーベルの一枚。第3番と第4番のカップリング。1960~61年録音。十数年前に...
久しぶりにギターの盤を聴こうかと音盤棚をサーチ。この盤を取り出した。モダンギター二重奏の元祖ともいうべきプレスティ&ラゴヤの盤。音盤棚をさっと見回したところ写真の2枚が見つかった。1枚は「プレスティ=ラゴヤ クラシックギター名曲集」と題された「豪華見開きジャケット」(…と帯に書いてある!)のフィリップス盤(日本ビクター発売)、もう1枚は「二つのギターと弦楽のための協奏曲集」と題されたフォンタナ・レーベ...
すっかり暖かくなり、穏やかな日和が続く。週末土曜日。昼から隣り町のマンドリン楽団の練習。午前中、部屋の片付けをしながら取り出したのはこの盤。モーツァルトのピアノ協奏曲第26番ニ長調「戴冠式」。かつてモーツァルトの女王とも称されたイングリット・ヘブラー(1926-2023)の盤。ヴィトルド・ロヴィツキ指揮ロンドン交響楽団が伴奏を付けている。1967年録音。ヘブラーが40歳頃の録音。手持ちの盤は70年代終わりに2枚組で...
パーシー・フェイス「Percy Faith plays Latin Themes for Young Lovers」
季節は四月、新年度。遥か昔のこの時期、高校入学祝いということで待望のステレオを買ってもらった。さっそくレコードを聴こうと、なけなしの小遣いを握りしめてレコード店に向かい、当時まだクラシックのクの字も知らなかったぼくが最初に買ったLP盤がこの盤だった。パーシーフェース(1908-1976 写真下)と彼のオーケストラによるラテン系ポピュラー曲集。邦題に~若い恋人たちに<魅惑のラテン・ボサノバ・ヒット集>~と付さ...
ひと月半程前、上野アウラへGo!となったが、その後の顛末を。ドイツの歴史あるギター工房ハウザー家の二代目、ハウザー2世(1911-1988)1975年作のギター。結局、我が家へ連れ帰ってきた。そもそもアウラへ行く時点で、現物の状態次第ではと心は半ば決まっていた。しかし、ものがものだけに慎重を期そうと思っていたのだが、外観・音共に予想以上に状態良く、物欲に抗しきれずに心を決めた次第。ハウザー・ギターは海外製ギター...
週末日曜日。折からキリスト教「復活祭」。宗教は?と聞かれ、いや特に…としか返答のない身ではあるが、こと音楽となると意味もなくそれらしい気分になってしまう。年に何度かあるそうした宗教絡みの音楽事象。きょうはその復活祭を前にした聖金曜日に聴くべき曲として、この盤を取り出した。バッハのマタイ受難曲BWV244。ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ室内管弦楽団による演奏。声楽部はローザンヌ声楽アンサンブル及びノートル...
先回聴いたアート・ペッパーのアルバム。その中でもっとも知られた曲「You'd Be So Nice To Come Home To」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ヘレン・メリル(1929-)の代表作。名前がそのままアルバムタイトルのになっているが、実際にはトランペットのクリフォード・ブラウンの存在も大きく、クリフォード・ブラウンが女性ヴォーカルと共演した他の「…with Clifford Brawn」盤と同じ路線のアルバムだ。実際、最近のリリ...
アート・ペッパー「Art Pepper meets The Rhythm Section」
陽気が良くなり、昼夜問わずエアコンの送風音に邪魔されずに音楽を聴けるようになった。音楽・オーディオ道楽には最適の貴重な時期だ。拙宅の方寸道楽部屋もその恩恵に預かり、アンプのボリュームも上がり気味。更には甲府弾丸ツアーで持ち帰ってきたJBL L26の好調も手伝って、きょうはこの盤をプレーヤーにセットした。アート・ペッパー(as)のあまりに有名な盤「Art Pepper meets The Rhythm Section」。1957年録音。当時すでに...
いつもながら散らかった道楽部屋の整理をしながら音盤棚を見まわし、久しぶりに目があったこの盤を取り出した。アンネ・ゾフィー・ムター(1963-)によるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調。クルト・マズア指揮ニューヨークフィルのバック。2002年のライヴ録音。同じくベートーヴェンのロマンス2曲も収録されている。手持ちの盤は25年程前、仕事で中国を何度か訪れた際に手に入れたもの。ジャケット帯に中文の記述がある...
雨に見舞われた先週末の日曜日。いつものようにギターの朝練。お決まりのルーチンを済ませたあと、気分をゆるめてこの楽譜を広げた。佐藤弘和(1966-2016)作曲の小品を集めた「12のシンプル・ソング」。2009年ホマドリーム社刊。「12のシンプル・エチュード」と対を成す曲集。佐藤氏自身による巻頭言によれば、それぞれ教育的意図をもって書かれた作品ではあるが、ただ弾いて技術的上達を目指すというより、音楽表現における作者...
先月末まで続いた冷え込みも癒え、春本番の陽気。晴れたり降ったり、それぞれに季節を感じる。さて、週末土曜日。夜半前の静かな音盤タイム。取り出したのはこの盤。ユゲット・ドレフェス(1928-2016)の弾くバッハ:フランス組曲。1972年録音のアルヒーフ盤。これもたしか出張先の大阪梅田の中古レコード店で買い求めた。それにしてもアルヒーフ盤はいつ見ても格調高く、静かなたたずまいのジャケットが素晴らしい。かつては高価...
チェリビダッケ&ミュンヘンフィル「展覧会の絵」 1986年東京ライヴ
先回の記事に書いたアンチェル&チェコフィルによる「展覧会の絵」で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」。セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルハーモニーよる演奏。1986年10月14日、昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ。当日演奏されたシューマンの交響曲第4番ニ短調と、アンコールのドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番ト短調も収録されている。2007年にALTU...
数日前のこと、スマートフォンのYahoo!アプリの画面に初めて見るマークを見つけた。クリックしてみるとAIによる検索画面となった。LINEヤフー社が最近になって提供開始した「AIアシスタント」という機能のようだ。万事にAI流行りの昨今、少し積極的に使ってみようかと思っていたこともあって、早速試してみることにした。さてAI氏に何を聞こうか…ここはやはりマイナーかつ世に周知されていない事項がよかろうと、マイ・ブログにつ...
昨年末に甲府のオーディオ店から格安で持ち帰ったJBL L26 Dacadeが好調だ。当初、高音にやや歪みっぽさを感じていたが、眠りから覚めたからか、このところ目立たなくなってきた。全帯域で開放的な鳴りっぷり。特に何の変哲もないコーン型ツイータからLE25から出る高音は強力で、ジャズはもちろんクラシックの管弦楽でも管楽器群のエッジが際立って中々痛快だ。納戸に移動した2S-305やAvalonももう出番がないかもしれないと思うほど...
