経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
新谷雅先(しんたにまさき)といいます。 昭和32年に福岡県で生まれた男子です。詩やエッセイを中心に書いています。時にオリジナル曲もアップしています。 好きな言葉:「ゼロから数字を生んでやらう」(高村光太郎)
意欲なんて持たないほうがいい。意欲を持って事に当たろうとすると、いい仕事をしてやろうなどという余計な我が入ってしまうから、いい仕事が出来なくなってしまう。 たとえば文学とか音楽とかがいい例で、『意欲作!』などという触れ込みの作品ほどつまらないものが多く、逆に気負いのない...
三十代の前半だったか、足繁く 飲み屋に通った時期がある。 思い起こせば不機嫌な生活を 強いられた時期だった。 とにかく毎日がうつむき加減で 首や肩のこる毎日だった。 足繁く飲み屋に通ったのは、そんな 不機嫌で肩や首のこる生活から 少しの時間でも逃げ出したいという 一心からだ...
1, その高校は市の中央にそびえる 山の中腹に建っている。バスを 麓で降りて、そこからは歩いて 狭く長い坂道を登ることになる。 春や秋は様々な花が咲いていて 長い坂を忘れさせてくれるけど 夏や冬はその坂道が地獄と化す。 夏は所々の急な勾配と陽射しで 朝から汗まみれになってし...
「ゆびきりげんまん、うそ・・ 幾つの頃の約束だったか あれ以来ぼくの体の中に 毎日針がたまっていって チクリチクリ心を刺して 毎日痛くて、毎日痛くて いつも懺悔をしています ・・ついたら、針千本飲ます」
ここの赤信号はえらく長く感じる。まだ二、三分も経ってないはずなのに、もう三十分以上も停まっているような気がする。きっとさっきから本線に車が通ってないので、そう感じるのだろう。 こんな時、ぼく以外の人はどういう行動を取るのだろう。信号を無視して発進するのだろうか。それとも...
あの日運命が昼休みの時間を 五分だけ延ばしてくれてたら 同じ姓を持ち同じ時を過ごし 世間をまったく気にしないで 微笑ましいキスができる仲に きっとなっていたに違いない。 その悔恨がつのってつのって 彼女とキスをする夢になった。 実に微笑ましい夢だったけど 夢占いの本を紐解い...
昔は黒幕と呼ばれる悪賢い奴らが、中途半端に頭のいい兄ちゃんなんかに、やれ地球防衛軍だ、やれ革命家だ、などと言って持ち上げその気にさせ、いろんなトラブルを起こさせていた。あの教団の事件だってそうだったし、学生運動だってそんなもんだったでしょ。だからその元を断てば、日本は何と...
世の中実に多くの男がいるのです 性格がいいと言われる男がいます イケメンと呼ばれる男がいます 男らしいと言われる男がいます 渋いと言われる男がいます 男が惚れる男がいます 家柄のいい男がいます バリバリ仕事が出来る男がいます 大出世している男がいます それらと真逆な男もいま...
そのカフェのママとぼくは昔からの知り合いだ そのことをあいつは知らなかった ぼくとあいつは高校の同級生だ そのことをママは知らなかった あいつはママの元彼だった そのことをぼくは知らなかった ママと妻は中学の先輩後輩だった そのことをぼくは知らなかった ママと妻の姉は仲の...
---------- 『ドクロ裁判』 世間があなたを善と認めたとします。 いい人ですよ。近所付合いもいいし。 この人が悪なんて絶対にありえない。 大勢の声があなたに味方しています。 しかしわたしはあなたを善としない。 なに故にそう言切れるのかというと、 わたし...
『すったもんだ紀行』 旅先ですったもんだありまして ヤツと仲たがいをいたしまして どうでもいい存在になりました。 この先どうなるか判りませんが 今のところはうんざりしてます。 『自戒』 自分を大きく見せようとすると 小さく見えてしまうものなんだ 重い人間と思...
当時は軽量級より少し軽かったから あの塀を軽々跳び越えられたんです。 ところが今は見ての通りの重量級だ、 故に跳ぶどころか走るのも怪しくて 動きが確実に鈍くなっているのです。 ちょっと歩いたらよろけてしまうし 頭をかこうと足を上げても届かない 余分な重みがすべての動きに対し...
