◆もとくるっ・・・(本来まっすぐではないと使えない糸や紐が)絡まる【用例】おーお、イヤホンのコードんもとくれっ、がんがらもっしもた!【一般語訳】ありゃりゃ、イヤホンのコードが絡まって、だんごみたいになってしまった!※ツタや木の枝など植物がからみつく場合には使わない(見出し画像は五島市福江の石田城内堀)(五島弁)もとくるっ
◆とんと・・・藩士(家中)の元服前の男子【用例】☆☆☆現代では使われない五島弁の古語です。歴史ロマンとして用例をつくってみました☆☆☆こらめんだひか。◎◎ん家(え)のとんとじゃなかかな。ひとっでお使いにおいでなはったっかな。気をつけっお帰っなはれ。おおきんな。【一般語訳】これはめずらしい。◎◎さんのお宅の息子さんではありませんか。ひとりでお使いにきてくださったのですか。気を付けてお帰りください。ありがとうございます。(見出し画像は五島市福江の観音寺付近の五島家家中屋敷遺構)(五島弁)とんと(藩政時代の古語)
◆9月2日故郷五島市で移住即女性市議との不倫がウワサとなり週刊新潮の記事になった市長候補が当選。故郷もいろいろな話題で有名に。あらよー・・・◆9月5日ラジオでジャズミュージシャンが紹介した話で、5月に来日していた外国のミュージシャンが鯉のぼりを見て実に不思議に感じるとともに感動および面白がっていたという。確かに風物詩としてあって当たり前の私たちが逆の立場なら、さぞ不思議な掲示物に思えるだろうと新鮮に感じた。◆9月8日明日のYahoo天気予報は気温37度。体温超え。スパイスカレーブームは気候のインド化の影響あるか?◆9月9日米国大統領選挙にしろ自民党総裁選にしろ、投票しない立場の人が多いのに過程を報道し過ぎかも。ま、エンタメとしての報道サービスか。◆9月11日自民党総裁選候補の政策漏れ聞こえてくる。「新しい...9月の雑感喜怒哀楽
◆はらかくはらかっ・・・すねるひねくれる腹をたてるへそをまげる【用例】よかか、あがんいっだハラカイタところで飛ばんもんは飛ばんとぞ。台風じゃもんの欠航すっときはすっと。あきらめれ。【一般語訳】いいですか、君がいくらへそをまげても飛ばないものは飛ばないよ。台風なんだから欠航するときはするものなんだ。あきらめなさい。(五島弁)はらかくはらかっ
◆どへ・・・げっぷ【用例】じゃーっ、一気にビールばジョッキ一杯呑むともよかばって、ドヘまで出さんでよかぞ。げさっか。【一般語訳】うぇーっ、一気にビールをジョッキ一杯呑むのはかまわんけど、ゲップまで出さなくったっていいぞ。品が悪い。(五島弁)どへ
◆ぬがうぬがー・・・拭く【用例】A.あいたこらしもた!ふきんば貸してくれんかな!B.どがんしたっかな?A.コップん酒ばひっくっきゃーしてしもた。ぬがーてな。【一般語訳】A.ありゃーしまった!ふきんを貸してください!B.どうしましたか?A.コップの酒をひっくり返してしまった。拭きますから。(五島弁)ぬがうぬがー
◇竹取物語冒頭【五島弁珍訳】(原文は珍訳の下にあります)昔ん話ちたな。「竹取の翁」ちいうじんじさんのおったっちた。山ん中さん入っていて竹ば取ってかっになんに使(つこ)たっかんに使(つこ)たっしよったっちた。名前ば、「さぬきの造(みやっこ)」ちいうたっちた。取った竹ん中に節んにきん光っ竹のあったっちぞな。なんじゃろ変なかち思っ寄って見たら竹筒ん中ん光っちょっ。ようと見たら三寸ばっかしの人のざまに品のよう座っちょったっちたな。竹取のじんじさんは「自分が毎日朝晩分け入って扱いよる竹ん中におっなはっということは天の恵みじゃ、自分たちん子供(こどん)として天かっさずけられたお方にまっぎゃなか」ち信じて、手のひらん中に守って家さん連れっ帰って嫁御に預けっ育てさせたっちたな。ざーまにみじょしてめめんよかったっちよ。あん...(五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文)竹取物語より冒頭
◆てれんぱれん・・・だらだらするサボる【用例】A.あがん家ん隣っの家ん塀はいっちょんできあがらんじゃん。B.隣っの人も急がんちは言いよったばって、職人もてれんぱれんしてさばけんもんね。【一般語訳】A.君の家の隣の家の塀はちっともできあがらないね。B.隣の人も急がないとは言っていたけれども、職人がだらだらしていてはかどらないからね。(見出し画像は五島市福江の石田城内堀の蓮の花びら)(五島弁)てれんぱれん
彼岸過ぎ30℃超えの天気予報秋はここにと雲は言えども・・・・・佐賀県嬉野市は、YAHOO天気予報によれば10月1日まで最高気温が30度を超える。昨日の日中空を見上げたら秋の空だった。地上がいつまでも暑いのは、たぶん海水温が高いのでしょうね。名前は忘れたが、なんとかマグロというカツオの大きいようなのが鮮魚で売っていて、煮漬けたらおいしかった。獲れる魚にも変化はよく聞くようになった。(短歌)秋はここにと雲は言えども
日々嬉しくないプレゼントである郵便受けに投げ込まれるチラシであるが、ついにこういう時代が来たか・・・と思わせるものが入っていた。健康運動関連施設の開業予告なのだが、QRコードがついていて、住所も連絡先も記入なし。利用料などの条件も不明。興味ある人はQRコードから調べてね、というちょっとミステリー的な広告。これは対象や事柄によっては使える手法だな、と妙に感心した。また、超アナログな郵便受けへの投函という、チグハグ感がなんとも面白かった。その施設に行く必要がないので、まだQRコードにスマホのレンズはかざしていない。ついにこういう時代が・・・広告の話
◆よろしゅんなか・・・けしからん好ましくない悪い【用例】また特殊詐欺んやっどがひっつかまったぞ。あんヨロシュンナカやっどんは根絶やしにせんばいかんよ。ところがさ、肝心かなめの親玉はつかまえきらんとちた。あっどんの世界も闇の長老支配んごちゃっよ。【一般語訳】また特殊詐欺の奴らがつかまえられたよ。あのけしからん連中は根絶やしにしないといけない。ところがね、肝心かなめの親玉はつかまえることができないそうだ。あいつらの世界も闇の長老支配みたいだ。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷遺構)(五島弁)よろしゅんなか
◇古事記冒頭部分の国生み神話の五島列島誕生場面です【五島弁珍訳】(原文は珍訳の下にあります)◆知訶島(ちかのしま)・・・五島列島天地ん姿ばあらわした時に、高天原においでなはった神(かんさぁ)の名前は天の御中主神。次に高御産巣日神。次に神産巣日神。《途中省略》(イザナミノミコトはつんかっつぎと日本の国土ば生んでかっ)次に知訶島(ちかしま=五島列島)ば生んだよな。別名ば天之忍男(あめのおしお)ちいうとぞな。次に両児島(ふたごのしま=男女群島)ば生んだよな。別名ば天両屋(あめのふたや)ちいうとぞな。【原文参考訓読】天地(あめつち)初めてひらけし時、高天原(たかまのはら)に成りませる神の名は、天之御中主神(あめのみなかぬしの神)、次に高御産巣日神(たかみむすびの神)、次に神産巣日神(かみむすびの神)。《途中省略》...(五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文)古事記・五島列島誕生
◆びっしゃぐっ・・・ぺちゃんこになるひしゃげる【用例】A.こんカンブッドん中は何の入っちょっとか?B.こらこら、おさゆっな!ヤキイモじゃてん、押せばびっしゃげっしまう!【一般語訳】A.この紙袋の中には何が入っているんだい?B.こらこら、押さえるな!ヤキイモだから、押せばぺちゃんこになってしまう!(五島弁)びっしゃぐっ
茶は飲めど知る人まれなお茶の花茶どころに住み知るぞ嬉し野・・・・・・おそらく、長崎街道を徒歩で往来していた時代は今の嬉野の市街地周辺は茶畑だらけだったのだと思う。古い写真を見ると現在の国道34号付近も茶畑だ。現在、一部の街路樹に茶が植えられていたり、市街地をちょっと離れると道路わきに茶畑があって、季節には茶の花を見ることができる。(短歌)茶は飲めど知る人まれなお茶の花
