シルヴァー・サンの新作「Switzerland」、さくっと楽しく聴けるのでもう何周か聴いた。聴けば聴くほど本当に良い作品で、嬉しくなってくる。中でも、前回記事で紹介した「Photograph」と双璧だと思うのが「Original Girl」。これもSoundcloudで先行公開されていたのをすでに聴いていて、いい曲だとは思っていたけど、アルバムの流れでたたみかけるようにこれが来ると、良さが倍増する。メロディー、コード進行、ヴォーカル&コー…
シルヴァー・サンは1stアルバムが出た頃に知って非常に気に入り、2ndの「Neo Wave」は発売時に購入。当時はものすごい勢いで聴いた。アルバム冒頭何曲かの完璧な流れは、今でも聴けば十分に持っていかれてしまう。その後、個人的にロック自体をあまり聴かない時期になって、彼らの音楽ともご無沙汰だったけど、突如ものすごい新作をひっさげて目の前に再登場したのが、2013年の前作「A Lick and A Promise」だった。シルヴァー・…
訳詞:Hank Williams「I'm So Lonesome I Could Cry」
寂寥感や絶望を長調のメロディーで歌う、自分が一番好きなタイプの曲。歌詞をちゃんと読んでみたらとても美しかったので訳してみた。 淋しい夜鷹の鳴き声を聴いてごらん 飛べないほどの憂鬱な声だ 夜汽車は沈んだ音ですすり泣く 泣きたいほどの淋しさだ 夜がこんなに長いと感じたことはなかった 時間はじりじりと滞っている 月は雲の裏に隠れてしまった 泣いてる顔を見られたくないんだ コマドリが嘆…
2011年3月11日に起きた大震災を受けて翌月に書いた日記。もと暮らしていた場所で大きな苦難が起きているのに、自分は別の安全な場所にいて共有できないつらさを書いている。2020年4月現在、世界中で同じ苦難が同時に起きているが、やはり国や地域によって状況がだいぶ違うし、個人個人の事情も違うし、同じことを同じときに体験しているようでも人それぞれなのだということを思い知る。当時からすでに書いていたよう…
昨日は老猫様の命日。亡くなった後、この日を迎えるのは初めてのこと。21年間ずっと一緒に暮らしてきた猫である。特に命日でなくても、天国にいる老猫様には毎日話しかけているけど、やはりこの日が巡ってくると特別に偲ばずにはいられなくなるのだな、と思った。同じ時期には同じ花が咲くから。去年の今ごろ、しばらく居間に安置していた老猫様を綺麗に飾ってくれたハナカイドウと菜の花が、今年も同じように庭で盛んに咲いてい…
本来なら東京でディランのライブを観ていたはずの日曜夜、ふつうに自部屋で夜中まで仕事をして、寝る前の休む時間にはディランのレコードをかけた。別にライブが観られなかった悔しさを紛らわしたいというわけでもなく、普段からよくかける「John Wesley Harding」のレコードをかけただけだが、今回はB面からかけた。B面1曲目の「Dear Landlord」は昔から何千回と聴いてきた大好きな曲だが、音楽的に引っかかるよくわからない場…
毎日が日曜日のような日々だが、雨の土曜日から一転していい天気になった今日はわりと日曜日らしい気分になり、長めの散歩に出て自宅に戻って庭の草むしりなども少し。チューリップが次々に開いてきて、すっかり春の庭になっている。昨年は全然出なかったパクチーも、今年はいくつか自生して順調に成長中。
毎年4月になるとニルヴァーナとカート・コバーンのことは思い出すが、なかなか文章にすることができない。19歳の頃に出会って、22歳になるちょっと前、1994年の4月に突然の終幕を迎え、そのまますべてが自分の中では凍結されてしまった。世代的にあまりにもドンピシャすぎて思い入れが強いので、かえって書けない。でも、同時代で見てきた者として、何か書く場所がある以上は自分なりに書き残しておくことが、ひとつの義務だと思…
あらゆる種類の桜が咲き誇り、庭のチューリップも開花し始め、花の季節真っ盛り。いつもの梅の木は一足早く花の時期を終えて、真っ赤ながくを残すのみになっている。この赤っぽい梅もまた、一年のうち今しか見られない姿。
The Rolling Stones「Sittin' On A Fence」
ストーンズについて当ブログではあまり書いていない。個人的にはわりと複雑な思いを抱いているバンドである。長いバンド史の100%を愛してはいない。ろくに聴いてない時期もあるし、来日公演も観てない。ストーンズにまつわるリアルタイムの個人的思い出は何となく嫌な感じのものが多い。もちろん、好きな時期のストーンズは大好き。ミック・テイラーの華麗なるブルースギターを躍起になってコピーした頃もあった。テイラー期のス…
