◇2550 『クジラアタマの王様』 >伊坂幸太郎/新潮文庫ちょっと不思議なストーリーと伏線回収。伊坂さんの王道だ。王道ではあるのだが。これは私の読者としての問題だと思うのだが、伊坂さんの小説に新しさを感じなくなってきてしまった。それぞれの物語で舞台や設定
◇2445 『深夜特急3-インド・ネパール』 >沢木耕太郎/新潮文庫今度の舞台はインド。想像以上だった。インドは私にとって未踏の国。インドといえば、世界観が変わりめちゃくちゃハマる人と、まったく受け入れられず二度と行きたくないという人に分かれてしまうほど
◇2444 『深夜特急2-香港・マカオ』 >沢木耕太郎/新潮文庫知識や情報というものは、人生を一変させる力を持っているのだろうと思う。もし私が本書を高校生の頃に手にしていたなら、バックパッカーとしてアジアの国々などを巡っていたかもしれない。田舎の高校生に
【再読】 『深夜特急-香港・マカオ』 >沢木耕太郎/新潮文庫沢木さんの深夜特急は中国に駐在した経験から、香港・マカオ編である第1巻のみを読んだことがある。今回、Audibleで全6巻がラインナップされているのを知り、聴いてみることに。最初は復習がてら香港・マカ
◇2443 『知らないと恥をかく世界の大問題15-21世紀も「戦争の世紀」となるのか?』 >池上彰/角川新書シリーズ15冊目。世界情勢のよい復習になる。シリーズ15冊目といえども、本書を最初に手に取る方もいらっしゃるであろう。恐らく池上さんはそういった初読の
【再読】 『SLAM DUNK-スラムダンク』 >井上雄彦/集英社懐かしい青春の思い出。先日視たスラムダンクの映画版がなかなか面白く、久しぶりに読んでみたいと思っていたところ。一時帰国の帰省時に実家の本棚を探ってみると、昔買い集めた全巻セットが出てきた。第1
◇2442 『Q』 >呉勝浩/小学館前半が面白かっただけに、後半の失速が残念。『爆弾』の何とも言えない気持ち悪さが印象的だったので、同じ筆者の作品を手に取ってみた。それぞれ母親が違う3姉弟。常軌を逸した父親の元、異常な家庭環境で育った3人。その暗い過去と
備忘のために、VISA更新の手続きを簡単に振り返っておこう。駐在開始時点では、右も左も分からないため、ほとんどが業者任せだったのだが、今回はかなりの部分を自分でこなした。まず、日本のアメリカ大使館のウェブサイトにアクセスして、必要な情報を記入していく。自分
◇2441 『春の怖いもの』 >川上未映子/新潮社コロナ禍の日常を切り取った短編集。中には超短編もあり、感想が書きづらい。中編の3作だけを取り上げることにする。『あなたの鼻がもう少し高ければ』は、整形のためのお金を稼ごうとオーディションに向かう女性の話
浜離宮に続き、海外にいるからこそ足を運んでみようと思った場所が皇居である。私個人は天皇陛下に対してはごく通常の尊敬の念を抱いており、過度に思い入れがある訳でもなく、かといってアンチでもない。よって皇居を訪れたのにも特段の意味はなく、東京に住んでた経験が
◇2440 『サムのこと・猿に会う』 >西加奈子/小学館文庫日常の一面を切り取ったようでいて、ちょっと不思議な物語。就職せず、実家暮らしの女子3人組。いわゆるパラサイト状態だが、それが気楽だと、変える気はないらしい。3人で占い喫茶に行ったり、日光東照宮
今回の一時帰国ではVISA発給のタイミングの関係で、週末を跨いで日本に滞在。土曜日はホテルで溜まっていたメールを処理したり、溜まっていた衣類の洗濯をしたりで、時間が潰れたのだが、日曜日にはやることがなくなってしまった。せっかく東京にいるのでと、浜松町にある
◇2439 『暴虎の牙』 >柚月裕子/角川文庫第二部が少し緩やかな物語だったので、ヒリヒリする感覚が戻ってきたのは嬉しい。技巧的にも筆者の成長が見て取れる。時代は少し遡り、大上が一線で活躍している時代。舞台も呉原ではなく広島市内のようだ。大上の再登場が素
