江戸職人き譚(佐江衆一)
佐江衆一氏の「江戸職人き譚」を読んでみた。9編からの江戸時代の職人などを主人公にした短編集だ。錠前師、凧師、葛籠師、人形師、大工、化粧師、桶師、女刺青師、引札師などを描いており、そのユニークさに感嘆した。もともと、純文学から初めて、時代小説に移っていったとのことで、文章も素晴らしかった。特に、抑えたエロチシズムとでも言うのであろうか、男女の想いが良く描けていた。気に入ったのは、2番目の笑い凧と最後の思案橋の二人であろうか。江戸職人き譚(佐江衆一)
2023/07/25 16:34