東京・猿楽町にある和食器屋[代官山 暮らす。]店主の、日々思うこと、和食器や雑貨のお話を少々。
今年の誕生日は、高野山で迎えました。数年前に訪れた比叡山が厳粛な空気に満ちていたので、今回も同様の雰囲気を覚悟して行ったのですが、ケーブルカーとバスを乗り継いで急峻な山を登ると、そこにはいきなり平らかな土地と宗教都市が現れます。「こんな山の上に⁈」と、ちょっと意表を突かれるほど、おだやかな空気が漂う場所でした。 僧侶とともに一般の人びともたくさん住んでいるとのことで、下界と隔絶されているにも関わらず、孤立した感じはありません。聖と俗がほどよく混在した中で生活が営まれていて、とても大らかな雰囲気。 それでも、弘法大師のお住まいである奥之院への入り口・一ノ橋を渡ると空気は一変、ピンと背筋が伸びるよ…
明後日9/15から始まるのが、企画展「いま伝えたい九州の手仕事」。この展示に関する相談と常設用の発注を兼ね、福岡県の小石原(東峰村)を訪ねたのは、4月のこと。 そのあと、7月に大豪雨による土砂災害があり、大分との県境にある小石原を含む一帯は酷い被害を被りました。一部壊滅的な状況の地域もあったことは、TVなどでご存知の方も多いかと思います。僕が春に発注をしてきた小石原の窯元は、鬼丸豊喜窯さんと鶴見窯元さん。 鬼丸さんのところはほぼ被害がなかったとのことで、先週無事に飛びかんなのうつわたちが届き、明後日からの展示で紹介する予定です。 また、鶴見さんのところは工房は無事だったものの、落雷によって別棟…
素敵な器が好きな僕ですが、そこにはちょっとした枕詞が付きます。正確に言うならば、「『日々使える』素敵な器」が好きなのです。 作家ものや骨董でものすごく素敵な器を見つけると、確かに所有欲は喚起されますが、手に入れたとしても、結局使わなくなってしまうことって結構あると思うのですよ。ひとりの器好きとして、これまでそういう失敗を数多く繰り返してきたけれど、器を売る売る側のヒトとしては、そういう失敗はしちゃあいけないよなあ、と思っています。 だから、お店の器をセレクトする場合は、自分の器を買う時以上に頭がフル回転。大きさとか、色とか、重さとか、手にした時の馴染み感とか、あとお値段(これも大事)とか、さま…
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