◆ぬっ・・・寝る【用例】息子んヨメゴは東京んもんじゃばって、息子ん五島弁ばマネして「ぬかね」ちゆっかっ布団に入っとちた。なんじゃろ嬉しかね。【一般語訳】息子の嫁は東京の人だけど、息子の五島弁をマネして「ぬかね」と言ってから布団に入るんだって。なんだか嬉しいね。(見出し画像はフェリーから五島に沈む夕日を望む)(五島弁)ぬっ
SNS遠きふるさと目の前の液晶映す波のたゆたい・・・・・夏ということもあって、故郷に住む人や旅行者がたくさんの海の写真をSNSに投稿していた。あらためて美しいところに生まれ育ったのだなと思った。YouTubeで渚の音でも聞こうかな。(短歌)液晶映す波のたゆたい
チェーン展開の店での、類型化した言葉使いやアクションを、マニュアルどおりの「ノリ」ということで、マニュアルノリの行動と命名している。よくあるパターンが「やまびこ」である。誰かひとりが「いらっしゃいませ~。ナントカカントカ~っ」と叫ぶと、従業員がいっせいに同じ言葉をくりかえす。そこまで新しく入ってきた客を目立たせないでよ、とちょっとどぎまぎする。人前では空気みたいでありたいのだから。また、チェーンのマニュアルには、言語文化の開拓精神旺盛なものがよく見受けられ、普及と流布と定着が進行している。ただし、時代とともに変化するのが言葉であるから、従来からすれば奇妙であっても「オカシイ」「マチガッテイル」とメクジラ族みたいに怒る気はない。レジでの支払いの時、「まず、大きいほうから・・・」であるとか来店の人数確認で「お...マニュアルノリで委縮したりしている
◆なっびっなっびぃ・・・泣き虫【用例】◎◎は今じゃ警察んマルボーの刑事になって見た目もあっぱかばって子どんの時はなっびぃじゃったち信じられんじゃろ。【一般語訳】◎◎は今じゃ警察のマルボーの刑事になって見た目も怖いけど子どもの時は泣き虫だったなんて信じられないだろ。(見出し画像は友人提供のもので五島市のきれいな海で遊ぶの図)(五島弁)なっびっなっびぃ
◆つっぱっつっぱる・・・(池・川・水路などに)浸かる【用例】A.元気んよか証拠でもあってん、ひどーおっごとばしもせんじゃったばって、孫ん友だっとふざけっ岩川に服ば着たまんまつっぱってずぶ濡れになって帰ってきたっち。B.はえー、今頃ではめんだひかね。岩川ん水にはおっもつっぱったこっのあっばって、ざまにちんたかったろじゃん。【一般語訳】A.元気がいい証拠だから、ひどく叱りとばしはしなかったけれど、孫が友だちとふざけて岩川に服を着たまま浸かってずぶ濡れになって帰ってきたよ。B.ほー、今頃では珍しいね。岩川の水には俺も浸かったことがあるけれども、とても冷たかっただろうね。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷の門内の庭遺構・岩川はここから徒歩10分ほどのところにある自然湧水)(五島弁)つっぱっつっぱる
数日前に読んだ、昭和三十八年六月から翌年一月までに「中央公論」に発表された谷崎潤一郎の「雪後庵夜話」という随筆に以下の一文があった。・・・K男は私の妻を「大きいおばあちゃん」もしくは「ばあば」、私のことを「おじいちゃん」もしくは「じいじ」と呼び・・・すでに私の生まれた頃にはじぃじ・ばぁばという呼び方があったということを知って新鮮な驚きがあった。近年、じぃじ・ばぁばという二人称代名詞が定着したと言ってよかろう。おじいちゃんやおばあちゃんに相当するとした場合のおじぃじ、おばぁばという表現は聞いたことも読んだこともないから、おそらくないのであろう。じいちゃん、ばあちゃんより、じぃじ・ばぁばのほうが語感としては「ん」というテーブルを叩くような力みがなくてかわいい表現といえる。あえてこのことを書いているのは、この表...じぃじ・ばぁばという言葉に違和感から納得に至る
日の出してまだ鳴きやまぬ虫の音を名残り惜しげな有明の月・・・・・・日の出前から散歩に出ると驚くほど涼しかった。日中は30度を超す異様な日々もまもなく終わろう。木々は葉を落とし始めている。(短歌)名残り惜しげな有明の月
◆わんだわんだたおす・・・病気病気で寝込む病に倒れる【用例】A.あがは先週会社ば休んだっちじゃん。どがんしたっか?B.熱とたっかぶっでわんだたおしちょったよ。A.はえー、コロナか?B.うんにゃ、医者ん話じゃサルモネラと思われますち言われたよ。A.なんかそら、猿かっうつされたっか?B.なんのそんなこっのあっとちかよ。アタるこちゃ稀じゃばって玉子が原因ちた。【一般語訳】A.君は先週会社を休んでいたそうじゃないか。どうしたんだ?B.熱と腹下しでぶっ倒れていたよ。A.うわー、コロナか?B.いいや、医者の話じゃサルモネラと思われますと言われたよ。A.なんだそれは、猿からうつされたのか?B.なんでまた、そんなことがあるわけないだろう。アタることは稀だけども玉子が原因だってさ。(五島弁)わんだわんだたおす
赫灼(かくしゃく)と昇る日輪仰ぎ見て君の情熱伝わるを知る・・・・・日の出の時間に外を見たり外に出たりすると、思い出すのが吉田拓郎の「人生を語らず」。~朝日が昇るから起きるんじゃなくて目覚める時だから旅をする~永遠の情熱。永遠の青春。赫灼(かくしゃく)と昇る日輪
◆つらひか・・・辛い苦しい【用例】A.まあ聞っくだはれ。◎◎さんの娘さんの勤め先ん部長はざーまにインノアッボちたな。いっしょけんめ作った書類ば課長さんもよーでけちょっち通してくれたとに、なんのかんの難癖ばつけっ戻すとちたな。B.あらよー、そらひどかめにあーじょっじゃんな。つらひかばいねぇ。【一般語訳】A.まあきいてください。◎◎さんの娘さんの勤め先の部長はとても意地悪なんですって。一生懸命作った書類を課長さんもよくできていると通してくれたのを、なんのかんの難癖をつけて戻すんですって。B.えーっ、それはひどいめにあっているねぇ。つらいだろうねぇ。※いんのあっぼ・・・意地悪根性腐れ(見出し画像は五島市福江の観音寺近くの武家屋敷の石垣痕跡)(五島弁)つらひか
◆まんびっ・・・シイラ(魚名)【用例】まんびっはフライにしたらうんまかばって、すり身にしててんぷらかんぼこにしてもうんまかっぞ。【一般語訳】シイラはフライにしたらおいしいけど、すり身にして揚げかまぼこにしてもうまいんだぞ。(五島弁)まんびっ
日本海海戦 写真が記録した日露戦争 (学研M文庫) 平塚柾緒
「日本海海戦写真が記録した日露戦争」(学研M文庫)平塚柾緒著貴重な写真もたくさんで、かねがね見てみたいと思っていた映像とも出会えた。陸軍ではあったが日清・日露ともに士官として参戦した祖父の位牌もお祀りしていただいている菩提寺の福江大乗寺の建て替え資金の勧進に協力された佐藤将軍や東郷将軍の事跡やお姿の写真とも出会え、ジーンと胸に熱いものが残る。戦には功罪がある。戦には背景がある。過去の戦を学んで、平和のありがたさを思う。☆福江大乗寺の建て替え資金の勧進・・・複数名の日露戦争で指揮を執った将軍たちが揮毫を寄付してくださっている。当時それらは高い換金価値があったようである。資金調達のために祖父が東京に「出張」したという記録が寺に残っており、軍の伝手を頼って揮毫を依頼しに回ったものと推測している。日本海海戦写真が記録した日露戦争(学研M文庫)平塚柾緒
◆おごっとばす・・・𠮟りとばす◆おごらるっ・・・叱られる【用例】A.今日は何年かぶりに人ばおごっとばしたよ。B.どがんしたっか?A.図書館で本ば読みよったら前に座った七十ぐらいんジンジが携帯にかかってきた電話に出て太か声で長(な)ご長(な)ごしゃべっていーやましかったっち。いっだなんでんひどかち思っ、年上ちわかっちょったばって「迷惑だ、場をわきまえなさい!」ち言うてやったら、すんません、ち言いながらチンチロモッ逃げたよ。B.はえー、年下んもんっかおごられっショシャクレじんじじゃん。【一般語訳】A.今日は何年かぶりに人を叱りとばしたよ。B.どうしたんだ?A.図書館で本を読んでいたら前に座った七十ぐらいのジイさんが携帯にかかってきた電話に出て大きな声で長々としゃべって耳障りでしょうがなかった。いくらなんでもひ...(五島弁)おごっとばすおごらるっ