少し前、久しぶりに聴いた盤。バッハのカンタータではBWV54「Widerstehe doch der Sünde いざ罪に抗すべし」。例によってブリリアント盤のボックスセット中の一枚。教会歴によれば、2月末の復活節前第4主日(四旬節第3主日)に演奏される曲。編成はアルト独唱とヴァイオリン・ヴィオラがそれぞれ2パート。それに通奏低音が加わる。曲はレシタチーヴォをはさんだ3曲からなり、全曲通しても十数分の曲。しかし、曲の規模に反して...
C・クライバー&バイエルン国立管弦楽団 ベートーヴェン交響曲第4番変ロ長調
4月そして新年度…リタイヤ組には新年度も無関係だが、気分だけでも世間について行こうと、フレッシュさを実感しそうなこの盤を取り出した。ベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調。カルロス・クライバー(1930-2004)指揮バイエルン国立管弦楽団による1982年5月2日のライヴ。このライヴはその少し前に亡くなったカール・ベーム( 1894-1981)の追悼コンサートして行われたもの。そして、この曲について語るとき必ず引き合いに出さ...
月があらたまって令和七年弥生四月。 しばらく前から花粉飛散、黄砂も到来、桜も開花して、ようやく春の三点セットが揃う時期になった。世間の浮き立つ気分に一緒に乗っかろうと、こんな盤を取り出した。ホアキン・トゥリーナ(1882-1949 写真下)の「幻想舞曲」。数年前に買い求めたアンセルメ・ボックス中の1枚。オケはもちろんスイスロマンド管弦楽団(OSR)。Eupopea Traditionセットの25枚目。1960年の録音。トゥリーナはア...
田邊雅啓2023年作サントス・エルナンデスモデルのギターを受け取ってから1年と4ヶ月が経過した。特に不具合や気になるところはなかったが、「1年経過したので様子をみましょう」ということになって少し前に田邊工房へドック入り。診断結果はもちろん問題なし。わずかに付いた表板の傷をきれいに除去してもらい帰還となった。帰宅してケースを開けると「よかったら使ってみて下さい」と書かれた田邊氏からのメモと一緒に弦が1セット...
スペイン伝統ギターの美と技がテーマとなる展示会「Encordadas Tokio 2025-Guitarra española artesanal」が2025年4月1日から10日まで、駐日スペイン大使館にて開催されるそうだ。アウラのHPを見て知った。スペイン・クラシックギターを称え、その普及を目指す野心的な文化プロジェクト。日本での開催は初めてで、スペインの豊かな文化遺産にスポットを当て、両国の文化的・商業的な結びつきを強めることを目的としているとのこと...
気付けば三月も残り数日。桜の便りもちらほら。そういえば今月はジャズの盤を取り上げてなかったと思い、この盤を取り出した。アニア・オデイ(1919-2006)の代表作「This is ANITA」。白人女性ヴォーカリストの中で人気の高かったアニタ・オデイがスタンダードを歌った盤。1955年モノラル録音。収録曲は以下の通り。1. ユーアー・ザ・トップ 2. ハニーサックル・ローズ 3. バークリー・スクウェアのナイチンゲール 4. フー・ケア...
ギター練習日々のルーチンでほぼ必ず弾くのがカルカッシの作品60「25の練習曲」だ。中上級向けの定番課題。きょうもその中からいくつか選んでさらったあと、25…で思い出し、こちらの25を取り出した。ウィーンのピアニストで教育者としても有名なハンス・カン( 1927-2005)の弾くブルクミュラー(1806-1874)「25の練習曲」。1982年のデジタル録音。日本の東芝EMIのスタジオで録られている。ブルクミュラーの「25の練習曲」とい...
週末土曜日。昼前から夕方まで野暮用外出。先日来の寒さもいえて、一気に気温も上昇。道中の車内ではエアコン・オン。ようやく春らしい陽気になった。夜更けて一服しつつ音盤棚を眺め、こんな盤を見つけて取り出した。70年代半ばに出ていた廉価盤Fontanaシリーズ中の1枚。CDにもなったようだが現在入手難の様子。「ドナウ川のさざなみ/楽しいワルツのしらべ」と邦題が付いていて、レハールとワルトトイフェル、それとイヴァノ...
きょう3月20日は「LPレコードの日」だそうだ。11月3日の文化の日が「レコードの日」というのは知っていたが、「LP…」があることは知らなかった。昭和26年(1951年)3月20日に日本初のLPレコードが日本コロムビアから「長時間レコード」の名前で発売されことによるらしいが、制定したのは日本コロンビア自身のようで、自ら宣言した記念日のようだ。その権威の程はともかく、日々愛好の対象をなっているLP盤には今更ながら感謝して...
先日聴いたバルビローリの巨人で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。ジョン・バルビローリ(1899-1970)とニューフィルハーモニア管弦楽団によるマーラー第6交響曲イ短調。1967年8月ロンドン・キングスウェイホールでのセッション録音。手持ちの盤は80年代初頭の再発盤LPで、R・シュトラウスのメタモルフォーゼンがカップリングされている。この時期のバルビローリのマーラーとしては同じNPOとの5番、ベルリンフィルとの9番...
先日の続きでバッハの平均律を同じアファナシエフの盤で聴く。先回はフラット5つの変ロ短調を選んだので、今夜はシャープ5つにしよう。やはり夜のしじまに似合うのはマイナーキーだろうと、第1巻の嬰ト短調BWV863が入っているディスクを取り出した。嬰ト短調 G#mこの曲は先回のBWV867ほど規模は大きくないが、やはり印象的で好ましい曲の一つだ。前奏曲は8分の6拍子の流れるような旋律が印象的だが、やはり単純な和声進行では終...
ようやく春めいてきたと思ったら、どうやらこの週末はまた冬の寒さとの予報。これで二週間後に桜開花とはにわかに信じがたいが、まあ思えば毎年のことのように思う。春は名のみの風の寒さや…まったくだ。 夜更けて暖を取りつつ、さて今夜の音盤はこれ。音盤棚の隅に隠れていたのを見つけて久しぶりに取り出した。サー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団によるマーラーの交響曲第1番ニ長調「巨人」。1957年録音。手持ちの盤...
三月も半ば。朝晩の空気の冷たさはあるが、日中はようやく春めいてきた。冬の間、冷え切ったままで出入りすることも少なかった道楽部屋の稼働時間が出てきた。さて、週半ばの水曜日。昼から机まわりの片付けをしながら、BGMにこの盤を取り出した。変ロ短調 Bbmバッハ平均律クラヴィーア曲集(WTC)第1巻。好んで聴くことが多いアファナシエフ(1947-)の演奏。手持ちの盤はコロンビア(DENON)の廉価盤シリーズで出たときのもの。...
BBCが関わったライヴ音源を集めた「ポートレイト・オブ・ア・レジェンド」シリーズ、その中のテンシュテットの4枚組セット。十数年前にタワーレコードで叩き売られていた際に買い求めた。HMVのサイトには「魂の巨匠テンシュテット再評価の機運を決定づけた壮絶ライヴ集完全限定盤」と、中々派手な宣伝文句が書かれていた。収録曲は以下の通り。いずれもオケは当時の手兵ロンドンフィル。ロイヤルフェスティバルホールでのライヴ録...