ディランの新曲「Murder Most Foul」とバド・パウエル
本来だったら来日ライブハウスツアーまっただ中、自分も来週見に行けたはずのボブ・ディランが先月末にリリースした、17分弱にわたる新曲「Murder Most Foul」。Spotifyで何度か聴いた。 Bob Dylan - Murder Most Foul (Official Audio) 音楽的には、「底知れない奥深さをたた…
今日はキリスト教の復活祭、イースターの日。近所を散歩していたら、いつもは静かな教会のそばを通りかかったときに珍しく歌声が聞こえてきて、その日だったと思い出した。前に書いたように、自分の母は都心近くの教会に勤めている。元からクリスチャンというわけではなくて、26年前のイースターに自分の意志で洗礼を受けた。東京に緊急事態が宣言された週末、教会はどうしただろうかと思っていたが、イースター礼拝はオンライン…
2020年4月現在の状況に対して人類のひとりが発した心の叫びを書き残しておく。 もし現在の大騒ぎが収まって、人類がまたしても医学の力で新たな感染症を克服できたら、来年の春にはまた世界は何事もなかったように従来通りの活動を再開するのだろうか。大量の人々が花見に繰り出し、大量のプラスチックゴミを排出し、大量のCO2を排出し、自分の集団の利益だけを考え、他集団を脅かし、すでに枯渇寸前の資源を最後の一滴まで搾…
梅の定点観測は1日おきぐらいにやっているが、この時期は通りかかるたびに梅の様子がどんどん変わっていく。いきおい定点観測記事を載せる頻度も高くなる。そんな時期ももうすぐ終わりそう。梅の花は、真っ赤ながくを残してだいぶ散っている。
テレワークなら年季が入っている。まさかこんな2020年の現状を予期していたわけではないが、20年以上前、ジョージの「やりたくないことはやらなくていいんだ」という言葉を生きる指針にしていた自分は、どうしても苦手でやりたくないことをやらずに仕事して暮らしていくにはどうすればいいのか、ダメなことを次々と排除していった挙げ句、消去法的にこの働き方にたどり着いた。自分は色々ダメな人間なので、人並みの働き方がまと…
Spotifyの「The Lovely Little Playlist」がとてもいい
音楽は世界を救うか。世界人類のことは知らないが自分のことならよくわかる。救われた。しんどいときは音楽の世界に避難してやり過ごすことで生き延びてきた。音楽は自分の一部であり、住みたい世界であり、なりたいものでもある。音楽を聴いて、良いなと思えれば自分は大丈夫。だから今も大丈夫。
せっかく志村けんを追悼する記事を書いたのに、全ジ連ブログとして重大な見落としをやっていた。書いている人間のうかつさが如実に表れる、うかつなブログである。志村けんは、ジョージだったのだ。以下のツイートを教えていただいた。 志村けん、学生時代がなかなかにジョージで、この写真がすごく好き。かなりのビートルズファンで、音楽もすごく詳しいのに普通…
ここ一ヶ月以上、一日たりとも心の安まる暇がない。比喩的表現ではなくて、本当に一日も休めない。一難去ってまた一難、次から次へと心配事が降りかかってきて、対応に追われるばかり。こうも余裕がないと心の中の優先順位がはっきりとしてくる。一個の生命体としての自分自身など、本当に二の次三の次のどうでもよいこと。家族、親族、大切な人々、自分の周囲が無事であることと、自分がうかつに世間に迷惑をかけないこと。大事…
今朝も自分は至って健康に散歩に出ることができた。先週末には雪が積もったばかりの当地でもどんどん気温が上昇していて、今朝は急な坂を登っているうちに暑くなって、上着を脱いで歩いた。桜もどんどん咲き始め、先週末は雪の上に野ウサギの足跡が付いていた斜面も、春の花でいっぱい。水仙、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ムラサキハナナ(ハナダイコン)、スミレなどなど。春先の草むらに盛んに咲くナズナ、すなわちペ…
ここ一ヶ月以上、色々とありすぎである。今のところ自分自身は至って健康。37度以上の発熱もなければ風邪のような症状もない。匂いも味も感じるし、春になって花が咲けば美しいと感じる。そんなまだまだ長生きしそうな本人は、自分が明日死んだってそういう運命ならしょうがないと思っているのに、世界にとって大切な人たちが次々と不慮の死を遂げて、たくさんの人々を悲しませている。自分にとって一番ずしんと来たのは、志村だ…
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