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2005/08/02

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  • 令和六年正月始末記

    元日夕の地震のことは、当日分に記した。いずれ私たちの生活の物質的な豊かさは常に危機と背中合わせで、表裏がそれぞれに増幅していることを思い知らされた。「いつでもどこでもだれでも」という常套句の及ぶ範囲の受け止め方こそが「生きる」本質のような気さえしてくる。心に留めなければならない年だ。ともあれ降雪が少なく有難かった。昨冬も難儀しなかったけれど、それ以上だろう。先週末、こども園に行くため今年初の峠越えをしたが、さすがに前日からの雪で道が狭くなっており、久しぶりに緊張し、少し肩が凝った。峠越え通勤30年のキャリアが懐かしい。雪道は路面予測が重要であると、改めて心に刻む。大相撲初場所は実に面白かった。番狂わせ的な要素ではなく、実力伯仲のなかで、ここ数年で一番白熱した場所ではなかったか。若い力の台頭は確かに感じるが...令和六年正月始末記

  • 正月の読み聞かせ記

    今月の読み聞かせは、こども園4つと小学校が1つ。こども園でのプログラムは「初読み聞かせ記」に載せた。特に『ふゆのはなさいた』が印象深い。8分超の話で年長児以上向けと思ったが、年中児も混じった園でも集中が切れずに見入ってくれた。物語の持つ強さを感じた一冊だ。作者をたどってもう一冊に出逢う。『星につたえて』…これはいいと一読して感じた本だ。6年生相手に読む前日に、グループの初読み会でも披露した。聞き手から「自分で読んだ時は魅力的に思えなかったが、今聴いたら…」という嬉しい感想を頂いた。多少の工夫はしたが、この話が好きという感覚がやはり一番大切だ。強調、緩急等ににじみ出る。少しだけその魅力を確かめてみる。ちっぽけなクラゲと夜空のほうき星の交わりから始まる物語は、その対比から「悠久の時を超えて通ずる心」をしみじみ...正月の読み聞かせ記

  • 「ノー」に向き合う自分を

    なんといってもこの刺激的な書名。書棚から取り出して再読してみる。Re11『仕事なんか生きがいにするな』(泉谷閑示幻冬舎新書)。風呂場読書の一冊だったし、かなりふやけている。2年前に2回に分けて感想メモを記していたが、今回も心にフィットする箇所は同様だ。そして改めて響くのは、第一章のこの一節。人間は、まず「好き/嫌い」を表明することから、自我の表現を始めるものです。ただし「好き/嫌い」といっても、初めから「好き」が出てくるわけではなくて、「嫌い」、つまり「ノー」を表明することから始まるようになっているのです。P22これは二人の孫の様子を観察すると興味深い。個々に差があるのはもちろんだが、「いや」という反抗の意味が明確になってくる。それを著者は「自分というフィールドを確保する独立運動」だという。自我の素地がで...「ノー」に向き合う自分を

  • ページをめくると自分の顔が…

    一月後半の読書記。本を読むことは、ある部分で自分を映す鏡を見る行為ではないか。そんなことも思い浮かぶ。相変わらずの雑読である。2024.01.26am5:58月re07『老害の人』(内館牧子講談社)著者が続けている老人シリーズ(笑)は興味があったが読んでいなかった。一読、なかなか面白いユーモア小説だった。人間心理をうまく表現している描写が多く、どきりとする自嘲的な笑いが浮かんでくる。いくら齢をとっても「毒にも薬にもならない人生」は、やはり寂しいか。また、手にしてしまったこういう手合いの一冊。re08『読むだけで、運がよくなる77の方法』(R・カールソン浅見帆帆子・訳王様文庫)。「読むだけ」で実現するわきゃないと思いつつ、読むこと自体を運がよいと捉えれば書名に嘘なし。77番目の提言が全てではないか…「捨てる...ページをめくると自分の顔が…

  • あの笑顔に訊いてみたい

    最初に誰と一緒に行ったのか、誰かに誘われて入ったのか、今となっては記憶の彼方である。黄色い看板に書かれた文字は「SATEに酔うか」「JAZZに酔うか」…長く行きつけだった店のマスターが逝った。二十代後半以降、いっぱしの常連面をして通った。彼は学校の先生嫌いを広言していたが、そこが魅力だった。いつも二次会、三次会での立ち寄り、それでも串揚げは腹に入った。納豆嫌いの後輩を伴い、中味を秘密にして食べさせたこともあった。美味そうに頬張る姿を見て二人で笑いあった。平成後半期はほとんど「幻」と化していたが、あのカレーは絶品。酸味が好みだった。それを別の後輩に薦めたら…酷いことになって…親交のあったO先生が事故で亡くなり「あいつはバカだ」と、何度も口にしながらその死を悼みあった日も忘れられない。徐々に息苦しさを増してい...あの笑顔に訊いてみたい

