あれは白昼夢なのか?~一人の中学生にドラゴンズの未来を勝手に託した日~
こんにちは。k-yadです。暑い日が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。ikkiさんに引き続き、表には出なかった『文春野球』のフレッシュオールスター応募作を公開します。 舞台は6年前の真夏のナゴヤ球場。是非ご一読ください。 ------ 2015年8月15日。カンカン照りの日に、私は買ったばかりのクロスバイクを走らせ、ナゴヤ球場に向かっていた。 「何が何でもこの目に焼き付けたい選手がいる」。 アマチュア野球観戦をライフワークとする私にとっては、最もモチベーションが上がる台詞。それもそのはず、この日が来ることをを何か月も待ちわびていたからだ。 あの日、あの時、あの場所で 「岐阜に…
こんにちは、ikkiです。今回は『文春野球』のフレッシュオールスター応募作を公開します。 残念ながら表には出なかったので、ここで成仏させてください……。 ----- 2007年11月1日、中日ドラゴンズ53年ぶりの日本一。史上初の“完全リレー”達成で、ナゴヤドームは割れんばかりの歓声に包まれた。 だが、一抹の寂しさも覚えた。背番号「1」が歓喜のど真ん中にいない――。 この1ヶ月後、福留孝介はFA宣言を行使してシカゴ・カブスへ移籍。9年間「1」を背負い続けたヒーローとドラゴンズファンの蜜月は、突然幕を閉じた。 首位打者獲得の年に“ファン”と自覚 打って、走って、守って――外野手転向後の福留は僕の…
●0-2広島(14回戦) いよいよ東京五輪が間近に迫ってきた。大会の開催に伴い、プロ野球界は本日の試合をもってペナントレースが休戦状態に突入する。 本日の試合を迎えるまで、ドラゴンズは32勝41敗12分けの4位。3位のヤクルトとは早くも9ゲーム差を付けられ、優勝どころかAクラス入りも風前の灯火だ。加えて、広島遠征の2試合はいずれも完敗。最悪の形でインターバルを迎えるのは、何としても避けたいところだ。 同門対決 前半戦の締めくくりとなる試合の先発を任されたのは柳裕也だった。今シーズンはこの試合までに15試合に登板して7勝4敗、防御率は2.50。投球イニングは既に100回を超え、紛れもなくチームの…
●3-8広島(13回戦) 広島との敵地シリーズ2連敗。今夜のGame 2は、中5日の先発・福谷浩司が試合を作れず降板。後を継いだリリーフ陣も相手打線の勢いを止められず、15安打8失点を喫した。打線は阿部寿樹と堂上直倫の本塁打のみ。3試合続けて適時打が出ないまま終わった。前半戦ラストゲームとなる明日は勝って、1カ月間のブレイクに入りたい。 4年と2カ月の間、遊撃に鎮座 忘れもしない5月28日。京田陽太が初めて一軍登録を外れた。京田のいないチームが想像できない。それぐらい彼の存在が “日常” と化していた。 ルーキーイヤーの2017年以来、4年と2カ月の間、ドラゴンズの遊撃手には京田が鎮座していた…
●2-6広島(12回戦) 前半戦最後のカード、敵地での広島戦Game 1は敗戦。初回に幸先よく先制するも、すぐに逆転を許し、以後は一度も追いつくことができず。連勝は引き分けを挟んで3でストップした。 忌まわしき「6x」以来の一軍マウンド 4点ビハインドの無死一、二塁をフイにした直後、7回裏のマウンドには背番号12が上がった。田島慎二が一軍の舞台に戻ってきた。 一軍での登板はおよそ2年1カ月ぶり。2019年6月16日、ZOZOマリンスタジアムでのロッテ戦、忌まわしき「6x」の試合が最後だった。 その時の田島は9回先頭から登板。被本塁打に加えて2個の四球を与え、わずか1/3回でマウンドを降りた。悲…
△5-5DeNA(15回戦) ビシエドの打球が舞い上がったのを目で追いながら、勝野昌慶は右手を上に挙げた。次の瞬間、ボールはレフトスタンドへと消えた。グラウンドにいる間一度も白い歯を見せなかった男が、ベンチの誰よりも幸せそうな笑顔でその瞬間を過ごしていた。 進化を感じた勝野のピッチング 勝野はこれまでの28失点のうち、初回の失点は7。3回までの失点は16を数え、総失点数の半分以上を序盤で失っている。今日の試合も不調のオースティンに早々と先制タイムリーを浴び、ビハインドの展開からスタートとなった。 三者凡退に抑えるシーンはわずかに1度、打線もDeNA先発のロメロのパワーピッチに押され重い展開が続…
○6-2DeNA(14回戦) チームのピンチに颯爽と現れ、期待値を上回る仕事をささっとこなしてくれる。まるでベテラン派遣社員のような手際よさで、松葉貴大が9連戦の中日(なかび)に勝利をもたらしてくれた。 去年もそうだった。ちょうど今頃のことだ。開幕投手を務めた大野雄大がピリっとせず、山本拓実、梅津晃大、岡野祐一郎という若手トリオも揃って安定感に欠ける投球が続いていた。ベテラン吉見一起は3試合に投げて防御率6点台と衰えを隠せず、唯一好投を続けていた柳裕也まで負傷離脱となれば、もはや明るい材料は無いに等しかった。 エース大野の大覚醒を生んだ投球 窮地に立たされた与田ドラゴンズは、ほとんど博打に近い…
