アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
つい10年ほど前までは、コンピュータ囲碁ソフトが囲碁の有段者に打ち勝つということが、まだ珍しく、それだけで新聞記事となっていた。今や、人間がAi に勝つことは…
トランプ氏は、来年1月に大統領に就任の予定である。それに向けて着々と準備を続けている。そのうちの一つ「就任初日にメキシコとカナダの輸入品に25%の関税を課す」…
今日、メリー・ホプキンが歌った『悲しき天使(Those Were the Days)』(1969)が思い出されてきた。この歌詞は、"Once upon a t…
『枕草子』の表現技法に類聚(るいじゅう)的表現というのがある。これを端的に言うと「類似のものをあつめる」表現方法を言い、たとえば「うつくしきもの」に代表される…
季節は少しずつ冬へ。この季節になると、歌舞伎顔見世の「まねき」看板が出たり、テレビCM には鍋物の広告が増えたりする。暑い時期にはごちそうのイメージがないが、…
地域によって人の気質が違うらしい。例えば、肥後「もっこす」や土佐「いごっそう」津軽「じょっぱり」などの言葉がある。これらは、微妙には違うが、いずれ違わぬ頑固者…
動物は喋るわけでもないのに「オオカミのようにずる賢い」と表現されることがあり、キツネもズル賢い存在のように言われる。キツネとタヌキは両者ともに人を化かす存在で…
「針供養」なるものがある。これは、これまで世話になった針に感謝し、その供養をするというもの。針仕事で使った針が、過酷な仕事で折れ曲がったり使えなくなった針をい…
「デマ」という言葉は、立派な外来語。これはドイツ語のデマゴギー(Demagogie) が語源。決して「出まかせ」を短縮した言葉ではない。意味としては、いいかげ…
日本で開催される絵画展で一番人気は、何といっても印象派展。モネやルノワールの展覧会は、たいてい多くの人で賑わう。印象派絵画の特徴としては「自然の光と色の”印象…
アメリカのA・ビアスの著書『悪魔の辞典』は「悪魔」と冠する如く、言葉の解釈は、悪魔的と言うより独善的でシニカル。そのA・ビアスの言葉に、「もし、人が、”オレの…
クジラが歌を歌うというのはよく知られている話。特に、ザトウクジラが歌う歌は、はっきりとした歌声で、人間の耳にも良く聞こえるという。クジラには、それぞれ個性的な…
兵庫県知事選挙は県議会で不信任案可決により失職となった斎藤元彦氏の当選が確定した。メディアによって大きく報道されたことが手伝ってか、一地方の知事選挙ながら、全…
ルイス・キャロルが書いた『不思議の国のアリス』は、アリスが「ウサギの穴」から、不思議の国へ入っていくところから始まる。そして、そこでさまざまな奇々怪界なものと…
自信家というのは非常に扱いにくい。高慢でもあり、何事でも高飛車に出てくる。間違いを指摘しても非は認めず、もみ消してしまうことも平気で行なう。中国の戦国時代の書…
フランス映画の一つの黄金期は、1960年代のヌーヴェルヴァーグ(Nouvelle Vague)と呼ばれる潮流が起こった時代。Nouvelleは新しい。 Vag…
気象庁が、この冬は寒くなるという予報を9月に出したが、今年は10月になっても暑さが残り、富士山の初冠雪も記録的な遅さでもあった。こんな状態から一気に寒くなるの…
アメリカ大統領として、トランプ氏が返り咲くことになった。他国の多くの人は、トランプ氏復帰を歓迎するより敬遠する心理が働くようだ。この心理は、トランプ氏が何者か…
一般的に「ハット・トリック」という言葉を耳にするのは、サッカーの試合。ピッチに立つ選手が一人で1試合に3点を入れた時に使われる用語。なぜ、この言葉が使われるよ…
『スター・ウォーズ(STAR WARS)』シリーズの最新作「スケルトン・クリュー(Skeleton crew)」がいよいよ12月4日、日米同時開催をしてスター…
「大道(だいどう)廃(すた)れて仁義有り」という故事がある。この言葉は中国の書『老子』の第18章に、この記述を見ることができる。これを書いたのは老子。紀元前6…
アメリカの金融情報機関のブルームバーグ(Bloomberg) 通信は「ビリオネア指数」なるものを掲載している。アメリカ大統領選挙でトランプ氏の勝利によって、世…
映画館での興行収入の推移を調査すると、ここ何年、洋画より邦画の興行収入が多いという。かつては明らかに洋画の方が観客動員数など、全てにわたって優っていたのに、今…