  • 手放す覚悟が新しい道へ

    先週、町と商工会主催の新春祝賀会講演会に参加した。講師は大学の先生、テーマは地域活性化で、なんとなく内容が予想できてしまう。ある程度想定した形で結論を述べられたが、その過程で紹介された「保有効果」と「プロスペクト理論」の話は、なるほどと思って聴いた。日常行動にも当てはまるかもしれない。コイントスをして「裏が出れば無条件でお金がもらえる。しかし表が出たら1万円払わないといけない」設定で、いくらもらえれるとすれば、そのゲームに参加するかという問いが出た。会場でもそうだったが、多くの人は2万円から2万5千円程度だそうだ。その比較は「入手済のモノの価値の高さ」を表している。つまり、同じ1万円であっても「損による不満足」と「利益による満足」は同程度ではない。これを行動に当てはめてみた場合、現状維持から新規への変更は...手放す覚悟が新しい道へ

  • 今年初の読み聞かせは…

    今年初の読み聞かせは地区のこども園となった。選書はほとんど決めていたが、時間配分や内容などを考え、以下のようなラインナップにする。全部が今の時期にふさわしいかはともかく、最初の紙芝居は…。「今年は何年(干支)か知ってる?」「たつ年!」「じゃあ、辰は別の名前で言うと…」「りゅう!」とやりとりした後…「りゅうの目のなみだ」…浜田廣介の原作をもとにした作品である。絵が外国的に描かれているので、一種のファンタジー要素を感じさせてくれる。人物の会話を中心に進む冒険物語のようにも感じるし、子どもたちを引きつけていた。年長児が相手なので「ななつのたんじょうび」という設定も、物語に同化しやすい。絵本一冊目は「しめしめ」という題名。十数名のうち1名が既読だった。「しめしめっていう言葉、わかるかな。どんな時使う?」と問いかけ...今年初の読み聞かせは…

  • 日々新面目という精神

    一月前半の読書記。読み返しが多くなっているが、それもまたよし。Re03『星月夜』(伊集院静文藝春秋)著者のファンなのでエッセイ以外にも結構な数の小説を読んではいるが、またなぞってみたい筋だったので再読した。結末を知っているのでミステリとは呼べない。しかしサスペンスとして映像美に近い感覚に浸ることできた。人物の描き方が独特で、文体に惹かれるのだと思う。もう何度目なのか…と思うほどめくっているre04『大人のいない国』(鷲田清一・内田樹文春文庫)。今回も数日、風呂場で読み続けた。自分が取り組みたいと思っていることの「芯」になる考えがそこに書かれてある。「蔑ろにしているものに注意を促し、その隠された価値を再認識させる」という文脈に連なりたい。早朝の覚醒読書はre05『ヒカルの卵』(森沢明夫徳間書店)。予想通り実...日々新面目という精神

  • この頃のトーソー記

    現在の家を建ててから20年が経った。いろいろとガタが来るのは自然なことだ。水廻りはどの家庭でも大きなポイント。建築年度に普及していなかったのだろうが、我が家はエコキュートではなく電気温水器である。そもそも何度か修理依頼したし、昨年からの電気料金値上げもあり、そろそろ替え時だと決断した。本当にいい青空でしたね。(2024.1.11)歳末ぎりぎりに設置した。新しいのは結構だが、最新の多機能が使う人間様を支配しているような気がして心地良くない。すべて使い方次第だということを十分承知のうえだから、オートという名に身を任せるからこうなるのだ、と結論はすでに出ているのだが…。風呂に入っている時間まで管理され注意されるのだ。この心理はおそらく二つの面から生じる。一つは「今まで通りがいい」慣れからの安心が壊されたこと。も...この頃のトーソー記

