大日如来とは何か真言宗の檀信徒の家なら仏壇の上段には、10㎝ほどの大日如来を祀っていることでしょう。胸の前で、左の人差し指を伸ばして、その指を右手の手のひらで包み、人差し指と親指の爪を付けています。どの仏さまも印相といって、両手の組み合わせ方によって、その仏さまの誓願なり御利益を表しています。インド世界では右手は清らかな手、左手は不浄の手とされていて、箸やスプーンなどを使わずに手を使って食事する習慣のあるインドでは、食べ物を口に入れる手は右手であり、左手は逆に、トイレで用を足して水を掛けて洗うときに用います。大日如来の左手を右手で包む手の印相は、浄と不浄、聖と俗、善と悪、美と醜など二つに分けて捉えがちな私たちの認識の仕方を超えて、すべてを一つなるものとして全体なるものを表しています。大日如来は宇宙の真理そ...大日如来とは何か