【再読】 『職業としての小説家』 >村上春樹/新潮文庫Audibleの聴き放題が私には合っているようで、あれも聴きたい、これも聴きたいと、調子に乗って次々にダウンロードを重ねた結果、その数が200冊近くに増えてしまった。いくら、ながら聴きや隙間時間を活用するとし
次の誕生日で日本の運転免許証の期限が切れるので、日本への一時帰国の際に、更新に行ってきた。前回の免許更新は茨城県だったので、滋賀でも更新が可能かどうか、事前に確認したところ、健康保険証の住所が滋賀県になっているか、税金などの通知書が滋賀県の住所であればO
『これは経費で落ちません!』の森若さんが好きな言葉が「ウサギを追うな」というもの。二兎を追う者は一兎をも得ずの意味かと思っていたら、どうやら違うようで映画のセリフが原典だそうだ。そこで出てきたのが『パシフィック・リム』という映画で、興味を持って調べてみた
せっかくの日本。前回は仕事が忙しく、東京のみだったのだが、今回は土日も使って、4日間だけ実家に帰省した。久しぶりに母親の顔も見ておきたいと思ったのだ。実家ではすき焼きを食べたり、母親と回転寿司を食べに行ったりと親孝行。あとは、以前から行ってみたいと思
一作目が迫力に満ちた作品だったので、こちらにも手を出してみた。小説の方は2作目まで読み進めたのだが、映画はオリジナル・ストーリーだとのことで小説を先に読まなくともよいと知り、週末に視聴。正直、人が死ぬ話は好きではないので、ヤクザ同士のドンパチで次々に人
アメリカ駐在もあと少しで5年。少し早いが念の為と、VISAを更新しに日本へ一時帰国。赴任時は、日本側で代行のエージェントを活用し、米国側では移民弁護士のサポートを受けて書類を作成した。今回は、前回の記録も残っていることから、日本側のエージェントは使わずに、
最近は、映画よりもドラマを見る機会の方が多かったのだが、何編か映画をみたらハマってしまった。ドラマと比べると2時間程度で見終えることができるのも忙しい時にはありがたい。本作品はSF小説『火星の人』という原作を読んでいたので、どのように映像化されているのか
○2438 『仕事ができるとはどういうことか-第3版』 >楠木健・山口周/宝島社新書楠木建さんと山口周さんの対談本。面白くない筈がない。山口さんの主張は守備一貫している。サイエンスだけでなくアート。スキルだけでなくセンス。世の中にはロジックや数字で割り切
◇2437 『凶犬の眼』 >柚月裕子/角川文庫前作が凄まじかったので、見劣りするのは否めないだろうか。。。『狐狼の血』が小説・映画ともに面白かったので、早速続編に手を出してみた。前作で大上の元、鍛えられた日岡だが、上司に盾ついたこともあり地方の駐在に飛ば
小説が面白かったので、映画も見てみることにした。期待以上の出来栄え。小説と映画(またはドラマ)が、ともに成立している作品というのは意外に少ないように思う。本作品はそんな成功例のひとつ。とにかく配役がよい。大上を役所広司さん、日岡を松坂桃李さんというダブ
『SLAM DUNK』が映画化されるとは聞いていたのだが、こんなに早くNetflixで見られるとは思っていなかった。同作品は私が高校生の頃(中学生の頃だと思っていたが確認したら1990年からの連載だった)に週刊少年ジャンプに連載され、夢中になった漫画のひとつだ。当時はジャ
◇2436 『孤狼の血』 >柚月裕子/角川文庫警察小説というよりも、任侠物語を読んでいるような気になった。配信アプリで、よくレコメンドに登場するのが本書を映画化した『孤狼の血』。役所広司さんと松坂桃李さんが主演の映画で以前から気にはなっていた。先日『朽ち
【再読】 『読書の技法』 >佐藤優/東洋経済新報社本書もAudibleで復習。私の読書方法を根底から変えてくれたターニングポイントとも言える一冊だ。何度か読み返したつもりだったが、ブログには初読の際の感想しか書いていない。おそらく読み返すというよりも、マニュア