ぼくはかつて、2匹の妖怪に取り憑かれて困っていた。それは、『妖怪ねぶそく』と『妖怪はらまわり』である。中年時代、この妖怪がいなければ、ぼくはどんなに健康的な生活を送っていたことだろう。 その後、目が悪くなったのも、散々「メタボ、メタボ」と言われたのも、実はこれらの妖怪の...
ぼくは、月に何度か近くの神社にお参りに行っている。そこは地域にある小さな神社で、正月以外は参拝客も少ない。 その神社で時々、お目にかかる方がいる。ぼくのように適当ではなく、いつも長い時間お参りをしている。 邪魔しては悪いので、その方がお参りをしている間、ぼくは邪魔しな...
1, ぼくの家に金色の正観音像がある。掃除をしないので、ほこりまみれになっている。たまに手を合わせている。ぼくの信仰は、その程度のものである。 かつて、お経や禅の本を読んだことがあるが、それはあくまでも興味本位で読んでいただけであって、別にそういうものにのめり込んだわけ...
街中でトンボの群れを見た。 そういう季節なんだろうな。 ここにひとつの疑問がある。 そのトンボたちだが、一体 生まれはどこなんだろうか? 近くに川は流れてはいない。 水場があるのは道路の下だ。 つまり生活排水であふれる 下水道だけだ。もしかして ヤツらはゴキブリ級に汚い 生...
1, 歩道で信号待ちをしているとき、後ろからブツブツ言う声が聞こえた。振り向いてみると、そこには、実に幸せそうな顔をした兄ちゃんがいた。妙にニコニコしている顔が、何か薄気味悪かった。 何を言っているんだろうと、聞き耳を立ててみると、どうも誰かと会話しているようだ。 「そ...
出来なかったことを考えるから、今がとてもやりきれない。 いつかやり直しがきくんだと、曖昧な日々を過ごしてきた。 このままではだめだ。一歩を踏み出そう。 年取るだけの人生を望んでないから。 ここから一歩を踏み出そうよ。 そこからのことを考えないから、日々はいつもの繰り返し。 ...
1, 最近近所のおじさんが入院したのだが、薬のせいで変な行動を起こすようになったと言っていた。 病院にいるのに、夜になると決まって家にいるような錯覚に陥るらしい。そのせいか、自分のものも他人のものも自分のものと思うようになってしまい、勝手に他人のカバンを開けたりするのだ...
いつの頃だかは忘れた。 憶えていることといえば、 十円玉の裏側と、 奇妙な夢と、 洗濯石けんのにおいだけだ。 親父の死はもっと後のことだ。 それからのことは漠然とではなく、 歳を追って憶えている。 どうやらぼくの人生は、 親父の死から始まったものらしい。 ぼくの考え方も生き...
「大丈夫」と書いたカードを、部屋に貼っている。 気落ちした時に見るためだ。 そういうつもりで貼ったのだが、気落ちする前に、不思議とこのカードが目に入る。 おかげで気落ちする暇がない。 ところで、これは偶然なのだろうか、それとも何者かの計らいなのだろうか。 ものの本によれば、...
人間の好奇心というのは、自分の未来に対して最も旺盛なのではないだろうか。 将来どういう自分になっているのか知りたい、という人がいるかもしれない。あと何年生きられるか知りたい、と思っている人もいるかもしれない。若い人なら、あの人と将来結ばれるかどうかを知りたい、という人も...
中学生の頃だったな。 居間で昼寝をしていた時に 玄関の扉をトントンと叩く音がした。 誰だろうと思いながら 目を覚ましてみると、そこに ぼくの顔を覗き込んでいる人がいた。 胸に大きな名札をつけ モンペをはいた婆さんだった。 誰だか思い出せない。 というか、知らない人だ。 とい...
【13日の金曜日】 そうだった。今日は13日の金曜日なのだ。キリストが磔にあった日ということで、キリスト教徒がもっとも忌み嫌う日である。 元々この日は、ただの13日の金曜日に過ぎなかった。ところが、キリスト教ナイズされた人間が、まことしやかに「不吉、不吉」と言いだしたも...