◆いっぴゃばっ・・・いっぱいいっぱいぎりぎり【用例】◎◎のカーブは道の細うして通りにっかね。昨日通ったら前かっ大きな車の来てあいたこらどよこっかち思いながらいっぴゃばっすれ違うたよ。【一般語訳】◎◎のカーブは道が細くて通りにくいね。昨日通ったら前から大きな車が来てあらあらどうしようかと思いながらいっぱいいっぱい、ぎりぎりすれ違ったよ。(見出し画像は友人提供のもので五島市の福江市街)(五島弁)いっぴゃばっ
明治18年生まれの祖母が、幼稚園に通うようになるまではいつもいっしょに居て私の面倒を見てくれた。(母は洋装店を経営していて多忙だった)月に数回のお寺参りを欠かさない信心深い祖母だった。私も一緒にお参りしていた。毎朝朝食前に仏壇に「オチャトば上げよう」と言って、専用の小さな湯のみに注いだお茶を献じていた。最近、長年にわたりナゾの言葉である「オチャト」の謎が解けた。「お茶」に関することとは思っていたが、漢字では「お茶湯」と書いてオチャトウと発音する、一般的な言葉だった。「オチャト」は、五島方言風の転訛だったのだろうか。オチャト・・・お茶湯
(五島弁)「にしょむ」 と 「しょむ 」「しょん」 「しょんこん」
◆にしょむにしょん「・・・煮物の味がしみこむ◆しょむしょんしょんこん・・・(色が)染み込む(煙などが)目に染みる【用例・にしょむ】ばえー、こんおでんは味んよーにしょんでうんまかよ。【一般語訳】おお、このおでんは味がよく沁みていて美味しいね。【用例・しょむしょんしょんこん】あらよー、買(こ)うたばっかっのTシャツに烏賊んクロンのしょんこんでアエンよ。【一般語訳】あらら、買ったばかりのTシャツに烏賊の墨が沁みこんで落ちないよ。※烏賊んクロン・・・イカスミ※アエル・・・落ちる(見出し画像は五島市福江の石田城の東台場遺構)(五島弁)「にしょむ」と「しょむ」「しょん」「しょんこん」
◆ぬかっぬかる・・・(意味合いとしては、針より大きいものが)刺さるめり込む【用例】じゃがいもん煮えたかどうかはどがんしたらわかっとかちや?はえー、そんなこっも知らんとか。箸ばヌカラセッみれ、ヌカッたら煮えちょっとぞ。【一般語訳】じゃがいもが煮えたかどうかはどうしたらわかるのかって?あーあ、そんなことも知らないのか。箸を刺してみて、刺し通ったら煮えてるんだよ。(五島弁)ぬかっぬかる
食品に表示されている「賞味期限」について、生鮮はいくぶん気にするものの、生鮮以外の食品や調味料についてはそれほど神経質ではない。信じるのは自分の目と鼻を主とする五感。印字は参考にして、どう日付が過ぎていようが「食べられる」と判断したら食べることにしている。食品会社の人の話をラジオで聞いたことがあるが、密封されている食品や調味料は、賞味期限がいくぶん過ぎても「傷みはしないが風味は落ちます」と表現していたので、腹痛を起こしてのたうちまわることはなさそうだ。食べ物を、粗末にしてはいけない。何かのコラムにお医者さんが書いていたことに、まったくだと思ったことがある。書いてあったことの内容は、人間には、そもそも目、口、鼻、触覚などで、傷んで食べられないものを見分ける力が備わっている。その力がうまく使えない現代人が増え...賞味期限はワタシが決める
あらよー、みたんなかばってくどめかせっくだはれ。「ぬっかよー」「ぬっだらしかよー」「ぐぅらしかよー」「のさん!」「寝られん!」よいよさな、ことわざちいうもんは、昔ん人ん経験かっ、こうなればこうなる、こうすればこうなるちいうたごて予測さるっ結果ばきまり文句にしたもんじゃろち思うとよな。そっが当たらんてん「異常」じゃんな。暑さ寒さも彼岸までも当たらんどころか夏より暑なりよっごちゃっよ。【一般語訳】あーあ、みっともないけどグチを言わせてください。「暑いよー」「暑くてじめじめするよー」「蒸し蒸しするよー」「暑苦しい!」「寝られない!」困りましたねぇ、ことわざというものは、昔の人が経験から、こうなればこうなる、こうすればこうなるといった予測される結果をきまり文句にしたものだろうと思うのですよ。それが当たらないから「...(五島弁・番外編・時事雑感)いつまんでん暑か!
若いころモテようとしてかけてたな正式名称パーマネントウェイブ・・・・・自身で散髪する丸坊主にしてから二十年近くになる。楽でよいけど床屋の皆様ゴメンナサイ。二十代のころはそれなりにモテなければいけないというか、女性の目を気にしていたのだ。当たり前の話ではある。ずいぶん前だが、なんかのきっかけでいわゆるパーマの正式名称がパーマネントウエイブ(permanentwave)だと知った時はなるほどと思った。そいえば、「パーマ屋さん」という言葉があったが、今では使う人もまれな言葉になっているようだ。(短歌)若いころモテようとして
◆かずむかずん・・・嗅ぐ【用例】A.あがはなんで何回も酒ん匂いばカズミよっとか?B.こん焼酎の香りのよかもんじゃてんついついカズンでしまうとち。【一般語訳】A.君はどうして何回も酒の匂いを嗅いでるんだ?B.この焼酎の香りがいいものだからついつい嗅いでしまうんだな。(五島弁)かずむかずん
◆かっぱるかっぱっ・・・盗む【用例】あらよー、また仮想通貨ん巨額流出事件の起こっちょっよ。カッパッタやちゃ捕まろかね?【一般語訳】あらー、また仮想通貨の巨額流出事件が起こってるよ。盗んだ奴は捕まるだろうか?(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁)かっぱるかっぱっ
中秋に稲刈りを進むめでたさに豊年万作千秋万歳・・・・・・佐賀県嬉野市塩田町で稲刈りがはじまっていました。今年初めて出会う稲刈りでした。酷暑炎天下での農作業をする方、に感謝をこめた寿詞(よごと)を捧げたく湧いた一首です。(写真は昨年嬉野市内で撮ったものです)(短歌)中秋に稲刈りを進むめでたさに
◆にっきっ・・・嗅ぐ【用例】おわら、こん豆腐はねまっちょっかもしれん。あがは鼻ん利くもんの、ちょっこっニッキッみてくれんか。【一般語訳】ありゃりゃ、この豆腐は腐っているかもしれない。君は鼻が利くから、ちょっと嗅いでみてくれないか。※「にき」という言葉もあるが、近くという意味である※同様の意味で嗅ぐを「かずむ・かずん」ともいう(見出し画像は友人提供のもので五島市福江の海)(五島弁)にっきっ
今日もまた体(からだ)のような外気温残暑と言えぬ彼岸来るのに・・・・・・時候について書いたり話したりするときに「残暑」と表現するのは彼岸の入りまでが常識的なのだそうだ。今日のウエブサイトの天気予報はお日様マークがコロナウイルスを戯画化したような猛暑マークで、「猛暑日」と宣告してあった。昔々、渇水の時に雨乞い神事や儀式をやっていたというから、涼乞い神事や儀式を時代のニーズに合わせて開発する時が来ている。私は自主的にビール祭りやハイボール祭り、冷酒祭りにロック祭りを執り行い涼乞い神事の一翼を担うことにする。(短歌)今日もまた体(からだ)のような外気温
◆はえー・・・ああっえーっなんだって!ウソだろう?☆場の状況では「何言ってるんだ」といった不快不同意の意思表示としても使われる【用例】A.ばえ~っ!なんであがはこんなヨカ車に乗っちょっとか?B.宝くじに当たったっち。A.ばえ~っ!ざまにばらか話じゃん!B.なんのぉ、あぶくゼンにはあぶくゼンの使い道ちゆうもんのあっとたい。【一般語訳】A.え~っ!どうして君はこんな高級車に乗っているんだ?B.宝くじに当たった。A.なんだって~っ!とてもスゴイ話じゃないか!B.なんの、あぶくゼニにはあぶくゼニの使い道があるんだよ。(五島弁)はえーばえー
◆みみんじょ・・・ミミズ【用例】こないだ釣り具屋ん前ば通ったら「ミミズ入荷しました」ち張り紙んあってきゃあたまがったっち。おっどが子どんの時は釣り餌に使うミミンジョは自分で掘りに行きよったろが。ミミンジョんおっところは勘ですぐわかりよったもんたい。【一般語訳】このあいだ釣り具屋の前を通ったら「ミミズ入荷しました」という張り紙をしてあってとってもおどろいたよ。俺たちが子供の時は釣り餌に使うミミズは自分で掘りに行ってたじゃないか。ミミズの居るところは勘ですぐにわかったものだったよ。(見出し画像は五島で撮ったものではありません)(五島弁)みみんじょ
