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  • ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』

    ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』

    ☆『夢みる教養』(小平麻衣子・著、河出書房新社・2016年)☆サブタイトルは「文系女性のための知的生き方史」ここでいう「文系」とは文学をメインとしながらも哲学、史学、教育学、心理学などを含む人文科学に加えて社会科学も一応念頭に置かれているようだ。しかし、実際に本書で論じられているのは、大学に設置された学部学科でいえば文学部国文学科(近年は日本文学科などと称されることも多いが(※))をメインとした「人文知」の領域と捉えて、ひとまずさしつかえないないだろう。※偶然にも本日(2024/03/20)天皇皇后両陛下の長女である愛子さまが学習院大学文学部日本語日本文学科を卒業されたという。また「のための」と書かれていることから、いわゆるハウツー本と勘違いされる可能性もなきにしもあらずだが(失礼を承知で言えば、そんな輩...ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』

  • 未来を変えるピンクの世界 女児向け玩具のSTEM化事情―『女の子は本当にピンクが好きなのか』

    未来を変えるピンクの世界 女児向け玩具のSTEM化事情―『女の子は本当にピンクが好きなのか』

    ☆『女の子は本当にピンクが好きなのか』(堀越英美・著、河出文庫、2019年)☆今年もひな祭りを迎える時期になった。ひな祭りは言うまでもなく女の子の健やかな成長を願う祝いごとである。ところで、ひな祭りと聞いて思い浮かべる色は何色だろうか。日本人ならばピンク(桃色)をイメージする人が多いように思う。ひな祭りは「桃の節句」とも言われるように、桃が薄桃色の花をつける季節と近いこともあるのだろうが、それ以上に「女の子=ピンク」という強固な等式ができあがってしまっているのではないだろうか。ところが、女の子ならばピンクが好きにちがいないという思い(思い込み)は、必ずしも大人社会がつくり出したものであるとは限らないという。洋の東西を問わず、多くの女児は3~4歳になるとピンクに執着しはじめ、ピンクに囲まれた生活を送るように...未来を変えるピンクの世界女児向け玩具のSTEM化事情―『女の子は本当にピンクが好きなのか』

  • 天文学者からの人生の応援歌―『天文学者は星を観ない』

    天文学者からの人生の応援歌―『天文学者は星を観ない』

    ☆『天文学者は星を観ない』(シム・チェギョン・著、オ・ヨンア・訳、亜紀書房、2022年)☆昨年夏頃だったか、たまたまツイッターで知って、アマゾンマーケットプレイスで買った本。天文学者は星を観るのが仕事でしょ、と思っている世間の常識をひっくり返すようなタイトルにひかれた。その後、なぜかツンドク状態だったのだが、こんなにおもしろい本だったとは!この本は、帯にも書かれているように「日々の仕事や生活に立ち向かう人たちへ贈る応援歌」だ。それも哲学者や作家、エッセイストなどではなく、天文学者からの人生の応援歌。いやいや、著者のシム・チェギョンさんは天文学者にして立派なエッセイストだ。元はウェブに連載されたエッセイだという。訳者の「あとがき」によると、2021年2月に刊行されるとすぐにベストセラーとなり、宇宙や天文学に...天文学者からの人生の応援歌―『天文学者は星を観ない』

  • 古(いにしえ)の星空に想いをはせる―『古天文学の散歩道』

    古(いにしえ)の星空に想いをはせる―『古天文学の散歩道』

    ☆『古天文学の散歩道』(斉藤国治・著、恒星社厚生閣、1992年)☆斉藤国治さんの『星の古記録』(岩波新書、1982年)を読み、その感想をこの拙いブログに書いてからすでに12年。ちょうど十二支が一巡した今年、その続編とも言える本書『古天文学の散歩道』を読み終えた。前著と同様、さまざまな史料を猟歩し、幅広い古天文学の話題が紹介されている。各章のタイトル(目次)を列挙してみると以下のようである。第1章シャーロック・ホームズと天文学第2章柿本人麿が見た「かぎろひ」第3章芭蕉の「天の川」の句第4章『枕の草紙』についての天文考第5章建礼門院右京大夫が見た星空第6章『太平記』の妖霊星第7章日本の古代と近世の天文事情第8章傾国の美女と『詩経』の日食第9章漢詩の中の天文記事第10章先史時代の天文遺跡考-ナスカの地上絵第11...古(いにしえ)の星空に想いをはせる―『古天文学の散歩道』