都内へ通勤していた10年間、仕事帰りに都内のクラシックギター専門店へしばしば立ち寄り、多くのギターに触れることが出来た。恵比寿のカリス(2020年閉店)、下北沢のフォルテ楽器、上野(入谷)のアウラ等、中でもアウラは勤務先からのアクセスが比較的よく、しばしばお邪魔した。 しかし仕事を辞めて田舎に蟄居してからはすっかりご無沙汰。新しい楽器への渇望が無くなったことも大きな理由だ。もはや手元には十分満足できる楽...
先回のヴァイオリン協奏曲に続けてバッハの協奏曲。きょうはこの盤を取り出した。グールドのピアノ、バーンスタイン指揮コロンビア交響楽団の伴奏によるバッハのピアノ(チェンバロ)協奏曲第1番ニ短調BWV1052。冒頭のシンコペーションを伴ったモチーフからして、バッハのチェンバロ協奏曲の中でも一頭抜きん出た名曲だ。 グールドとバーンスタインというと、例のブラームスの協奏曲での一件が有名だが、バーンスタインももちろ...
先週末の暖気流入から一転、関東地方はきのうから冬の寒さに戻り、南岸低気圧の通過で降雪となった。雪の予報だけでニュースとなり、数センチも降れば大騒ぎする様は、雪国の人たちからみると滑稽でしかないだろう。もっとも自堕落なリタイア高齢者の日々にはほとんど影響はなし。きょうも渋茶で一服しつつ音盤タイム。取り出したのはこの盤。諏訪内晶子(1972-)の弾き振りによるバッハ:ヴァイオリン協奏曲集。2006年録音。収録...
このところ時々聴いているワグナー。世の熱心なワグナーファンからみれば、子供じみたお遊びレベルの感慨を駄文に記すのは恥知らずにも程があるというものだが、まあ日々の道楽記録。きょう取り出した盤の備忘を記しておこう。カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニー(BPO)によるワグナー「ニーベルングの指環」の抜粋盤。手持ちの盤は十数年前に2枚組廉価盤で発売されたときのもので、1967~69年にかけて録音された指環四部作全...
長かった今回の寒波もようやく峠を越えた。冷え切った部屋でしばらくギターを弾く気分にもなれずにいたが、きょうは一転して暖かい一日となり、久しぶりにギターを取り出した。広げたのはこの楽譜だ。先回の記事に書いた武満徹のギター作品。その中でもっともよく知られた「ギターのための12の歌」。1970年代後半に編まれたこの曲集は、当時親しまれていたポピュラーソングを武満徹がこれ以上ないくらいロマンティックにアレンジし...
先日、コンサートで聴いた荘村清志。彼のギターを聴きながらふと思い出したのは武満徹のギター作品だ。デビューまもない荘村清志は武満徹の門を叩き、作品を依頼した。それが縁で以降の親交が続くことになった。きょうはその武満徹が残したギター作品を集めた一枚を取り出した。鈴木大介(1974-)が弾く武満徹「ギター作品集」。1996年フォンテック録音。手持ちの盤は2005年にミドルプライスで出た再発盤。以下の曲が収録されてい...
二月も下旬というのにこの寒さ。たしか去年の今頃は25度超えの夏日があってニュースになっていた記憶がある。今週後半には一転、春の陽気になるとのこと。陽光まぶしい日和が待ち遠しいところだ。 さて、三連休の最終日。昼過ぎからアンプの灯を入れ、好調のJBL L26 Decadeを鳴らそうかと思い、この盤を取り出した。リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」。ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による1957年の録...
笠井紀美子「Yellow Carcass In The Blue」
この時期としては異例の最強寒波。あと数日で峠を超すとの予報だが、きょうも寒い一日だった。 三連休中日の週末日曜。昼を少し過ぎてアンプの灯を入れ、きょうはジャズ。この盤を取り出した。笠井紀美子と峰厚介カルテットによるストレート・アヘッドなジャズアルバム。1971年7月、笠井紀美子27歳のときに当時の新興ジャズレーベル:スリー・ブラインド・マイス(TBM)に入れた録音。手持ちの盤は1979年に日本フォノグラムからミ...
少し前に聴いたコリン・デイヴィス&ACGOの「春の祭典」で思い出し、その後手持ちのハルサイをいくつか聴いた。その中の一枚。この盤の備忘を記しておく。イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971)のバレエ音楽「春の祭典」。クラウディオ・アバド(1933-2014)指揮ロンドン交響楽団による1975年の録音。手持ちの盤は同じコンビで録られたストラヴィンスキーの主要バレエ音楽を集めたLP3枚組のセット。80年代初頭に出ていたも...
先日来ちょこちょこ聴いているワグナー。きょうはふと思い出して、この盤を取り出した。グレン・グールド(1932-1982)によるワグナー。例のボックスセットから、後期ロマン派・重厚長大・ドイツの権化ともいうべきワグナー作品をグールド自身がピアノ用にアレンジして弾いている盤を取り出した。「マイスタージンガー前奏曲」、神々の黄昏から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」そして「ジークフリート牧歌」の3曲が収め...
昨年喜寿を迎えたギターリストの荘村清志。併せてデビュー55周年にもあたるという昨年から精力的に活躍している。先日、当地高崎へ来演するということで急遽チケットを取り、荘村清志の今を聴きに行ってきた。=======================高崎芸術劇場 大友直人 Presents T-Mastersシリーズvol.9荘村清志 ギター・リサイタル2025年2月16日(日)14:00~ 高崎芸術劇場・音楽ホール<曲目>作者不詳/ルネサンス...
久しぶりにバッハのカンタータを聴く。きょう2月16日日曜日は復活祭前第9主日(七旬節の主日)。この日のために作られたバッハのカンタータ第144番「おのがものを取りて行け」BWV144。例によってブリリアント版全集中の一枚。この曲はバッハのライプツィッヒ時代、1724年の作品で、以下の6曲から成る。第1曲 合唱『おのがものを取りて、行け』(Nimm, was dein ist, und gehe hin)第2曲 アリア『憤るなかれ、愛しきキリストよ』(...
少し前に聴いたショルティの「ラインの黄金」。ワグネリアンの世界には遠く及ばないが、ワグナーの管弦楽曲は時々聴きたくなる。手元には何枚かの盤があるが、きょうはぼくら世代には少々懐かしいこの盤を取り出した。ハインツ・レーグナーとベルリン放送交響楽団によるワグナー管弦楽曲集。1977-78年録音。手持ちの盤は、当時徳間音工がドイツ・シャルプラッテン・レーベル発売10周年としてミドルプライスでリリースした際に買い...
先週来の寒気団が抜け、寒さもようやくピークアウトかと思いきや、また寒波来襲の予報。まだ早春というにも早すぎるが、気分だけでも春を先取しようかと、きょうはこの盤を取り出した。コリン・デイヴィス(1927-2013)とアムステルダム(ロイヤル)コンセルトヘボウ管弦楽団(ACGO)によるストラヴィンスキー「春の祭典」。1976年録音。手持ちの盤は1978年LP初出時のもの。20年程前、例によって出張先大阪の名曲堂阪急東通り店で...
