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ミステリーな森の生活 https://blog.goo.ne.jp/thomaz_2007

ミステリー(主に洋書)を読む楽しみを伝えたく思います。英語学習、洋画レビューもあります。

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2007/08/26

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  • END OF WATCH(STEPHEN KING)

    STEPHENKINGのビル・ホッジス3部作の最後を読んだ。STEPHENKINGの時々、わからない単語、造語、スラングなどにも少し慣れてきた。辞書に出てなくても、まあ、だいたいの意味がわかればよいかと読み進めるのが苦痛でなくなったきたのが不思議だ。今回は、メルセデス事件で捕まった犯人が動けない中で、病院のようなところから、ゲーム端末を使って、催眠術で端末使用者をコントロールして自殺に追い込むのを阻止する物語だ。主人公のホッジス、ホリー、ジェロームが活躍する。後半のスピーディーな対決も面白く読めた。この後も、ホリーが活躍する続編があるようなので、読んでみたい。ENDOFWATCH(STEPHENKING)

  • 大獄 ・西郷青嵐賦(葉室麟)

    葉室麟の「大獄」を読んでみた。西郷さんと言えば、維新前後の話が多いところだが、そこまで行く前の若かりし頃の物語だ。新将軍に一橋慶喜を推し、徳川慶福を推す井伊直弼一派の暗躍に敗れ、月照とともに海に飛び込んで死んだことにされ、奄美大島に名前を変えて隠される。井伊直弼は、安政の大獄の反動で、桜田門外の変で、暗殺される。そういった時代の話だが、面白く読めた。それにしても、島津斉彬という人物の先見の明と薩摩藩という大名の藩主ながら、日本国という国を第一に考える姿には、感銘した。当時、外国に威圧されながら開国を迫られた日本のあるべき姿を描けた数少ない人物だったのだろう。大獄・西郷青嵐賦(葉室麟)

  • 蠅の王(ウイリアム・ゴールディング)

    ノーベル文学賞作家、ウイリアム・ゴールディングの代表作、「蠅の王」を読んだ。子供の時、ロビンソン・クルーソーや十五少年漂流記を歓喜して読んだ記憶がある。自分の海への憧れは、このころ、形成されたのではないかと思われる。今回、読んだ作品には、まったく、違う少年たちの島での生活が描かれる。最後の解説で、初稿の時に、書かれていた共産主義圏と、自由主義圏の間の核戦争勃発によりイギリスの学童が飛行機で国外へ疎開するシーンは編集者の助言でカットされている。だが、さらっとした表現の中から想像できるようになっている。まるで、現代の世界的な危機的状況でありそうなことなのだ。しかし、飛行機から落下もしくは不時着した少年たちの行動がメインに書かれており、そんなことは忘れてしまいそうになる。むしろ、主題でもある少年たち、人間に潜む...蠅の王(ウイリアム・ゴールディング)

  • 切羽へ(井上荒野)

    井上荒野の直木賞受賞作、「切羽へ」を読んだ。切羽とは、”せっぱ”と読むと思い込んでいたが、違った。トンネルを掘っていった先のことで、”きりは”と読むらしい。おそらく、このことを知った著者が、両方の意味を含ませて、この作品を作るきっかけになったのではないかと想像する。裏表紙には、繊細で官能的な大人のための恋愛長編とある。恋愛小説を読んだことがあるかと問われたら、おそらく、即座にNOと答えるだろう。もちろん、記憶をたどれば、高校の時に読んだ志賀直哉の「暗夜行路」は、近いかも知れない。英語の授業で読んだチャタレイ夫人は、どうか?この作品についていえば、結構、面白かった。狭い島の中の限られた世界での個性あふれる男女の会話が楽しめた。かたや不倫から抜け出せず、修羅場を見せる同僚の女性教師と対照的に、抑制しながら、た...切羽へ(井上荒野)

  • コロナと潜水服(奥田英朗)

    奥田秀朗の5編の短編からなる「コロナと潜水服」を読んだ。他の書評でも、後半の2編、「コロナと潜水服」と、「パンダに乗って」の評価が非常に高いが、納得だ。この2編は、傑作と言っても良いと思う。じんわり、感動したり、涙腺が緩んで、心地よい気持ちになれた。前半の3篇も、同じ、霊にまつわる話であり、悪くはないが、後半3篇ほどではなかった。「空中ブランコ」ほど、ふざけた感じがないので、笑いは、抑制されているが、「コロナと潜水服」の題名の潜水服が何に使われるか想像できなかったのはうかつだった。奥田氏の作品が、自分好みなのは、世代が近いせいかも知れない。お勧めである。コロナと潜水服(奥田英朗)

  • Will You Please Be Quiet,Please?(RAYMOND CARVER)

    RAYMONDCARVERの最初の短編集を読んでみた。そもそも、この作家の名前は、前回、読んだスティーブン・キングの小説の中に出てきて、知ったのだ。1938年~1988年に短編小説の活性化に貢献したとある。村上春樹が翻訳して、日本紹介の先鞭をつけたようだ。アメリカの労働者階級の生活の断片を181ページ、22編という、時には10ページ未満の長さで描いている。最初、何か、オチのようなものがあるのかと思って読んでいたが、逆転の落ちとかはない。また、感動するような物語も一切なかった。何が言いたいのか?アルコール依存症でもあった著者の人生、生活、世界を淡々と、時には、不可思議に描いたということか。英語は比較的平易で、詩人でもあることから、文章も悪くないと感じた。この世界が好きな人もいるだろう。WillYouPleaseBeQuiet,Please?(RAYMONDCARVER)

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