◇2435 『教養としての「地政学」入門』 >出口治明/日経BP出口さんの大学時代といえば、かなり昔。その頃から早くも「地政学」という概念に触れていたというのは、さすが出口さん。本書の要諦は冒頭と結末にあると感じた。冒頭部分では地政学とは何ぞやに触れ、中盤
【再読】 『日本再興戦略』 >落合陽一/幻冬舎本書もAudibleで復習。ミステリーではないのでネタバレの心配もなく、過去のブログ記事を読んでから聴き始めた。前回は偉そうに、前半部分しか面白くなかったと語っているが、少し技術を勉強した今は後半も十分に面白く聴く
○2434 『イオンを創った女-評伝 小嶋千鶴子』 >東海友和/プレジデント社時代の最先端を走り続けたCHROの物語。現在の企業経営という観点からすると、至極普通のことをやっているように思えるが、これらを50年近く前に実行していたと言う事実には驚かされる。特に
【再読】 『外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術』
【再読】 『外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術』 >山口周/光文社新書Audibleで発見したので再読(というか再聴)。ビジネス書をAudibleで聴くのは止めることにしたのだが、再読であれば細かなメモを取る必要もなく、よい復習になると考えた(特に紙の本
◇2433 『決断=実行』 >落合博満/ダイヤモンド社落合さんの考え方がよく理解できる書籍だが、『采配』を読めば十分かもしれない。気になった箇所を引用するに留める。・人や組織を動かすこと以上に、自分自身を動かすことが難しい。人にどう思われるかを考えてし
◇2432 『これは経費で落ちません!(4)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫経理としての正しさとは何かを考えさせられる回だった。外資系企業から転職してきた麻吹美華を迎え入れたのは3作目のラストシーン。不穏な空気が漂い、新たな展開が予想
◇2431 『俺ではない炎上』 >浅倉秋成/双葉文庫時代に合ったテーマであり、手に汗握る追跡劇でもあり、面白かったのだが、一点だけひっかかってしまったのが玉に瑕。SNSサイトを乗っ取られてしまい、そこから殺人の濡れ衣を着せられ、そのツイートがどんどん拡散され
◇2430 『月下のサクラ』 >柚月裕子/角川文庫前作で活躍した泉が警察官として戻ってきた。警察に事務員として就職していた泉だが、親友の死に違和感を感じたままの状況に納得できず、事務員を辞め、警察官として再就職する。交番勤務などを経て刑事への登用試験のシ
◇2429 『朽ちないサクラ』 >柚月裕子/角川文庫軽めの警察小説かと思いながら読み進めると、意外にも重たい展開に。3回泣いた。柚月裕子さんの作品を読むのは初めて。本書は映画化されたとのことで(映画の方は未視聴)、Audibleでもフィーチャーされており聴いてみ
◇2428 『これは経費で落ちません!(3)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫会社内のちょっとした人間関係を細やかに描き出している。今回の目玉は契約社員の女性が、正社員になろうと一所懸命努力しており、それが空回りしてしまっている話。契約
◇2427 『これは経費で落ちません!(2)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫今回も経費の可否を問う内容。広報として取材時に使用する高額な衣装代、休憩室のコーヒーメーカー、長期の出張。このような経費が会社として必要なものか(公費)か、私
