◆どろくるっどろくれどろくれもん・・・怠ける怠け者【用例】××に仕事ば頼んだっちや?あらよー、そらしくじったぞ。××はドロクレモンじゃてん、いつまでたっても仕上がらんぞ!【一般語訳】××に仕事を頼んだんだって?あらあら、それはしくじったね。××は怠け者だから、いつまでたっても仕上がらないぞ!(見出し画像は五島市福江港)(五島弁)どろくるっどろくれどろくれもん
野分(のわき)過ぎ風涼しくも薙がれたる稲の葉におく朝露哀し・・・・・台風過ぎて雨も上がった朝に、近所の稲作地を歩いてみた。強い風に吹きつけられて川の流れの下の水草のように薙ぎ倒された稲が痛々しかった。刈り取りができればよいがと思う。(短歌)稲の葉におく朝露哀し
◆はんかひかはんかしか・・・恥ずかしい【用例】はんかひかよー。学校に行こごちゃなかよー。親戚オンツァが噂話になっごちゃっこっばしでかしてくれたおかげでおっまで友だちかっくすくす笑われよっごちゃってはんかひかよー。みたんなかよー。【一般語訳】恥ずかしいよ。学校に行きたくないよ。親戚のおじさんが噂話の種になりそうなことをしでかしてくれたおかげで俺まで友だちからくすくす笑われてるみたいで恥ずかしいよ。みっともないよー。(五島弁)はんかひかはんかしか
雨風に打たれ散り敷き道を染む二百十日の百日紅(さるすべり)かな・・・・・昨日は旧暦の七月二十七日。ほぼ二百十日だ。以下新暦。二十八日の深夜から、これまでに聞いたことのない風の音がしていた。唸るような低音は「凄み」のある音だった。二十九日の三時ごろは家に叩きつける風が巌に打ちつける怒涛のようだった。各地の被害の復旧を祈る。(短歌)二百十日の百日紅(さるすべり)かな
◆はしっぐら・・・徒競走【用例】明日ん運動会ではおっがはしっぐらで一番になってぎらやってみすって!【一般語訳】明日の運動会では俺が徒競走で一番になって威張ってみせるからな!※ぎらやる・・・威張る虚勢を張る(五島弁)はしっぐら
◆ぬーとれ・・・怠けものぐず【用例】ぬーとれ台風んやちゃ同じとけいつまんでんこっこっ座っちょらんでさっさっどこさんか行ってくれんかね。【一般語訳】怠けもの台風めが同じところにいつまでも腰を据えていないでさっさとどこかへ行ってくれないかな。(五島弁)ぬーとれ
◆ずんだれ・・・だらしないぐず鼻水(原意)【用例】今度ん台風はずんだれこーばっじゃてんいっちょん進まんととどけ行くとじゃろわからんとであっしゃこっしゃうっとち。【一般語訳】今度の台風はぐずぐずしているのでちっとも進んで行かないのと方向がわからないので困り果てるよ。※あっしゃこっしゃうっ・・・困り果てる(五島弁)ずんだれずんだれこーばっ
子供の頃は台風が来る前には近所からトントントントントンと木製の雨戸や窓を釘付けする音が聞こえてきた。「養生」をする音だ。今でも思い出せる印象的な小気味よい音だったのは、当時のおおかたのおじさん達は金槌や釘を扱い慣れていたからだろう。アルミサッシ全盛の現代ではもう聞くこともない音だ。子供の頃にはまだまだ木製の窓や木の雨戸がある家がけっこうあった。私が生まれた1963年生まれが、市街地にある河川改修工事前の川や同じく市街地の舗装されていない道路を見たことがある最後の世代だとラジオかなんかで聞いて妙に納得したことがある。今では台風前の「養生」はアルミサッシのガラス窓にバツ印にテープを貼るというものだが、剥がすのが面倒なのか剥げないのか、窓の柄かしているのをあちこちで見かける。台風を前に近所からトントントントントン
◆くどめく・・・嘆くぐちをいう【用例】なんちこっか!故郷でみたんなかこっのおこっちょっごちゃっ。週刊誌にまで載ればおおごとたい!おっがまわりんもんはおっが五島出身ちだっもかっも知っちょっもんの会うたんび会うたんび何か言われっコッペん悪かろだい。くどめかんわけにはいかんち!【一般語訳】なんということだ!故郷でみっともないことがおこっているようだ。週刊誌にまで載ればおおごとではないか!俺のまわりにいる人たちは俺が五島出身だと誰もかれもが知っているから会おう人会う人に何か言われて居心地が悪いだろうな。嘆いてグチを言わないわけにはいかないよ!(画像は以下の見出し記事掲載誌)▼長崎・五島市長選東大卒「エリート候補」の“不倫LINE”流出騒動(五島弁)くどめく
◆ずっなか・・・せつない無念だ【用例】あらよねぇ、コンサートのチケットば買うてホテルも予約しちょたとけ台風で飛行機は欠航すっよ。ずっなかねぇ。【一般語訳】あ~あ、コンサートのチケットを買ってホテルも予約していたんだが台風で飛行機は欠航するよ。せつないねぇ。(見出し画像は五島市福江の石田城蹴出門内側の桝形遺構)(五島弁)ずっなか
◆イラ・・・毒のある刺すクラゲ【用例】いっだ暑かてんち盆ば過ぎたら海で泳ぐもんじゃなかっぞ。イラかっ刺されっ痛かめにあうとぞ。あっぱかっぞ。【一般語訳】いくら暑いからって盆を過ぎたら海で泳ぐものじゃないぞ。クラゲに刺されて痛いめにあうぞ。コワイぞ~。(五島弁)イラ
◆へっぱっうそへっぱっ・・・嘘【用例】あっどが言うこちゃ休み休み聞いちょかんば愛想はよーして頭はぺこぺこ下げよっばって腹ん中はうそへっぱっぞ。【一般語訳】彼らの言うことは休み休み聞いておかないと愛想よく頭はぺこぺこ下げてみせるが腹の中は嘘のかたまりだからな。※噓八百の転訛だろうか?(五島弁)へっぱっ
磯田道史著「無私の日本人」を読んだ。もし、この本を読まれるならば、巻末の著者あとがきを先に読んでもらいたいと思う。一般にあまり知られていない穀田屋十三郎・中根東里・大田垣蓮月という三人の人物のことを物語のような書き方で本にした思いが伝わって感動した。公(おおやけ)とその未来に私利私欲なく誠に生きる日本人がいたことに重いものを感じた。・「無私の日本人」・磯田道史著・㈱文藝春秋発行磯田道史著「無私の日本人」
◆つらつっぼめ・・・小さくなっていろ引き下がれおそれいれ恥を知れ【用例】つらつっぼめ!うんがごちゃっ不徳義なやちゃ人前でなんばすっかんばすっち言う資格はなか!恥ば知れ!すざれ!【一般語訳】引き下がれ!あなたみたいな不徳義な人は人前であれをしますこれをしますという資格はない!恥を知れ!立ち去れ!(五島弁)つらつっぼめ※非のある者への譴責、罵倒語
◆ばっかぶっ・・・罰が当たるばっかぶり・・・罰当たり【用例】天網恢恢疎にして漏らさずち言うじゃろが、人の目のなかところでこそこそこそこそ悪かこっばせれば、人は見ちょらんでん天は見ちょっとぞ。ばっかぶっとぞ!【一般語訳】天網恢恢疎にして漏らさずち言うではないか、人の目がないところでこそこそこそこそ悪いことをすれば、人は見ていなくても天は見ているんだ。罰が当たるぞ!(見出し画像は五島市福江の石田城近くの講武所遺構)(五島弁)ばっかぶっ
今回の中国の領空侵犯には、まもなく投票のある五島市長選挙もきっかけになっているのではなかろうか。問題行動を市議から指摘されている候補が組織的に支援されている様子に、防衛拠点強化の動きを中国が懸念し、そうした動きが出る前の牽制の意図がありそうな気がする。素人の邪推ではあるが・・・中国の領空侵犯には、五島市長選挙もきっかけか?
