ルイボスティーのティーバッグがカップの中に落ちることが何度もあった糸の先の紙片は想像通りに軽くてすぐにお湯にダイブするちょっとしたオモリがあればダイブを思い留…
ツクツクボウシの声を聞いたから夏はもう終わり始めていてあちこちでトンボを見るから秋はもう始まっている部活で汗びっしょりになってまだ夏は続くのと聞く君はそんなこ…
スノードラゴンを剪定するといつも葉で指を切ってしまうだから注意深くハサミを入れて慎重に葉をつかんでいるのにやっぱり指を切ってしまう馬鹿だなと思う幼稚園児の頃土…
僕は中二の14歳の時から世の中を斜めに見てきてそれが自分らしいんだと思って生きて来たその方が物事の本質が見えると思い込んで正面から見ることを拒んでへそ曲がりな…
あれから自分の中で何かが変わった例えばちょっとムッとするような場面で今までなら不快感を隠せず飛ばした水しぶきで誰かの足元を濡らしていたのに今は水面がほんの少し…
その人は恋愛の始まりの縁に立っていたその人の中ではもう恋愛は始まっていて物語は何話も進んでいるなのに躊躇する気持ちがどうしたらいいのかと言わせるけどその言葉さ…
見上げると夕焼けだった見上げながら歩いた晩ごはんはまだ決めていないと言っていた妻がハンバーグを作り始めていたハンバーグはよく作ってくれるけどいつもソースが少な…
足首の体操を始めて二ヶ月ついにウオーキングで足首の可動域が広くなった歩幅が広くなって歩くスピードも速くなって当たり前のことなんだけど自分の足で歩いてるという気…
川の縁にある雑草が生い茂り堤防を越えて背丈ほど伸びているそこには色んな生き物がいて人間が想像も出来ない営みがあるみんなが関わり合って共に生きている人間だけが人…
定まらない気分のまま来た道を戻るとまた背後に足音立ち止まると足音は止む思い切って振り返ると誰もいない歩き始めるとまた足音人は理解不能に陥ると足元を見つめるらし…
天使が視界から消えてそれを機に振り返って足音の主を確かめようという思いとそれはずるい仕草じゃないかと天使をダシにそれはないなと自戒して前に目をやると折り返し地…
川の堤防沿いの道には途中に保育園があって夕方になると預かり保育の園児を迎えに来る人が車でやって来る園児たちはみんな元気で使い切れなかったエネルギーを持て余して…
雨上がりの夕暮れの道湿ったままのアスファルトを歩くと足音がいつもと違う空に帰る雨が生暖かい匂いがするのは人の危うい思いも一緒に連れて行くからだろう背後に誰かの…
土砂降りの後の照りつける日差しでシンボルツリーのレウコフィルムがぐんっと枝を伸ばした夕暮れの不思議な雲を眺めながら剪定をすると枝葉の小山が出来た昔なら気配を察…
模様替えが趣味の妻にベッドの位置を変えてと言われたそのベッドで昼寝しようと思っていたけど言えなかったベッドを動かす為に寝室の家具をパズルのように動かすと面白く…
ウォーキングに出ると綺麗な月が浮かんでいた満ちていく面長の月だったこの月をずっと眺めながら歩こうとルートを決めるあまりに綺麗でため息が出るだけど帰り道には月は…
激しい雷だった光と爆音が繰り返す昔はねこのくらいの雷ですぐに停電になってなかなか復旧しないからロウソクを出して暗がりの中で過ごしたんだへぇ〜と息子は気のない返…
地植えのブルーデイジーの根もとで蝉が息絶えていた毎朝僕を起こしてくれたのは君だったか君の一生はどんなだったか精いっぱい鳴いて次の世代に送り出せたかこんなに暑い…
北側の窓を開ければ熱気は含んでいるものの湯冷ましのような風がやって来て僕を外へと誘うだけど扉は南側にあってそこはまだ危険な暑さふとコーヒーを熱いブラックコーヒ…
「お父さん、顔が赤いよ」そうだった僕は二十年ぶりに酒を飲んだのだった缶チューハイを一口飲むと顔の内側を熱いものが上っていくのが分かるし体じゅうが驚いてるのも分…
ルーは市販のを使うスパイスは家にある定番を適当に7種類入れたそして隠し味これには秘策があった今までに色々試したけどそれらはある意味定番で種明かししても「あっそ…
サラダも作ろう冷蔵庫を覗き込むと赤パプリカがあったピーマンも沢山あるタマネギと合わせてイタリアの国旗にしたなのでドレッシングは当然イタリアン酢にオリーブオイル…
チキンカレーにするので鶏むね肉の皮と筋を取る包丁で丁寧に作業を進めるといつものあの感覚がやって来る手はねちゃねちゃになるけど僕はこの作業がたまらなく好きでこれ…
タマネギを炒めている間に洗い物を済ませ洗濯物を取り入れて米を研いでセットした昨日の晩にご飯を食べながらやっぱり君が炊いたご飯の方が美味しいねと妻に言った炊くの…