◇2426 『これは経費で落ちません!(1)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫楽しく読みながらも、少しだけ仕事のことを思い出してしまった。以前、会社の先輩がこのドラマが面白かったとおっしゃっていたのが多部未華子さん主演のドラマ『これは経
○2425 『ビジネスの未来-エコノミーにヒューマニティを取り戻す』 >山口周/プレジデント社山口周さんの物事の見方からは、いつも新しい気づきをいただける。私自身の稚拙な要約を記載する前に、筆者自身が掲げているサマリーを引用しておこう。1)私たちの社会
先輩から連絡があり、週末で申し訳ないが仕事のことを聞きたいので自宅に行っていいかと依頼を受ける。しばらく会っていなかった方なので快く受け入れる。それでは昼時に、せっかくだからメシでも食っていってください、と。12時に待ち合わせをしていたのだが、11時ごろに
◇2424 『明日、野球やめます-選択を正解に導くロジック』 >鳥谷敬/集英社一流の人の考え方というのは、職種が違っても似てくるものだと感じた。私は阪神タイガースのファンだったのだが、中国駐在時には日本のテレビなどを見ることができず、その間に知らない選手
◇2423 『鮫島の貌-新宿鮫短編集』 >大沢在昌/光文社文庫大沢さんは、長編向きかな。。。新宿鮫を既刊のシリーズ12作目まで読了し、ちょっとした鮫島ロスになっていたのだが、もう1冊短編集が残っていた。鮫島が赴任した当時の桃井課長の活躍、宿敵・間野との後日
◇2422 『生産技術あるある-生産現場や工場勤務でありがちなことすべて』 >生産技術の馬/日本能率協会マネジメントセンター私も経理という立場ながら工場勤務の経験があったので、なるほどなぁと思いながら読み進めた。私は40代の半ばで初めて工場勤務を経験したの
○2421 『フィードバック入門-耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』 >中原淳/PHPビジネス新書基本書になりそうな一冊。紙の書籍を手元に置いておきたいと思った。Audibleにてメモを取りながら聴いた、いや「聴き入った」と言えばよかろうか。うまくメモ
◇2420 『AIを生んだ100のSF』 >宮本道人/ハヤカワ新書SFへの回帰を決意させてくれる一冊。私が本を読み始めたきっかけはSF小説、もっと具体的には星新一さんの作品群である。そこから筒井康隆さん、小松左京さんへと展開。しかしながら海外SFにはあまり馴染むことな
◇2419 『黒石-新宿鮫XII』 >大沢在昌/光文社文庫金石シリーズの完結編的な位置付けだろうか。本書で3作目の金石シリーズ。中国残留孤児の犯罪集団という面白い着眼点だが、そろそろマンネリ気味かなと感じていたところ、ラストシーンを見る限り本書でシリーズは完
◇2418 『人間の器』 >丹羽宇一郎/幻冬舎新書丹羽さんの懐の深さを改めて感じさせられる本。楠木建氏の書籍で紹介されていた一冊。丹羽さんの本は何冊か手にしたことがあるので、同じような内容が重複している感は否めないが、いつもながら本質的なことをおっしゃっ
◇2417 『ペッパーズ・ゴースト』 >伊坂幸太郎/朝日新聞出版伊坂節全開の軽快なミステリー。現実世界と作中作が行き来するメタ小説的な味わいを持つ作品。Audibleで聴くとちょっと登場人物が分かりづらかったので、簡単に紹介しておきたい。・壇千郷:中学校の国語
◇2416 『誰かが私を殺した』 >東野圭吾/Audibleちょっと期待外れだったかな。。。東野圭吾さんの作品をAudibleで聴くのは初めて。随分前からAudible向け書き下ろしという宣伝を目にしており、公開されてすぐにダウンロードして聴いてみたのだが。。。冒頭に記載した