◆五島弁の「食べる」についての敬意表現について・「食べなさい」と人に言う場合に、友人や親しい年下の者には「食べれ」と言います。・兄や姉や年上の人などには「食べなはれ」と言います。・親や祖父母や高位者には「おあがっなはれ」と言います。ただし「おあがっなはれ」については今ではあまり使われなくなったと思います。(見出し画像は福江島の石田城の蹴出し門)(五島弁)食べれ・食べなはれ・おあがっなはれ
現在閉店中のうれしの橋近くの居酒屋金龍の店内を撮った写真が残っていた。10年近く前に呑みに行った際に店内の昭和そのものの雰囲気がなんとも味わい深くて撮ったのものだ。上段の「通いとっくり」の大きさと形が微妙に違うのがろくろ引きされたものであるとわかる。そして右端の所有者表示の「嬉野駅」の文字に大正時代から昭和初期まで塩田地区と嬉野温泉を結んだ電気軌道の面影を見た。路線は塩田側が市役所庁舎近くの居酒屋どん兵衛の裏あたりに、嬉野側は佐賀銀行あたりに駅があったそうだが、今ではそれらを偲ぶことができる痕跡はない。酒がガラス瓶で流通する以前に酒屋と消費者の間を通ったとっくりには、確かにその痕跡を見ることができた。鉄路の痕跡・・・嬉野「金龍」店内の飾りから
◆きらす・・・おから【用例】近ごろウチんヨメゴは安くてダイエットによかちゆうてキラス料理ばっかっ作って食べさすっもんじゃてん、たいがいたいがいよどれひっぱっちょっとち。【一般語訳】近ごろウチの嫁は安くてダイエットに良いからと言っておから料理ばっかり作って食べさせるものだからいいかげん飽き飽きしてるところだ。(五島弁)きらす
◆くろかんこっのなか・・・わきまえがない心構えができていない【用例】あらよー、よか歳した大人がきゃーきりんつまらんくろかんこっのなかこっばして世間いっぴゃ笑いもんになってみたんなか!【一般語訳】あーあ、いい歳した大人がまったくもってけしからんわきまえのないことをしでかして世間いっぱいの笑いものになっちゃってみっともないね。(見出し画像は長崎港の五島行き桟橋から2012年1月)(五島弁)くろかんこっのなか
湧き出る思い留める言の葉の三十一文字は心の写真(わきいずるおもいとどめることのはのみそひともじはこころのしゃしん)携帯端末の驚くべき発達で、誰もがいつでもどこでも写真を撮ったりや動画を作ることができる時代になった。人が何かにカメラを向ける時は、記念写真や記録写真は別として、感興として心が動き、その感興を記憶にとどめたいからなのだろうと思う。私もそうである。また、私はときおりそうした感興が短歌となって湧いてくるくることがある。ちかごろ、自分にとっての短歌を、心の写真だと思うようになった。(短歌)三十一文字は心の写真
◆はぶてる・はぶつっ【用例】つんだひげな、▼▼はせっかっヨカ仲になった男かっ逃げられたっちた。あがはしゃーしゃ会う間柄じゃもん、やけ食いせんごて言うちょけよ。「後家のはぶて肥え」ち世間でもいうもんの。【一般語訳】かわいそうに、▼▼はせっかくイイ仲になった男から逃げられたそうだ。君はしょっちゅう会う間柄だから、やけ食いしないように言っといてやれよ。「後家のはぶて肥え」って世間で言うたとえもあるからな。※「後家のはぶて肥え」は現代では不適切表現であろうが、ことわざ的に陰口の常套語として使われていた(五島弁)はぶてる・はぶつっ
◆はたかっ・・・自己主張する勢力を広げるしゃしゃり出る現代では使ってはならない表現ですが、五島のことわざに「女はたかって家ばっしゃぐっ」(女があまりしゃしゃりでて騒ぐと一家が衰亡する)というのがありました。藩政時代の価値観が生んだ表現だったのもしれません。【用例】A・今時は「女はたかって」ちは言われんてん「傾城(けいせい)はだかって家ばっしゃぐっ」ち言いなおしちょこかね。B・そんほうが無難じゃね。男ば迷わすっ口達者でうまろしゅ丸めこんとんじょㇶなやっの言うこっに流されたら個人も世間もうまく回らんごてなっち昔ん人は感じちょったっじゃろね。【一般語訳】A・今時は「女はだかって」と言うわけにはいかないから「傾城(けいせい)しゃしゃり出て家運が衰亡する」と言いなおしておこうかね。B・そのほうが無難だね。男を迷わせ...(五島弁)はたかっ
あまりに暑いので暑さにどんな表現があるのか「新字源」で暑の字の用例を見たら残暑と炎暑の二つしかなかった。もっとも手もとにあるのは昭和五十一年発行のものだから最新のものやその他の漢和辞典にはその他たくさんの例があるのかもしれない。このところは猛暑日続きで、猛々しい暑さとは何ぞやと調べてみたら気象庁が35度を超える日をそのように呼ぶと定めているとのこと。よく聞く酷暑も何かの定めのある新造語かと思って調べてみたら、鎌倉時代の禅僧の漢詩の出典が紹介されていた。来年は、どう暑くても三十度止まりぐらいに落ち着いてくれたらよいがと思うがお天道様のご差配や如何に。天気予報で37度やそれ以上の体温超えを見ると、猛暑より激烈な表現をつくりたくなる。以下、暑熱に関する激烈用語私案。 ☆激暑 ☆劇暑☆烈暑☆猛烈暑☆激烈暑☆劇烈暑...猛暑・酷暑・激暑・猛烈暑・・・
ふるさとへ帰る船待つ波止場にてしばしたたずみ潮の香を含む・・・・・両親在世中はしばしば航路で故郷の福江島に渡っていた。回忌法要の時にしか行くこともなくなったが、旅として行ってみるのもよいのかもしれない。(写真は五島列島へ渡るフェリーや高速船が発着する長崎港桟橋付近の装飾物の巨大イカリ)(短歌)しばしたたずみ潮の香を含む
◆ちんちろまう・・・あわてふためく【用例】●●が××と※※ばしよっとこば◎◎どんに見つかってざーまにちんちろもっ逃げたっちた。笑わすっね。【一般語訳】●●が××と※※をしているところを◎◎たちに見つかって、とてもあわてふためいて逃げたんだって。笑わせるね。(五島弁)ちんちろまう
音楽サブスク・・・時間の巻き戻しを楽しむ。ちょっと恥ずかしいけど
音楽サブスクに加入してから買うか借りるかであればおそらく聞くことはなかっただろうという音楽を聴くようになり、新たな発見を楽しんだり、懐かしい音に再会したりしている。・・・進学にともない上京するまで家にはテレビが一台しかなかったので、小学5,6年くらいからはほとんどテレビを見ないようになり今に至っている。「近ごろの若い人」を先取りしていたのだと若ぶりたくなる。ラジオとラジカセで事足りて何も不自由しなかったが、人と話をするなかで知らないことが間々あるのは恥ずかしいように思うことがあるのは確かだ。当時の中高生が見ていたテレビの主なものは歌番組、お笑い番組、ドラマだったと思うが、当時人気のあった歌手たちの音楽をあまり知らない。書くのはちょいと恥ずかしいのであるが、松田聖子とか小泉今日子とか聴いてみたら、何回でも聞...音楽サブスク・・・時間の巻き戻しを楽しむ。ちょっと恥ずかしいけど
セミ鳴いて汗(山頭火風自由律)四方からセミの鳴き声が聞こえます。こういう環境にいられることは、幸せなことだと思いつつ、一吟。しかし、暑い。セミ鳴いて汗