少し前に記事にしたシベリウスの抒情小品集で思い出し、きょうは北欧つながりのこの盤を取り出した。過去にも記事にしたことのある舘野泉(1936-)によるフィンランド・ピアノ小品集と題された一枚。1991年、舘野泉氏がまだ<左手のピアニスト>になる前、五十代の壮年期に録られたもの。彼の第二の故郷ともいえるフィンランドの作曲家による小品集。原盤はFINLANDIAレーベル。手持ちの盤はワーナークラシックレーベルの廉価盤シ...
久しぶりにエルナンデス・イ・アグアドの弦交換。前回交換したのはいつだったか忘れるほど久しぶり。ケースに入れたメモを見たら去年の6月だった。まあ、弾く頻度や時間からして、目につく傷みや気になるほどの音の劣化がなければいいか…というずぼらな管理状態。前回交換から半年以上経過しているし、今月末には例のmixi仲間の発表会で弾く予定もあるしなあ、ということでようやく交換と相成った。いわゆるクラシックギター用の弦...
先回の記事で取り上げたゲオルグ・ショルティ。70~80年代の名声に比して、手元に彼の音盤はほとんどない。雑誌の論評等で見聞きした彼のスタイルが自分には合わないだろうと決めつけていたからだろう。しかし、これだけはという思いあって当時手に入れた盤もある。ゲオルク・ショルティ(1912-1997)とウィーンフィルによるワグナーの楽劇「ニーベルンクの指輪」から、序夜を成す「ラインの黄金」のLPセット。社会人になってまも...
昨年12月に訪問した甲府のオーディオショップから持ち帰ったJBLのスピーカーL26_Decade。同時に手に入れたダイナコのA25XSを先に検分していたが、先日ようやく本命のL26を開梱した。ダイナコA25XSの音出しの際、手頃なスタンドがないなあと思っていたのだが、そういえばと思い出し、30年程前に使っていた木製スタンドを納戸から出してきた。当時ヤマハNS-690IIIを中古で買い求めた際に、知り合いの大工に頼んで作ってもらったもの...
月があらたまって令和七年如月。折から関東地方は寒波到来の予報。寒さの峠越えになってくれればいいが、どうだろう。 さて、2月最初の週末日曜。昼過ぎから散らかった部屋の片付け。BGM にと取り出したのはこの盤だ。ウラディミール・アシュケナージ(1937-)のピアノによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」。ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ交響楽団によるバック。1972年録音。手持ちの盤は発売当時のもので...
何度も書いたことだが、一昨年の年末に数年間使ったアキュフェーズのセパレートを手放した。そして同時に「終のアンプ」選びが始まり、80年代のマランツ、70年代のDENONセパレート、そしてマッキントッシュと彷徨。ひとまずマッキントッシュMA6200で一服していた。一方で、そもそもアキュフェーズの機能・性能に文句はなく、「何となく面白くない」という身勝手な理由だったことで、アキュフェーズには申し訳なく思っていた。そん...
日本在住のロシア人ピアニスト:イリーナ・メジューエワ(1975-)が弾くグリーグ作曲の抒情小曲集。日本コロンビアの廉価盤シリーズ:クレスト1000の一枚。かれこれ十数年前、まだ隣り町のタワーレコードが営業していた頃、給料日後の定期買い出しで手に入れた。夜更けに聴くピアノ曲として相応しいのはどんな曲だろう。例えばその名の通り、ショパンの夜想曲などは定番だろうが、それと並んでこの抒情小曲集もよい選択肢の一つだ...
D・ジンマン&チューリッヒ・トーンハレ管 ベートーヴェン交響曲第2番ニ長調
一月も下旬。本来ならもっとも寒さの厳しい時期のはずだが、このところ暖かい日が続いている。このまま2月になり、そして寒さもピークアウトするのだろうか。それはそれで少々呆気ない気もするが…。 さて、週明け月曜日。といっても完全リタイヤ組にはそれほどの意味もなく、いつも通りの一日。午前中、道楽部屋のクロゼット内を整理しながらの音盤タイム。取り出したのはこの盤。デイヴィッド・ジンマン(1936-)とチューリッヒ...
新年を迎えて、あれこれ今年一年の計画を立てようと思いつつ、結局、手付かずのまま一月も下旬となった。仕事と違って差し迫っていないのがいけないのか、そもそも根性なしなのか…まあ、その両方だろう。こんな風にいろいろと積み残したまま、あっという間に人生も終わるのだろうなと、最近つくづく実感する。 さて、気を取り直して…。一月最後の週末土曜日。午前中は道楽部屋のクロゼットを整理しながら、BGM代わりのこの盤をプ...
寒さも今がピーク。起床も遅くなり、ギター朝練開始時間も遅れ気味だ。何とか9時過ぎから始め、2時間程弾く。練習メニューは以前と変わらず、カルカッシ25の練習曲から何曲か選んでさらい、そのあと一昨年来弾いているアーネスト・シャンドの小品をいくつか、そしてバッハのBWV998 のプレリュード、ポンセの前奏曲ホ長調、ソルのマルボロ-変奏曲と弾き小休止。あとはその日の気分で、思いつくまま楽譜を広げて弾き散らす。まあ、...
エヴァ・リンド、ロベルト・シュトルツとのウィンナ・ワルツが続いたが、きょうもその路線。音盤棚を眺めていてこの盤が目にとまったので取り出した。ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーンフィルハーモニーによる「舞踏への勧誘~クナッパーツブッシュ名演集」と題された一枚。1957、1960年録音。手持ちの盤は2000年代初頭に出ていたDecca Best100という廉価盤シリーズのもの。収録曲は以下の通り。1. ブラームス:大学祝典序...
先回の記事でエヴァ・リンドの歌うウィンナワルツを聴き、きょうはそのとき一緒に思い出したこの盤を取り出した。ロベルト・シュトルツ(1880-1975)指揮によるウィンナワルツ集。オケはベルリン交響楽団とウィーン交響楽団が使われている。 十数年前に手に入れた日本コロンビア:クレストシリーズの2枚組廉価盤。1880年生まれのシュトルツはウィーンで学びオペレッタの作曲家としてキャリアを積んだ。作品はオペレッタのほか映...
正月気分もすっかり終わって日常回帰。これといって正月らしいイヴェントもなく終了。元旦恒例のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートもどこへやらの正月だった。実のところニューイヤーコンサートを近年まともに観ていない。映像もより美しくなり演出も華やか。まこと正月には相応しいのだろうが、昔と違ってこちら側の問題で、斜に構えているつもりはないが、何となく居心地がよくなくなってしまった。そうはいっても華やいだ...
