「気を付けてね。ちゃんとあたしが言ったこと守るんやで。」 南は真緒にお守りを手渡した。 「ありがと。・・お父さん、お母さん。真太郎・・南ちゃん。本当にどうもあ…
いろんな恋のカタチ。ちょこっと胸がきゅんとなるお話です。暇つぶしにケータイでも気軽に読めます!
ものすごく胸があったかくなって、ちょっぴり切ない気持ちになりたくなって書き始めました。私自身、もうそういう時間は通り過ぎてしまいましたが、もう一度そんな切ない時間を取り戻したい!
天音は少し考え込んでから意を決したように顔を上げた。 「真緒さん、兄ちゃんのこと。どう思っていますか。」 もうまっすぐな目でそんなことを言われて 「はっ・・?…
両親の離婚も 子供たちを丹波に残したことも 全て間違っていなかった ゆかりの言葉に天音もなんだかグッとくるものがあって思わず唇をかみしめた。 20年ぶりに…
「でも。ユキちゃん。ひとりだけ連絡取っていた人がいたのよね、」 ゆかりはふふっと笑った。 「そう。運転手の村本さん、」 「あ、さっきの・・」 真緒は自分たちを…
「芸能界って。ホントに厳しいんだね…。昔気軽にそこに足踏み入れようとした自分が愚かだわー」 真緒もやけ酒のようにグッとシャンパンを飲んだ。 「まあ。なんでもや…
「めちゃくちゃカッコイイでしょ?もうあたしもこの人しかいない!ってなっちゃって、」 ゆかりは隣の真緒をバシバシと叩いた。 「痛い痛いって・・ へー・・あの無口…
言ってもしょうがないんですけど 暑いですねえ・・ もう私の知っている『夏』は戻ってこないのでしょうなあ。 夜中もゆるくクーラーをつけっぱなしでないと眠れません…
「それとは別に仕事もまだ残っていて。急にやめることも会社にとっては困ることで。しかも看板女優がいきなり妊娠したなんてことになったら。スキャンダルもいいとこだし…
「その頃、ユキちゃんのお母さんも病気療養していて。心配かけたくないって言ってたしね。色々悩んでたわよね・・」 ゆかりはしみじみ言った。 それを同じようにしみじ…
「芸能界を、辞めたかった・・?」 真緒はシャンパングラスを持ったまま固まった。 「うん。お芝居は好きだったけど。とにかく忙しすぎてね。3年間くらいほぼ休みなし…
『私、高野有希子といいます。どうぞよろしくお願いします、』 『え?いくつ?ピアノどのくらいやってるの?』 『あ・・ハタチ、です。音大の2年生です。ピアノは・・…
そこに 「・・どうも、」 天音が遠慮がちに顔を出した。 「あ!天音くんも? どうぞどうぞお座りなさいな、」 ゆかりは嬉しそうにソファの自分の隣をポンポンとして…
時を昨夜の8時ごろに巻き戻すと。 パーティーも終わり、ほとんどの客が引けて行ったあと 「は?帰った??」 天音は伯父の高野社長に思わず聞き返してしまった。 「…
【これまでのお話】初音と天音が高野楽器の副社長の息子、と知った真緒。高野のパーティーに天音と天音の父、そして真緒と母ゆかりも招待者としてやってきます。鉢合わせ…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっている皆様。 ありがとうございます。 ずっとお休みしていましたが、明日から小説を再開させていただき…
My sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっているみなさま。 いつもありがとうございます。 すみません、いつまでもお休みしてしまって。 しかもお話…
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「気を付けてね。ちゃんとあたしが言ったこと守るんやで。」 南は真緒にお守りを手渡した。 「ありがと。・・お父さん、お母さん。真太郎・・南ちゃん。本当にどうもあ…
「なに、この荷物・・」 初音は玄関前に並べられた段ボールを見た。 「ああ。浜松に送ろうと思って。宅配便呼んであるから。あっこの引き出しに金入ってるから払ろとい…
「・・あたし。昨日家帰ってきたの夜中の12時過ぎやったんですけど・・」 南は非常に迷惑そうに横の真緒を見た。 「だから!奢るから!お願い、」 真緒は必死な表情…
みなさんお久しぶりです。真緒&初音編のつづきです。 【これまでのお話】偶然にホクトのカフェレストラン造りの仕事をすることになった北都会長の娘、真緒と野々村初音…
My sweet home~恋のカタチ。 を読んでくださっている皆様。いつもありがとうございます。 もうなんか休み休みでホント申し訳ないなあと思っているんです…
小説再開までいましばらくお待ちください 小説(森野日菜) - カクヨムkakuyomu.jp 紗枝&陸編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新しています…
My sweet home~恋のカタチ。 いつもありがとうございます。 こんなにお休みしてるのに。 めちゃくちゃ忙しいわけでもないのに。 私も年齢を経まして、…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっているみなさま。 ありがとうございます。 ここのところ休みがちでなんかホント自分のダメさに落ち込…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださってありがとうございます。 真緒&初音編のつづき、をお送りしてまいりました。 二人は純粋に出会って惹…
北都家の広いリビングで北都夫妻、初音の父、そして真緒が向かい合った。 「・・少し浜松へ行くのが早くなりました。」 ゆっくりとした口調で初音の父が口を開いた。 …