・・・歴史を語る用語についての雑感・・・明治維新から150年を過ぎ、用語の見直しが適切なものもあると思う。過去に書いたり語られたりしたものはともかくも、今後は「雄藩」という用語を使うことを見直す時期ではないかと思う。そもそも優位に立ったものが使い始めた身びいきの用語であろうから、時が落ち着けば見直す公平な視点も必要だ。長い年月かかっているが、それも維新の成果であろう。新たな用語はなんとしたものがよかろうか。体制変革に力があった組織という意味合いである。豪藩・烈藩・優藩・強藩・豊藩・改藩・叛藩・討幕藩・・・とりあえずこれくらいしか思いつかない。女性蔑視感ある、時代に合わない「雄藩」という用語
久しぶりに銭湯のような公衆温泉に行ったら、脱衣室に「黙衣」、浴室に「黙湯」の掲示があった。今時ずいぶん用心深い施設だなとも、日本人らしい一度始めたことをやめようとしない方が支配人でまだ剝がしていないのかとも思った。それよりも造語の妙と掲示に従い修行者のように黙々と脱衣行と入浴行に打ち込む求道的姿勢に日本文化の一面を見た。コロナの行動規制があったころに、ホテルの食事会場に「黙食」の表示があったのも思い出した。この先あの悪夢が再来したら、歩道に「黙歩」、エレベーターに「黙乗」、ビルの入り口に「黙入」等の掲示が現れるかもしれない。黙衣・黙湯
◆えずらしか・・・不快である気味が悪い【用例】よいよさな、近ごろざーまにえずらしか噂話の世間いっぴゃ広まって五島出身者は恥かしか目におうちょっよな。火のないところに煙はたたんとじゃてん恥さらしの主は身ば隠してほしかね。つらつっぼめち言いたかよ。【一般語訳】まったくもう、近ごろはとても不愉快で気色の悪い噂話が世間いっぱい広まって五島の出身者は恥ずかしい目にあってますよ。火のないところに煙は立たないのだから恥さらしの主は身を隠してほしいな。引っ込め!って言いたいよ。(見出し画像は五島市福江石田城の蹴出門)◇ご参考(五島弁)つらつっぼめ※非のある者への譴責、罵倒語-のほほん書斎(日高茂和)◆つらつっぼめ・・・小さくなっていろ引き下がれおそれいれ恥を知れ【用例】つらつっぼめ!うんがごちゃっ不徳義なやちゃ人前でなん...(五島弁)えずらしか
久しぶりに文庫本を買って「想像力と数百円」という学生の頃の新潮文庫の広告を思い出した。スマホのない四十年くらい前のことだから本もよく売れていたことだろう。今回買ったのは講談社のある古典で650ページと文庫本としては大きめということもあり定価は1000円を超えていた。知ってはいたものの文庫本といえば数百円だったという感覚が抜けないので新潮文庫のウエブカタログを見てみたらおおかたが800円から1200円くらいが定価だった。「想像力と数百円」という言葉が確かにあったのか確認するためウエブ検索したところ、糸井重里が手がけた伝説の広告とのこと。物の価格の変化に時代の変化を感じるとともに、半世紀近く経つ広告文を憶えていたことに、言語表現のもつ力に関心し、驚きもした。想像力と数百円、だったが・・・
◆おおきん・・・ありがとう【用例】だっもかっもおおきんおおきん。おかげさんで引っ越しのはよ終わったよ。【一般語訳】みんなありがとうありがとう。おかげさまで引っ越しが早く終わったよ。(見出し画像は五島市福江・石田城跡地の五島高校)(五島弁)おおきん
新幹線検査車両のドクターイエローの、見かけると幸せになるという都市伝説については鉄道ファンでなくても知っている人が多いことと思う。残念ながら2027年ごろの引退が発表されて、WEB上で話題になっていた。私は車で通りかかることが多い嬉野温泉駅付近で新幹線の通過に出会うと、ドクターイエロー同様にツイていたな、とか良いことがありそうなどの良い気分になってしまう。運行本数が多い路線ではないだけに、遭遇すると嬉しさが湧いてくる。鉄路も駅もなかった近所に新幹線が通るようになり、たまに乗ることもあるのは新しく始まった幸せである。湯も湧き嬉しさも湧く嬉野温泉一度はおいでと書かずにはいられない。ドクターイエローの都市伝説と嬉野温泉駅
◆しょしゃんなか・・・たよりない弱腰【用例】あっだしょしゃんなかやっどんじゃてん群れんばなーんもしきらんとぞ。【一般語訳】彼らはヘナチョコだから群れをつくらないと一人じゃ行動できないんだよ。(見出し画像は五島市福江石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁)しょしゃんなか
◆かたしの実かたし油・・・椿の実椿油【用例】こないだ、親戚寄りばした時に趣向でかたしん油で天ぷらばして食べたっじゃばって揚ぐっ時かっよか香りの家中に漂って天ぷらもざーまにうんまかったよ。めったに口にできん高級油はやっぱっ違うね。【一般語訳】この間、親戚で食事会をした時に趣向で椿油で天ぷらをして食べたんだけど揚げる時からよい香りが家中に漂って天ぷらもとても美味しかったよ。めったに口にできない高級油はやっぱり違うね。・見出し画像はかたしの実(五島弁)かたしの実かたし油
塙保己一について、群書類従の編纂の中心人物で盲人であったということしか知らなかったが、その事跡の偉大さを知ることができ、不勉強を恥じるとともに畏敬の念が湧いた。花井泰子著の「塙保己一の生涯」は小説のかたちで生涯の事跡が語られ、巻末では温故学会や東京大学史料編纂所に至る現代への影響も紹介されていた。当道という江戸幕府の障碍者行政についても知ることができ、国史大辞典にあたって概要を知るきっかけともなった。そのあと読んだ別の本に当道の文字があり、不思議な共時性を体験するおまけもついた。歴史や古典文学に興味があるものの、それに触れるのは読みやすく編集された出版物の恩恵によるが、それのもととなるのは群書類従もその一部であることは意識することはほとんどない。今年6月に東京国立博物館の資料室に初めて入室したときに群書類...塙保己一
◆ぐぅらしか・・・むしむしして暑苦しい【用例】台風は遠かとけおっばってん低気圧んせいじゃろざまにぐぅらしかね。【一般語訳】台風は遠いところにあるけど低気圧のせいかとてもむしむしして暑苦しいね。(五島弁)ぐぅらしか
明治維新期の初期に急速に進められた廃仏棄釈・神仏分離の政策のもとに、それまでは当然のごとく行われていた神社で仏教儀礼が行われたり寺に神々が祀られていたりする祭祀のありかたが政治的に排除されて150年ほど経つが、排除前のあり方を神仏習合とか神仏混交と表現している。おそらくは学術用語でもあるのだろう。私は日本人の仏と神への崇敬の態度から「神仏並崇(へいすう)」という言葉を定着させたく思っているが学者ではないのでなんらの力もない。ちなみにWEB検索しても出てこないので造語ということになる。習合とか混交とか、ただ混じっていたような表現ではなく、並び讃え敬っていたという現代に続くありようを反映した用語にしたいのである。「神仏並崇」という用語を提案