ジョージ・セル&クリーヴランド管 ドヴォルザーク交響曲第7番ニ短調
年号しばりの「7」シリーズ。もう終わりにしようかと思ったのだが、音盤棚を見回していて、この盤と目が合ったので取り上げることにする。ジョージ・セル(1897-1970)と手兵クリーヴランド管弦楽団によるドヴォルザークの交響曲第7番ニ短調。1960年録音。手持ちの盤は10年程前にセルの録音が少しまとまってリリースされたときのもので、この2枚組のアルバムには7番の他、第8番、第9番「新世界から」、「モルダウ」と歌劇「売られ...
年末年始の休み、続く三連休も終わり、いよいよ今年も実質スタート。もっともリタイヤ爺のサンデー毎日には変化なし。いいのか悪いのか…。 さて、年号しばりもひとまず休止。きょうはジャズ。取り出したのはこの盤。ソニー・スティット(1924-1982)のアルバム「Tune-up!」。ソニー・スティットを知ったのはかれこれ二十数年前のこと。職場のジャズ好きオジサンから薦められて聴いてみたのがきっかけだった。ぼくがサックスに期待...
K・ベーム&BPO シューベルト交響曲第7番ハ長調「ザ・グレート」
三連休の中日。以前だったら成人の日は1月15日。ハッピーマンデーだか何だか知らないが、祝日がふらふら移動することには違和感をおぼえる。成人の日は15日。かつては共通一次やセンター試験、ラグビー日本一決定戦…まあ、ぶつぶつ言っても仕方ないけど。 さて、正月休みも終わって世間も平常運転。仕事もリタイヤし無為徒食となった身としても、気分だけは少しシャキッとさせて…しかし、やること変わらず音盤タイム。年号しばり...
この冬一番の寒波到来。これからのひと月程が寒さのピークだ。正月気分もすっかり抜け、世間並みの平常運転。年号しばりもひとまず終了しようと思ったが、何気なく音盤棚から取り出した盤を見ながらふと思い出した。取り出したのはこの盤。竹内まりや(1955-)のアルバム「REQUEST」。竹内まりや第7作目にあたるアルバム。1987年リリース。手持ちの盤は例によって二十年程前、リサイクルショップのジャンク箱からワンコインで救済...
年頭恒例の年号しばり。令和7年にちなむ第7番。先日のマタチッチのブルックナーで思い出した。この盤も聴かずにいられようか。オイゲン・ヨッフム(1902-1987)とアムステルダムコンセルヘボウ(現ロイヤルコンセルトヘボウ)管弦楽団によるブルックナーの第7交響曲。1986年9月昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ録音。20年程前、隣り町に当時あったタワーレコードのバーゲンで格安購入した。ヨッフムは60年代から80年代初頭にか...
令和7年にちなむ「7」しばり。きょうは音盤を離れ、こちらのセブンを取り上げる。2017年の年末から乗り始め、ちょうど7年経った車、フォルクスワーゲンVWゴルフ。初代から数えて7代目に当たることから通称ゴルフ7と呼ばれているモデル。2013年に出て、ぼくが買った2017年にマイナーチェンジを受けたことから、ゴルフ7.5と呼ぶ人もいる。初代ゴルフとデザイナー:ジウジアーロ数々の傑作工業デザインを生み出したジウジアーロ(1938...
令和7年にちなむ7番しばりの音盤タイム。きょうは年頭に相応しい稀有壮大なこの7番を取り出した。ロヴロ・フォン・マタチッチ(1899-1985)とチェコフィルハーモニー管弦楽団によるブルックナーの交響曲第7番ホ長調。この曲を聴こうとするとき、手元に何種類かある盤のうち、やはりこの盤に手がのびる。1967年録音。手持ちのLPは半世紀近く前の学生時代に、今はなき中古レコード店:ハンター数寄屋橋店で手に入れた。1971年の初出...
平穏な年明け。そして格別なことなく平常運転。早々に年明け最初の音盤タイムにイコか…というわけで、ここ何年かの恒例に従い年号しばり。令和7年の今年、最初の曲はこの第7番にした。19世紀前半の古典ギター期に活躍したフェルナンド・ソル作曲の幻想曲第7番作品30。ロシア出身のギタリスト:イリーナ・クリコヴァ(1982-)の弾いているナクソス盤。クリコヴァは十数年前にいくつかのコンクールで優勝して話題となり、ギター愛好...
あけましておめでとうございます。昨年同様、本年もぼちぼち、ほどほど、のらりくらりとやっていきます。引き続きアクセス・コメント・拍手・ランキングバナークリック等よろしくお願いいたします。富岡製糸場・絹産業遺産群の世界遺産指定、県宣伝部長「ぐんまちゃん」のゆるキャラ人気からすでに十年が経過。昨今はすっかり露出も減った。変わって目を惹くのはテレビバラエティ番組での北関東三県争い。同じ争いでも最下位を競う...
今年も残すところ僅かとなった。記事も単調となって久しい本ブログだが、もとより、何かネタを提供しようとか、こんな話がありました的な内容には無縁で、もっぱら日々の道楽記録日記。パッとしないこと甚だしいが、それでも一年間、大きなトラブルなく日々過ごせたことを喜びたい。 さて、年の終わりの恒例本年回顧。ブログタイトルになぞらえて<六弦><音曲><覗機関>のそれぞれについて簡単に備忘を記し、今年最後の更新と...
少し前に甲府のオーディオ店「スイングオーディオ」へ行ったことを記事にした際、以前から目を付けていたJBLのブックシェルフ型スピーカー L26_Decadeを持ち帰ったと書いた。実は戦利品はそれだけではなかった。JBLのL26_Decadeとほぼ同時代に比較的廉価なモデルとして人気を博したブックシェルフ型スピーカー、ダイナコDynacoのA-25XS。スイングオーディオのHPにかなり以前から出ていて、その渋い佇まいが気になっていた。訪問し...
淡々とした日々…ではあるが、さすがにつのる年末感。とはいえはメリー・クリスマスは無縁。そうだなぁ、地味に第九でも聴こうか…というわけで久しぶりに取り出した小澤征爾(1935-2024)指揮ニューフィルハーモニア管弦楽団(NPO)によるベートーヴェン交響曲第9番ニ短調。1974年2月録音。ジャケット帯には<燃える>小澤の第九と記されている。ひと時代、いやふた時代前の小澤の第九。以前にも書いたが、この盤には少々思い出が...
週明け月曜日…といっても「サンデー毎日」。無為徒食のリタイヤ爺には関係なし。いつも通りの一日だ。さて、このところチャイコフスキーやシベリウスの大曲が続いたので、きょうはクールダウン。渋いこの曲を取り出した。ブラームスのチェロソナタ集。ロストロポーヴィッチ(1927-2007)のチェロとルドルフ・ゼルキン(1903-1991)のピアノ。1982年録音。ロストロポーヴィッチはまぎれもなく20世紀最高のチェリストの一人だろう...
このところの寒さと遅い日の出のため起床時間も遅くなり、ギター朝練の開始も遅れがちだ。夏には朝8時過ぎには練習開始となったが、最近は10時近くになってようやく練習開始。切羽詰まった練習メニューに追われているわけではないが、何となく気合が入らない。そんな状況の中、少し前からさらっているのはこの曲だ。フェルナンド・ソル(1778-1839)作曲「マルボロ―の主題による序奏と変奏」作品28。広げた楽譜は中野二郎監修ソル...