映画館での興行収入の推移を調査すると、ここ何年、洋画より邦画の興行収入が多いという。かつては明らかに洋画の方が観客動員数など、全てにわたって優っていたのに、今…
衆議院の解散に関して、何らかの名称がついていることが多い。たとえば「バカヤロー解散」。これは、吉田茂首相が解散時にボソッと小声で言ったことが話題となり、この時…
「控えめに見せて、実は傲慢」往々にして、それに気づかず、その手に乗ってしまうことがある。太閤秀吉のもとに御伽衆(おとぎしゅう)として仕えた曽呂利 新左衛門(そ…
これまでの人類の発明によって人は豊かに生きることができている。発明がなかったなら、いまだに石器時代だったかもしれない。そんな発明で有名だったのは落語家でコメデ…
今日、カーペンターズ (Carpenters) が1975年にリリースした "Only Yesterday" を聴いていた。ヴォーカルのカレンは1983年に3…
先日のネット・ニュースに、新生児取り違え事件の記事が出ていた。その事件に巻き込まれたのは、現在66歳のE氏。「幼少期からずっと『家族の中で私だけ異質な存在だ』…
街を歩いていると、酵母にモーツアルトを聴かせて発酵させたパンというものやら、クラシック音楽を聴かせてモルトしたお酒や味噌という触れ込みのものが並んでいる。耳を…
「重要な問題ほど全会一致で決定してはいけない」これは未来学者であるピーター・ドラッカー博士が提唱する一つ。とかく、我らが日本社会は、全会一致になりがちな傾向が…
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アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
心の中にあることを言わないで溜めておくのは精神衛生上良くない。『徒然草』十九段に「おぼしき事言わぬは、腹ふくるるわざなり」と出てくる。著者・吉田兼好の時代には…
「もったいない」という言葉がある。漢字で表すと「勿体無い」となるが、この「勿体」という言葉はもともとは仏教用語で、「本来のあるべき姿」を意味する言葉。「もった…
芥川賞は、今はそれほど大きな話題とならないが、1969年の受賞作・庄司薫『赤頭布ちゃん気をつけて』は、大きな反響があった。この小説は、大学紛争のため東大の入試…
「ここがロードスなり、ここで跳べ」という言葉がある。これは、イソップの寓話に出てくる話。あるホラ吹きの男がいて「オレは、(ギリシャの)ロードス(島)にいた頃、…
いつの頃からか、スポーツニュースが始まると大谷選手の活躍から放映される。メジャーの選手とも伍して戦える日本の選手がいることが素直に誇らしく思える。もう、メジャ…
「不如意」という言葉がある。これは、漢文のように返り点をつけて読み下すと「意の如くなら不(ず)」となり、これを簡単に表現すれば「思い通りにならない」。この「不…
今年のカンヌ映画祭、最高賞のパルム・ドールは、イランの映画監督ジャファール・パナヒ氏の"Un Simple Accident" が受賞して閉幕した。世界には、…
「何もなければ、また来週」先週、わが外国語スクールの生徒さんが帰り際に外国人講師に発した言葉。言われた時には、その講師は真意が良くわからなかったが、すぐに納得…
時々話題になるものに学歴詐称がある。こと選挙になると、その時に提出した学歴に偽りがあると、当選しても無効となる。何人かの国会議員としての当選者が職を追われたの…
近未来を扱った映画の中でアンドロイドに向かって"Are you Real (human being) ?" と訊くシーンがある。本物の人間か、それともアンドロ…
このたび、肺炎のため10日間の休筆を行い、その間、皆様の応援がありましたことに感謝したいと思います。だけども、まだ快癒とまでは行っていなく、いまだにモヤモヤと…
クルマを車検に出した。いつもお願いする自動車整備工場は、いかにも車好きのメンバーで構成されている。車検が通るまでの間、いつも代車を用意してくれるが、そこの整備…
先日の日曜日、近所散策をしていると、向かいからくるTシャツ姿の男性の顔に見覚えがある。誰だっけ? 最近、半ボケのせいか思い出せない。と、そばを歩いていた若い男…
最近、Facebook の友人申請があり、「おっ、昔馴染みだ」と思って開いてみると、最終投稿が10年前というのがあった。こんな調子だとすると、本人死亡のままF…
映画などのワンシーンに出てくるチョッとしたものが多くを語っている場合がある。先日観た映画『PERFECT DAYS』(2023年) にそんなシーンが出てくる。…