◇2415 『暗約領域-新宿鮫XI』 >大沢在昌/光文社文庫主要キャラクターがいなくなったせいだろうか。若干の中弛み感あり。前作『絆回廊』で大切な人を2人も同時に失くしてしまった鮫島。桃井課長の代わりは、警察組織である以上誰かが埋めなければならず、阿坂景子
◇2414 『采配』 >落合博満/ダイヤモンド社落合さんの論理的ながらも、熱く優しい思いが伝わってくる名著。楠木建さんの書籍で紹介されており、是非とも読まなければと手に取った本。モティベーションが落ちた時に本書のような本を読むと、勇気づけられるかも知れな
◇2413 『分水嶺-ドキュメント・コロナ対策専門家会議』 >河合香織/岩波書店専門家たちと官僚のせめぎ合いの生々しい記録。幸か不幸か(長い目で見ると同じ思いを共有できなかったという意味で不幸かもしれないが)私は「日本における危機」というものを現地で経験
◇2412 『絆回廊-新宿鮫X』 >大沢在昌/光文社文庫2つの別れを伴う悲しい回。今回は、日本に住んでいる中国残留孤児の子供たちがテーマ。日本語と中国語をネイティブとして巧みに操り、日本社会に溶け込みつつ、一方で裏の犯罪にも手を染めるている。彼らは金石(ジ
先日聴き終えた『人間はどこまで家畜か』は、デジタル・ボイスにてAudible化されていた。私はKindle(電子書籍)で読書をしている時も、目が疲れてきた時や、揺れの激しい飛行機の中などでは「音声読み上げ機能」を活用して耳で読書を楽しむことがある。時々漢字が(特に人名
◇2411 『人間はどこまで家畜か-現代人の精神構造』 >熊代亨/ハヤカワ新書自己家畜化論の入門書のつもりで読了。「自己家畜化」論については、会社の尊敬する先輩から教えていただき、言葉だけは知っていた。そのうち、関連書籍を読んでみたいと思っており、Kindle
◇2410 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 >三宅香帆/集英社新書タイトルからは想像できない、日本における読書と読者の近代史を語った本。本書もAudibleで楽しんだのだが、最初の数分を聴いてよくある読書論だと思い、一度は聴くのをやめてしまった。しかし
◇2409 『狼花-新宿鮫IX』 >大沢在昌/光文社文庫犯罪と愛憎。なんとも切ないラブストーリー。本書から新宿鮫シリーズは初読である。前作の風化水脈が2000年の作品で、読み終えたのは文庫化後の2006年。その後、中国への赴任を契機に仕事に集中するため小説を封印し
コーチ・エィの記事より。自主性と主体性は同じではないのかと思いながら読み進めていくと、なるほどと思わず膝を打つような説明が。この記事の筆者である鈴木義幸さんが目の前の雲が晴れたと書いているが、まさにそんな感覚。千葉ロッテマリーンズの吉井理人監督の新刊
◇2408 『あおい』 >西加奈子/果たしてこれが現代の若者の標準的な姿なのか、少しぶっ飛んでいるのか?本書は西加奈子さんのデビュー作だとのこと。若さゆえの勢いと言おうか、一気に読ませる迫力がある。本当は話題作の『サラバ!』に手を出してみたいのだが、なか
◇2407 『静かに退職する若者たち-部下との1on1の前に知っておいてほしいこと』 >金間大介/PHP研究所衝撃の一冊。今の若者たちはこんな風に物事を考えているのかと驚嘆。筆者は今の若者たちのことを「いい子症候群」と呼ぶ。本書はジェネレーションギャップと言う言
◇2406 『ブラックボックス』 >砂川文次/講談社文庫※Audibleで読書を始めてから、特に小説を読む(聴く)ペースがかなり早くなってしまった。これまで他のことをしていた時間をながら読書に充てられるのだから、それも当然のこと。一方で、このブログは基本的に1日1
「ブログリーダー」を活用して、苗村屋さんをフォローしませんか?