  • 数学と「京大理学部」の魔力にはまってみたら―『数字であそぼ。(1巻~10巻)』

    数学と「京大理学部」の魔力にはまってみたら―『数字であそぼ。(1巻~10巻)』

    ☆『数字であそぼ。(1巻~10巻)』(絹田村子・著、小学館、2018年~2023年)☆久々にアマゾンでコミックを購入。それも大人買い。『数字であそぼ。』の1~10巻、税込5500円也。ちなみに『数字であそぼ。』であって『数学であそぼ。』ではない。前々から気になっていたので、思い切って現在出ている全10巻をまとめて買った。数学ネタをメインにした数学マンガのように見えるが、数学などまったくわからなくてもおもしろい。むしろ、数学の奥深い魅力あるいは魔力に取り憑かれた学生たちの生態が、ユーモアたっぷりに描かれていて興味深い。主人公は抜群の記憶力の持ち主。その能力を活かして、ノーベル賞受賞者を多数輩出している憧れの吉田大学理学部に現役合格で入学した学生。吉田大学理学部は言うまでもなく京都大学理学部がモデル。ところが...数学と「京大理学部」の魔力にはまってみたら―『数字であそぼ。(1巻~10巻)』

  • アンからリラへ そして更なる「未来」へ―『アンの娘リラ』

    アンからリラへ そして更なる「未来」へ―『アンの娘リラ』

    ☆『アンの娘リラ』(L・M・モンゴメリ・著、松本侑子・新訳、文春文庫、2023年)☆昨年2023年の元旦、わたしは『虹の谷のアン』を「前戦争文学」と位置づけました。それに続く本作『アンの娘リラ』はまさしく「戦争文学」の書です。この戦争とは、歴史上で初めての「世界大戦」となった「第1次世界大戦」のことです。大英帝国の一員として参戦したカナダに直接戦禍が及ぶことはありませんでしたが、6万人以上の戦死者を出し、「銃後」の家庭生活や社会にも大きな影響を与えました。アンとギルバートの3人の息子たちも出征していきます。ある息子は勇猛果敢に志願し、ある息子は新規の空軍に憧れを抱き、そしてある息子は葛藤と逡巡を繰り返し苦悩します。出征する若者たちの心情はけっして同一視して語れるものではなく、今まさにウクライナやロシア、そ...アンからリラへそして更なる「未来」へ―『アンの娘リラ』

  • 生き物の「死にざま」から学ぶべきこと―『生き物の死にざま』

    生き物の「死にざま」から学ぶべきこと―『生き物の死にざま』

    ☆『生き物の死にざま』(稲垣栄洋・著、草思社文庫、2021年)☆少し前に買った本。タイトルは「死にざま」となっているが、生き物の宿命ともいえる「死」に向かって歩む、生き物のさまざまな「生きざま」が描かれている。それは「生」「繁殖」「死」のサイクルでもある。取り上げられている生き物は30種。項目数は29だが、シマウマとライオンで1項目になっているので30種になる。ひとまず種類別(厳密な生物学的分類ではなく)でいえばプランクトンから哺乳類まで多様だが、いわゆる昆虫の類いがもっとも多く、次いで哺乳類が多い印象。生き物の名前は、多くの人たちがどこかで聞いたことのあるものがほとんどだろう。個人的にまったく知らなかった名前は有袋類の「アンテキヌス」だけだった。「兵隊アブラムシ」と「ワタアブラムシ」は別項目として取り上...生き物の「死にざま」から学ぶべきこと―『生き物の死にざま』

  • やっかいな老年を生きるための箴言集―『老年の読書』

    やっかいな老年を生きるための箴言集―『老年の読書』

    ☆『老年の読書』(前田速夫・著、新潮社、2022年)☆老年とはやっかいなものである。もちろん個人差はあるだろうが、多くの人は還暦を過ぎると自分の老いを実感するように思う。障害を持つ我が身でも、障害とは異なる不都合は還暦を過ぎてから急速に感じるようになった。しかしだからといって、自分の老いを素直に認め、受け入れるかどうかは別の問題だ。たいていは自分が老年であることを否定し、人から年寄り扱いされると怒るか、人知れず落ち込んだりする。まだまだ若い者には負けじと何かをはじめると「年寄りの冷や水」と陰口をたたかれたりする。自分も若かった頃、同じようなことを思ったり言ったりしたことがあっただろうに、そんなことはすっかり忘れてしまっているものだ。若い人たちが老人を理解できないのは、まだ老いを経験したことがないのだからや...やっかいな老年を生きるための箴言集―『老年の読書』