◆にっしょっがっしょっ・・・犬猿の仲【用例】A「〇〇と●●はなんでニッショッガッショッでなんかあれば言い争うとか?」B「見ればわかっじゃん。〇〇は曲がったこちゃ好かんうえに正さんではおられん性格(タチ)たい。●●は口は上手か人はエラカす腹は黒か取り巻きは多かとくれば〇〇がだまっておられんじゃろだい。そっでニッショッガッショッたい。」【一般語訳】A「〇〇と●●はどういうわけで犬猿の仲でなんかあるたびに言い争うのか?」B「見ればわかるじゃないか。〇〇は曲がったことは嫌いなうえに正さなくてはいられない性格(タチ)だろう。●●は口は上手い人をうまいこと丸め込む腹黒いし取り巻きは多いとくれば〇〇がだまっていられるわけがない。それで犬猿の仲なのさ。(見出し画像は五島市福江石田城の東台場付近)(五島弁)にっしょっがっしょっ
大臣や国会議員が靖国神社に参拝をしたと風物詩のように報道することを不思議なことだと思う。参拝する人はしたいからとかしなければならないというやむにやまれぬ心の動きからするのである。私とて朝飯前に先祖や親の位牌に手を合わせる習慣があるが理由など説明できない。国会議員も日曜日に教会に行く人もいるだろうし名の知れた護国寺や明治神宮に参拝することもあろうが、それは報道されない、ましてや旦那寺や地元の神社においてはなおさらのことだ。靖国神社を政治的主張の代名詞に使おうという意図があるのではないかと考えてしまう。他国が参拝に文句を言うとか言ったとかを合わせて報道する機関があれば隠された意図の嫌疑は色濃い。将来の祖国国民のために散華された方への感謝と慰霊は尊い。参拝を報道させる影の力を感じる。そして、その意図の背景は何か...不思議な靖国神社参拝報道・・・その意図の背景は・・・
朝の散歩を詠める朝露の乾かぬまでの涼しきに猛暑を忘れ一里を歩く・・・日中は体温を超える気温という、まさにこれまでに経験したことのない状況が続いています。いまだかつてあらず・・・未曾有と書くとたいへんなことになっている感じがします。それでも、夜明け前から日が昇るまでは涼しくなりました。夏暁一刻値千金。(短歌)猛暑を忘れ一里を歩く
◆うんぶくるっ・・・溺れる【用例】へぇー、船ば貸し切って沖釣りに行くとちや。船かっおっちゃけっうんぶくれんごて気をつけんばぞ。【一般語訳】へぇー、船を貸し切って沖釣りに行くのか。船から落ちて溺れないように気をつけないとね。(五島弁)うんぶくるっ
ナチスと手を結んで米英と戦争を始めようとした連中から命を狙われながらも日独伊同盟と開戦の阻止、早期の終戦のために尽力した米内光政についての作品を読んでいます。原爆を落とさせたのも、多くの国民を殺したのも、武力を背景にした思想暴力グループ化した軍のエリートら一部の日本人が誤った行動をし、言論の自由を奪ってきわめて少数の意見を押し通そうとした結果だと私は考えています。◇米内光政・・・第三十七代内閣総理大臣終戦時の海軍大臣阿川弘之著「米内光政」新潮社和平を望んでいた海軍大将・米内光政
◆おめれんなか・・・がっかりする期待外れだ【用例】・A「選挙にずっあん人は学歴も経歴も言うこっも立派かてんよか人ち思うちょったばってん、どうも中身は違うごちゃっよ。」・B「金や?」・A「うんにゃ」・B「酒癖や?」・A「うんにゃ」・B「そしたら何か?」・A「言おごちゃなか。げさっかしみたんなか。おめれんなか。」【一般語訳】・A「選挙に出るあの人は学歴も経歴も言うことも立派だからいい人だと思っていたけど、どうも中身は違うみたいだ。」・B「金か?」・A「いや違う」・B「酒癖か?」・A「いや違う」・B「そしたら何だ?」・A「言いたくない。下品だしみっともない。がっかりする。」上記のヒントとなった丸田市議の義挙動画https://www.youtube.com/watch?v=CTGRNI3_7S0(五島弁)おめれんなか
ありし世を確かに生きた人々の魂に会う盂蘭盆の夏・・・・・私の家では盆の見送りの明かりを「門灯篭(かどとうろう)」と呼び、20日まで軒先に灯すのがならわしだ。地域や宗旨によって、この灯篭をするところ、しないところ、期間がなどがさまざまのようだ。私が一緒に暮らしていた祖母は明治の半ばの生まれで、父は大正末年生まれだったので、今となっては廃れつつある季節の行事や風習を守っているところがあった。したがって、その影響下にある私も、「それをそのようにしなければ気が済まない」という刷り込みをいくらか保っている。私の現在の生活圏である佐賀県嬉野でも、お盆には日が暮れると家の軒先に家紋入りの提灯を提げる家がある。盆に帰って来る先祖が道に迷わないようにとのいわれがあるならわしだ。地方によってまちまちだろうが、故郷の五島福江で...(短歌)魂に会う盂蘭盆の夏
私の故郷の長崎県五島市の福江では、独特のお盆の習慣があって、お盆の期間の8月13日から15日まで、毎夜夕暮れから暗くなるまでの数時間、各家の先祖の墓のまわりを家紋入りの提灯で照らす習慣があり、家族や親類、知人が相互に訪ねあって線香を手向けあい、挨拶をする習慣がある。おそらく、お盆は先祖の霊が自宅に帰ってくるという考えから、帰ってきた先祖や亡くなった身近な人と一緒に時を過ごすという行事だと思う。子供たちは、もっぱら花火遊びに夢中となる好機で、さまざまな花火で賑やかに遊ぶのが、墓、仏事という、ちょっと悲しいイメージのある行事を晴れやかにしてくれて、今年も無事に厳しい夏を乗り切れるぞ、といった活気のあるものにしてくれる。このように、お盆に墓に提灯を灯す習慣は、長崎県では広く行われているようで、地域によって三日間...五島列島・福江のお盆の行事
◆ぼんどん・・・お盆【用例】今日は盆どんの御霊供膳に精進メニューのゴボウのきんぴらばつくったよな。【一般語訳】今日はお盆の御霊供膳に精進メニューのゴボウのきんぴらをつくりました。(五島弁)ぼんどん
銀鱗のたゆたうごとく翻る(ひるがえる)この川彼の川まぼろしかデジャヴ・・・・・♪兎追いしかの山・小鮒釣りし「彼の川」・夢は今もめぐりて・忘れがたき・ふるさと♪・・・・・子供のころに、さすがにウサギはいなかったので追っかけなかったが、川でフナやハヤをよく釣って遊びました。川を眺めるたびに捉われる思いは、結局は郷愁なのだと気づいてできた歌です。(短歌)この川彼の川まぼろしかデジャヴ
◆やうっ・・・親戚・身内【用例】・依頼主「もしもし、寿司◎さんかな?●●町の△◇よな。明日ん7時ごろ握りば10人前届けっくれんかな?5人前づつ一緒盛りにしてくだはれ。片方はワサビばいれんでくだはれ。」・寿司◎「はいわかりました。お客さんばいね。」・依頼主「じいちゃんの初盆でやうっの集まって呑もじゃんちいう話になっちょっとよな」【一般語訳】・依頼主「もしもし、寿司◎さんですか?●●町の△◇です。明日の7時ごろに握りを10人前届けてくれませんか?5人前づつ一緒盛りでお願いします。片方にはワサビをいれないでください。」・寿司◎「はいわかりました。お客さんみたいね。」・依頼主「じいちゃんの初盆で親戚が集まって呑もうという話になってるんですよ」(五島弁)やうっ
