東京・猿楽町にある和食器屋[代官山 暮らす。]店主の、日々思うこと、和食器や雑貨のお話を少々。
「暮らす。」― それは、十年程前、当時の僕が抱いていたフレッシュな野望を体現した店名です。ただ、この店の名前については、ここ数年、いろいろな思考がぐるぐると頭の中を回っていた、というのが偽らざるところ。大きく風呂敷を広げ過ぎたネーミングであったなあ、と思ったり、いろいろなものを背負わせ過ぎたかな、と思ったり。この名がもたらすイメージから、これまで様々な方々に大変な買いかぶりをしていただいたようにも感じていました。 ただ、僕はそんなごたいそうな人間ではないので、もっと矮小な自分でいたい、というのが本音。矮小という言葉の印象があまり良くないとすれば、こぢんまり。箱庭的なサイズのフィールドで生きる中…
僕は、染付の器が大好き。 そんな僕の独断と偏見に満ちたセレクトによって、店内は全日本染付祭りのようになっているわけですが、同じ青い色の絵付けであっても、作り手によって筆使いや発色のさせ方が千差万別なので、それぞれに妙味があって、これもまた一興ではないかと思っています。そんななか、砥部の池本窯から、新たに染付のマグが入荷。 今回は、「洋のアイテムであるマグに、和の紋様である網目を入れてもらう」という冒険をしてみました。一般論で言えば、マグに和柄を入れるとダサくなる場合が多いけれど、そこは、さすが朝鮮白磁や初期伊万里に精通した池本さん。朴訥なフォルムに闊達な筆使いで描かれた網目紋は、枯淡の風合い。…
あけましておめでとうございます。 あっという間に正月七日。今朝は、無病息災を願って七草粥を作ってみました。 新年早々で、本来は今年の抱負を語るのがスジかもしれませんが、今日はちょっとした与太話をしてみたいと思います。このところ、世の中は器ブームということになっているらしく、日本全国におしゃれな器の店が増殖中。旅で地方都市を回っても、東京でもあまり見かけないような垢抜けた店に出会って、おおっ!と感心したりすることがあります。 翻ってわが店について考えると、なんというか、おしゃれになりきれんなあ、という感じ。もちろん、良い作り手の良い作品を扱っているという強い自負はあるんですよ。でも、店というハコ…
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