晩ごはんにカレーを作ることになったスライスしたタマネギをフライパンで炒める予定は1時間それで飴色になろうがなるまいが終了して次に進む2時間後にヘアカットの予約…
見つけた瞬間に開けた場所を探せばよかった空の表情は止まらないのに僕の表情は止まったまま空を見上げていた家に急いだ屋上からなら空は開けている信号に引っかかって見…
日頃から腰の低い謙虚な人だったちょっと過剰ではとは周りの意見だけど嫌味はなく根からのそういう人だったちょっとしたトラブルでお客様に対応それはもう見事としか言い…
噂話が舞っている部屋の隅で寄り添っていた埃が巻き上がってゆらゆらと秘密の話なのに誰の耳にも届いて様々な憶測や身勝手な思いが重なって誰の心にも沈殿して住み着くな…
高二の息子が昼寝している寝返り際ににっこり笑った微妙だ幼児の頃なら可愛くてたまらなかっただろう小学生の頃でも充分に可愛かったはずだ今は・・・・可愛いかなって感…
段差に足の指をぶつけて悶絶する人にああそれ痛いよねと言いながらもその人の痛みの1%も共有はないだって僕は痛くないからその段差に足の指を軽くぶつけてみるけどうん…
驚いたバッタがピョンと跳ねたその飛距離に僕は驚いた僕にとっては日課の水遣りがバッタにとっては思わぬ不意打ちで渾身のひと跳ねだったろう八月から新しく来る人やいな…
誰かの何気ない言葉にも過剰に反応してしまうことがある山の上にいればジャンプして雲に乗って話題の外へダイブして迷子になることも谷の底にいれば足を滑らせ滝壺に落ち…
「ブログリーダー」を活用して、ガミガモさんをフォローしませんか?
ルイボスティーのティーバッグがカップの中に落ちることが何度もあった糸の先の紙片は想像通りに軽くてすぐにお湯にダイブするちょっとしたオモリがあればダイブを思い留…
こんなものを作ったこれで朝陽を帯びた虹が部屋の中で揺れるでも妻が起きてくれば「暑っつ〜」と言ってすぐにカーテンを閉めてエアコンをつける冷たい風はやって来るけど…
昨日の雨で道も木も花も草も濡れていたオリーブの葉には雨粒がしがみついたまま伸び過ぎた枝を鋏でパチンと切れば雨粒が一斉に跳ねる鋏を持つ手の甲に跳ね移ってオリーブ…
褒めて欲しい褒めて欲しいほら偉いでしょ褒めてよもっと言ってよあからさまに言い放ち口癖にもなっている人がいるでもみんなも奥まで掘り起こせばそんな感情が眠っている…
早起きを始めて二ヶ月半四時半に起きると窓が赤かった急いで屋上に上がると朝焼けが待っていた深呼吸して吸い込んでしまいたくなるけどそれはそれでお互いに困る見惚れて…
今年初めての蝉の声やや控え目なのは気のせいかゆったりと風に揺れるサンキャッチャーの虹には似合わないと知っているのか太陽が雲に隠れると蝉が騒ぎ出した絶対知ってい…
僕はパンツ売り場の前で右往左往していたのだろう男性店員が声を掛けてきた「うちの息子は前閉じがいいみたいですよ〜」「え、じゃあ貴方は?」「僕は前開きの方がしっく…
椅子をひとつ挟んだ隣の席の大学生らしき男性は見るからに酷く疲れていてテーブルに伏せて眠っている時おり寝返りを打つけど起きる気配はないお店の人が声を掛ける起きな…
カロリーが低いからいつもフレンチクルーラーだと同い年の友だちが言ってた僕はいつもその時の気分で選ぶけど友だちの言葉を思い出したからフレンチクルーラーにしたアイ…
夏が来るブランコの子供たちが空を蹴ったから夏が来る髪も乾かさずに春が行ったから慌てた夏が転げ落ちたから夏が来て日焼けした顔であの人は逝った夏が大好きなあの人は…
レの鍵盤が下がったままになってしまったさてどうしようかと思った時にはもう工具箱を出していた本体は重くてネジがいっぱいで苦労したけど分解した帰って来た妻は驚いて…
なんともう空蝉がシマトネリコの木に確認出来ただけで六つだけど蝉の声は全く聞かない羽化した蝉たちはひと声も出さずに何処に行ったのだろうこんな異常気象の地球にはも…
仕事で使っているエプロンに穴が開いた家に持ち帰ってさてどうやって穴を塞ごうかと思いながらミシンを出すと端切れが出てきたポケットの上にポケットを付けたらポケット…
ダールベルグデージーのツンと鼻に来る匂いがずっと前から苦手だったでも今年はとても好きになってる花は毎年変わらない変わったのは僕人は年を取ると好みも変わる音楽・…
「私また告られたんよ」ぐっと至近距離に近付いて言うあっそう気のない返事が逆に彼女に火を付けたのかそこに至った経緯を一気に早口で喋る彼女からのそんな話は聞き飽き…
エアコンの風が冷たくて冷たくて僕には寒過ぎるのは妻が27℃にしたから僕が28℃で機嫌よくしていても「暑い〜」と言って温度を下げる夏になればいつもこの攻防が始ま…