SNSには昭和をテーマにした投稿グループや昭和やそれに関するものに特化した投稿をするアカウントがいくつもあり、それに心惹かれる人の楽しみになっている。私もフォローしたり、それに類する画像を投稿して楽しんでいる。昭和改元から来年100年になる現在のひとつの回顧(懐古)現象であろう。私が生まれたのは昭和38年。敗戦から18年後、日本国憲法施行から17年後の軍部圧政の委縮硬直社会から自由回復した小学一年生が高校を卒業したくらいの新たな高揚の時代に生まれ育ち社会に出た。10歳の頃の昭和48年に1ドル360円の固定相場制から変動総相場制に移行して今日の円安現象だが、それでも固定時代の半分以下。日本の生産品を為替を反映した価格で買ってくれた海外の人たちに軍人官僚が唱えた国民総玉砕の道を歩んでいた自滅寸前の国は復興を助...昭和100年・来年は昭和改元から100年目
出穂(しゅっすい)という言の葉(ことのは)はじめて知りぬ五十一年日本を知らず・・・・・十年前の五十一歳の時に詠んだものです。稲穂が最初に出ることを出穂(しゅっすい)ということを初めて知った時に詠みました。五十一年間、日本人の主食にまつわる言葉を知らなかった自分を情けなく思いました。写真は今朝嬉野市内で撮ったものですが、実際の出穂と呼ばれる時期を過ぎたもののようです。(短歌)五十一年日本を知らず
◆きゃーきりん・・・さっぱりまったく【用例】〇〇はしゃーしゃ遊びに来よったばって、この間金使いのこっで注意ばしたらキャーキリン寄っつかんごてなったよ【一般語訳】〇〇はしょっちゅう遊びに来ていたけれども、この間金使いのことで注意をしたらさっぱり寄りつかなくなったよ(五島弁)きゃーきりん
ついに近所の美容室の看板が取り外されていた。閉店してしばらく経つようだったが、「花嫁支度」の文字が店の歴史を語っているように感じてなつかしみをおぼえていたものだ。近所を散歩するたびに街は生き物だなぁ、と心の中でつぶやく。住まいを出発すると、長崎街道コース・内野山窯場跡コース・世俗コース・田園コース・自然コースなどと勝手に命名した散歩道が選べて、それぞれを季節の変化とともに楽しんでいるが、あったものがなくなったり、新しいものができたりと、なにがしかの変化をし続けている。先日は、畑が宅地に造成されつつあり、敷地を囲った面白い石積みが撤去されそうだったので、消え行く景色をしばし眺めた。スマホを持っていなかったので画像を残すことができず、こじんまりとした可愛い石積みもいづれ記憶から消えることだろう。街は生き物
私が十歳くらいのころの映像作品である「日本沈没」を見終わった。「こうなったのは戦後の日本人が自然を大切にし守らなかった罰なのか」と、沈み行く東京タワーから日本列島終焉の日のラジオ放送でアナウンサーが語る。環境変動の意識も萌芽もなかった当時に語られたこのセリフは、まさに現代がSF化していることの証のようだ。「日本沈没」というSF仕立ての小松左京文学は重い問いかけだ。癖のある激しい性格の田所博士だが魅力のある人物だが、惹かれた。心が動いた。信念とは、愛国心とは、正義感とは、義侠心とは、誠実さとは、思いやりとは・・・いくつもの大切なものを教えてくれる作品だった。近年、時代にあった演出で新たな作品づくりもされているようで、名作が受け継がれるのを喜ばしく思う。原作は中学生か高校生の頃に読んだが、最後のほうで五島列島...「日本沈没」の田所博士
打ち寄せる波打ちくだく堤防はいにしえびとの築く巌(いわお)ぞ・・・・・セメントの護岸が増え続けるなか、石垣の護岸や堤防を見かけると、未知の城郭にたどりついた気分になる。(短歌)いにしえびとの築く堤防
◆ごっつ・・・ごちそう【用例】今日は早めに買い物に行ってごっつばつくろうかね。盆休みで孫たっの集まってんびっしゃっつくらんばよ。【一般語訳】今日は早めに買い物に行ってごちそうをつくろうかね。盆休みで孫たちが集まるからたくさんつくらないとね。(見出し画像は五島市福江石田城の蹴出門内側の遺構)(五島弁)ごっつ
鳴き鳴きて鳴き鳴き鳴きて墜死(ついし)せし蝉の屍(しかばね)埋(うず)め回向(えこう)す長いこと土の中で暮らした蝉が、力一杯地上で暮らし、力尽きて落ちている。拾って、埋めた。(短歌)蝉を回向す
◆おっちゃける・・・落ちる【用例】日高はこのあいだ呑んかたん帰り道に酔っぱろっヨタヨタして階段かっ落っちゃけそうになったばってん手すりにしがみついて怪我せんで済んだっちた。笑わすっ。【一般語訳】日高はこのあいだ呑み会の帰り道に酔っぱらってヨタヨタして階段から落ちそうになったところが手すりにしがみついて怪我しないで済んだそうだ。笑わせる。・・・・・◇落とすはおっちゃかすと言う。(五島弁)おっちゃける・おっちゃゆっ
スーパーのお盆向け商品のコーナーに、線香やろうそく、蓮や果物や野菜の形をした着色された菓子類といっしょに、こじんまりとカップ酒や一合程度入ったパック酒が置いてある。あの世でも好きなお酒を・・・故人の好物を楽しんでもらいたいという心の優しさや温かさを感じる光景である。酒好きの私には胸に沁みる季節の一幕だ。まもなくお盆。お供えは私の体内でしますので、両親ご先祖様あしからず。あの世でも好きなお酒を・・・
◆世間まっじょ・・・出歩くのが好きな人・出歩くのが好きなこと【用例】「〇〇町に新しか居酒屋ん出来たっち聞いたばってん美味かもんのあろかね?」「※※に聞いてみたらよかよ。世間まっじょじゃもんのもう行ってきちょっはずよ」【一般語訳】「〇〇町に新しい居酒屋が出来たと聞いたけれども美味しいものがあるだろうかね?」「※※に聞いてみたらいいよ。出歩くのが大好きだからもう行ってきているはずだよ」(見出し画像は五島市福江石田城の蹴出門内の桝形遺構)(五島弁)世間まっじょ
たまたま私にだけ起こっていることのようだ。そうでなければ物議かもしの好材料であるマイナンバーカードのことだけにネットや新聞で話題になっているだろう。四月から協会健保から国保に加入替えをした。四月の第一月曜日の午前十時ごろに手続きをし、数日後に紙の保険証が送られてきたが、マイナンバーカードを使うので台紙から切り離さず保管している。四月と七月に内科と歯科にかかったが、後日連絡が来てマイナンバーカードでの確認がとれないので「紙」のほうを持参提出してくれという。これは医院も被害者だからと思って粛々と持参した。窓口の人に不具合があっているみたいでたいへんですね。というと、マイナを使う人は少ないのでハジメテです。とにっこりされたが自分が少数派の変人に分類されているような不納得感は残る。まさかとは思うが役所で手続き用の...国保に加入替えしてマイナ保険証使えず事案
☆あっぱか・・・怖い☆あもじょ・・・幽霊【用例】商工会ん若手有志が公民間で夏休みの怪談話会ばすっち言うてウチん孫にも案内の来ちょったばって、ウチん孫息子はアモジョはアッパカてん行かんち断ったよ。【一般語訳】商工会の若手有志が公民間で夏休みの怪談話会をするからとウチの孫にも案内が来ていたけど、ウチの孫息子は幽霊は怖いから行かないと断ったよ。(見出し画像福江島の石田城近くの五島家家中屋敷の庭)(五島弁)あっぱかとあもじょ