1, 死んだはずの人が本当は生きていた、という話はいつの世にもある。 古くはイエス・キリスト。彼は聖書では復活したことになっている。 ここにもう一つ、イエスに関する記録がある。 「実はあの時十字架にかけられたのは弟のほうで、イエスは脱出し日本に来ていた。そして108歳...
1, ぼくは、自分が大人だという意識をあまり持っていない。これは、別にぼくが大人になりきれてないということではない。ある時期に大人であることを捨てた結果なのだ。 なぜ大人を捨てたかというと、単に疲れるからだ。過去、大人になろうと背伸びしている後輩を何人も見てきたのだが、...
生まれた時から今この時まで、脳は一つ一つのことを鮮明に記憶しているという。普段忘れていることでも、何かの拍子に思い出したり、催眠術で記憶を蘇らせたりできるわけだから、その意見は正しいのだと思う。 だけど最近、ぼくはその、ほぼ常識的な意見に疑問を抱くようになった。頻繁に既...
この間、買い物に行った時の話だ。 あるものを買おうと思って財布の中を覗いてみた。が、少し足りない。そこで、その店に設置してあるATMにお金を出しに行った。 そこに行ってみると、おっさんがお金をおろしていた。まあ、おっさん一人だけだったので、すぐに終わるだろうと思い、後...
家に帰ってから、いつも まっ先にやっているることがある。 生の確認だ。 今、自分が 本当に生きているかどうかを 確かめるのだ。 鏡を見ながら、 とりあえず今日一日を振り返る。 事故に遭ったりしなかったか? 突然倒れたりしなかったか? 思い当たることがなければ大丈夫で、 ぼく...
『あしたのジョー』の中での話。 力石徹がジョーとの対戦のために過酷な減量している時、マンモス西がジムをこっそり抜け出して、屋台のうどんを食べに行った。それを知ったジョーは、西を追いかけて行き、うどんを食べている西を殴った。 「こんなところを見たくなかったぜ、西…」「ぶざま...
先日、飲みに行った時に、店のママからおもしろい話を聞いた。 その人の近所の家で飼っている犬が、ガンになったという。そこで、そこの奥さんは仕事を辞めて、けっこう長い期間看病したらしい。犬の治療には金がかかるらしく、点滴一回につき数千円から数万円も取られるのだそうだ。それを...
こんなぼくでも、東京に出た当初は自炊をしていた。そのおかげで、最初の頃、ほんの少しの期間だったけど、計画的にお金を遣うことができた。まあ、それが出来たのは、まだ友だちもいなかったということのほうが大きかったのだが。 で、どんな料理が出来るのかというと、みそ汁と目玉焼き、...
テレビや映画などで 他の国の宗教的な儀式を見ていると けっこう笑えるものがある。 そのことをするために、何で あんな回りくどいことを やらなければならないのか。 その行為がくどければくどいほど 笑いが出てしまう。 まあ、その国の人たちにとっては 真剣な行為なので、笑ったりす...
二十歳から二十二歳までのおよそ二年間、ぼくは東京に住んでいた。 初年度はともかく、二年目、ぼくは食うや食わずの生活を強いられていた。強いられていたは大げさだが、要は自分でそういうふうにしてしまっていたのだ。 原因は、ぼくの金遣いの荒さである。バイト代などで、まとまった...
実家から自宅まで、歩いておよそ5分。 この5分という短い時間の中に、いろいろなドラマがある。 先日。夜、実家から戻っている時のこと。夜道を男女二人が歩いていた。男性は30代位、女性のほうは60代位で、親子のようだった。 ぼくは彼らの10メートルほど後ろを歩いていた。...
女性に年を訊くとき、男性はよく「失礼ですが、おいくつですか?」と言うが、「失礼ですが」と断らなければならないくらいだから、女性に歳を聞くのは、本当に失礼に当たるのだろう。 失礼に当たるなら、女性の歳を言うべきではないし、聞くべきではない。では、女性をどういうふうにして量...
機械がぼくの将来の死因を探っている。 検尿、血圧、採血、バリウム、心電図、 レントゲン、問診、再び血圧血圧血圧。 この数値、血圧がどうたら、こうたら。 これは高い。やれ脳梗塞だ心筋梗塞だ。 お医者様お医者様大丈夫ですよ大丈夫。 わたしゃこんなことでは死にはしない。 死ぬのは...
