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  • オヤジのあくび208

    就職した頃の話 1979年4月私は横浜市の小学校教員となった。これには教育実習での経験が影響している。私は社会科専攻なので、中学校の実習は、母校で社会科を受け持った。同じ時期に同期のFさんが実習に来ており、彼は現在有名な予備校の講師をされているらしい。さて、同じ内容を教室を変えて、何度もレクチャーするのが、中学校の先生だ。中学校の教育実習は母校であったため、私のことや弟のことを覚えている先生がいらっしゃり、懐かしいと同時に、とても照れ臭かった。 小中の両方の教育実習を終えて、飽きっぽい私にとっては、その場で生のアドリブ対応が必要な小学校の方が断然おもしろかった。とにかく予想がつかない子どもたち…

  • オヤジのあくび207

    とにかく落ち着きがない子でした2 三つ子の魂なんとかじゃないけど、64歳になった今も、まだ落ち着きがない。持って生まれた気質とでも言えばいいのか? 向き不向きがはっきりしていて、じっくり腰を据えて落ち着いて取り組む造形活動には向いていない。絵など描いていても、すぐにイライラしてせっかくの下絵を台無しにしてしまうのだ。その点音楽は瞬間瞬間の感覚を反映できる部分があり、じっと我慢しなくてもいいので、ボクのような人には向いているのかなぁ。 そろそろ年齢相応の悠々自適な生活に思いを馳せてもよさそうだが、まだまだ何かにチャレンジ出来るはずとか伸びしろがあるんじゃないか? とか、およそ己の能力実力もわきま…

  • オヤジのあくび206

    とにかく落ち着きがない子でした 落ち着きがなく、小学校低学年の頃は先生の方より後ろを向いて話している時間の方が断然長かった。何の話をしていたか?と言えば、テレビの話でした。授業参観に来た父親は子どもの落ち着きのなさに呆れ返って帰宅してしまった。 立場が変わり、先生目線で当時の武部幸生くんを捉えてみると、本人が勝手に喋っているのは、ともかく周りの子が学習に集中できないのが困った話で、何としたものか…というところでしょうか。今なら自己抑制よりも自己調整が先でしょ!とシェンカー先生の御説ごもっとも!となるところだろうけれど。 だから、通知表に情緒不安定なんて書かれたこともあり、おふくろはそれなりに怒…

  • オヤジのあくび205

    早見和真「6 シックス」を読む この短編集は東京六大学に対するステレオタイプに満ちた話で、またそれが前提になっている気がする。本当は6つの短編の登場人物は、実は東京六大学と関係なくても描けるのだが、それぞれの軌跡が交錯する点として、早稲田のエース星投手が設定されているため、何となくタグとして大学名が使われたのではなかろうか?解説の大越さんは自身が東大の投手だったので率直に喜んでいるが、就職活動で喘ぐ明治の学生の描き方は少し酷な気がする。 というわけで、六大学という肩書きなしのドラマとして読む方が、作者が描きたかったテーマがよく見える。個人的には、法政のマネージャーストーリーが好きだ。花形という…

  • オヤジのあくび204

    学校の先生というステレオタイプ ほとんどの人が、学校の先生と接したことがある。その出会いが幸であれ、不幸であれ、学校の先生って、こんな感じというイメージを多くの人が持っている。 何と世の中には、自分も将来学校の先生になりたいと思う子どもたちがいる。けれどそれは自分に関わってくれた先生のイメージが影響していることが多い。だからこそ、先生ってこんな存在だよねという先入観は拡大再生産され続けるのであります。さらには学園ドラマのような物語が拍車をかけることもあるでしょう。 けれど少し言い訳的に私は思う。いろいろな先生がいていいと。先生方が金太郎飴のように、どの先生も同じようなセリフを口にしていたら、つ…

  • オヤジのあくび203

    住み込みで学ぶ 居候論2 尊敬する先生の家に住み込みで学ぶという伝統が、書生とか徒弟制度として残っている業界はまだあるのだろうか? とにかく師匠のワザに近づく方法が理論とか理屈じゃなく、ひたすらそばにいて真似るしかない場合、それもあり! な気がする。 何でもかんでも、分析的にセンサーで捉えて、AIに任せた方が合理的と考える時代に、人間がそれなりに大切にしてきた勘や技は、どうなっていくのだろう? 抽象的だが師匠が発するオーラな空気感に学ぶという、説明不能な教授法がある気がする。 「コロナ禍だし、動画で伝えればいいじゃん!」だけではダメな何かが、きっとある。