平山郁夫の画集を好きでよく見る。被爆したが奇跡的に助かり、放射能の後遺症と闘いながら独自の芸術世界を築いた彼の絵が好きだ。8月6日と9日が近づいたので、広島生変図をあらためて見て目頭が熱くなった。全国の主要都市を焼かれ、「新型爆弾」で瞬時に都市消滅を招いても「本土決戦」「一億玉砕」を戦時政策として戦争をやめようとしなかった軍のエリート官僚たちがおおかたの悲劇の元凶だった。原爆を使わせたのは日本の軍人官僚だったと私は考えている。平山郁夫の広島生変図
◆ささほうさ・・・気ぜわしい【用例】 今年も盆どんの近づいてきてただでさえ仕事のたてこむとに墓の世話や初盆参りやの準備でなんやかんやせんばいかんとでささほうさよな。【一般語訳】今年もお盆が近づいてきてただでさえ仕事がたてこんでくるのにお墓の世話や初盆参りの準備やらもろもろとしなければならないことがあって気ぜわしいいですよ。(見出し画像は福江島の鬼岳)(五島弁)ささほうさささほっさ
アメリカから帰国したばかりのラジオの出演者が、アメリカでのオリンピック報道は実に少なく日本のようにそれぞれのメディアが大特集し、アナウンサーが絶叫するというようなこともないということだった。以前にも、どこの国からだったか忘れたがオリンピック期間中に海外に行っていた人が同じようなことを話すのを聞いたことがあった。日本のオリンピック熱狂の背景を邪推すれば、根本には横並びを好む傾向が強く、右顧左眄して付和雷同を徳として異物変人と言われないようにしたい人が多いこと。一度始めたことは、やめたくても反対意見の人たちから嫌われたくないので簡単にやめない傾向があることなどがあるだろう。それから、江戸時代に隆盛した各地の集落代表者がお伊勢参りをして土産を持ち帰り地元にお伊勢さんの加護を持ち帰る「お伊勢まいり」の遺伝子。土産...オリンピックとお伊勢参り
◆たっかぶっ・・・腹をこわす下痢をする【用例】あがは見るたんびんにアイスや氷やジュースやち冷たかもんばっかっ口に入れよっばって、冷え冷えきってたっかぶっとじゃてん。【一般語訳】君は見るたびにアイスや氷やジュースなんかの冷たいものばかり口にしているけれども、体を冷やし過ぎて腹をこわしてしまうぞ。(見出し画像は五島市・旧福江市内で2010年に撮影した)(五島弁)たっかぶっ
印刷についてはほとんど知識がないが、古い本を読んでいるとかすかに紙に活字のくぼみがあるものがあって、一文字づつ活字を拾って印刷されたのだなと根気のいる仕事に関心することがある。活字の摩滅か何かの原因で文字が欠けていることもたまにあったりするが、読書のわびさび、風流、味わいと受け取って、かえって楽しんでいる。落丁や乱丁には出会ったことはないが、誤字誤植脱字にはたまに気づくことがあるが、重版の時に修正されるだろうからと連絡したことはない。また、ふりがなのことをルビとも言うが、ルビというのは出版や印刷の業界用語らしい。見出し画像に使った小説(引用出典は下端)のように、小説のような創作作品には作者の思いをこめた漢字の読ませ方があるのでふりがなは必須だが、古典から近代を経て現代の本を読む楽しみを新たな世代に持っても...落丁・乱丁・誤字誤植・脱字・ルビについて思うこと
暁(あかつき)の風涼しきに驚けりまもなく虫も鳴き初(そ)めるかな・・・・・毎朝三時過ぎには起きるのだが、今朝は外から入る風に涼しさを感じて開けられるだけの窓を全開にした。昨日とはまったく違う夜が明けきるまでの涼だった。久しぶりに暁と言う言葉を使ったが、短歌を詠む時ぐらいにしか思い出すことのない言葉だが、時に復習しないと暁・東雲・曙・有明といった短時間のうちの空の状態を微妙に言い分けた言葉の意味があいまいになる。いにしえびとの常識的な繊細さを失くしてしまっている自分に気づく。書き出して復習しておく。暁・・・夜明け前のまだ暗いうち東雲・・・夜明け前の薄明かりが見えたころ曙・・・夜明け有明・・・夜明けに入り残った月(短歌)まもなく虫も鳴き初(そ)めるかな
◆めめんよか・・・目鼻立ちがよい【用例】〇〇君のところの孫娘は今年年長さんじゃばってざまにめめんよかっち。将来はモデルか女優になっかも知れんぞ、ち褒めたら喜んで上がって行けちゆっかっに無理やりビールば飲まされたよ。【一般語訳】〇〇君のところの孫娘は今年年長さんなんだけどとても目鼻立ちがいいんだ。将来はモデルか女優になるかも知れんぞ、と褒めたら喜んで家に上がれと誘われて無理やりビールを飲まされてしまったよ。(見出し画像は五島市福江島の鬼岳)(五島弁)めめんよか
デジタルの寒暖計が冷えびえと四十度(しじゅうど)さしてすまし顔なり・・・・・はじめて車の温度計が40度を示すのを見ました。驚いて一首詠みました。計器は淡々と事実を示しますが、人間はいろいろ言いたくなるものです。(短歌)四十度(しじゅうど)さしてすまし顔なり
◆きんなご・・・キビナキビナゴ【用例】A「あがはキンナゴはどんにして食ぶっとが好いちょっか?」B「そうねぇ、酒の肴には塩焼き、ご飯のしゃあには煮つけが良かね」【一般語訳】A「君はキビナゴはどんなに調理して食べるのが好きか?」B「そうねぇ、酒の肴には塩焼き、ご飯のおかずには煮つけが良いね」◎付録◎見出し画像の煮つけはおっが炊いたっつぞ。ざまにうんまかったっぞ!【一般語訳】見出し画像の煮つけは俺が炊いたんだぞ。とてもうまかったっぞ!(五島弁)きんなご
体温前後の驚くべき気温の日々が続いていて、なんとか付き合っていくしかないが、子供たちは夏休みというのに外に出て遊ぶこともままならないことを気の毒に思う。先日ラジオを聞いていたら、「子供のころの外遊びは子供の成長にどんな影響があるか」というようなことを話していたが、自分としては何を学んだのだろうかとちょっと考えをめぐらしてみたた。愚考のいくつかを書いてみよう。①決断力や勇気川や海に遊びに行くと、離れた石を飛ばないと目的地に行けないことがよくあった。さて、飛べるか飛べないか。しくじればずぶ濡れになるかケガをするか。迷いつつも意を決してエイヤット飛ぶ。そんなことを繰り返して、決断する力や思い切る勇気を学んだような気がする。また、ワルイことをした時に謝る勇気やケンカのあとに和解する勇気。今思い出したが、ケンカのあ...子供のころの外あそび
賭博と書けば悪のイメージがあるがギャンブルと書けば楽しそうな雰囲気を感じるのは私だけだろうか。賭け事が好きな人は多い。パチンコ・競輪・競馬・競艇などは公営されていて、収益が福祉分野の設備に活用されたりしている。場外売り場は郡部の山中や離島にも開設されて楽しまれている。当たれば大きい宝くじも一種の賭け事だろう。株式をはじめとした投資市場・確定拠出型の年金やら何の略だかわからないけどNISAなどなど張った張ったの大合唱。ラジオで流れたコマーシャルの「投資は片手でやる時代」はなかなかの名文句。クリッククリック・エンターエンターさあさ張った張った、スワイプスワイプ・タップタップさあさ張った張った。いちかばちか、のるかそるか。運否天賦は時の運だけとは限らない。もう終わったことではあるが、確定拠出型の年金運用で釣り逃...賭博・ギャンブル、そして投資
