chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
通りすがりの〇〇なホラーブログ https://kowai.tourisugari.jp/

完全オリジナルの怪談のブログとなります。 怪談と名を打ってますが、不思議な話なども掲載しております。 なお、当ブログの掲載内容には著作権が発生しますので、無断での転載・引用・複製は禁止とさせていただきます。

通りすがり
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2024/06/26

arrow_drop_down
  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十三 ~廃屋~

    怪談 ~廃屋~ 一裕は、従業員わずか十数名の小さな解体業者で事務員として働いていた。蒸し暑い夏の朝、現場作業員のリーダーである田中から会社に電話が入った。「今日の現場は社長が直接依頼を受けた仕事だったよな」電話口から、いかにも不機嫌そうな田中の声が響いてきた。「そうですよ」一裕は顔をしかめながら答えた。「社長はいるか?」「今、外出中でいません」電話の向こうで、舌打ちのような音が聞こえた。田中は苛立ちを隠そうともせずに言った。「さっきから社長の携帯に電話してるのに全然繋がらないんだ。一体どうなってんだよ」「何かあったんですか」「何かあったなんてもんじゃない。このままじゃ作業が進められない。とにか…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十二 〜雑巾~

    怪談 ~雑巾~ 夕焼けが校舎を茜色に染める放課後。人気のない小学校の廊下を、小学三年生の修哉は一人、音楽教室に向かってトボトボと歩いていた。修哉のクラスでは掃除当番は男女のペアだったが、今日修哉のペアの女の子は風邪で学校を休んでいたため、音楽教室の掃除当番は彼一人ですることになった。窓の外では、カラスが不気味な声で鳴いている。修哉は少し心細くなりながらも、早く終わらせて帰ろうと、音楽教室に着くと、まずは机を拭くために、ほうき入れの隅に置いてあった古びた雑巾を手に取った。その雑巾は、今まで見た他の雑巾と比べて明らかに異質だった。全体的に灰色にくすみ、所々に黒ずんだ染みがこびり付いている。まるで長…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十一 〜冬山~

    怪談 ~冬山~ 俺は友人の佐々木と二人で冬山登山をしていた。山の中腹にある山小屋で一泊し、翌日に頂上を目指す予定だったが、翌日は午後から天候が崩れると予報が出ていたため、佐々木と相談し朝早くから登頂することにした。翌日、まだ夜明け前の薄暗い中を出発し、昼前には頂上に辿り着くことができた。しかし、その頃には予報よりも早く天候は悪化し始めていた。白い雪が渦を巻き、空は鉛色に染まっていた。下山を開始して間もなく、天候は急激に悪化の一途を辿った。猛烈な吹雪が視界を奪い、風は容赦なく身体を叩きつける。足元は雪に覆われ、踏み出す一歩ごとに不安が募った。次第に前に進むことが困難になり、遭難の二文字が頭をよぎ…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十 〜音~

    怪談 ~音~ 大学入学と同時に引っ越したマンション。築年数はそこそこだが、駅からのアクセスも良く、家賃も手頃だった。しかし、引っ越して数日後から、奇妙な出来事が起こり始めた。夜中、草木も眠る丑三つ時の2時過ぎになると、必ず「コツ、コツ、コツ……」という、何かを堅いものに叩きつけるような音が聞こえてくるのだ。その音は、毎晩決まって5分間だけ続き、その後、嘘のように静寂が訪れる。最初は、上の階の住人が夜中に何か作業でもしているのかと思った。しかし、マンションの管理会社に相談し、他の住人に確認してもらったところ、そのような音を立てている人はいないという。音が聞こえるたびに、音源を突き止めようと試みた…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、通りすがりさんをフォローしませんか?

ハンドル名
通りすがりさん
ブログタイトル
通りすがりの〇〇なホラーブログ
フォロー
通りすがりの〇〇なホラーブログ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用