よき日常洗濯ばさみの形した朝日がつくる影がきれいだ・・・・・・日の出直後に輝く部分や影はすぐに移動するのと、日常的にその時間に外にでるわけではないので、時おり新鮮な発見と感興をもよおす。洗濯ばさみが短歌になった。(短歌)よき日常
◇伊勢物語より芥川【五島弁珍訳】(原文は珍訳の下にあります)昔色男んおったっよな。高嶺の花の女ば、何年もラブコールしちょったとば、ようやっとヌヒトしてざまに暗かとこに来てしもたっちたな。芥川ちいう川んにきば連れっさるいたら草に置いた露ば見て「あら何かな?」ち男に聞いたっちたな。行き先は遠して日なぐれになってきたもんじゃてん鬼んおっところちも知らんでかんなっどんのあっぱかごて鳴って雨もざあまに降ってきたもんじゃてん、ぼされくれたやっべ家に女ば奥んほうさん入ってもろっ、男は弓胡簶ばかろっ戸口におって、「はよ夜の明けんかねぇ」ち思うちょったところが、鬼んワン口開けっ女ば一口に食うてしもたっちたな。「あらよー」ち女はおろだっじゃばって、かんなっどんの音で耳に入らんじゃったっちたな。ようやく夜が明けて、さがしてみた...(五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文)伊勢物語より芥川
酒税の納入に意欲的に取り組んでいるなかで、酒を買うときのレジで年齢認証タッチをするのが実にバカバカしいといつも思う。白髪にして頭頂部禿頭の翁にそれを求めるというのも日々進行する管理社会化のあおりであろう。ほとんどの店は液晶に触れさせるが、県をまたいでかなりの店舗数のある某店ではA3くらいのパネルに指ささせるという、やるのが恥ずかしくなる儀式を通過しなければ酒税を納入できない。漫才ネタとして通用しそうな滑稽さだから、装置が整備されないうちに誰かに動画を記録してもらおうかと思っているぐらいだ。すでに開発されていて導入されているかもしれないけれども、AIによる顔認証かなんかで自動判定をしてくれたらありがたいのではあるが、進化し過ぎて医療情報とヒモづけられて、レジで足止めされて「判定の結果飲酒が引き起こす問題が危...年齢自動判定装置
◆かんぶばふっ・・・(おもに老人が病気で)首を小刻みに振る【用例】ウチんじいちゃんはわんだ倒してかっ、かんぶばふっごてなってしもたよ。【一般語訳】ウチのじいちゃんは病気で倒れてから、首を小刻みに振るようになってしまったよ。(見出し画像は五島市福江の石田城の東台場付近)(五島弁)かんぶばふっ
◆がんがらまっ・・・からみつく【用例】玄関まわりの草とっばしたらフェンスにツルんがんがらまっちょってはずすとにオージョコージョしたよ。【一般語訳】玄関周りの草取りをしたらフェンスにツルがからみついていてはずすのに一苦労したよ。(見出し画像は友人提供のもので福江の市街地)(五島弁)がんがらまっ
安政五年(1858)に初代の外国奉行に就任した五人の開国派幕臣の事跡を紹介した、土居良三著「幕末五人の外国奉行」(中央公論社刊)を読んだ。数年間から名前も知らなかった何人かの開国開明派の幕臣の事跡を読んできたが、経験少ないなかで堂々と外交交渉をしたり国際情勢をふまえて自国の利益を守ろうとしたさまに感銘を受ける。居住地の佐賀県とその近県には開国の影響下に近代化を進めた遺構や資料がけっこうあり、接することも容易なので関与した150年ほど前の先人を身近に感じるような気がする。大多数の変化を望まない人たちのなかにあって、多くの進歩派は落命したり辛い人生を送った。変化し続ける世界への入り口にある中学生や高校生の未来の選択に資するために、変化のなかにあった人たちの代表例として知らせてやりたいと思うが教科書に載ることも...初代の外国奉行の事跡・・・積極的開国と堂々たる交渉・・・
父母眠る島照らし終え日輪は西を指してぞ沈ませたまふ・・・・・・見出し写真は五島沖から見た夕暮れの島々。平家物語の名場面の忠度都落ちからの着想で一首。忠度都落・・・(忠度は)「浮世に思ひおく事候はずさらば暇申して」とて馬にうち乗り甲の緒をしめ西をさいてぞあゆませ給ふ(短歌)父母眠る島照らし終え
期待しよう暑さ寒さも彼岸まで一服の涼を蕎麦に求める・・・・・・来週は彼岸の入りを迎えるが、今週は連日体温に近い厳しい残暑だ。熱いものを食べる気にならない。さっぱりと飾り気のない蕎麦やそうめんや冷麦がいちばんだ。昨日の昼食は出先でざるうどんを食べた。中年を過ぎてから、ざるうどんというメニューを知った。それでも、知ってしばらくは食べることはなかった。うどんは熱い汁に浸かった食べ物と四十年近く思っていたが、何かのきっかけで食べることがあり、なかなかいけると思った。昨日、冷たいうどんをすすりながら、食わず嫌いは損でござる。と自分の中の誰かが言った。(短歌)一服の涼を蕎麦に求める
小六から中一ぐらいまで、短波放送が受信できるラジカセでBCLをやっていたことを思い出した。短波の海外の日本語放送にときめいたものだった。メルボルンから、ロンドンから。北京から韓国から・・・受信報告書だったかな?何月何日何時にどのような番組を受信状態はどんな感じで聞いたということを書いて放送局に送るとベリカードなるものを発行してくれた。北京放送は国家宣伝・体制宣伝だったのか、記念品まで送ってきてくれた。国内も他県の局はハガキのベリカードを送ってくれた。一度だけ、五島列島福江島から遠く離れた青森県の民放を奇跡的に受信したことがあって、いただいたベリカードを部屋に飾っていた。今でもベリカードって発行しているのかな。ウエブではなく、ウエイブを楽しんだ時代だった1970年代半ば過ぎの頃。【関連記事】電波・東京まで1...ウエブではなく、ウエイブを楽しんだ時代
◆めひぎゃ・・・しゃもじ【用例】おわら、おひつは来たばってめひぎゃのなかよ。仲居さんのつけっ持って来っとば忘れちょっよ。呼び鈴はどこか?頼まんば。【一般語訳】あらあら、おひつは来たけどしゃもじがないよ。仲居さんが一緒に持ってくるのを忘れてる。呼び鈴はどこかな?お願いしなければ。(五島弁)めひぎゃ
◆ぬひと・・・どろぼう【用例】◎◎ん娘は駆け落ち同然で男んとけ行って籍も入れたっちた。◎◎は納得いかんごちゃっよ。「ぬひとに持って行かれた」ちくどめっじょったよ。【一般語訳】◎◎の娘は駆け落ち同然で男のところに行って籍も入れたんだそうだ。◎◎は納得いかないようだよ。「どろぼうに持って行かれた」と愚痴を言っていたよ。(五島弁)ぬひと
朝日浴びつかの間の息吹き返す廃墟のビルのモザイクタイル・・・・・・観光客も多い商店街にある廃墟然としたビルの柱だが、日ごろガラクタ置き場のような状態に目をやらないようにしているので気にもしていなかったものが、日の出直後に光を受けて輝くのに散歩の途中出あった。よく見ると美しい。晴れた日の限られた時間だけの輝きであろう。写真を撮っているのを、通勤中らしい若い女性が振り返って見ていた。妙なことをしていると不思議がったか、よくみると美しいと思ったかはさだかではない。(短歌)つかの間の息吹き返す
◆ひがなひーじゅ・・・一日中【用例】昨日はひがなひーじゅ港でクロヨウの釣れんかねぇ、ち思っねばってみたばって、ボラしか釣れんじゃったよ。がっぱっしたよ。【一般語訳】昨日は一日中港でクロダイが釣れないかな、と期待してねばってみたけど、ボラしか釣れなかった。がっかり。(五島弁)ひがなひーじゅ
◆むんかひか・・・むずかしい【用例】来月入社すっ齊藤さんのサイは字のむんかひかてん、書いたっ変換したっすっときは気を付けんばいかんぞ。【一般語訳】来月入社する齊藤さんのサイは字がむずかしいから、書いたり変換したりするときは気を付けなければいけないよ。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁)むんかひか