  • 「身の程」を他者が語るな

    TVで流された北九州の成人式の様子を観ていたら、派手な衣装を扱う店の女主人が「日本ではあまり評価されないけれど…」と語っていた。ファッションショーとして成立する外国での様子も映っていた。無礼な振る舞いは、恥ずべき行為と考えるが、着飾るだけならそれも自己主張?だろうし、可愛く思えたりする。ふと浮かんだのが、「身の程」「程々」という語だった。そして『夜明け前(が一番暗い)』(内田樹)で読んだ一節とつながった。いつから、そうした派手な格好に身を包む様式が流行ったのかはわからない。しかし、いずれ高度成長期以降ではないか。それ以前であれば、地域差はあるにせよ、経済的に困難だったろう。P140高度成長期の日本というのは、国民全員が「分際を踏み越えて」「身の程をわきまえず」に、法外な野心と欲望に衝き動かされた時期だった...「身の程」を他者が語るな

  • 「夜明け」を待ちながら…

    読了本の感想メモ。re02『夜明け前(が一番暗い)』(内田樹朝日新聞社)は雑誌「AERA」連載を主として構成された一冊だ。2018年7月から22年11月までの原稿である。ここ5年ほどの論考だと思うと、改めてこの期間の目まぐるしさがわかる。米大統領選、コロナ感染、首相交代、東京五輪、ウクライナ侵攻…。様々なトピックに対して語られる、著者の声を納得して受けとめることが多い。そして、そうだよなあと目を見開かされる知見が必ずある。今回は「言論の自由」について深く頷いた。心に思っていることを何でも好きなように口にする権利があるといったような「底の抜けた放任主義」のことではないと、氏は語る。P52「言論の自由」というのは、さまざまな人がそれぞれの思いを自由に口にできる環境では、長期的には、真理をより多く含む言説が淘汰...「夜明け」を待ちながら…

  • 今年初、それはいつもの…

    「今年初」シリーズで書き出す。最初の読了本(readabooktotheend以下re№)は、なっなんとre01『残酷人生論』(池田晶子)。去年は序論程度だったが、今回は3日かけて読み通した。そしてまた、8割は理解できないで終わる。今年も2割を手がかりに暮らしていく。で自らに問う。そも10割を知っているのか。初仕事は、4日の9時開館前にエントランス掲示の貼り付け。もちろん昨年中に準備してあるので、確認とコピーのみだ。年度毎のコーナーなのであと2回は入替がある。行事等のカレンダーの他に「作家のことば」「昭和・平成の出来事(クイズ)」で構成するので、図書館の役割は担っていると思う。その後blog更新。今年初の絵本練習は、体調を考慮しながら「張らない声」で『星につたえて』を読んだ。やはりいい物語。大切なのは「こ...今年初、それはいつもの…

  • かように声の力は大きい

    大晦日の夜も22時前に就寝という健康的生活(笑)を送ってしまった。従って齢相応に紅白も録画で観ることに…。もちろん名前の知らない数多くの歌い手やグループなど早送りするわけだが、一応はお気に入りもいたりして、少し注意深く聴いた部分もあった。見終わってから当然のことかと思いつつ、感じたのは…。出演したベテラン勢に声の衰えが目立つと感じた。上手下手という観点とは別にやはり若い声にはエネルギーがある。デジタル音響処理したような声ももちろんあるわけだし、一概に評価できないのはわかる。しかしキャリアのある者は以前との比較で判断してしまう。個別の差はあったにしろ、それが現実だと知る。「声の力」といえば、地震発生時のNHKアナウンサーの避難呼びかけが話題になった。家人も少し驚いていた。私は以前非常時におけるそうした訓練的...かように声の力は大きい

  • 覚悟と真と祈りと

    Mr.childrenが【es】~Themeofes~で♪何が起こっても変じゃないそんな時代さ覚悟はできている♪と唄ったのは1995年。言うまでもなく、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件によって衝撃をうけた年である。もちろんそこが区切りではないが、「何が起こっても変じゃない」は年々加速してきているように感じる。元日は2014年から雑感等をブログに綴っていた。10年続けたことを止めるのもどうかと思い、初詣の天気の良さから書き出そうとしたら、部屋の戸がカタカタ鳴り出した。「あれ地震か」とTVをつけたら少し長い揺れが続き、これは大きいとわかった。また石川能登か。ここ数年、心休まる時がないのではないか。天災であれ、個人的な災難であれ、「覚悟」が出来ているかと言えば正直心許ない。頭ではわかっていても、実際遭遇した場合...覚悟と真と祈りと

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