「…ソよ」 ソがムの身代わりになっていたのならムが無事なことは少し考えれば分かることだ。 それなのに自分は怪我を負ったソよりもただムの心配だけをした。 何と言…
銅鑼の音と共に方相氏に扮したソが登場する。 そして儺礼の儀を行う皇子と官吏扮する侲子(チンジャ)が方相氏の合図で登場した。 その次に唱帥が表れる。 掛け声…
忠州院の屋敷では皇后が正装に着替えていた。 金の糸で縫われた美しい衣装を幾重にも幾重にも重ね、金の装飾を次々と身に着けていく。 髪は豪華に結われ、ジョンが送…
そんな仮面で隠さなければならないような傷だろうか。 ソの生い立ちを知らないスはその程度の認識だった。「答えろ!!」 ソの腕が迫り、気が付いた時にはその手がス…
「では、これで失礼します」 ソが立ち上がるも皇后は見向きもしない。「見苦しい姿をしおって、まったく皇子の面汚しだな」 背を向けたソにヨが吐き捨てたが、ソは何も…
茶美園ではウンがウォン、ペガ、ジモンに囲まれていた。「これは青アザになりますな」 お手製の拡大鏡でジモンがウンの顔のアザを見る。「いや、紫になるかもな」 ウ…
「ええ! あなただけじゃなく、あの小さい皇子にも絶対謝ってもらうから!」 皇子に謝罪を要求するなどあり得ない。 腰に 拳を当てこちらを睨みあげてくる女にソは呆…
ハジンはとにかく逃げようとウンの手を振り払うと、傍でお盆を持って立っていたチェリョンに手がぶつかり、チェリョンは弾みでお盆を落としてしまう。 ガシャン! 大…
ソはニヤリと笑うと手綱を引き馬を女の正面に向けた。 目の前に大きな馬が迫り、女は驚いて後退る。 更に手綱を引いたソは馬を嘶かせ竿立ちにさせた。「きゃあ!」 …
「私だけではないでしょう! ペガだって間違えてましたよ!」 「誰も気が付かない間違いは間違いとは言いませんよ」と涼しい顔で反論する。「生意気な!」 ウンがペガ…
「もう人質はお嫌なはず」「……………」「これは好機なのですよ? 決して逃してはなりません、見て下さい! 陛下のご覧になった夢を解き明かし私は司天供奉になりまし…
スは書庫のような所に連れて行かれた。-うわ~、本がいっぱいある、この時代って印刷技術なんかないわよね- キョロキョロと物珍しげに見ていると、立ち止まったウク…
──皇宮 瞻星台(チョムソンデ) ここはチェ・ジモン専用の部屋だった。 塔の外に造られた物見台で作っているのは望遠鏡。 頭にはゴーグルを着けている。 おおよそ…
「…失望して悪いことを考えないか心配なのですっ」 ミョンの言葉にウクは「下がっていなさい」とミョンとチェリョンを扉から遠ざけ、スの部屋の前に立つと意を決して扉…
「仏教の行事では使臣の挨拶を受けてすぐに退席されました。戦がない時は温泉地を巡って過ごす日々、そればかりか、重い病を患っているという噂がございます」 シンニョ…
ソは二年ぶりの宮中の広場を見渡した。ー戻るものかっー その瞳に宿るのは怒りと野望。-私は二度と信州には戻らない!- 皇宮を見つめ、そう決意するソであった。*…
見慣れない場所だがどうやら生きている。-助かったのね!- ハジンはとりあえず安堵した。-よかった! ラッキー! ホントにラッキー!- 胸を撫で下ろしていると…
──高麗(コリョ)松嶽(ソンアク) 欠けた太陽を背に馬で疾走する1人の男がいた。 片手に剣を携え、後ろに大勢の男を従えて山道を走る。 崖の上、輝きを取り戻した…
化粧品の販売員として働いていたコ・ハジン(25)は池の畔の憩いの広場の片隅で膝を抱えて座り、コンパクトの鏡に映る自分の顔を見ていた。 唇の端には血が滲み、右…
初めまして りら と申します。韓流ドラマの二次小説を書いています。「麗」にハマって二次小説を書くようになり、それを魔法のアイランド様で投稿していました。しかし…
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