◆針んめんず・・・針の穴【用例】◎◎よい、針んめんずに糸ば通してくれんかな。近ごろ老眼の進んでようと遠しきらんごてなってきたっよな。【一般語訳】◎◎さん、針の穴に糸を通してくれませんか。近ごろ老眼が進んでうまく遠しきれなくなってきたんですよ。(五島弁)針んめんず
◆ゆーたっ・・・いたち(鼬)【用例】「イタチの最後っ屁」ば五島弁で何ち言うか知っちょっか?「ゆーたっのたぎっ屁」ち言うとぞ。うんまかそうにイモば食うじょっばって、たぎっ屁だけは勘弁してくれれ。【一般語訳】「イタチの最後っ屁」を五島弁で何と言うか知ってるか?「ゆーたっのたぎっ屁」と言うんだぞ。うまそうにイモを食ってるけど、最後っ屁だけは勘弁してくれ。(五島弁)ゆーたっ
四苦八苦をもじって、楽しくなる生き方を考えた。人生を四楽八楽と捉える。つまり生老病死の四苦と、愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)を合わせた「四苦八苦」を、次のように捉えて楽しく愉快に生きるというノーテンキな暮らし方だ。すなわち、生まれて生きること・・・これは、それだけでじゅうぶんに有り難く、楽しい年をとること・・・これは、知ってることが増えたりできることが増えたりして楽しい病気をすること・・・これは、苦難を経て心とアタマに成長するものがあって楽しい死ぬこと・・・これは、当たり前のことだから、楽しい愛別離苦・・・これは、「サヨナラだけが人生だ」の名言があるから楽しい怨憎会苦・・・これは、「コノヤローッ」と野性を呼び覚ますから楽しい求不得苦・...四楽八楽
【早口言葉】◆みんのみんにみんのひゃってみんのみんのみんつんぼになった【一般語訳】◇右の耳に水が入って右の耳が耳つんぼになった※現代では不適切表現が含まれているが口承のまま採録した(五島弁・早口言葉)みんのみんにみんのひゃって・・・
◆つんだひかつんだしか・・・かわいそう【用例】いっだなんでん、つんだひか。爆弾ば撃ち込まれっ建物も街もうっくえっ、こまか子どんまで怪我したっ死んだっしよっじゃんな。はよ戦争はやめれ!【一般語訳】いくらなんでも、かわいそうだ。爆弾を撃ち込まれ建物も街も破壊され、小さな子どもまで怪我したり死んだりしているではないか。早く戦争をやめなさい!(見出し画像は五島市福江の石田城蹴出門内桝形遺構)(五島弁)つんだひかつんだしか
世の中は十万人だか百万人だか一千万人に一人居るかいないかの極悪飲酒運転常習者のために一定要件下にある事業所での始業時終業時の飲酒検査が義務化され、ただでさえ低いといわれる生産性の下落に拍車をかけているし、十万人だか百万人だか一千万人に一人居るかいないかの変態変質的迷惑人のために児童少年少女に道でも聞こうものなら「声かけ事案」として通報され、ネットに発生情報が速報され歳のころ人相風体から似た人は嫌疑を受けるという、公道を歩行するにも戦々恐々の時代となった。そこで、早朝の散歩である。白髪混じりのお年頃の紳士淑女が得意な超早朝の散歩である。すれ違う時にオハヨウゴザイマスの声かけと答礼はほぼ常識的習慣となっている。(地域的なよさかもしれない)かわいいワンちゃんを連れている人もいくらか居る。本当にかわいいからオハヨ...正々堂々の声かけ
◆しょうとる・・・世話をやかせる手間取らせる迷惑をかける【用例】A.じいちゃんもばあちゃんも毎日スクワットばしよっとち聞いたよな。いろいろと効き目のあっちいうてんギバッて続けなはれ。B、おおきん。ヨロけじんじになって息子や嫁にしょうとらんごて、今んうちかっ鍛えよっとよ。【一般語訳】A.じいちゃんもばあちゃんも毎日スクワットをしていると聞きましたよ。いろいろと効き目があるみたいだからがんばって続けてくださいね。B、ありがとう。ヨロヨロじいさんになって息子や嫁に世話をやかせないように、今のうちから鍛えてるんだよ。(五島弁)しょうとる
◆みたんなか・・・みっともない【用例】あらよー、いっだ忙しかちいうても、もうそろそろ床屋に行かんばオエカブッテしもっみたんなかぞ。【一般語訳】あれあれ、いくら忙しいといっても、もうそろそろ床屋に行かなければむさ苦しく伸び放題でみっともないぞ。(五島弁)みたんなか
◆ふのよか・・・運がいいうまくいく【用例】よかか、人間ちいうもんは謙虚に生きるとが道ち言うもんぞ。たまたまフのよして今ヨカ目におうちょったっち、のぼせ上ればばっかぶって痛かめにあうとぞ。【一般語訳】いいですか、人間というものは謙虚に生きることが道というもんだよ。たまたま運がよくて今よい目にあっていても、実力と勘違いすれば罰があたって痛い目にあうものですよ。◇「ふ」は運否天賦(うんぷてんぷ)のフであろうと推察する。(五島弁)ふのよか
◆びっしゃっ・・・たくさん【用例】・隣家の人「あらー、きれいか鯵ねぇ」・鯵の人「息子がアジゴ釣りに行ってびっしゃっ釣って来たとよ。よかったら食べてかせして」【一般語訳】・隣家の人「あらー、きれいな鯵ねぇ」・鯵の人「息子がアジゴ釣りに行ってたくさん釣って来たんですよ。よかったら食べて加勢して」(五島弁)びっしゃっ
しばらく前に、ある観光地にあった椅子。バス停などによくあった椅子だ。「ナショナル」が懐かしい。文字デザインもレトロ。また、「カラーテレビ」という表現が面白い。身近にある物品ながらもはや死語化していて、いまどき言う人はほぼいない。「カラーテレビ」が差別化した商品として宣伝文句として有効とみなされたのは何十年ぐらい前までだろうか。「カラー」つながりでは「カラー写真」もあったが、印刷物は別として郵便はがきの半分くらいが標準だった「焼いた」紙も見かけることがきわめて少なくなった。「カラー写真」もほぼ死語となった。カラーの映像が珍しかったころの映画のポスターに「総天然色」とあったのも記憶にあるが、これは資料で見たのだろうか。ガメラやモスラのポスターにあったのだろうか。その気になれば今ここに座っていながら調べることも...カラーテレビ
実家を整理したときに、明治十八年生まれで日清・日露の戦争に陸軍の薬剤官として海を渡った祖父の銃後を守った祖母が仏壇の引き出しに保管していた写真を持ち帰った。この写真は、戦後に軍の関係者に記念として配られたものであろうと想像する。幕末維新期から明治の歴史を大人になって学びを深めたあとにこの写真を見て、鳥肌が立つほどの興奮をおぼえた。写真に焼き付けられている、撮影の日と思われる日付は明治37年2月9日。日露戦争の開戦の翌日だ。想像するにこの写真は、地元で待機していた兵が招集されて配属部隊に駆け付けるところであろう。おそらく、開戦時に士官であった祖父ら職業軍人らは部隊にいたであろうから、この写真の船には乗っていなかったであろう。興味深いのは、当時と変わらない「常夜灯」に対し、現在の大波止付近はまだ埋め立ても建設...日露出征・「坂の上の雲」と石田城外の福江港
白露(はくろ)なる季節の言葉涼やかに昼暑けれど明日は重陽(ちょうよう)・・・・・一昨日くらいからエアコンをつけずに寝られるようになった。朝の冷気が気持ちよい。それでも朝の散歩を終えれば汗でシャツが貼りついて脱ぐのに一苦労し、日中は30度を超え、YAHOOの天気予報では明日の嬉野市は37度と表示してある。されど、時は粛々と流れ行き、季節の言葉を消化していく。(短歌)昼暑けれど明日は重陽(ちょうよう)
◆たきもんたっもん・・・薪【用例】A.あがはたきもんばこんにびっしゃっ貯めよっばって、今時は風呂焚きにも使わんじゃろになんばすっつもりか?B.はえー、知らんばいね。今時は薪ストーブが最先端ぞ。買うもんのおっもんじゃてん暇々に切ってかまえじょっとじゃん。【一般語訳】A.君は薪をこんなにたくさん貯めているけれども、今時は風呂を沸かすのにも使わないだろうに何にするつもりか?B.なんだ、知らないようだな。近ごろは薪ストーブが一番おしゃれな暖房だぞ。買う人が居るものだから暇な時に切り揃えて貯めているんだ。(見出し画像は五島市福江の石田城の外堀御船着遺構)(五島弁)たきもんたっもん