透明のカップを持って化石のように固まった老人男性「これどうしたらいいのかな」「アイスコーヒーですか」「うん、アイスコーヒーやけど」「カップをそっちに置いて氷の…
少しぼやけただけど見事な三日月だった「今日は三日月だったんだ」助手席の僕が見上げて言ったけどその話がそれっきりで広がらなかったのは運転中の君には目の前の信号の…
献血に行って来た献血依頼メールが来て予約して献血するとトミカ(献血バス)を貰えたテーブルの上に置いたけど息子たちは気付かない彼らがまだ幼稚園児だった頃なら目ざ…
ショッピングセンターから出てきた人の手にはドーナツの箱があった僕もその箱を持ちたいなと純粋に思った多分だけどドーナツ四つなら紙袋だろうと思って六つにすると紙箱…
幹線道路を行き交う車はどれもかなりのスピードを出しているみんな急いでいるのだろう怖い顔してハンドルを握っている人間の歩く速さに合わせて作られていた道はもうこの…
100円ショップへ行ったが目当ての物が見つからないではなくて何が欲しくてここに来たのかを忘れ店内の真ん中で立ち尽くすだけどじっと立っているのは迷惑だし挙動不審…
蝉の声で目覚めた朝うるさくて寝てられないと妻は一足先に寝室を出た横たわった体を通り抜けた蝉の声はずっと先のその先の人間が知らない領域に響いてるそんな気がして聴…
大きくなってしまった子供たちのなんてない仕草に幼かった頃の面影を見つけて思い出に浸るのはこの上ない幸せだけど余り長く浸っていると明日を見逃してしまう1分は長す…
老いはぴったりと背中に貼り付いて自分では見えない後ろを歩く人には簡単に見えるのに平穏な暮らしの中ではその存在に気付けないそして濡れたティッシュペーパーを一枚ず…
右足のふくらはぎをつりかけたディーラーで点検の予定を忘れていた一昨日の晩ごはんを思い出せない 贔屓チームが逆転負けしたそんな中でよかったことを探す自転車で走っ…
ふと魔が差したのだと思うウォーキングをしていて体が軽く調子がいいちょっと走ってみたくなった身軽にはしゃぎ回る園児を見たからかもっと汗をかきたくなったからかほん…
午後九時のリビングは異様な雰囲気だった風呂上がりの息子たち二人は当然のように上裸で部活の部室みたいだ釣られて僕もTシャツを脱ぎかけて・・・・息子たちは部活で毎…
帰り道は風速10mの向かい風だった思うようにペダルが漕げない自転車が左右に揺れる向かい風の中を進めという歌があったと思い出し比喩としてはいいけど現実は厳しく困…
ふと目が覚めて時計を見る午前四時三十三分朝焼けに間に合うそう思った瞬間躊躇なく布団を蹴飛ばす屋上に上がると新聞を配達する人や散歩する人が見える穏やかな朝の空気…
午後七時半この薄暗さは十数年前にボールが見えなくなるまで息子と遊んだ記憶を呼び起こすあの頃なんでもよく知っている凄いお父さんだった僕は今では真面目によく働くけ…
雑木林の中を歩けば暑い日差しは縦に横に縫い込まれ柔らかくなって足元を照らすそんな中で特別な風が吹いているのだろう手に持って小刻みに揺らすように若葉が震えている…
梅雨の合間に晴れ渡ると日差しは夏そのもの薔薇の花びらを二枚三枚八枚と拾ううちに背中がジリジリと焼けるウォーキングに出ると道端に蝉のぬけ殻確実に季節は進んでいる…
ビーマンよりはハッチマンの方がいいのではと思うけど誰にも言わないでおくもしも明日朝この命がまだ生かされていたなら残りの人生を人類の為に捧げようと思いたいけど明…
どう贔屓目にみてもぶつかった僕の方が悪いしかもさっき種類は違うだろうけど蜜蜂の命がけの蜂蜜を3匹分僕は搾取していたのだなんだか身体じゅうの血管がヒクついている…
良かった刺されずに済んだ帰って家族に話すとほんとに刺されてないのかと心配顔もし刺されてたらスパイダーマンみたいにビーマンになるかもでも語呂が悪いから映画化はさ…
その日の夕方僕は雨の中を自転車で走っていた車1台が通れる程の狭い道で前から来た車とすれ違う時目の前に蜂が浮かんでいた僕は蜂を避け切れずぶつかって蜂は何処かに消…
献血依頼メールが日本赤十字社から来た献血バスに乗り込む前に手続きをする僕の後ろに女子高生がいた「あっ」彼女が言うと彼女の手から用紙が一枚ひらりと落ちた拾い上げ…
海は色んなものを見せてくれて色んなことを考えさせてくれる大雨で川から流れ出た土砂やゴミで濁ってしまっても何度も何度も波を打ち返すうちにまた綺麗になる人間は元々…
前々日の大雨の影響か海は濁っていた砂浜に出ると誰もいなかったシーグラスを五個拾ったら帰ろうそう決めると四個目で青いのを拾ったこの濃い青は珍しいので嬉しい五個目…