  • 不確定性原理の成立と解釈をめぐる物語―『ハイゼンベルクの顕微鏡』

    不確定性原理の成立と解釈をめぐる物語―『ハイゼンベルクの顕微鏡』

    ☆『ハイゼンベルクの顕微鏡』(石井茂・著、日経BP社、2006年)☆昨夜『ハイゼンベルクの顕微鏡』をようやく読了。他の本と併読していたのと、理解しながら(と言うよりは、ひとまず理解したつもりで)読み進むのは相当難儀だったため、読み終えるまでかなり時間がかかった。以下、的外れな感想になるかもしれないが、読書メモのつもりで書いてみようと思う。本書はそのサブタイトル「不確定性原理は超えられるか」からわかるように「不確定性原理」について書かれた物理学の啓蒙書である。現代物理学は相対性理論と量子力学の二本の大きな柱から成り立っていると言われる。不確定性原理は、その一方の量子力学を支える重要原理で「物体の位置と速度(運動量)は同時に知ることはできない」と表現される。不確定性原理は、専門書でなくとも量子力学について書か...不確定性原理の成立と解釈をめぐる物語―『ハイゼンベルクの顕微鏡』

  • 牧野富太郎の実像に迫る快作―『牧野富太郎の植物学』

    牧野富太郎の実像に迫る快作―『牧野富太郎の植物学』

    ☆『牧野富太郎の植物学』(田中伸幸・著、NHK出版新書、2023年)☆現在放送中のNHK朝ドラ「らんまん」を毎回楽しく見ている。モデルは高知県(土佐)出身の植物学者・牧野富太郎(1862–1957)。ドラマはタイトル「らんまん(爛漫)」のように花が咲き乱れ光り輝くような人生を送った主人公「槙野万太郎」を描いている。しかし、ドラマの「槙野万太郎」はモデルとなった実在の「牧野富太郎」のように愛する植物に一生を捧げることになるのだろうが、二人は完全にイコールなわけではない。ドラマのストーリーはあくまでオリジナルである。牧野富太郎は独学で植物学の研究を究め、「日本の植物学の父」と称されることが多い(わたしもかつてそのように書いたことがある)。また、牧野が命名した植物は1500種とも2500種とも言われている。こう...牧野富太郎の実像に迫る快作―『牧野富太郎の植物学』

  • 自らのジェンダーギャップに気づく第一歩―『なぜ理系に女性が少ないのか』

    自らのジェンダーギャップに気づく第一歩―『なぜ理系に女性が少ないのか』

    ☆『なぜ理系に女性が少ないのか』(横山広美・著、幻冬舎新書、2022年)☆人生二度目の大学で入学したのは理学部物理学科だった。物理学科に女子学生が少ないのは知っていたのでとくに驚きはしなかったが、1年生が一つの教室に集められたとき、同級生を見渡して女子らしき顔がなかなか見つからず、女子学生の少なさを実感した覚えがある。同じ理学部には数学科と化学科もあった。部活(一応学術系の研究部だったが)などを通じて知り合った他学科の学生の話やさまざまな情報、また授業など実際の見た目などから、各学科の女子学生の割合は、大雑把な印象として、化学科が3割程度、数学科が2割以内、物理学科が1割未満といった感じがした。当時の他の理学部と比較してもそれほど大きな差はないように思う。その後2年生になってから学生実験がはじまった。学生...自らのジェンダーギャップに気づく第一歩―『なぜ理系に女性が少ないのか』

  • 「文系」「理系」の過去と未来を知るための深い視座―『文系と理系はなぜ分かれたのか』

    「文系」「理系」の過去と未来を知るための深い視座―『文系と理系はなぜ分かれたのか』

    ☆『文系と理系はなぜ分かれたのか』(隠岐さや香・著、星海社新書、2018年)☆いまから半世紀以上も前、田舎の県立高校普通科に在籍していた。けっして進学校と呼ばれるような高校ではなかったが、大学進学を希望している生徒は、2年から3年に進級する際「文系」か「理系」かの選択を迫られた。ずいぶんむかしのことなので「文系」と「理系」で何がちがっていたのか、よく覚えていない。けれども、「文系」は数学が「数学ⅡB」(当時の科目名で)止まりなのに対して「理系」は「数学Ⅲ」まで課されていたのは覚えている。いまの高校でも基本的に「文系」「理系」のコース分けがおこなわれているのだろうか。数年前までは非正規ながら一応「教える仕事」に携わってきたが、いま現在の動向についてはまったく疎くなってしまった。しかし、さまざまなメディアが伝...「文系」「理系」の過去と未来を知るための深い視座―『文系と理系はなぜ分かれたのか』