【徒然草序段】つれづれなるままに日暮らし硯に向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ【五島弁珍訳古文】ひまでひまでしよんなかもんじゃてんひがなひーじゅ硯に筆ば湿らせっ思い出したっ日頃感じたっしちょっこっばさらさらっと書き留めたらなんじゃろもやもやしてきたよ。おわら。(五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文)徒然草序段
◆しゃっばっ・・・倒れる疲れ果てる《俗語的表現として》くたばる【用例】◎◎はちょっとノボスッ癖のあっとじゃばって、この間の祭りのノミカタで竹の盃の趣向が面白かちゆっかっに樽かっついじゃ呑みついじゃ呑みしよったばって、一時間もしたら呑み過ぎてその場でしゃっばっとじゃもんの。家まで△△といっしょにかついで連れっ帰ったっぞ。【一般語訳】◎◎はちょっと調子にのり過ぎる癖があるんだけど、この間の祭りの飲み会で竹の盃の趣向が面白いと言って樽から注いでは呑み注いでは呑みしていたけれども、一時間もしたら呑み過ぎてその場でぶっ倒れるんだもん。家まで△△といっしょにかついで連れて帰ったよ。(五島弁)しゃっばっ
夏の朝澄んだ川辺を散歩して群舞のような銀鱗を見る・・・・・群れた小さな魚の鱗がキラッキラッと朝日に光る。家の近くにある川や水路に豊かさを感じる。(短歌)群舞のような銀鱗を見る
◇五島弁・番外編・余話として■かんのひばば(見出し写真)観音馬場おそらく私に近い世代でこのことを伝え聞いている方もほとんど居ないだろうから記録しておこうと思う。五島家家中(藩士)のなかでも百石以下クラスが居住した観音寺の門前の道は、直線の道で400メートルくらいある。亡き父からの聞き伝えで、旧藩時代は馬場としても使われていたということで、「かんのひばば」と呼ばれていたという。「観音寺馬場」の転訛であろう。あまり人が言うのを聞かなかったので、藩士の間で使っていた「業界用語」だったのかもしれない。400メートルほどと短いコースであるから、おそらく初心者の歩ませ乗りの練習コースであったろうと想像する。本格的に疾走するのは今でも地名が使われている馬責馬場(うませんばば)から一番町と呼ばれていた足軽クラスが居住した...(五島弁・番外編・余話)観音馬場(かんのひばば)
◆ばうせる・・・感動が強くて茫然とする【用例】今夜は仲間で海鮮バーベキューばしたら漁師ん先輩がイセエビやカニやざまに太かサザエば持ってきてくれっゴッツになったっじゃばってうんまかのなんのちばうすっごちゃったっち。【一般語訳】今夜は仲間で海鮮バーベキューをしたら漁師の先輩がイセエビやカニやとても大きいサザエを持ってきてくれてご馳走になったんだけど美味しいのなんのって気が遠くなりそうだったよ。(画像は五島在住の友人提供のもの)(五島弁)ばうせる
◆ぎらやっ・・・威張る虚勢を張る【用例】笑(わろ)うたぞ!偉(えろ)うなったちゆっかっに、たっまくっあんがーちゃぎらやっちょっとちぞ。【一般語訳】笑っちゃたよ!偉くなったといって、さっそくあの野郎威張ってるんだって。(五島弁)ぎらやっ
変わりゆく夏のありさま耐え実る垂れる稲穂に学ぶものあり・・・・・「学ぶものあり」と関心はしながらも、自身は暑い暑いと外に出るのを億劫がり、エアコン頼みでコーヒー以外は冷やしたものを飲み食いしていた、だらしない夏の日々だった。米を余計に買うことをしなかったので、買い溜めした皆さんより先に新米に切り替えられる。秋まで米がきれたら、お菓子とそばとうどんとラーメンとパスタとクッキーとビスケットで食いつなごうと思っていた。(短歌)垂れる稲穂に学ぶものあり
◆しょーばっづよか・・・打たれ強い生命力がある簡単にあきらめない【用例】◎◎はざまに強か根性持ちで性根の座っちょっよ。なんば言われてんかんば言われてん孤立してでん正々堂々と信念ば貫いて行動すっ。しょーばっづよか。【一般語訳】◎◎はとても強い根性持ちで性根が座っている。何を言われても孤立しても正々堂々と信念を貫いて行動する。打たれ強い。(見出し画像は五島市福江の石田城蹴出門遺構)(五島弁)しょーばっづよか
◆ぼさくれ・・・おんぼろみすぼらしい【用例】ようやっと資金調達のできてビルば解体でくっこちなったよ。長年使(つこ)っきたばってん、たいがたいがボサクレになっちょったもんね。【一般語訳】ようやく資金調達ができてビルを解体できることになったよ。長年使ってきたけどかなりオンボロになっていたからね。(五島弁)ぼさくれ
20円もらって大喜びした。感動したと言ってもよい。居住地の行政の古紙回収は「ひもでしばって出す」ことになっているが、冊子状のものばかりではないさまざま雑多な反故紙は「ひもでしばって出す」のには向いていないので会葬御礼や買い物した時にもらう紙袋に溜めている。数か月前までは立ち寄り先に持ち込めるところがあったのだが、それができなくなったので燃えるゴミに出すしかないかと思案していたが、日常通る道沿いにさまざまな廃品を引き取るところができ、車も停めやすい場所なので持ち込んでみた。すると、係の人が秤に乗せてくださいというので乗せたら4キロ~!と事務所に声をかけて、代金を受け取ってくれと言う。私は引き取ってもらえるだけでも助かるし、燃えるゴミに出して行政のゴミ袋代がかかるなと思っていたところだったので、「よかとですか...20円もらって「10円あったらチロルチョコ」世代興奮。
◆そうら・・・たわし【用例】よいよさな、道のきれいになるとは嬉しかっじゃばって、工事中のアスファルトば新しか靴にひっつけっしもっ、ソウラでこすっこすったくって洗(あろ)うたばっていっちょん黒かっのおっちゃえんとよ。【一般語訳】まったくもう、道がきれいになるのは嬉しいのだけれども。工事中のアスファルトを新しい靴にくっつけてしまって、たわしで念入りに洗ったけれどもちっとも黒いのが落ちないんだよ。(見出し画像は五島市福江の石田城大波止側の埋め立て前の古写真)(五島弁)そうら
◆げさっか・・・下品【用例】近ごろはよか歳したオンツァとバンバんげさっか噂話でよどれひっぱったね。塩どん撒こかね。清めんば。【一般語訳】近ごろはいい歳したおじさんとおばさんの下品な噂話で飽き飽きしたね。塩でも蒔こうかね。清めないと。(五島弁)げさっか
◆いぎっ・・・ほじるほじくる【用例】こら!まーた鼻ばいぎっじょっ!みたんなかてん悪か癖は治せ!【一般語訳】こら!また鼻をほじくってる!みっともないから悪い癖は治しなさい!◇「鼻くそイギリス誰もオランダ」と言って遊んでいる人がいた。(五島弁)いぎっ
日本全国の税の使い道にキャラクターなる珍獣の創出と運用があるが、せっかくだからみんなが集まる機会をつくってあげてみたいものだ。来たる大阪万博は、先の東京オリンピック以来のおおきな国際的な集客イベントだから、開会式には今の日本文化として誰もが耳目に触れることが日常的ともなっているさまざまな行政関連キャラクターを一堂に集め、「百キャ夜行」と銘打って観客との触れあいを含む練り歩きを挙行したらさぞかし壮観であろう。代表選手に相撲や綱引きをしてもらうのも楽しかろう。来客サービスとして、各ゆるキャラの制作経費当てコンテストや運用経費当てコンテストも面白い。もちろん、警備は大阪府警のフーくんケイチャンやルールくんにマナーチャン。警視庁からピーポくんに応援に来てもらうのもいいよね。百キャ夜行を提案・大阪万博2025☆☆加筆再掲☆☆
◆みじょがる・・・かわいがる【用例】①◎◎君は犬好きで子どんの時からずーっと犬ば飼(こ)うてミキョガッちょったばって、定年退職してからはこまーか犬ば日がなひーじゅうだいちょっとちた。【一般語訳】①◎◎君は犬好きで子供の時からずーっと犬を飼ってかわいがっていたけど、定年退職してからは小さな犬を一日中抱っこしているそうだ。◇日がなひーじゅ・・・一日中(同意で「日して」という表現もある)【用例】②あがもよそんオナゴにばっかっかもちょらんで、わがヨメゴばミジョガれよ。【一般語訳】②君もよその女性にばかりちょっかい出さずに、自分の奥さんを大事にしなさい。(五島弁)みじょがる