◇2550 『クジラアタマの王様』 >伊坂幸太郎/新潮文庫ちょっと不思議なストーリーと伏線回収。伊坂さんの王道だ。王道ではあるのだが。これは私の読者としての問題だと思うのだが、伊坂さんの小説に新しさを感じなくなってきてしまった。それぞれの物語で舞台や設定
◇2549 『恋とか愛とかやさしさなら』 >一穂ミチ/小学館男女の関係だけでなく、社会的な課題も掘り下げた問題作。結婚を目前にした普通のカップル、新夏(にいか)と啓久(ひらく)。啓久からプロポーズを受けた翌日、新夏は啓久が盗撮容疑で捕まったという電話を受
○2548 『ナースの卯月に視えるもの』 >秋谷りんこ/文春文庫電車で泣きそうになってしまった。本書は日経新聞の書評で見かけたと記憶している。Amazonのほしい物リストに入れておいたところ、Audibleにラインナップされていたので早速聞いてみた。とある事故をきっ
私が筆記具にこだわっていることについては、このブログでも何度か触れている。日本に帰ってからも何度か文房具店には足を運んだのだが、今のペンが気に入っていることもあり、昔ほど熱心に新しいペンを探そうという気にはなれない。ちなみに私の定番はこちらにも記載した
◇2547 『地面師たち:アノニマス』 >新庄耕/集英社文庫『地面師たち』のスピンアウト小説。短編集であり、総ページ数も少なく、サラリと読めてしまった。『地面師たち』の脇役たちが、どのような経緯で地面師になるに至ったかなど、前日談が収録されている。緻密
日本に帰任後は、会議で発表する機会が増えた。自分でディスプレイに資料を投影しながら話すパターンが多いのだが、質問への回答に対して、パソコンで資料を確認して答えたいときなど、画面が二つあると便利である。アメリカでは、対面での大人数の会議はさほど多くなく、
◇2546 『地面師たち:ファイナル・ベッツ』 >新庄耕/集英社文庫『地面師たち』の続編。こちらも最後までハラハラしながら読み進めた。この手の話を読んでいると、どうにも犯人側に立ってしまうのはなぜだろうか。どう考えても悪の側なのに、詐欺がバレないか、うま
スマートフォン(スマホ)を手に入れたばかりのころは、いろんなアプリをインストールしていた。最初のうちは物珍しく、有料のアプリもたくさん購入してしまっていた。最近はアプリそのものは無料で、使ってみてからアプリ内課金というシステムが多く、無駄遣いをせずに済
◇2545 『地面師たち』 >新庄耕/集英社文庫ドラマよりもよりリアリティのあるストーリーだった。Netflixのドラマを見ていたので、原作は読まなくてもよいかなと思っていたのだが、続編がAudibleにアップされており、それならば本編も読んでおこうと手にしてみたもの
懇意にしているフィナンシャルプランナーの方にお会いした。もう20年近くお付き合いさせていただいているのだが、4~5年に1回ほどお会いして、家のローン、生命保険、財形などの相談をしている。財形といっても、これまではDCの年金運用くらいしかやっていなかった。住
◇2544 『これは経費で落ちません!(11)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫今回は森若さんと太陽の結婚話。これはこれで微笑ましいのだが、やはり経理的な話にも少しは触れてほしい。結婚に向けてタスクリストを作ったり、どちらの姓を名乗るのか
アメリカの物価高については何度か書いたように思う。一番分かりやすいのはラーメンを2人で食べに行き、ビール1杯、餃子を一皿ずつ注文すると80ドル程度かかってしまうということ。当時は円ドルレートが150円だったので、なんと1万2千円である。日本でもじわじわと物価
アメリカからの荷物は主に3つに分けて日本に持ち帰った。1つ目は言わずもがなのスーツケース。普段使用するANAの場合、確かスーツケースを1人2つまで預け入れができたのだが、今回は犬を客室に連れ込んで変えるためUnitedを選択。残念ながら1人1つなので容量が制限さ