  • オヤジのあくび202

    人生、所詮現世に居候 いそうろうは、同居の身であり寝食を共にしている。何か役に立っているかと言えば、そんなこともなく、まぁ厄介者なのだ。 自分が世の中のど真ん中で頑張っているかのような錯覚に陥っている政治家はスルーして、大概の人は、この世に80年から100年くらいの期間、間借りさせてもらっているだけなのだ。 そんなに大袈裟にこの世や人様の役に立つこともなく、まぁほとんど無駄飯食い。けれどそういう人でも片隅に居場所があるところがありがたいわけでして、いそうろう的な存在を排除する社会はかなり窮屈だと思う。

  • オヤジのあくび201

    こんな時代こんな世界を自分が経験することになるとは! 当たり前だけど、その時代その土地に生を受けたことで、経験することはかなり違う。同じ日本に生を受けても、私の親世代は戦争を経験しているし、私の子ども世代は、あのバブルの狂騒を知らない。 子どもの頃、まさかスーパージェッターや科特隊のような無線通信が可能になるなんて思っていなかったし、家にコンピューターがあって、それで仕事をしているなんて、まったく予想もつかなかった未来がやってきた。 結局は、誰かがこんな生活ができたら、いいだろうなという思いの集積が、未来の文化を作るエネルギーになるのだろう。SDGsが盛んに語られるのは、未来像のサンプルを示す…

  • オヤジのあくび200

    温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき5 60で辞めて、80過ぎまで、趣味三昧もいいけれど、仕事こそが生きがいだった場合は、やはりそれなりの喪失感は、あるだろう。働けるならば、無理のない範囲で働いた方がいい。私はそう思う。 私の場合ですが、そもそも教員というのは潰しが効かない職業で、先生をする以外に取り柄? ほとんどがないし、先生稼業で染み付いた妙なものの言い方や態度からコミュニケーションが円滑に進まないことも起きる。 なら、働かせてもらえるなら働いちゃえ! それが現在のスタンスです。新しく更新した教員免許は75歳まで。さすがにその歳になるとどのくらい身体の自由が効くか、わからない。けれど64歳…

  • オヤジのあくび199

    温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき4 もう一線を退くべき。そのような心の声は、絶えず響いている。すでに少々老体ではあるけれど、まだ少しでも役に立つのであれば、教育現場に関わり、微力ながら子どもの成長に関わりたいと言う我欲もある。 非常勤講師であれば、現在は年齢に関係なく教壇に立てるということも伺った。制度理解が不十分だけど会計年度職員という立場らしい。 ならばいっそのこと教員免許更新講習を受けてみようかなぁ。そう思い立ったのが昨年の10月。通いではなく、eラーニングで学ぶことにした。 受講後、すぐに感じた事は、講義の速さについて行くのに、かなりの負荷がかかることだ。普段の生活がとてもマイペー…

  • オヤジのあくび198

    温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき3 多様な子どもの育ち方への対応。 チョーク一本で勝負。昔はよくそんなプライドを持った先生がいらっしゃった。 生徒が45人、一斉に黒板の方を向いて、静かな教室で講義を受ける。私もその時代に学級担任をしていたけど、そんな40数年前の教室風景は、もはや夢物語のようだ。 環境に敏感に反応する子に対して、掲示物の位置が配慮される。見通しを持ちにくい子に対して、いつまでに何をするか?明確にする工夫。黒板のどこに何が書いてあるのか?わかりやすくとらえる工夫etc。一人ひとりの子どもと向き合い、その子のよさを引き出すことに教育のミッションはある。 物理的には、尾木直樹さん…

  • オヤジのあくび197

    温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき2 なぜ、こんなに教員が忙しくなったのか? 本当は授業が終わったら、職員室に寄らずに帰ればいいのだ。実際、立場が非常勤講師だから、今はそうしている。 正規職員か臨時任用職員の場合は、年度が変わると、学校組織に校務分掌として、自分の名前が何ヶ所にも割り当てられる。小学校の場合、研究主題を掲げて、共同研究をしている。多くの場合、一年に一度は研究授業をする。 しかし、これらは今より教育現場に牧歌的な雰囲気が残っていた40年前にもあった。しかも夜になると連日連夜若手教員同士で飲みに行き、学校の話題こそ出せないけれど、大いに盛り上がっていたのだ。 様子が変わってきたの…

  • オヤジのあくび196

    温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき1 ぼくが大学に通っていたのは、1975年4月〜1979年3月。教育学部だったので、卒業と同時に教員免許をいただき、ありがたく現在まで使わせていただいています。もう卒業してから42年余り。 中国では、学校の先生のことを老師=ラオシー(スー)と言う。ラオは老と書くが、文字通り老いた先生になってしまった。もちろん、就職当時はせいぜい60歳までの未来しか見通しが立っていなくて、その後は公務員は年金がしっかりしているらしい? から、きっと何とかなるさ程度にしか考えていなかった。まさか64歳の今まで教師をやっているとは夢にも思っていなかった。 だいたい今も昔もこの仕事…

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