先回のカラヤン&BPOのEMI盤チャイコフスキー第4で思い出し、きょうもぼくにとってチャイコフスキーと並ぶ冬の定番曲を聴くことにした。取り出しのはこの盤。ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)とフィルハーモニア管弦楽団(PO)によるシベリウス(1865-1957)の交響曲第2番ニ長調。1960年録音。実は手元にはこの録音のLP盤が3枚ある。いつの間にやら…まあ、音盤道楽あるあるだ。このうちぼくにとってのこの録音を印象付...
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当地関東地方は昨日から梅雨明けかと思うようなイキナリ猛暑日。今から暑気払いってどうよ…と思いながら音盤棚をサーチ。イタリア生まれのスペイン育ち…軽い味わいのこの盤を取り出した。ウラディミール・ホロヴィッツ(1903-1989)が弾くドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)のソナタ集。1964年の録音で、彼の盤歴あるいはスカルラッティの演奏を語るとき必ず登場する盤でもある。手持ちの盤は80年代初頭に買った国内LP盤。収...
このところ指の調子が悪く、あまりギターに触れていない。爪に木片を刺してしまったアクシデントは問題なく完治したが、残念ながら従来よりあるヘバーデン結節の症状が増悪中。当初気になっていた左手人差し指の関節痛は現在小康状態だが、これまで気にしていなかった右手の不具合、具体的には人差し指と薬指の変形がにわかに進んできた。特に薬指の変形が顕著。中指に向かって弧を描くように曲がり始めた。もちろん一晩明けて急に...
先回聴いたファリャ「三角帽子」で思い出し、きょうはファリャのピアノ作品を聴こうと、この盤を取り出した。スペインのピアニスト:ゴンザロ・ソリアーノが弾く「近代スペイン・ピアノ名曲集」を題された一枚。ジャケットに1966年と記されている60年代の国内盤(この録音の国内初出盤)で、当時東芝音楽工業から出ていたお馴染みの赤盤。例によって20年程前の大阪出張の際、梅田の中古レコード店で買い求めた。手持ちのスペイン物...
この時期に聴きたくなる音楽。何となく初夏の宵に聴きたくなるこの盤を取り出した。マヌエル・デ・ファリャのバレエ音楽「三角帽子」全曲。小澤征爾指揮ボストン交響楽団(BSO)による演奏。メゾソプラノとしてテレサ・ベルガンサが加わっている。1976年録音。手持ちの盤は十数年前に廉価盤で出た際に買い求めた。同じくファリャの「恋の魔術師」がカップリングされている(こちらはガルシア・ナバロ指揮ロンドン交響楽団)。「三...
戦後まもなく誕生した、おらが群馬の至宝:群馬交響楽団(群響:グンキョウ)が今年創立80年を迎えた。それを記念していくつかの企画が進行中。その一つとしてマーラーの大曲、交響曲第8番「千人の交響曲」が今秋11月29・30日の二日公演で取り上げられることになった。先日、チケット販売も始まり、さっそく手に入れた。1946年・昭和21年 第4回定期演奏会今でもこそ地方オーケストラは珍しくなく、そのレベルも高くなったが、昭和3...
先日の続きでマレイ・ペライアの弾くバッハ・パルティータのCDを取り出した。第2・3・4番が収録されている盤。2007年録音。全6曲あるバッハのパルティータのうちどれが一番好きかと問われたら、やはりこの第2番と答えるだろうか。無論それぞれに素晴らしく聴き飽きることがないが、とりわけこの第2番は素晴らしい。第1曲シンフォニアの冒頭ハ短調の和音。バッハ以降の時代にも幾多の名曲を生んだハ短調という調性と付点音符による...
このところ日中の気温高く、これからやってくる梅雨そしてその後に控える灼熱の夏を予感させる。ちょっと気が早いが、こちらも迎え撃つ準備。暑気払いの練習?かねて、こんな盤を取り出した。トゥリオ・セラフィン指揮ローマ歌劇場管弦楽団による「ロッシーニ序曲集」。1963年10月ローマRCAスタジオ録音。ディレクター:ハンス・ウェーバー。録音技師:ギュンター・ヘルマンス。DGスタッフもカラヤン&BPOによるセッションで多忙な...
昨日まで愚図ついた天気が回復し、一気に夏日に。幸い湿度低く不快感はなかったが、昼過ぎからはエアコンオンの一日となった。 さて、そんな暑さもあって、きょうはちょっとリラックス。こんな盤を取り出した。イリアーヌ・イリアスの「デサフィナード」。ジャズピアニストでありボーカリストでもある彼女だが、この盤はピアニストとしての彼女をフィーチャーしたもので、2002年アムステルダムでのライヴ録音。ジャケットに書かれ...
ここ数日、ピアノの音ばかり聴いていたこともあり、きょうはちょっと気分転換。音盤棚を眺め、久しぶりにこの盤を取り出した。五嶋みどり()が弾く「アンコール!ヴァイオリン愛奏曲集」と題された一枚。1992年、彼女が二十歳のときの録音。デビューから数年が経ち、すでに実力・名声とも第一級に達していた時期だ。このアルバムにはクライスラーやサラサーテをはじめ、ヴァイオリンのポピュラーな小品が並んでいて、二十歳の彼女...
この一週間、連日ブログ更新をしているからだろうか、ランキングバナーのクリック回数もコンスタントに入っているようで、ランキングサイトでの順位も安定して上位に付けている(つたない記事に応援をいただき感謝いたします)。日々の閲覧者数はカウンタ上の数字が正しいかどうか甚だ疑問ではあるが、おおよそ100~130IP。計算上は10人に一人程度がバナーをクリックしてくれている計算になる。願わくはこれが5人に一人くらいにな...
日々淡々と過ぎ、気付けば月があらたまって令和七年水無月・六月。今年もぼちぼち折り返しの時期。最近は早いなあとボヤくこともなくなった。いよいよ人生末期か…嗚呼。 さて、季節変われど道楽変わらず。きょうはジャズ。取り出したのはこの盤。あまりに有名なオスカー・ピーターソン・トリオの名盤。オスカー・ピーターソンのピアノ、レイ・ブラウンのベース、エド・シグベンのドラムス。オスカー・ピーターソン・トリオ全盛期1...
バッハ弾きとして評価の高いピアニストの一人アンジェラ・ヒューイット。この5月末から一週間ほどの日程で来日中だ。東京・京都・横浜でのリサイタルに先立ち、当地へも来演と聞き、足を運ぶことにした。バッハの鍵盤音楽に初めて触れたのは半世紀前の学生時代。当時話題となっていたリヒテルの平均律を聴いたのが最初だった。しかしその後、熱心にバッハを追いかけることもなく過ぎ、ようやくパルティータやフランス組曲、イギリ...