◇2543 『夜行観覧車』 >湊かなえ/双葉文庫うまくまとまったサスペンス・ヒューマン・ドラマ。テレビドラマの原作にもなった書籍。実は、湊かなえさんの作品はちょっと苦手。世間では「イヤミス」などと呼ばれているらしい。嫌なミステリー、後味の悪いミステリーと
アメリカではトリミング直後に愛犬が亡くなってしまったトラウマから、新しいワンちゃんについては、私が自らカットしていた。犬用のバリカンとハサミを購入して、毛を刈っていたのだ。愛犬はトイプードルなのだが、バリカンのアジャスターを15ミリなど長めに設定すると毛
◇2542 『トヨトミの逆襲』 >梶山三郎/小学館文庫今まさに起こっているトランプ関税の深層が理解できる。前作『トヨトミの野望』が面白かったので、Audibleにアップされているのを知り、早速聴いてみた。前作はKindleで読んだ記憶があるのだが、蔵書にない。ブログを
引越しの際に、愛用していた爪切りを失くしてしまった。たかが爪切り、されど爪切り。微妙な感覚なのだが、そのお気に入りの爪切りは、パチンパチンという硬質な感じではなく、サクッサクッと切れるのが好きだったのだ。爪切りはよくなくすので、複数個買い置きがあるのだ
◇2541 『悪い夏』 >染井為人/角川文庫救いのない話。これが現実なのだろうか。染井さんの作品は何作か読んでみたが、どうにも救いのない話が多くて、ちょっと気が滅入ってしまう。これが日本の現実の一部なのだろうなと思いながら読み進めているのだが。本書は生
たまたま仕事を早めに切り上げることができる日があったので、定時で仕事を終えて展示会に行ってきた。街中で見かけたチラシを見て、会社帰りに行けそうだと思っていたのだ。チケットは事前にオンラインで購入できるらしい。日本ではまだまだ紙のチケットを店頭で買うのが
◇2540 『最後の証人』 >柚木裕子/角川文庫二つの事件が折り重なって、一つの結末に帰着する。技巧的な作品。冒頭から、2つの事件が時系列を異にして進んでいく。これは何かありそうだと思わせる構成。物語の中盤で、これは復讐劇なのだと全貌が見え隠れする。息子
以前、当時50代の上司だった方が仰っていた言葉が、妙に印象に残っている。曰く、若い頃は肉が大好きだったが、お金がなくてそれほど良い肉は食べられなかった。50代になって、少し懐に余裕ができたのだが、高い肉は脂が多くて量が食べられなくなった。若い頃にもっと良い肉
◇2358 『60歳からのマンション学』 >日下部理絵/講談社+α新書知らない知識が満載。読んでおいて良かった。日本には30代の頃に建てた家がある。当時流行りだった狭小三階建だ。中国、茨城、米国と不在にする期間が多く、買ってからの半分以上は他人に貸している状
いろんな思いが込み上げてきて泣けてきてしまった。ヤバイ。。。
◇2357 『リカバリー・カバヒコ』 >青山美智子/光文社ほっこりさせられる小説。最近、この手のタイプの小説が、安心感があって好みかもしれない。東京郊外だろうか、マンションの近くにある日の出公園。そこにはカバの置物(いわゆるアニマルライダー)がある。その
アメリカで眼科を受診したことは以前のブログに書いた通り。日本で診断されたものとは別の病名を告げられ、今のところは経過観察で、という話だった。経過観察については、診断設備がより充実している専門医を紹介していただいた。家から近いところだったので助かる。私が住
◇2356 『新規事業着工力を高める』 >内田有希昌/東洋経済新報社新規事業創出のための方法論。非常にロジカルに展開されているが、実践は難しそう。自社のシーズと顧客のニーズがマッチしなければならないし、時間がかかる案件については、経営者の我慢が必要。お金
先日、愛犬に狂犬病の注射を打ってもらったのだが、あわせてジステンパーのワクチン接種も必要とのこと。急ぐのであれば同日に対応可能だが、できれば3週間ほど間を空けた方がよいと言われ、アドバイスに従って病院を再訪。そろそろ暖かくなるので、フィラリアや、ノミ・