◆がっぱっすっ・・・残念だがっかりする【用例】天気のこっじゃてん仕方のなかこっじゃばって、欠航で荷物の届かんじゃったばっかりに催しに間にあわんじゃった。届いちょったら面白かことになっちょったとけ。がっぱっすっ。【一般語訳】天気のことだから仕方のないことだが、欠航で荷物が届かなかったばっかりに催しに間にあわなかった。届いていたら面白いことになっていたのに。残念だ。(見出し画像は五島市福江・石田城の内堀)(五島弁)がっぱっすっ
古い瓦屋根は、さまざまな表情をもち、味わいがある。幾星霜を経た石垣に通じるものがある。たまに町を見下ろせる場所に行った時に瓦屋根を見ることがあるが、素材や焼成当時の火の回り具合や日当たり水はけなどの要因が反映した一枚一枚表情の違う古い瓦屋根を多くは見かけることができない。閑と金があれば高所作業車と警備員をやとって写真を撮ってまわりたいものだと夢想してきたが、もはや幻である。ドローンの登場で、その気になって、それぞれの撮影場所で許可を得ればできないこともないことではあるが、なかなか実行には手間がかかり過ぎる。出かけた先で機会に恵まれたら、スマホでパチッと捉えておこう。やってみたいこと・・・古い瓦屋根を見る、撮る
◆じこもん・・・利口者おりこうさん【用例】あら子どんの時かっ勉強もできたし大人になってかっも弁は立つ風向きは上手に読むじこもんじゃもんのまだまだ出世すっよ。【一般語訳】あれは子供の時から勉強もできたし大人になってからも弁は立つ風向きは上手に読む利口者だからまだまだ出世するよ。※話しかたの雰囲気で褒め言葉にも皮肉の意にも使われる。(五島弁)じこもん
◆くろず・・・ごきぶり【用例】廊下にクロズのおって、近づいても動かんてんしゃっばっちょっとじゃろかち思うてハエタタキつついたらいきなり羽ば広げっ飛んで行ったっち。あっぱかったしエズらしかったっち。【一般語訳】廊下にゴキブリがいて、近づいても動かなかったものだから、死んでいるのかなと思ってハエタタキでつついたらいきなり羽を広げて飛んで行ったんだ。驚いたし気色悪かったな。(見出し画像は五島市福江石田城近くの五島家家中屋敷跡遺構)(五島弁)くろず
長崎県や佐賀県では、お墓の文字を金色に塗っているところが多い。中部地区や関東から来た人とお墓の近くを通ったことがあるが、その金色の文字に、かなり驚いた反応をしたので、限定された地域の風習のようだ。いったい日本のどの地域がお墓の文字を金色に塗るのか、または塗らないのかを全国行脚する資力のある方が調査してくれないかと期待している。お墓の金文字のナゾ
(五島弁)「うんまか」ち 言うかな? 「うまか?」ち言うかな?
◆うんまか・うまか・・・美味しい【用例】美味しかもんば食べた時に、思わず出る言葉じゃばってさな。あーただ「うまかー」ち言うかな?それとも「うんまかー」ち言うかな?私は「うんまかー」ち言う癖のあっとじゃばってこの間しゃべった同級生も「うんまかー」ち言うたよな。もし、こん記事ば読んだ五島の人が居ったら教えっくだはれ。頼んてな。【一般語訳】美味しいものを食べた時に、思わず出る言葉なんですけれども。あなたたちは「うまかー」言いますか?それとも「うんまかー」と言いますか?私は「うんまかー」ち言う癖があるのですが、この間しゃべった同級生も「うんまかー」と言いましたね。もし、この記事を読んだ五島の人が居たら教えてください。頼みます。(五島弁)「うんまか」ち言うかな?「うまか?」ち言うかな?
空に咲く大輪の花つかの間に夏の日は過ぎ来夏を思う・・・・・浮世絵の画集を見ることがある。夏の絵を見て、江戸の庶民にとっての特別の贅沢だった花火を地方の人たちは見ることもなかっただろうなと思ったりした。 おととい居住地を通り過ぎた台風がいまだに本州の関西付近にぐずぐずしているが、朝晩の涼しさを置き土産にもして行った。今年も秋に向かう。過ごしやすい時間が増えていく。来夏は、どのような夏になろうか。どのような夏にしようか。 (短歌)夏の日は過ぎ来夏を思う
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◆やたくっやたくり・・・過剰なおしゃべり【用例】あん人んやたくりちは聞いちょったばって、話のなんかなんか。逃げ出すとに苦労したよ。 【一般語訳】あの人がおしゃべりだとは聞いていたけれども、話が長い長い。逃げ出すのに苦労したよ。 (五島弁)やたくっやたくり
◆のっぺづらのっぺのっぺ・・・鉄面皮ツラの皮が厚い【用例】あら、見て見れち。あっだけ人に笑わるっこっばしちょってのっぺのっぺしたツラして人になんじゃろ言いよっよ。じゃっーげだ。【一般語訳】ほら、見てみろよ。あれだけ人に笑われることをしておきながら何くわぬツラの皮が厚い態度で人に何か言っているぞ。気色悪いな。(五島弁)のっぺづら
◆どあってんこあってん・・・どうしてもこうしてもなにがなんでも【用例】◎◎は痛風でいたかめにおーちょっとけ、どあってんこあってん、食ぶごちゃっもんは食ぶっとちゆっ、真子や白子ばしゃーしゃ食ぶっとで、再発が心配ち奥さんのくどめっじょったよ。【一般語訳】◎◎は痛風で痛い目をみているのに、どうしてもこうしても、食べたいものは食べると言って、真子や白子をしょっちゅう食べるので、再発が心配だと奥さんがグチってたよ。(五島弁)どあってんこあってん
◆つんび・・・独楽の芯【用例】やすりでツンビばしっかっ研いであっどが独楽ば片っ端かっこっかってくるって!【一般語訳】やすりで独楽の芯をしっかり研いであいつらの独楽を片っ端から打ち割ってやるぞ!☆子供の遊びは大人の世界の予行演習の側面もあったのか、弱肉強食の厳しさとルールには悔しくても従い恨みを残したりしないし、汚いことをする奴は仲間に入れないということもあった。私たちのこどもの頃の投げ独楽では、負けた順に場に出し、後から場に出す物は場に出ている独楽に当ててキズを付けたり割ったりするのが勲章だった。さながら果し合いのようなことをやっていたのだから、今思うと恐ろしい。でも楽しかった。(五島弁)つんび(思い出話の余談付き)
◆ぼっば・・・神社のお祭りの時に現れる獅子【用例】子どもん時はボッバに噛んでもらえば病気ばせんちいう迷信のあって、よう親にボッバんところに連れて行かれよったよ。【一般語訳】子どもの時はボッバに噛んでもらえば病気をしないという迷信があって、よく親にボッバのところに連れて行かれていたよ。☆祭りの時に神輿の巡行に随伴する天狗とボッバを小学生高学年になるとはやし立てて怒った天狗とボッバに追いかけられるスリルを楽しんでいました。天狗に追いつかれると容赦なく杖で叩かれるので必死で逃げました。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷遺構)(五島弁)ぼっば
◆ぼうまんふっ・・・のぼせるあわてふためく我を見失う頭が真っ白になる【用例】はよせれ、はよせれ、ちせかされっ、ぼうまんふって出てきたらスマホも財布も忘れっしもちょってオージョコージョしたっち。【一般語訳】早くしろ、早くしろってせかされて、あわてふためいて出てきたらスマホも財布も忘れてしまっていてニッチモサッチモいかなかったよ。(五島弁)ぼうまんふっ
◆かとっぽ・・・ハコフグ(魚名・顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目フグ亜目ハコフグ科ハコフグ属)【用例】かとっぽん味噌焼は名物でうんまかち評判じゃばって、魚屋さんで売っちょっとは見たこっのなかてんなかなか食べられんね。【一般語訳】ハコフグの味噌焼は名物で美味しいって評判だけれども、魚屋さんで売っているのは見たことがないからなかなか食べられないね。(見出し画像は友人提供のもので五島市の海)(五島弁)かとっぽ
◆ぼっくっ・・・たっぷり多めに必要より多く過剰に強く【用例】ラーメンにニンニクばぼっくっ入れたてん、我ながら臭(くさ)かよ。【一般語訳】ラーメンにニンニクをたっぷり入れたから、我ながら臭いよ。(見出し画像は五島市福江の石田城の舟入遺構)(五島弁)ぼっくっ