四月から一日一時間程度読んで(眺めて)きた平家物語絵巻十二巻をひも解き終えた。巻末は「了」でも「完」でも「終」でもなく「畢」の一文字だったのが印象的だった。「了」もそうだが漢文ではおわんぬと読むのを見たことがあった。橋弁慶・船弁慶・熊野・俊寛・頼政・実盛・経正・忠度・安宅・大原御幸などの平家物語を題材とした謡曲を途中途中で読んだり動画で楽しんだりという寄り道も楽しんだ。掉尾に置かれた畢の一文字に遠寺の鐘の響きが静かに消えていくような余韻を感じた。諸行無常の響きを感じた。畢(おわりぬ・おわんぬ)
◆ぼっだ・・・かぼちゃ【用例】わたㇶの親は戦時中にボッダばっかっ食べよったてんあんまっ食ぶごちゃなかよちよう言いよったよな。【一般語訳】私の親は戦時中にかぼちゃばかり食べていたのであまり食べたくないとよく言っていました。(五島弁)ぼっだ
実際は一尺三寸ほどだったが「三尺ササゲ」である。白髪三千丈に準じる壮大さと受け取っておく。伝統産業の家庭用陶磁器を扱う職業人生だったので商品の寸法を五寸皿とか四五茶付(特大飯碗のこと)などと慣れない人には大きさを思い浮かべられない単位で表記や会話をしていたので親しみが持てたのと初めて見る野菜だったので買ってみた。袋から出すとインゲンの一種のようだったので塩コショウだけの味付けで炒めて食べたがインゲンそのものだった。家庭用陶磁器業界では私が仕事に就いた四十年近く前にはすでに公式の表記はミリ・センチだったが、産地別に独特の呼称があったり寸尺単位で製品が作られていることもあり会話文では現在五十代ぐらいの世代までは半ば意地とか遊び感覚で使っていたりする。名前に惹かれて購入・三尺ササゲ
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◆やたくっやたくり・・・過剰なおしゃべり【用例】あん人んやたくりちは聞いちょったばって、話のなんかなんか。逃げ出すとに苦労したよ。 【一般語訳】あの人がおしゃべりだとは聞いていたけれども、話が長い長い。逃げ出すのに苦労したよ。 (五島弁)やたくっやたくり
◆のっぺづらのっぺのっぺ・・・鉄面皮ツラの皮が厚い【用例】あら、見て見れち。あっだけ人に笑わるっこっばしちょってのっぺのっぺしたツラして人になんじゃろ言いよっよ。じゃっーげだ。【一般語訳】ほら、見てみろよ。あれだけ人に笑われることをしておきながら何くわぬツラの皮が厚い態度で人に何か言っているぞ。気色悪いな。(五島弁)のっぺづら
◆どあってんこあってん・・・どうしてもこうしてもなにがなんでも【用例】◎◎は痛風でいたかめにおーちょっとけ、どあってんこあってん、食ぶごちゃっもんは食ぶっとちゆっ、真子や白子ばしゃーしゃ食ぶっとで、再発が心配ち奥さんのくどめっじょったよ。【一般語訳】◎◎は痛風で痛い目をみているのに、どうしてもこうしても、食べたいものは食べると言って、真子や白子をしょっちゅう食べるので、再発が心配だと奥さんがグチってたよ。(五島弁)どあってんこあってん
◆つんび・・・独楽の芯【用例】やすりでツンビばしっかっ研いであっどが独楽ば片っ端かっこっかってくるって!【一般語訳】やすりで独楽の芯をしっかり研いであいつらの独楽を片っ端から打ち割ってやるぞ!☆子供の遊びは大人の世界の予行演習の側面もあったのか、弱肉強食の厳しさとルールには悔しくても従い恨みを残したりしないし、汚いことをする奴は仲間に入れないということもあった。私たちのこどもの頃の投げ独楽では、負けた順に場に出し、後から場に出す物は場に出ている独楽に当ててキズを付けたり割ったりするのが勲章だった。さながら果し合いのようなことをやっていたのだから、今思うと恐ろしい。でも楽しかった。(五島弁)つんび(思い出話の余談付き)
◆ぼっば・・・神社のお祭りの時に現れる獅子【用例】子どもん時はボッバに噛んでもらえば病気ばせんちいう迷信のあって、よう親にボッバんところに連れて行かれよったよ。【一般語訳】子どもの時はボッバに噛んでもらえば病気をしないという迷信があって、よく親にボッバのところに連れて行かれていたよ。☆祭りの時に神輿の巡行に随伴する天狗とボッバを小学生高学年になるとはやし立てて怒った天狗とボッバに追いかけられるスリルを楽しんでいました。天狗に追いつかれると容赦なく杖で叩かれるので必死で逃げました。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷遺構)(五島弁)ぼっば
◆ぼうまんふっ・・・のぼせるあわてふためく我を見失う頭が真っ白になる【用例】はよせれ、はよせれ、ちせかされっ、ぼうまんふって出てきたらスマホも財布も忘れっしもちょってオージョコージョしたっち。【一般語訳】早くしろ、早くしろってせかされて、あわてふためいて出てきたらスマホも財布も忘れてしまっていてニッチモサッチモいかなかったよ。(五島弁)ぼうまんふっ
◆かとっぽ・・・ハコフグ(魚名・顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目フグ亜目ハコフグ科ハコフグ属)【用例】かとっぽん味噌焼は名物でうんまかち評判じゃばって、魚屋さんで売っちょっとは見たこっのなかてんなかなか食べられんね。【一般語訳】ハコフグの味噌焼は名物で美味しいって評判だけれども、魚屋さんで売っているのは見たことがないからなかなか食べられないね。(見出し画像は友人提供のもので五島市の海)(五島弁)かとっぽ
◆ぼっくっ・・・たっぷり多めに必要より多く過剰に強く【用例】ラーメンにニンニクばぼっくっ入れたてん、我ながら臭(くさ)かよ。【一般語訳】ラーメンにニンニクをたっぷり入れたから、我ながら臭いよ。(見出し画像は五島市福江の石田城の舟入遺構)(五島弁)ぼっくっ
吉田拓郎のアルバム「ライブ’73」は私が十歳のころのライブ録音盤だ。誰に録音してもらったのか覚えていないが、十代のころテープを持っていた。いつしかそのテープもどこかへ行ってしまったが、どうしても折に触れ思い出す曲があった。「都万の秋」(岡本おさみ作詞吉田拓郎作曲)である。都万の秋を聴きたくて再発のCDを買った。都万は島根県の隠岐の島の漁村のようだ。歌詞の概要は、風来坊のような旅人が隠岐の島を旅する。そこで漁師の夫婦と出会い、とくに「おかみさん」の生き様に感銘する。歌はこう締めくくられる「海の機嫌をとってきた都万のおかみさんたちひと荒れすりゃひと年も老けてきた明日の朝は去ってしまおうだってぼくは怠け者の渡り鳥だから」海という危険な場所での仕事はまさに命がけの仕事だ。また、個人営業の漁師はいくらか危険でも危険...吉田拓郎の「都万の秋」と志ん生の「大津絵冬の夜」