◇2355 『ファイナンス思考-日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』 >朝倉祐介/ダイヤモンド社財務や経理の専門家以外の人が読むにはとても有用な書籍。筆者は法学部出身とのことで、恐らく会計は専門ではないであろう。この手の本は専門家が書くととても専門的になっ
特に意識をしているわけではないのだが、時間に追われる日々を送っていると、本の読み方が雑になってくる。毎日大量に流れてくる新聞記事などのニュースやメールマガジン。日々大量に受信する仕事関係のメール、特にCCで入ってくるもの。読まなければならない、会社関係の
◇2354 『門外不出の経営ノート-2泊3日で165万円! プレミアム合宿LIVE講義』 >小山昇/ダイヤモンド社今の自分の状況では使いづらいノウハウだなと思いつつも、非常に実践的で楽しく聞かせていただいた。筆者は武蔵野という会社を建て直した小山社長。数々の修羅場
日経新聞[2024.04.20]ユニクロ秘録・世界的アパレル企業に至る知られざる物語柳井氏の凄みを感じる記事。一方で、若い頃は寝太郎と呼ばれた放蕩息子だった点も、知ってはいたが改めて記事で読むと興味深い。一番強烈だったのは「場末のまんじゅう屋」の例え。果たして自
◇2353 『フォン・ノイマンの哲学-人間のフリをした悪魔』 >高橋昌一郎/講談社現代新書向社会性サイコパスとは、彼のような人のことをいうのだろう。天才であったが、とても人当たりがよく、立派な人物だったようだ。一方で、非人道的ともいえる決断や提言をいとも
○2352 『マキアヴェッリ語録』 >塩野七生/新潮文庫マキアヴェッリの至言が満載の良書。構成が面白い。冒頭に記載されている、筆者である塩野さんの断り書きが面白い。曰く、塩野さんはこの時代の人物をいろいろと描いてきたが、彼らとマキアヴェッリの決定的な違い
早いもので米国の駐在員生活も3年目を迎える。COVID-19のせいで実赴任が7月だったため、5月~6月にかけては、アパートの契約更新、自動車や不動産の保険更新などがアニュアル・イベントとして発生する。そして、2年に1度は運転免許証の更新も必要になる。6月末まで
◇2351 『スクラップ・アンド・ビルド』 >羽田圭介/文春文庫興味深いタイトル。祖父がスクラップで、健斗がビルドという意味だろうか。芥川賞繋がりでレコメンドされた作品。第153回芥川賞受賞作だそうだ。羽田圭介さんの名前は知っていたが、実際に作品を読むのは初
メモリアル・ディの3連休は近場での旅行、ミシガン湖に行ってきた。いつもの通り行き当たりばったりの旅行で、前日にホテルを予約。いつもはHilton系のホテルを利用しているのだが(アプリで予約が可能で、犬が泊まれるかどうかもオンラインで確認できるので便利)、今回は
◇2350 『乳と卵』 >川上未映子/文春文庫なんとも形容し難い、よい意味で気持ちの悪い小説だった。第138回芥川賞・受賞作品とのこと。このところ小説からは遠ざかっており、この手の受賞作品もほとんど手にしてこなかった。先日読んだ『黄色い家』が面白く、川上さん
◇2349 『「本当に役立った」マネジメントの名著64冊を1冊にまとめてみた』 >中尾隆一郎/PHP研究所私とは少し読書傾向が違うと感じた。たまには傾向の違う本を読むことも必要かなと、興味のある箇所のみ拾い読み。以下が読んでみようかなと思った本の一覧であ
といっても、旅行ではない。ダラスへの出張があり、会議など一通りの仕事を終えた後、金曜午後のフライトでシカゴに戻ってくるはずだった。ところが天候状況が悪く、各地でトルネードが発生。シカゴ上空も雷などがひどく、上空で待機するには燃料が持たないのでミネアポ
○2348 『成瀬は天下をとりにいく』 >宮島未奈/新潮社滋賀が舞台ということで読み始めたのだが、滋賀県人でなくても楽しめる一冊。読み始めた段階から2024年の本屋大賞にノミネートされていることは知っていたが、なんと大賞を受賞してしまった。たしかに、主人公の