ルイボスティーのティーバッグがカップの中に落ちることが何度もあった糸の先の紙片は想像通りに軽くてすぐにお湯にダイブするちょっとしたオモリがあればダイブを思い留…
日記を書き始めて三週間ついに妻が何書いてるの?と言ったとっさに出た嘘が量子力学を勉強してるだった日記だと言うとこっそり読まれるかもとどきどきするしときどき図書…
雲が震えてるのかと思ったそんなことはないよねじゃあ僕が震えているんだ就活中の長男は東京へ面接に行った電車や新幹線を乗り継いで和歌山から東京へ行った3年前なら心…
職場で同僚から「これあげる」と500mlペットボトルに入ったカフェ・オ・レを貰った家に持ち帰ってちょっと多いなと思い次男に「これ半分飲むかい?」と勧めると「そ…
思わぬ場所で聴いた古い歌懐かしさで涙ちぎれるあの頃物悲しくて胸が締め付けられたのはちぎれた涙の粒が時空を超えて若い瞳を濡らしたからかあの頃日々に追われ身動き取…
今になってやっと気付いたのは時間が足りないということ時間がいっぱいある時は無駄にだらだらと使うだけ上手く使おうと縄をかけた時から時間はギシギシ軋んで身動き取れ…
旅行から帰った長男がもみじ饅頭を買って来てくれたそういえば我が家の最初のシンボルツリーはアメリカモミジバフウだったモミジのような葉で紅葉もしたでもある時チャド…
炭を水で洗った耳を澄ませば赤く燃えた記憶を取り戻すように途切れ途切れに音が聞こえるパキパキなのかピキピキなのか聞く人が違えば口に出せる音も違うのは心の底にある…
雲が重しのように空を覆っている二の足を踏んでいる春は気配だけをポストに入れて雲に紛れて消えたパラパラと乾いた音を残したのは霰だったアスファルトの上ではすぐに消…
大阪のおばちゃんはいつもエプロンにアメちゃんを入れていて事あるごとに誰彼なく差し出すと昔に聞いた事がある最近の僕は隣の和歌山だしおっちゃんだけどポケットにの…
長男は旅行に行くとかで荷造りとファッションショーでリビングが乱雑極まりない次男はバレンタインにチョコをくれた子と付き合うことになった初めて出来た彼女に浮き足立…
なんともややこしい話だけどAさんが何かと本部から目をつけられ監視されていたBさんが誰にも言わないでと言いながらAさんの怠慢を告発したのは私だとCさんに言ったC…
夕陽が沈むのを待つけどあと少しの所で全く動かない待つと決めてからは時間は止まったままここは岬に立つ灯台長い坂を登ってやって来た歩いて来たのは僕だけで何組かのカ…
桜餅を食べるとふと閃いたオーディオの音を確かめるのに使う曲をエラ・フィッツジェラルドに替えたバックの演奏はシンプルで音数が少なく緊張感があり歌声は艷やかに躍動…
煮詰まった時は甘いものに限るふと見れば桜餅が手招きしている僕は桜餅の葉っぱは食べない派だだけど葉っぱを剝がす時なんだか切ない気持ちになるだから丁寧にゆっくりと…
オーディオの位置をリビングのメインの場所から隅っこに移した場所の制約があって配置も配線も変えたすると気に入った音にならずあれこれ調整しても全く良くならないかと…
家の前を掃いているとトンビの鳴き声がするいつもは空高くを飛んでいるので声は遠いだけどその時は異常な近さでしかも何かを叫んでいるようなのに空を見上げても見つけら…
久しぶりの先輩は元気だったあなたのその元気の源は何でしょうか家に籠もらず毎日一万歩以上歩いて毎日酒を飲んで人と話すのが好きで昔の洋楽をよく聴くらしい酒を飲むと…
こんな所に巣を作ったんだ孵化したヒナが無事に育って飛び方を覚えて巣立ったと思いたい生まれてしまったからには親や環境に不満を持つことなく例え持ったとしても口にも…
僕が苦手なあの人はよくよく見れば悪い人じゃない本来の性格は真面目で正義感が強いこれはヒーローの資質かも知れないが環境によって少しひねくれたまま半世紀ほど過ごせ…
日記を書き始めて三日もし明日書かなければ巷に溢れる三日坊主の会の会員になれる自分を変えたくてとか自分を知りたくてとか自分に寄り添いたくてとかそんな思いは全くな…
色を失くした夕暮れはいつも昔を思い出させる真っ赤な車に乗ってた事や黄色いパーカーを着ていた事時代は大きく変わったけど変らないものもいっぱいある何が大事で何が大…
久々の図書館ここには暇を持て余して狭い歩幅でやって来る人が一定数いる長時間居座って時間を消費する姿は萎んでいく気力をただ放置しているように見える並んでいる本の…