省略語では「ギョニソ」は好きなほうです。なぜかトキメキます。こどもの頃の弁当や、学校から帰って小腹がすいた時にまるかぶりした記憶が甘美に意識をくすぐるのでしょうか。もちろんギョニソそのものも大好きです。なぜか「ソーセージ」という寛大な分類も大人の味付けと言えましょう。ギョニソ
「可及的速やかに」という政治家発言が「とりあえず何もしない」の言い換えと揶揄されたことがあったが、このところよく耳にするが実感を伴わない表現に「スピード感をもって」とか「スピード感が大事です」といったのがある。急いでやるとかすぐにとりかかっていついつまでに答えを出すと言うのなら意思も覚悟も伝わってくるが、「感」をもってと言われると「可及的速やかに」と言っているのだと思えてくる。スピード・スピード感
孤独死という言葉は最大手放送局が番組名につけたことから拡がり定着したという。視聴率を高めるために知恵者がおどろおどろしい言葉をあみだしたのだろう。好きではない言葉であり、何らかの価値観から蔑視の意識すら感じるこの言葉の反対語はあるのだろうか。思いつかないから即興でつくってみる。・看取られ死・衆人環視死・集合死・人中死・・・孤独死の反対語は・・・
ラジオから「ポイ活を始める人が増えています」という声が聞こえてきて、てっきり「断捨離」のくだけた言い方なのかと思っていたら、意識してポイントを貯める行動とのこと。就職活動から終活が連想され定着して久しいけれど、初めて「終活」の2文字を見たときには部活の後片付けのことかと思ったことだった。部活といえば、これは●●部の活動の略ではなくてクラブ活動の略じゃないかと思うのだが、ブは漢字が定着している。おもしろくも不思議な慣習だが、「月極」みたいなものかと思えども、見るたび聞くたびすっきりしない。「ポイ活」「終活」「ブ活」
自宅から30分ほど歩いたところで見つけた懐かしみ。半世紀近く風雪に耐えてきた看板だろうか。瓶の中央の赤いシールに「一級酒」と表示されているのは平成の初期まであった酒税の区分によるもの。二級酒もあった。焼酎の製法区分の甲類乙類という品質の優劣を誤認させる用語は健在だ。#レトロ#看板#レタリング#嬉野温泉駅#懐かしみ一級酒二級酒甲類乙類などの用語を思い出した古い看板
島原の乱(島原一揆)の籠城戦があった世界遺産指定地域の原城跡を歩いてみた。キリスト教禁教の背景から考えてみると、ポルトガルなどからの植民地化や反乱勢力から国を守ったことがあった史跡であるという国防の遺産であること認識した。また、乱のころはすでに廃城となっていたという城域の広大さに、戦国武将と家臣団の生き残りをかけた命がけの備えの緊張感と真剣さを強く感じた。国防の遺産でもある世界遺産(原城跡・島原の乱)
まもなく紙幣が新札に切り替わる。一万円札の肖像は渋沢栄一だという。邪推と妄想をたくましくするのであるが、この肖像選定は現金を使わせなくするための深謀遠慮の策略ではないかと勘ぐっている。時代が許したとはいえ、妾を複数もち、子供も二十人は居たとされる人物を現代感覚からすれば、ウラヤマしくも、ネタマしくも、イヤラしくもあり、あまりご尊顔を再三再四拝みたくはないだろうと思うのは拙者のみみっちさからだろうか。新札肖像選定の裏舞台(邪推編)
朝日浴び往来見守るお地蔵さん今日一日の無事祈りたもう今日一日の無事祈りたもう(短歌)
生活圏では鯉のぼりと一緒に名前を記したのぼり旗を立てるところも多い。ほぼ毎日あちこち車で移動するのでいくつもののぼりを見かけるのだが、近年記された名前が判じ物化していて、読み方を考えるのにけっこう労力を使ってしまう。宣伝ではないので他人様には読めなくてもいいことではあるが、半世紀後には病棟のベッドの名札がひらがな表示されるようになるのだろうなと思うと看護師の呼びかけが幼児対応仕様になりそうな妄想をしてしまう。五月雑感
田植え前のこの時期に、一面秋の稲田のような景色を初めて見たときには新鮮な驚きに目を瞠ったものだが、いまでもその感覚はなくならない。写真は嬉野市塩田町の麦畑だが、用事があって毎日のように行く場所からさながら定点観察のように眺める芽吹きから緑が広がり黄金色に変わっていくさまには驚きをともなう感動がある。農家の方は、祝日も土日も仕事をされている。また、仲間との協働する姿も見かけることがある。この麦は焼酎やビールになるということだが、この景色や働く方を思い出しながら感謝の乾杯とともに味わいたいと思う。麦秋の佐賀平野
先月(4月はじめ)に佐賀県嬉野市塩田町で撮影しました。近所のかたがボランティアでなさっているのか、かわいい帽子と前掛けをつけていました。花曇りの花見地蔵
昨日、たまに買っていたスコッチを買おうとしたら、価格が前に買った時の1.3倍になっていて買おうか買うまいかとためらっているうちに「舶来品」という古い言葉を思い出した。このところの侵略戦争や円安の影響あってのことでもあろう。「舶来」もふだん使うことがない言葉なので、本当にそんな言葉があったかなと不安になって手もとの漢和辞典(角川新字源)を引いてみたら、和製漢語ということなので、いつかの時代にか誰かが言い出して「箔が付く」高級イメージとして定着したのだろうが、今では死後に近い。舶来品
不祥事と蛮行ヤジはさておき、国民負担増だけは決める国会のありかたに、「タイパ」重視の世代は政治は独裁者に任せて国会議員を大幅に減らしたほうがタイパもコスパもいいじゃんという気運が醸成されそうな気がしています。くわばらくわばら・・・タイパと独裁者
新年度のはじまりで、歓迎会やら懇親会も処々方々で行われていることだろう。宴席といえば「返杯」という風習があって、嬉しいものではなかったが、コロナ禍で駆逐されたのではないかと想像している。また、年長者がとっくりを差し出し、断ろうものなら「俺のサカズキが受けられないのかぁ」と怒り出すこともおうおうにしてあったやに聞いたおぼえがある。日本酒の消費量が減っているというからとっくりの出番も減っているのだろうが、瓶ビールやワインを差し出されたら、内心飲みたくなくても圧力に押されてやむなく受けざるをえない場面もあることだろう。イッキっイッキっイッキっイッキっとはやしたてて飲ませる余興もあったが、今思えば集団での殺人未遂もしくは自殺ほう助ではないかと思っている。自分は大酒呑みみではあるが、自分の調子で呑めない席には出向き...イッキっイッキっイッキっイッキっ
時満ちて纜(ともづな)ほどき漕ぎいだす未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~
ひばり鳴きうぐいす歌う田園に時はのどかに春を運べり時はのどかに春を運べり
ちはやぶる神も愛でなむさくらばな令和六年春は来にけり・・・佐賀県武雄神社にて・・・ちはやぶる神も愛でなむさくらばな(短歌)
大寒の厳しき日にも萌えいずる梅の香ほのかに春ささやけり梅の香ほのかに春ささやけり(短歌)
流れ去るエンドロールを見るように時を映した雪降り積もる流れ去るエンドロールを見るように(短歌)