春から初夏のこの時期に聴きたくなる曲。ベートーヴェン交響曲第6番ヘ長調「田園」、ベルリオーズ 幻想交響曲、ブラームス交響曲第2番ニ長調…と聴いてきたところでもう一曲。外せないこの曲を取り出した。メンデルスゾーン交響曲第3番イ短調「スコットランド」。ペーター・マーク指揮ロンドン交響楽団による1960年の録音。手持ちの盤は80年代初頭にミドルプライスで出ていたときのもの。同じくメンデルスゾーンの序曲「フィンガル...
先日の記事に書いたフェルナンド・ソルの作品35の続きを少々。2巻24曲からなるこの作品35の練習曲集はソル自身が副題として「とてもやさしい」と付しているように、彼の練習曲の中では比較的やさしい部類に入る。。ソルの練習曲集としてはOp.6、Op.29、Op.31、Op.35、Op.60があり、おおむねOp.60~Op.35~Op.31~Op.6という順番で難易度が高い。その中にあって作品35は初級から中級に差し掛かるあたりでさらうことになる。ぼくがク...
この時期に聴きたくなる楽曲。先日のバーンスタイン,、ヴァントのブラームス第2で思い出し、きょうこの盤を取り出した。カラヤン(1908-1989)とベルリンフィルによるブラームス。1960年代ベルリンイエスキリスト教会でのセッション録音。手持の盤は一連のブラームス交響曲録音を集めたボックスセットの初出盤。解説書には昭和45年(1970年)発売・定価6,000円と記されている。高校入学当時のぼくにはまだ縁のなかっ豪華カートン...
この時期に聴きたくなる楽曲。ブラームスの交響曲第2番ニ長調。先日聴いたバーンスタイン&VPO盤に続き、きょうはこの盤を取り出した。ギュンター・ヴァント(1912-2002)指揮北ドイツ放送(NDR)交響楽団(現NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)によるブラームス交響曲第2番ニ長調。1996年7月NDRの本拠地ハンブルグ・ムジークハレでのライヴ録音。手持ちの盤は同コンビによる全集中の一枚。ディスクをプレイヤーにセットし、ア...
うっかりミスで負った爪のケガはその後順調に回復。数日後にはほとんど気にならなくなった。写真のように青線で示した場所に袋に入っている木片が刺さっていたのだが、抜き取ったあとは痛みも程なくなくなった。爪も少し伸びてきてギターが弾ける状態になったので一週間ぶりに練習開始。いつくかあるソルの練習曲作品から作品35の2巻目(楽譜のアーカイブはこちら)を広げて気ままに弾き散らかした。フェルナンド・ソル(1778-183...
少し前に聴いたクリュイタンス&BPOによる田園交響曲。初夏のこの時期に相応しいなあと改めて感じ、ならば「もう一つの田園」も聴こうかと、この盤を取り出した。ブラームスの交響曲第2番ニ長調。1877年夏、オーストリアの保養地ペルチャッハに滞在して作られ、全編を通して流れる明るく穏やかな曲想からブラームスの田園交響曲とも称される。取り出したのはレナード・バーンスタイン(1918-1990)とウィーンフィルによる80年代初...
先日の日曜日、ちょっとした怪我を負った。宅内での軽作業中に右手中指の爪に木片を突き刺してしまったのだ。痛み程々で出血はなかったが、爪を通して長さ1センチ程の黒い木片が刺さっている光景に思わず、えっ!と声を上げた。 我が黄金の右手もこれまでか…と思いながら休日診療所へゴー。外科担当医が「麻酔しないで取りますね」とひと言。何秒間かぐっと堪えていると、「取れましたよ」で一件落着(フ~ッ)となった。 翌日以...
この時期に聴きたくなる曲の一つ、ベルリオーズの幻想交響曲。先日来、アルヘンタ盤、クリュイタンス盤と聴き、勢い止まらず、きょうはこちらの盤を取り出した。ポール・パレー(1886-1979)指揮デトロイト交響楽団によるベルリオーズ「幻想交響曲」。1959年・昭和34年の録音。RCAのリビングステレオと並んでLP初期から名をはせていた米マーキュリー社による<リビング・プレゼンス>シリーズ中の一枚。手持ちの盤は20年程前に廉...
週半ばの木曜日。午前中はびっちりギターの練習。昼過ぎはダラダラを過ごしながらの音盤タイム。きょうはギター。この盤を取り出した。若き日のデイヴィッド・ラッセル(1953-)とラファエラ・スミッツ(1957-)によるフェルナンド・ソル( 1778-1839)の二重奏曲集。この盤のライナーノーツには記載がなかったが、スミッツのサイトによれば録音は1981年のようだ。手持ちの盤は例によって大阪出張の際、梅田の中古レコード店で...
先日記事にした神尾真由子が弾くチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲。音盤棚の一角にはこの曲の盤が何枚かまとまっている。あらためてみると、中にはまだ針を通してない盤もあって、きょうはその中からこの盤を取り出した。イツァーク・パールマン(1945-)とユージン・オーマンディ(1899-1985)によるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調。1978年録音。手持ちの盤は当時の国内初出LP。例によって大阪出張の際、梅田...
ダラダラとした日常。午前中は家内雑事。昼過ぎに音盤棚を整理をしながら、少し前にハスキルとマルケヴィッチによるモーツァルトを聴いてから気になっていたこの盤を取り出した。スロバキア出身のピアニスト:ペーター・トペルツェル(1944-2010)によるモーツァルト。名作の誉れ高い二つの短調作品、第20番ニ短調と第24番ハ短調のピアノ協奏曲を収めた一枚。ラディスラフ・スロヴァーク指揮スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽...
手持ちのギター田邊雅啓氏製作ロマニリョスモデルを手に入れてからちょうど20年が経った。本ブログ開設以来、度々登場しているギターだが、二十歳の記念に一項を設けておこう。田邊雅啓氏(1974-)は現在栃木県足利市で伝統的手法にこだわったギター製作を続けている。大学を出てから長野県上田の石井栄ギター工房で修行ののち独立。2001年から故郷の足利に工房を開いて製作を始めた。たまたまその頃、久しく中断していたギター演...
週半ばの水曜日。さて、きょうの音盤。イングリッド・ディングフェルダーという女性フルート奏者によるホスマイスターのフルート協奏曲ト長調。テレマンのフルートと弦楽合奏のための組曲イ短調とのカプリング。ローレンス・レナード指揮イギリス室内管弦楽団がバックと務める。録音は1976年。手持ちの盤はビクター音楽産業から1979年で出た国内初出盤。先回のトペルツェルの盤同様、だいぶ前にネットで激安箱買いした数百枚の中に...
先日の記事に書いた村田夏帆。彼女がヴァイオリンを手にするきっかけとなったのが、三歳のときに観た神尾真由子のドキュメンタリだったそうで、村田夏帆は現在もその神尾真由子の師事しているようだ。そんな話で思い出し、きょうはこの盤を取り出した。2007年チャイコフスキーコンクールの覇者:神尾真由子(1987-)が弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調。プロコフィエフの2番の協奏曲がカップリングされていて、ク...