  • 多様性の世界へと開かれていく中高生たちの夏―『この夏の星を見る』

    多様性の世界へと開かれていく中高生たちの夏―『この夏の星を見る』

    ☆『この夏の星を見る』(辻村深月・著、角川書店、2023年)☆2020年の春のことを思い返してみた。ずいぶん前のような気もするし、ついこのあいだのような感覚もある。新型コロナウィルスが日本でも広がりはじめたこととはまったく無関係に、この年の3月で職から離れた。それ以来、コロナ禍とも呼ばれる波が繰り返されるのと相まって、買い物や散歩に出る以外、ほとんど家にこもって日々を過ごしてきた。時間に密度というものがあるとすれば、この3年間はとても薄い密度の時間を過ごしてきたような感覚になる。あるいは、時間の密度が変化することなく、のっぺりとした時が過ぎ去っていくのを見ていただけのような気もする。仕事もなく、人と会うこともなくなると、時間の経過も平板になってくるものだ。最初の緊急事態宣言が発出されたとき、ほとんどすべて...多様性の世界へと開かれていく中高生たちの夏―『この夏の星を見る』

  • 文学者による「金子みすゞ」鑑賞マニュアル―『金子みすゞと詩の王国』

    文学者による「金子みすゞ」鑑賞マニュアル―『金子みすゞと詩の王国』

    ☆『金子みすゞと詩の王国』(松本侑子・著、文春文庫、2023年)☆もうずいぶん昔のことですが、「名作劇場」などと称して毎週決まった曜日にテレビで映画を放映していた時期がありました。映画の前後には、淀川長治や水野晴郎といって映画評論家が、その映画の制作意図や見所について解説していました。その解説について当時ある友だちが、あんなものはいらない、映画をどのように見ようが個人の自由であって、むしろ解説と称して映画の見方に枠をはめるのはよくないと言っていたことを思い出します。たしかに彼の言うことには一理あるでしょう。映画に限らず、小説や詩歌などの文学作品や、絵画などの美術作品、さまざまな楽曲を耳で聴く音楽など、それらを読んで、見て、聴いてどのように感じるかは個人の自由です。しかし、そうした作品に広く深く接してきた人...文学者による「金子みすゞ」鑑賞マニュアル―『金子みすゞと詩の王国』

  • 統計学的人間観の隘路―『他者と生きる』

    統計学的人間観の隘路―『他者と生きる』

    ☆『他者と生きる』(磯野真穂・著、集英社新書、2022年)☆>本書は昨年(2022年)の今頃アマゾンで購入し読み終えていたのだが、当時メモってあった感想を文章化して掲載してみた。一見、語り口は平易で、例示も日常的で身近なものが多いが、その思索は深い印象を与える。「序論」で著者の問題意識が書かれているにもかかわらず、読み始めると、(文化)人類学的なエピソードが問題意識とどのように関わってくるのか、いまひとつ見通せなくなる。しかし、先を急ぐことなく著者の筆運びに沿って読み進めていくと、抗血栓療法とレトリック、HIV(エイズを引き起こすヒト免疫不全ウイルス)やBSE(牛海綿状脳症)に関わる情報経験の不気味さの指摘、新型コロナによる志村けんさん・岡江久美子さんの「痛ましい死」報道の「消費」など、思索の輪郭が徐々に...統計学的人間観の隘路―『他者と生きる』

  • 『生きる歓び』を読む―『生きる歓び』

    『生きる歓び』を読む―『生きる歓び』

    ☆『生きる歓び』(ヴァンダナ・シヴァ・著、熊崎実・訳、築地書館)☆以下の記事は2008年5月16日付けで本ブログに別ブログへのリンクとして掲載していたものだが、すでにリンクが切れていて長らくアクセスできない状態になっていたため、あらためて本ブログに掲載した。当時は書影なしだったが、これを機会に書影も掲載した。なお、本記事は当時エコフェミニズムに強い関心を抱いていたことが色濃く反映している。現在もエコロジーやフェミニズムに対する関心は薄れていないつもりだが、ある種の意気込みが感じられて懐かしい。ヴァンダナ・シヴァはインドでエコ・フェミニズムを実践している女性であり、その取り組みに対して「もう一つのノーベル賞」といわれる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞している。1952年インド北部のヒマラヤ山麓に生まれたシ...『生きる歓び』を読む―『生きる歓び』