「でもね。一つだけ言えるのは。ぼくらの結婚は何の計算もない、どこにでもある何の変哲もない普通の結婚だってこと。誰に何を言われようと関係ない。何も知らない人たち…
「もう。いいです、」 愛は真緒の言葉を遮るように静かに言った。 「え、」 「・・彼が好きなこと、好きなものなんか。知らなかった、」 ガラスの向こうの景色を見た…
初音は翌日の早い新幹線で帰って行った。 真緒は勉強のため机に向かっていたが、何となく悶々としていた。 そして。 見るからに不機嫌そうにやってきた愛に真緒は立…
「・・いっぱい。言いたいことあったのに。初音さんが・・これまで抱えてきた悩みとか。苦しみとか。・・わかっちゃうから!わかっちゃうと・・なんも言えないよ、」 ワ…
「毎日、楽しかったけど。やっぱり無理に無理を重ねてるから一人の部屋に帰るとものすごく落ち込む。自分だけこんな楽しい思いをして。 天音を高野に絶対に渡さないって…
『ここへ来たのは。父や弟のためだ。今さら都合よく高野に来るとか。絶対にしたくなかった、』 彼の涙を見てしまったから。 私にとって『はじめての人』。 愛は初音…
真緒は彼女の言葉に激しく動揺し 「・・利用なんか。彼を利用しようだなんて思ってないです。あたしそんなに賢くもなんでもないです、」 目をそらして急ぎ足でパウダー…
「当時の話。知ってらっしゃいました?」 愛は真緒に挑戦的に言った。 「・・いえ。初音さんはあまりその時のことを話したがらないので。しばらくは高野の方、というこ…
「そうそう。もう仕事の話やめようぜ!って誰かが言うんだけど。結局また話が戻っちゃって。酔っぱらっても仕事の話だったもんなあ、」 原はワインをぐっと飲んだ。 「…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっているみなさま。 ありがとうございます。 高野楽器のパーティーで真緒の母、ゆかりと初音と天音の母有…
パーティーのホスト役、高野社長夫妻はゲストへの挨拶で大忙しのようだったが、天音の父・野々村直人はその合間を縫って挨拶に行った。 「ここに来られる立場ではないの…
一方、天音も。 ホスト側として忙しそうな母に疑問をぶつけられずにいた。 「天音さん?」 声を掛けられ振り返る。 「高野楽器の取締役の矢田部と申します。初音さん…
何とも拍子抜けしたが 「・・いや!『ナイショ!』じゃなくて! 高野副社長とどういう関係??」 真緒はさらに母を問い詰めた。 「どういう関係って。まあ・・むかし…
「まさかゆかりさんが来てくれるなんて、」 「あたしもね、息子夫婦が行かれなくなって。なんかユキちゃんともう一度会うようにって神様が言ってる気がして・・。」 「…
「・・真緒、さん?」 後ろから声を掛けられて振り返る。 天音がスーツ姿で立っていた。 「あ! 天音くん! え?なに?やっぱ来てたの??」 「コンクールのピアノ…
「え? ひょっとして。 一ノ瀬ゆかりじゃない・・?」 「ウソ。 ホクトグループの奥様になって完全引退したよね?」 「いや、たぶんそうだよ!」 高野楽器のアニバ…
父は少し考えた後 「・・じゃあ。少しだけ、」 とパーティーへの出席を承諾した。 え! 天音はぎょっとした。 絶対断ると思っていたのに。 どうした、お父ちゃん…
My sweet home~恋のカタチ。を読んでくださっている皆様。いつもありがとうございます。 お話の方は高野楽器のパーティーを舞台に意外な方向に転換してゆ…
でも母はそのまま芸能界からフェードアウトした。 真緒はコップをカタンと置いた。 「オファーの方はひっきりなしにあったようですよ。直接の電話も結構ありましたし。…
母ゆかりは真緒が部屋に入ってきたのを丸っきり無視するように 「真也さ~ん、」 と隣の部屋にいる父の所に行ってしまった。 「ねえ、どうかしら。このワンピース。若…
「おれらが高野の副社長の息子ってこと。ウチの会社の人たちや北都家の人たちに内緒ってことになってんねん、」 天音は母にそう言った。 「それは・・初音が色々考えて…
「あそこを離れることになった経緯は。正直あまりよく覚えてないの。でも。父も兄も離婚をしなくても別居をしてみたらどうかって言ってくれたんだけど。直さんが・・離婚…
ついこの間、いきなり 母 とカミングアウトされて。 いきなり なー、お母ちゃん~ なんて話もかけられんしな・・ 天音は距離感を迷っていた。 すると 「直さんは…
父は少し離れたところで椅子に座って天音が作業するのをジッと見ていた。 天音が父について調律に行くようになったのは中学生のころ。 学校が長い休みになると東京や大…
天音はなんとなく父をジッと見た。 するとそれを察してか 「いや。ワシはもうでけんで。」 秒で断られた。 「・・できるやろ?こういう事情や。頑張ってやってみ、」…
彼女が着ていたワンピースの柄も。 スーツケースの色も。 全部覚えている。 『私はもう家には帰りません、』 そう言って子供のように泣き出した彼女の顔も。 そし…
とても温和な紳士だった。 最初は社長とわからずいきなり声を掛けられて怪訝そうに会釈をすると 『社長の高野です。HIRAIにとても腕のいい調律師がいると聞いてい…
「おれ、その日の昼間にある高野主催の音楽祭のピアノ調律の補佐依頼されて。」 天音はスープの乗ったトレイをダイニングに運んだ。 「え、そうなの?すごいやん、」 …
真緒は隣にいた兄・真太郎に 「・・どういうこと?ちょっと怖いんですけど、」 小声でコソっと言った。 「いや。おれもわからん・・。さっき急に言い出して、」 真太…