本ブログでも時折り登場する群馬交響楽団。終戦の年、1945年・昭和20年の11月に市民オーケストラとして創設され、翌年には群馬フィルハーモニーオーケストラ、1963年・昭和38年には財団法人群馬交響楽団となった。日本の地方オーケストラの草分けとして、その存在と歴史は郷土の誇りだ。そんな「おらが群馬の至宝」群馬交響楽団の活動の一つに教育プログラムがある。終戦のわずか2年後に始まった県内の小中学生を対象にした移動音...
このところ続いているアナログ盤の在庫確認。きょう取り出したのはこの盤。ヨーゼフ・カイルベルト(1908-1968)とバンベルク交響楽団による<プラハのモーツァルト>と題された一枚。この盤のことは、だいぶ以前に例の本で知った。カラヤンと同い年だったカイルベルトが手兵のバンベルク響を振ってモーツァルトと深い縁のあった街プラハにちなんだ曲を演奏している。バンベルクのオケもまたプラハに縁のある楽団。チェコで創設さ...
レコードプレイヤーがメンテナンスから戻って以来、もっぱらレコードばかり聴いている。ジャンル、録音の良し悪し…そんなの関係ねえ!と言いつつ、きょう取り出したのはこの盤だ。前橋汀子(1943-)の弾くチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調。スイス在住だった晩年のヨーゼフ・シゲティ(1892-1973)に師事した前橋汀子。この盤はそのスイスでアナログ盤最終期に近い1984年に録音された。クリストフ・エッシェンバッハ...
月があらたまって令和六年水無月六月。変わらず巡る季節のうつろい。このところ気温も湿度もじわじわ上昇。あと二週間もすれば梅雨入りだ。週末日曜日。終日降ったりやんだり。昼前に野暮用少々。昼過ぎはダラダラと過ごしつつ、アンプの灯を入れ音盤タイム。久しぶりにこの盤を取り出した。クララ・ハスキル(1895-1960)とイーゴリ・マルケヴィッチ(1912-1983)指揮ラムルー管弦楽団によるモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ...
現在使っているレコードプレイヤーはCEC社製ST930というモデル。80年代終わりに発売されたモデルながら、細々と2000年頃まで生産された。ぼくが買ったのが1996年だから、かれこれ30年近くなる。このST930が届いて最初に聴いたとき、そのSN比の良さと瑞々しく解像度の高い音色に驚いたものだ。これといって不具合もなかったが、前回メンテナンスしてから10年経過したことから、予防保全の意味でひと通り点検してもらうことにした。...
気付けば五月も今週で終わり。 きょうもいつもながらの怠惰かつ呑気な一日。日々仕事と格闘していた過去が嘘のようだ。 さて、きょうも日暮れて…チョイ渋のこんな盤を取り出した。ユーディ・メニューイン(1916-1999)が弾くブラームスのヴァイオリンソナタ集。ピアノはメニューインの義兄にあたるルイス・ケントナー(1905-1987)。1956~57年録音。手持ちの盤は70年代にセラフィムレーベルとして出ていた廉価盤で、緑色のジャ...
人気のギタリスト:ティボー・ガルシアが来演するとのことで先週末、久しぶりに地元群馬交響楽団(群響:グンキョウ)の定期演奏会へ脚を運んだ。=======================山本菜摘/委嘱作品「UTAGE~宴~」ロドリーゴ/アランフェス協奏曲*ファリャ/バレエ音楽「恋は魔術師」**芥川也寸志/交響曲 第1番ギター:ティボー・ガルシア*メゾソプラノ:加藤のぞみ**指揮:原田慶太楼 管弦楽:群馬交響楽団2024...
ちょっと必要あってマンドリンの音盤をサーチ。棚の端っこに何枚かある中からこの盤を取り出した。手持ちのマンドリンを含むアンサンブルの盤。手前3枚が竹内郁子の盤。竹内郁子(1931-)を中心としたマンドリンアンサンブルを収めた一枚。「イーグルレコード」レーベル(音研企画株式会社)で出た盤だが、おそらく自主制作盤に近く、一般市販された盤ではないようだ。録音データは示されていないが、高橋功氏によるライナーノー...
気付けば五月も下旬。梅雨入りはまだ先だろうが、このところじわじわと湿度感が上がってきた。今年もエアコンの季節到来だ。さて週半ばの木曜日。きょうはジャズ。こんな盤を取り出した。ジャズ・ベースの巨人:ロン・カーター(1937-)の、その名も「The Man with the Bass」という1986年発売の一枚。手持ちの盤は発売当時のもので3,200円の表記がある。1986年といえばレコードからCDへの移行真っ最中だったが、新譜CDはまだまだ...
今週末の5月25日土曜日、久しぶりに地元群馬交響楽団(群響:グンキョウ)の定期演奏会へ行く予定だ。人気のギタリスト:ティボー・ガルシアが来演し、アランフェス協奏曲を演奏することになってる。ギター弾きとしては長年に渡って聴き馴染んだ曲だが、時にはあらためて聴きたくなる。そんなこともあって、きょうは音盤棚のギターコーナーからこの盤を取り出した。スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)の「アラン...
アンプが入れ替わり、プレーヤーもメンテナンスから戻ってきて、このところレコードに針を下す時間が増えた。きょうも音盤棚を見回し、この盤を取り出した。ぼくら以上のオールドファンには懐かしいジャケット。1970年前後にコロンビアから出た廉価盤シリーズの一枚。だいぶ以前に一度記事にしたことがある。収録曲はモーツァルトの交響曲第40番ト短調と35番ニ長調「ハフナー」。この盤以外にはまったく聞いたことのないジャン=ル...
週末金曜日。このところのルーチンで午前中はギターの練習。午後はダラダラ、ウダウダと音盤棚の整理。棚の一角にこんな盤を見つけて取り出した。日本におけるラテン音楽の先駆者といえる「見砂直照と東京キューバン・ボーイズ」による「DYNAMIC LATIN」と題された一枚。20年近く前、例によってリサイクルショップのジャンク箱から金100円也で救済してきた。1971年発売。当時のオーディオ界で最先端だった4チャンネル仕様の盤で、...
週半ばの水曜日。午前中2時間ほどギターの練習。午後は野暮用一つ二つ。いつものルーチン。夜半前になってアンプの灯を入れ、この盤を取り出した。バッハのパルティータBWV825~830。ウラディーミル・フェルツマン(1952-)による演奏。パルティータ全6曲に加え、2声のインヴェンションBWV772~786も収録されている。1999年モスクワ録音で2005年にカメラータトウキョウから発売された。当時、バッハのパルティータをあれこれ聴...
少し前のこと、ある方から非公開コメントがあった。「ある音盤のついての与太さんの記事が、一字一句違わず数百文字に渡って記載されているブログがあった」とのこと。事の次第は伏せておくが、あまり気持ちのよいものではない。実は過去にも同じようなことを経験している。そもそも本ブログの道楽与太話など、自分でいうのもナンだがロクなものではない。それをコピペしてどうなるものかという感じがするのだが…。 さて、それは...