  • 平和を願う「前戦争文学」―『虹の谷のアン』

    平和を願う「前戦争文学」―『虹の谷のアン』

    ☆『虹の谷のアン』(L・M・モンゴメリ・著、松本侑子・新訳、文春文庫、2022年)☆小説を読んでいて不思議な符合を感じることがあります。現代の小説を読んでいるときならば、その舞台が過去であれ未来であれ、いまわたしたちが生きている時代の映し鏡のように感じるのは、さほど不思議なことではないでしょう。作者はまさにそれを意図しているのかもしれないし、そうでなかったとしても、書き手がいま生きているその社会の雰囲気や風向きが、知らず知らずのうちに作品に反映しても何の不思議もないように思います。モンゴメリが『虹の谷のアン』(『赤毛のアン』シリーズ第7巻)を執筆したのは第1次世界大戦(1914年~1918年)中で、出版されたのは終戦後の1919年とのこと。いまのわたしたちは第2次世界大戦を歴史として知っているので、当時の...平和を願う「前戦争文学」―『虹の谷のアン』

  • キミといっしょに普通に暮らせる社会をめざして―『キミがいるから私は』

    キミといっしょに普通に暮らせる社会をめざして―『キミがいるから私は』

    ☆『キミがいるから私は』(近藤姫花・著、幻冬舎、2022年)☆近藤姫花さんは生まれたとき「二十歳までは生きられないかもしれない」と父親に告げられたという。わたしも同じ言葉を両親に告げられた。ちがうのは、わたしが十歳くらいのときで、手術(フォンタン手術やそれに近い手術だったのかはわからないが)を受けるつもりで3ヶ月以上も入院していた東京の大学病院を、手術をキャンセルして退院したときのことだった。両親は、同じ病棟に入院していた、先天性の心疾患を持った同じ年齢くらいの子どもが手術を受けても亡くなるのを見たらしい。さらに当時の若い担当医が「いまはまだ手術を受けない方が良い」と告げたことで、両親は苦渋の選択をした。教授などの“偉い”先生方は手術を勧めていたが、その若い担当医は当時の手術の成功率の低さを鑑みて、未来に...キミといっしょに普通に暮らせる社会をめざして―『キミがいるから私は』

  • 星月夜に照らされた山々の風貌―『山の星月夜』

    星月夜に照らされた山々の風貌―『山の星月夜』

    ☆『山の星月夜』(菊池哲男・著、小学館、2008年)☆※この記事は、2019年11月17日付けで「ブクログ」に掲載してあった記事を本ブログに移行した上で若干修正加筆し、新規投稿しました。北アルプスの山々と雲海、月、星、街の灯り(さらには雷光まで)が織りなす見事な写真の数々。星空に的を絞った、いわゆる「星景写真」とはまたちがった感動を覚える。残念ながら身体障害の事情で登山の経験はまったくないが、山々から見上げる星空やパノラマのような風景(とくに夜景)に憧れてきた。この写真集はその想いに応えてくれる希有な宝物となりそうだ。たまたまアマゾンで知り、マーケットプレイスで定価の約1/4(送料込み)という廉価で購入したが、新品で買っても後悔はしなかっただろう。著者の菊池哲男さんは立教大学で物理学を専攻した異色の経歴を...星月夜に照らされた山々の風貌―『山の星月夜』

  • 男性性を省みる辛い試金石―『限界から始まる』

    男性性を省みる辛い試金石―『限界から始まる』

    ☆『限界から始まる』(上野千鶴子、鈴木涼美・共著、幻冬舎、2021年)☆こんなにおもしろい本はめったにない。年齢差35歳の女性社会学者と女性作家による往復書簡。著者たちのことを何も知らずに読んでもおもしろいかもしれないが、書簡のやり取りに伴うスリリングな展開は、お二人の経歴や仕事を知っているか否かに左右されそうに思う。幸いにもお二人の著作は、そのデビュー作から読んでいたので、おもしろさが倍加したのはまちがいない。もちろんお二人の著作のすべてを読んできたわけではないし、とくに上野さんの著作は膨大である。思えば、上野さんのデビュー作『セクシィ・ギャルの大研究』(カッパブックス、1982年、現在は岩波現代文庫、2009年)を買ったのは、そのタイトルと掲載画像が当時まだ二十代だった男にとって刺激的だったことと、当...男性性を省みる辛い試金石―『限界から始まる』

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