吉田拓郎のアルバム「ライブ’73」は私が十歳のころのライブ録音盤だ。誰に録音してもらったのか覚えていないが、十代のころテープを持っていた。いつしかそのテープもどこかへ行ってしまったが、どうしても折に触れ思い出す曲があった。「都万の秋」(岡本おさみ作詞吉田拓郎作曲)である。都万の秋を聴きたくて再発のCDを買った。都万は島根県の隠岐の島の漁村のようだ。歌詞の概要は、風来坊のような旅人が隠岐の島を旅する。そこで漁師の夫婦と出会い、とくに「おかみさん」の生き様に感銘する。歌はこう締めくくられる「海の機嫌をとってきた都万のおかみさんたちひと荒れすりゃひと年も老けてきた明日の朝は去ってしまおうだってぼくは怠け者の渡り鳥だから」海という危険な場所での仕事はまさに命がけの仕事だ。また、個人営業の漁師はいくらか危険でも危険...吉田拓郎の「都万の秋」と志ん生の「大津絵冬の夜」
省略語では「ギョニソ」は好きなほうです。なぜかトキメキます。こどもの頃の弁当や、学校から帰って小腹がすいた時にまるかぶりした記憶が甘美に意識をくすぐるのでしょうか。もちろんギョニソそのものも大好きです。なぜか「ソーセージ」という寛大な分類も大人の味付けと言えましょう。ギョニソ
「可及的速やかに」という政治家発言が「とりあえず何もしない」の言い換えと揶揄されたことがあったが、このところよく耳にするが実感を伴わない表現に「スピード感をもって」とか「スピード感が大事です」といったのがある。急いでやるとかすぐにとりかかっていついつまでに答えを出すと言うのなら意思も覚悟も伝わってくるが、「感」をもってと言われると「可及的速やかに」と言っているのだと思えてくる。スピード・スピード感
孤独死という言葉は最大手放送局が番組名につけたことから拡がり定着したという。視聴率を高めるために知恵者がおどろおどろしい言葉をあみだしたのだろう。好きではない言葉であり、何らかの価値観から蔑視の意識すら感じるこの言葉の反対語はあるのだろうか。思いつかないから即興でつくってみる。・看取られ死・衆人環視死・集合死・人中死・・・孤独死の反対語は・・・
ラジオから「ポイ活を始める人が増えています」という声が聞こえてきて、てっきり「断捨離」のくだけた言い方なのかと思っていたら、意識してポイントを貯める行動とのこと。就職活動から終活が連想され定着して久しいけれど、初めて「終活」の2文字を見たときには部活の後片付けのことかと思ったことだった。部活といえば、これは●●部の活動の略ではなくてクラブ活動の略じゃないかと思うのだが、ブは漢字が定着している。おもしろくも不思議な慣習だが、「月極」みたいなものかと思えども、見るたび聞くたびすっきりしない。「ポイ活」「終活」「ブ活」
自宅から30分ほど歩いたところで見つけた懐かしみ。半世紀近く風雪に耐えてきた看板だろうか。瓶の中央の赤いシールに「一級酒」と表示されているのは平成の初期まであった酒税の区分によるもの。二級酒もあった。焼酎の製法区分の甲類乙類という品質の優劣を誤認させる用語は健在だ。#レトロ#看板#レタリング#嬉野温泉駅#懐かしみ一級酒二級酒甲類乙類などの用語を思い出した古い看板
島原の乱(島原一揆)の籠城戦があった世界遺産指定地域の原城跡を歩いてみた。キリスト教禁教の背景から考えてみると、ポルトガルなどからの植民地化や反乱勢力から国を守ったことがあった史跡であるという国防の遺産であること認識した。また、乱のころはすでに廃城となっていたという城域の広大さに、戦国武将と家臣団の生き残りをかけた命がけの備えの緊張感と真剣さを強く感じた。国防の遺産でもある世界遺産(原城跡・島原の乱)
まもなく紙幣が新札に切り替わる。一万円札の肖像は渋沢栄一だという。邪推と妄想をたくましくするのであるが、この肖像選定は現金を使わせなくするための深謀遠慮の策略ではないかと勘ぐっている。時代が許したとはいえ、妾を複数もち、子供も二十人は居たとされる人物を現代感覚からすれば、ウラヤマしくも、ネタマしくも、イヤラしくもあり、あまりご尊顔を再三再四拝みたくはないだろうと思うのは拙者のみみっちさからだろうか。新札肖像選定の裏舞台(邪推編)
朝日浴び往来見守るお地蔵さん今日一日の無事祈りたもう今日一日の無事祈りたもう(短歌)
生活圏では鯉のぼりと一緒に名前を記したのぼり旗を立てるところも多い。ほぼ毎日あちこち車で移動するのでいくつもののぼりを見かけるのだが、近年記された名前が判じ物化していて、読み方を考えるのにけっこう労力を使ってしまう。宣伝ではないので他人様には読めなくてもいいことではあるが、半世紀後には病棟のベッドの名札がひらがな表示されるようになるのだろうなと思うと看護師の呼びかけが幼児対応仕様になりそうな妄想をしてしまう。五月雑感
田植え前のこの時期に、一面秋の稲田のような景色を初めて見たときには新鮮な驚きに目を瞠ったものだが、いまでもその感覚はなくならない。写真は嬉野市塩田町の麦畑だが、用事があって毎日のように行く場所からさながら定点観察のように眺める芽吹きから緑が広がり黄金色に変わっていくさまには驚きをともなう感動がある。農家の方は、祝日も土日も仕事をされている。また、仲間との協働する姿も見かけることがある。この麦は焼酎やビールになるということだが、この景色や働く方を思い出しながら感謝の乾杯とともに味わいたいと思う。麦秋の佐賀平野
先月(4月はじめ)に佐賀県嬉野市塩田町で撮影しました。近所のかたがボランティアでなさっているのか、かわいい帽子と前掛けをつけていました。花曇りの花見地蔵
昨日、たまに買っていたスコッチを買おうとしたら、価格が前に買った時の1.3倍になっていて買おうか買うまいかとためらっているうちに「舶来品」という古い言葉を思い出した。このところの侵略戦争や円安の影響あってのことでもあろう。「舶来」もふだん使うことがない言葉なので、本当にそんな言葉があったかなと不安になって手もとの漢和辞典(角川新字源)を引いてみたら、和製漢語ということなので、いつかの時代にか誰かが言い出して「箔が付く」高級イメージとして定着したのだろうが、今では死後に近い。舶来品
不祥事と蛮行ヤジはさておき、国民負担増だけは決める国会のありかたに、「タイパ」重視の世代は政治は独裁者に任せて国会議員を大幅に減らしたほうがタイパもコスパもいいじゃんという気運が醸成されそうな気がしています。くわばらくわばら・・・タイパと独裁者
新年度のはじまりで、歓迎会やら懇親会も処々方々で行われていることだろう。宴席といえば「返杯」という風習があって、嬉しいものではなかったが、コロナ禍で駆逐されたのではないかと想像している。また、年長者がとっくりを差し出し、断ろうものなら「俺のサカズキが受けられないのかぁ」と怒り出すこともおうおうにしてあったやに聞いたおぼえがある。日本酒の消費量が減っているというからとっくりの出番も減っているのだろうが、瓶ビールやワインを差し出されたら、内心飲みたくなくても圧力に押されてやむなく受けざるをえない場面もあることだろう。イッキっイッキっイッキっイッキっとはやしたてて飲ませる余興もあったが、今思えば集団での殺人未遂もしくは自殺ほう助ではないかと思っている。自分は大酒呑みみではあるが、自分の調子で呑めない席には出向き...イッキっイッキっイッキっイッキっ
時満ちて纜(ともづな)ほどき漕ぎいだす未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~
ひばり鳴きうぐいす歌う田園に時はのどかに春を運べり時はのどかに春を運べり
ちはやぶる神も愛でなむさくらばな令和六年春は来にけり・・・佐賀県武雄神社にて・・・ちはやぶる神も愛でなむさくらばな(短歌)
大寒の厳しき日にも萌えいずる梅の香ほのかに春ささやけり梅の香ほのかに春ささやけり(短歌)
流れ去るエンドロールを見るように時を映した雪降り積もる流れ去るエンドロールを見るように(短歌)