先日のMLB (メジャーリーグ) のドジャース対パドレスの試合があった。ここで行なわれたのはデッドボールの応酬。そこではパドレスの投手から、大谷選手が100マ…
ここしばらく書いてきたK書店のことは、実は、わが記憶の中からすっかり消え去っていた。それを突然、思い起こしたのは一つの映画案内からだった。すなわち、先日、偶然…
さあ、どうする? (昨日のブログからの続き)K書店で働かないかという社長の言葉。当時の当方からすれば、決して悪い選択肢ではなかった。いつかは、物書きの一角に収…
肺炎からの完全な回復はまだですが、少しずつ日常に向かっているところです。今日からは休筆前に時を戻して、ブログを投稿したく思います。休筆前の6月7日に投稿した「…
思いを寄せている人に、「あなたのことは忘れました」と言われるとショックだろう。ところが、これを逆手に取ることによって、かえって想いの深さを表現する場合もある。…
『奇貨居(きかおく)べし』という言葉がある。「奇貨」とは、めずらしい貨幣のことで、これをとって置いておけば、値打ちが上がり大変なものとなるという意味。この言葉…
日本のプロ野球の優勝チームは、健闘を讃えて”ビールかけ”を催すが、アメリカのメジャーリーガーたちは、ビールではなくシャンパン。すなわち、"シャンパン・ファイト…
アフリカのタンザニアで1936年に撮られた写真には、奇妙な二人が写っている。これは、この地方に古くから伝わる呪術師。今でもタンガニーカと呼ばれる地域では様々な…
新紙幣がスタートした。20年ぶりとなる新紙幣。今日、銀行で預金を引き出すと全て新紙幣になっているのに驚いた。それで当然なのだが、こうやって少しずつ変えられてい…
オーロラや流星群など、自然が織りなす現象と都会とは相容れないところがある。自然現象を見たければ、極地の大平原に限るが、都会にあるビル群と自然とがタッグを組んで…
「洛陽(らくよう)の紙価を高める」という表現がある。これは、ベストセラーの本になることを婉曲的に表現する言葉。この語源となったのは、中国、魏蜀呉が擡頭していた…
「あべこべ」という意味をあらわす英単語に"topsy-turvydom" というのがある。明治時代になって日本を訪れたアメリカ人は、よくまあ、これだけ逆なもの…
初代・引田天功氏は、水中や爆発などの極限状態から脱出するというマジックで知られ、1970年代に命からがら「脱出」するといったパーフォーマンスで人気をさらった。…
梅雨の雨のことを五月雨(さみだれ)と呼ぶ。特に、静々と屋根を濡らすような雨のことをこう表現するようだ。今日も、五月雨の一日。こんな日は、ちょっと足を伸ばして海…
イタリアの映画監督フェリーニは、数ある映画監督の中でも、かなり特異な人物。その言動に含蓄があり、ふんだんに哲学的断片を感じさせる人物でもある。そんな彼の代表的…
"Longevity" なる単語がある。これは日本語にすると不老長寿の意味となる。この"Longevity" の名を冠した企業が誕生したりと、世のキーワードの…
白眼視という表現がある。これは、無視したり、冷たい視線を投げかけることを言う。逆に、愛想よく迎えることを青眼視と呼ぶ。この「白眼」「青眼」という表現は、中国の…
パリ・オリンピックが近づいてきた。フランスは長い歴史がある国だが、大きな出来事として挙げられるのに紀元800年のシャルルマーニュ(シャルル大帝)の西ローマ皇帝…
ビールの季節になってきた。果たしてビールはいつ頃から作られているのか?それを探れば、いわゆるメソポタミア時代まで遡(さかのぼ)ってしまうようだ。ハンムラビ法典…
「如何に生きるか?」その処世術を語るものとして残されたものに『徳川家康遺訓』なるものがある。これは江戸幕府を作った徳川家康が残したもの。遺訓とするには短いが、…
今、世界で一番ホットな女性シンガーと言えば、テイラー・スウィフト。先日、テイラーのロンドン公演が行なわれ、ウィリアム皇太子がジョージ王子、シャーロット王女とと…
フクロウに宛てられる漢字は「梟(フクロウ)」目を真ん丸にして、木の枝に止まっている姿は何とも愛嬌がある。ちょっと眠そうにも見える。その姿が幸せそうに見えるとこ…
「猫も杓子(しゃくし)も」という表現がある。この意味は「誰も彼もみんな」という意味で使われ、用法としては「猫も杓子もスマホを使う時代」のような表現をする。どう…
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」これは、江戸時代の俳人・山口素堂が詠んだ句。ホトトギスは、渡り鳥として、5月半ばに飛来して、夏の間、山林で繁殖して、また、東南…