昔も今も一度も空を飛んだことがないのにスーパーマンみたいと言われたことがあった肝心な時に間に合わなくてどうでもいい時にやって来るのに魔法使いみたいと言われたこ…
僕はおでんが好きだでも子供たちがまだ小さい頃妻が作っても子供たちは食べてくれなかったのでおでんは我が家のメニューから消えたそれがなんということか妻がおでんを作…
体温が2℃高いだけで人はこんなに調子が崩れるでも妻が急に優しくなってこれが彼女の本当の姿なんだと思うことにしていつもより早目に寝室へ向かう僕に「もう治った?」…
断捨離かガーデニングかウォーキングか午後の時間を使ってどれかをする予定だった調子がよければ全部しようと決めていた次男の長引く風邪の菌を貰っている自覚はあったそ…
おだやかな川の流れはいきなり豹変しても過ぎてしまえば知らん顔で何事もなかったようにおだやかに時を刻む願わくばいくらかの重みがあって無色透明で無味無臭のものを集…
何かをしようと思った時にそっちの道じゃないよという出来事がよくある体の不調だったりちょっとした怪我だったりこれはサインなのかと立ち止まって思案すると目的は変わ…
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ルイボスティーのティーバッグがカップの中に落ちることが何度もあった糸の先の紙片は想像通りに軽くてすぐにお湯にダイブするちょっとしたオモリがあればダイブを思い留…
こんなものを作ったこれで朝陽を帯びた虹が部屋の中で揺れるでも妻が起きてくれば「暑っつ〜」と言ってすぐにカーテンを閉めてエアコンをつける冷たい風はやって来るけど…
昨日の雨で道も木も花も草も濡れていたオリーブの葉には雨粒がしがみついたまま伸び過ぎた枝を鋏でパチンと切れば雨粒が一斉に跳ねる鋏を持つ手の甲に跳ね移ってオリーブ…
褒めて欲しい褒めて欲しいほら偉いでしょ褒めてよもっと言ってよあからさまに言い放ち口癖にもなっている人がいるでもみんなも奥まで掘り起こせばそんな感情が眠っている…
早起きを始めて二ヶ月半四時半に起きると窓が赤かった急いで屋上に上がると朝焼けが待っていた深呼吸して吸い込んでしまいたくなるけどそれはそれでお互いに困る見惚れて…
今年初めての蝉の声やや控え目なのは気のせいかゆったりと風に揺れるサンキャッチャーの虹には似合わないと知っているのか太陽が雲に隠れると蝉が騒ぎ出した絶対知ってい…
僕はパンツ売り場の前で右往左往していたのだろう男性店員が声を掛けてきた「うちの息子は前閉じがいいみたいですよ〜」「え、じゃあ貴方は?」「僕は前開きの方がしっく…
椅子をひとつ挟んだ隣の席の大学生らしき男性は見るからに酷く疲れていてテーブルに伏せて眠っている時おり寝返りを打つけど起きる気配はないお店の人が声を掛ける起きな…
カロリーが低いからいつもフレンチクルーラーだと同い年の友だちが言ってた僕はいつもその時の気分で選ぶけど友だちの言葉を思い出したからフレンチクルーラーにしたアイ…
夏が来るブランコの子供たちが空を蹴ったから夏が来る髪も乾かさずに春が行ったから慌てた夏が転げ落ちたから夏が来て日焼けした顔であの人は逝った夏が大好きなあの人は…
レの鍵盤が下がったままになってしまったさてどうしようかと思った時にはもう工具箱を出していた本体は重くてネジがいっぱいで苦労したけど分解した帰って来た妻は驚いて…
なんともう空蝉がシマトネリコの木に確認出来ただけで六つだけど蝉の声は全く聞かない羽化した蝉たちはひと声も出さずに何処に行ったのだろうこんな異常気象の地球にはも…
仕事で使っているエプロンに穴が開いた家に持ち帰ってさてどうやって穴を塞ごうかと思いながらミシンを出すと端切れが出てきたポケットの上にポケットを付けたらポケット…
ダールベルグデージーのツンと鼻に来る匂いがずっと前から苦手だったでも今年はとても好きになってる花は毎年変わらない変わったのは僕人は年を取ると好みも変わる音楽・…
「私また告られたんよ」ぐっと至近距離に近付いて言うあっそう気のない返事が逆に彼女に火を付けたのかそこに至った経緯を一気に早口で喋る彼女からのそんな話は聞き飽き…
エアコンの風が冷たくて冷たくて僕には寒過ぎるのは妻が27℃にしたから僕が28℃で機嫌よくしていても「暑い〜」と言って温度を下げる夏になればいつもこの攻防が始ま…
透明のカップを持って化石のように固まった老人男性「これどうしたらいいのかな」「アイスコーヒーですか」「うん、アイスコーヒーやけど」「カップをそっちに置いて氷の…