○3-1DeNA(13回戦) ちょうど一年前の今頃、チーム状態がどん底もどん底だったことを思い出すのは、七夕という分かりやすい日に余程のことがなければ忘れられないような出来事があったからに他ならない。 とんでもない采配ミスに延長負け、19失点に連日の主力の故障……と、今思い返しても短期間であれだけのネガティブ・インパクトを連発したのはある意味凄いんじゃないかと思えてしまう。 試合の主導権を掴んだ4番打者とのマッチアップ 昨日の柳裕也に続き、今日の先発小笠原慎之介も中5日の登板で結果を出した。先週、先々週の登板が一体何だったかのような抜群のピッチングだった。それは特にDeNAの4番・オースティン…
○1-0巨人(14回戦) 中5日の柳裕也がここ数試合の不調を吹き飛ばす完璧なピッチングを披露し、10試合ぶりに先発投手に勝ち星がついて9カードぶりの勝ち越し。まずは9連戦の最初のカードを勝ち越せたことにホッとしているところだ。 パーフェクト・クローザーの帰還 かつて中日には岩瀬仁紀というパーフェクト・クローザーが君臨していた。NPB記録の1002登板に407セーブは現代野球に作られたアンタッチャブルレコードだ。得意球としていたスライダーの軌道は 「死神の鎌」 と畏怖され、全盛期の頃は1-0の展開でも9回のマウンドに岩瀬が立てばもうその日の試合を勝った気持ちでいたものだ。 そして今もまた、同じよ…
●1-3巨人(13回戦) 丁度日付が変わった時間帯に、ショッキングなニュースが飛び込んできた。 「松坂大輔、引退」 伝説となった高校時代、数多のスラッガーと名勝負を繰り広げたプロ生活の前半の活躍は、紛れもなくエースの称号が誰よりもふさわしい投手だった。 MLBに活躍の場を移して以降は故障に苦しんできただけに、この日が来ることは覚悟をしていたものの、今でも嘘であってほしいと思っている。晩年は外野から心無い声も飛んでいたが、紛れもなく日本野球史に残る大投手である。 加えて、「松坂世代」という言葉を生み出すなど時代の寵児でもあった。スポーツ界の枠にとどまらず、日本の文化史に残る傑物だ。お疲れ様でした…
○3-2巨人(12回戦) 「あれ、お前もうそんな歳(とし)だっけ?」 年下の後輩なんかと喋っていると、いつのまにかいい年齢になっていて驚かせることがある。ついこないだ入社してきたと思ったら、もう30手前かよ。当然その分、自分も歳食っているわけで。そのたびに5年や10年なんてあっという間だなーーと感慨に耽るわけだ。 そりゃそうだ。あの落合ドラゴンズの最終年にして球団史上初のV2を成し遂げた2011年から早10年。そろそろ「落合? だれ? 昔監督だった人?」と平気な顔してホザく小学生や中学生、ヘタすりゃ高校生の中日ファンが出てきたって何ら不思議ではない。いつまでも口角泡を飛ばして「2006年が至高…
△3-3ヤクルト(14回戦) 昨日の現地観戦後は、球場から駅への道のりが途轍もなく遠くに感じた。改札口までの “ドラゴンズロード” は、終わりが見えない連敗中のトンネルさながらの長さ。電車の中で音楽を聴こうとスマホを取り出し、選んだ曲はMr.Childrenの「ALIVE」だった。 私がこの曲を欲するのは、いつも苦しい場面だ。曲が流れ始めると、イントロから桜井和寿が心の声を代弁してくれる。荒んだ心を奮い立たせる大サビが終わった頃には、少しだけ気が晴れた気がしていた。 動かざること山のごとし 今日にも自力優勝が消滅する危機的状況で、与田監督は大ナタを振るった。不動のリードオフマンの大島洋平を3番…
●1-5ヤクルト(13回戦) ヤクルトとの本拠地シリーズGame 2は終始相手に主導権を握られ敗戦。先発の小笠原慎之介以下、投手陣は被安打11の5失点を喫し、打線は小川泰弘の前に完封を免れるのがやっと。ファンクラブ向けのスペシャルゲームと銘打っていたものの、ファンに向けてアピールできたものは皆無に等しい。 淡々と負けるのが一番堪える 今季ワーストの5連敗。8カード連続で勝ち越しなし。2年ぶりの借金10に下落……。冒頭からドラゴンズにまつわるネガティブな数字が並んだことをお詫びしたい。 ただ、今更試合内容がどうとか、個々の選手の動きがどうとかを語れるほど、状況は甘くない。 ここまで落ちたのには色…
●3-9ヤクルト(12回戦) 梅雨の季節真っ只中。低気圧の影響で偏頭痛がひどく、今日はベッドから起き上がることすら困難で仕事は体調不良で欠席。午前中ずっと横になって過ごし、少し良くなってきたものの今日の試合展開に体調も逆戻りしそうな感じだ。 先発の柳はストレートにスピードがなく、変化球も高めに浮くピッチング。毎回失点を重ね4イニングで降板してしまった。回を追っても良くなる気配がないピッチング内容だったものの、ビッグイニングを作らなかったあたりがローテーションで投げる投手の最低限の仕事だったのかもしれない。 天気予報を見てもしばらく太陽のマークは見ることができない。来週から9連戦が始まるが天候同…
こんにちは。ikkiです。今回はブログ『ちうにちを考える』の2021年6月分執筆まとめについて記します。 5月の執筆まとめはこちらから↓ www.chunichi-wo-kangaeru.com 3・4月の執筆まとめはこちらから↓ note.com 早速、6月に執筆した記事を振り返りましょう。全部で5本あります。 6/5『A Perfect Sky』 6月最初の記事は藤嶋健人投手をピックアップ。この日は中盤までリードしていても、不快指数の高い試合展開。それを晴れやかな気持ちにさせてくれた背番号54に感謝の意を込めて書きました。もともとは、先発だった梅津晃大投手と対戦相手であるオリックス・中川圭…
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