少しぼやけただけど見事な三日月だった「今日は三日月だったんだ」助手席の僕が見上げて言ったけどその話がそれっきりで広がらなかったのは運転中の君には目の前の信号の…
献血に行って来た献血依頼メールが来て予約して献血するとトミカ(献血バス)を貰えたテーブルの上に置いたけど息子たちは気付かない彼らがまだ幼稚園児だった頃なら目ざ…
ショッピングセンターから出てきた人の手にはドーナツの箱があった僕もその箱を持ちたいなと純粋に思った多分だけどドーナツ四つなら紙袋だろうと思って六つにすると紙箱…
幹線道路を行き交う車はどれもかなりのスピードを出しているみんな急いでいるのだろう怖い顔してハンドルを握っている人間の歩く速さに合わせて作られていた道はもうこの…
100円ショップへ行ったが目当ての物が見つからないではなくて何が欲しくてここに来たのかを忘れ店内の真ん中で立ち尽くすだけどじっと立っているのは迷惑だし挙動不審…
蝉の声で目覚めた朝うるさくて寝てられないと妻は一足先に寝室を出た横たわった体を通り抜けた蝉の声はずっと先のその先の人間が知らない領域に響いてるそんな気がして聴…
大きくなってしまった子供たちのなんてない仕草に幼かった頃の面影を見つけて思い出に浸るのはこの上ない幸せだけど余り長く浸っていると明日を見逃してしまう1分は長す…
老いはぴったりと背中に貼り付いて自分では見えない後ろを歩く人には簡単に見えるのに平穏な暮らしの中ではその存在に気付けないそして濡れたティッシュペーパーを一枚ず…
右足のふくらはぎをつりかけたディーラーで点検の予定を忘れていた一昨日の晩ごはんを思い出せない 贔屓チームが逆転負けしたそんな中でよかったことを探す自転車で走っ…
ふと魔が差したのだと思うウォーキングをしていて体が軽く調子がいいちょっと走ってみたくなった身軽にはしゃぎ回る園児を見たからかもっと汗をかきたくなったからかほん…
午後九時のリビングは異様な雰囲気だった風呂上がりの息子たち二人は当然のように上裸で部活の部室みたいだ釣られて僕もTシャツを脱ぎかけて・・・・息子たちは部活で毎…
帰り道は風速10mの向かい風だった思うようにペダルが漕げない自転車が左右に揺れる向かい風の中を進めという歌があったと思い出し比喩としてはいいけど現実は厳しく困…
ふと目が覚めて時計を見る午前四時三十三分朝焼けに間に合うそう思った瞬間躊躇なく布団を蹴飛ばす屋上に上がると新聞を配達する人や散歩する人が見える穏やかな朝の空気…
午後七時半この薄暗さは十数年前にボールが見えなくなるまで息子と遊んだ記憶を呼び起こすあの頃なんでもよく知っている凄いお父さんだった僕は今では真面目によく働くけ…
雑木林の中を歩けば暑い日差しは縦に横に縫い込まれ柔らかくなって足元を照らすそんな中で特別な風が吹いているのだろう手に持って小刻みに揺らすように若葉が震えている…
梅雨の合間に晴れ渡ると日差しは夏そのもの薔薇の花びらを二枚三枚八枚と拾ううちに背中がジリジリと焼けるウォーキングに出ると道端に蝉のぬけ殻確実に季節は進んでいる…
ビーマンよりはハッチマンの方がいいのではと思うけど誰にも言わないでおくもしも明日朝この命がまだ生かされていたなら残りの人生を人類の為に捧げようと思いたいけど明…
どう贔屓目にみてもぶつかった僕の方が悪いしかもさっき種類は違うだろうけど蜜蜂の命がけの蜂蜜を3匹分僕は搾取していたのだなんだか身体じゅうの血管がヒクついている…
良かった刺されずに済んだ帰って家族に話すとほんとに刺されてないのかと心配顔もし刺されてたらスパイダーマンみたいにビーマンになるかもでも語呂が悪いから映画化はさ…
その日の夕方僕は雨の中を自転車で走っていた車1台が通れる程の狭い道で前から来た車とすれ違う時目の前に蜂が浮かんでいた僕は蜂を避け切れずぶつかって蜂は何処かに消…
献血依頼メールが日本赤十字社から来た献血バスに乗り込む前に手続きをする僕の後ろに女子高生がいた「あっ」彼女が言うと彼女の手から用紙が一枚ひらりと落ちた拾い上げ…
海は色んなものを見せてくれて色んなことを考えさせてくれる大雨で川から流れ出た土砂やゴミで濁ってしまっても何度も何度も波を打ち返すうちにまた綺麗になる人間は元々…
前々日の大雨の影響か海は濁っていた砂浜に出ると誰もいなかったシーグラスを五個拾ったら帰ろうそう決めると四個目で青いのを拾ったこの濃い青は珍しいので嬉しい五個目…