サラリーマンの世界では、家を建てたりマンションを購入したりした後で、何故か転勤になることが多い。以前ぼくが勤めていた会社は、市外に支店などを持ってないのでそういうことはないのだが、ぼくが最初に勤めていた会社は全国に展開していたのではよくそんなことがあった。 ぼくが最初の...
嫁さんとテレビを見ていると、 ぼくはそのまま眠ってしまう。 目が覚めると嫁さんはいない。 一人さっさと布団に潜りこみ、 大きないびきをかいています。 それを見てぼくも電気を消し、 布団に潜ろうとするのだけど、 なんとなく夜がもったいない。 そこで自分の部屋に潜りこみ、 重た...
自分の心をどこまでも掘り下げていけば 別の人間にたどり着くのではないか と常々ぼくは思っている。 時々こういう夢を見ることがある。 現実とはまったく違った環境の中で 生活している夢だ。 なぜかその内容がえらく現実味を帯びていて そこでの生活が自然に感じるのだ。 その中に登場...
小学生の頃、人が夢を見るのは、どこかに夢を蒔く人がいるからだと思っていた。そのことを、けっこう深く信じていたものだ。 一度その話を友人に語ってみたことがある。すると友人は、「その人は何人おるんか?」と突っ込んできた。 「一人」 「おまえはバカか。一人一人見る夢は違うんぞ。...
小学生の頃、誰よりも成長の早い子がいたとしよう。成長が早ければ、もちろん下の毛も誰よりも早く生えてくる。それを運悪く同級生に見つかってしまったとする。おそらく、彼のあだ名は『チ○ゲ』で決まりだろう。最悪の場合、女子からも「チ○ゲ君」と呼ばれるだろう。 小学生の頃のあだ名...
生まれた時から今この時まで、 脳は一つ一つのことを 鮮明に記憶しているという。 普段忘れていることでも、 何かの拍子に思い出したり、 催眠術で記憶を蘇らせたりできるわけだから、 その意見は正しいのだと思う。 だけど最近、ぼくはその ほぼ常識的な意見に疑問を抱くようになった。...
ある本で読んだのたが、占いはあまり見ない方がいいらしい。その日が良ければ問題ないのだが、悪ければマイナス思考に陥りやすいのだそうだ。 それよりも神社などでお参りして、「神様に頼んだから大丈夫」という気分でいたほうが、幸運が舞い込んできやすいらしい。 そういうわけでもな...
物心ついた時から40歳までの間、ぼくは県の団地に住んでいた。 その団地、ぼくが社会に出るまでは二階長屋だったのだか、社会に出た頃に、建物の老朽化ということで、高層団地に建て替えることになった。 それに伴い、建て替えるまでの約1年間、近くの市の高層団地で生活することとな...
第一次オイルショックが起きたのは ぼくが高校一年の年の秋だった。 世の中が紙不足と言って突然騒ぎだした。 それを知って大変だなとは思ったが、別に お尻が拭けなくなったわけでもなかったから ぼくに紙不足の実感はなかった。 そういうさなか、ぼくは当時の大ベストセラー 『ノストラ...
「ねえ、この家、何かおるような気がせん?」 「おるって何がおるんか?ネズミか?イタチか?ヘビか?」 「いや、そんなんじゃなくて・・」 「そんなんじゃない?じゃあ、何か?」 「うん、幽霊とか・・」 「幽霊?何でこんなところにおるんか。ここはマンションの6階ぞ」 「そうよねえ。...
1, 小学6年生の頃、友だちと校区内にある池に遊びに行ったことがある。山の絶壁を背景にして、その池はあった。けっこうスケールが大きく、まるで山水画に出てきそうな風景だったと記憶している。 行ったのはその時が初めてだった。近くにこんないい場所があるのかと、その時は感心しき...
「ブログリーダー」を活用して、新谷雅先さんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
自分の人生の中で培われた考えがそっくりそのまま書かれている、そんな本に出会うことがたまにある。そういう時、「ああ、これを書いた人も、同じ生き方をしてきたんだな」と、まるで生涯の友にでも会ったような、大きな喜びを得るものだ。 そういう本は、自分を変えてやろうと意気込んで読...
ラジオから古い歌が流れていた。50年以上前の歌謡曲だとか、その頃流行ったGSの歌だとかだ。 番組を制作しているプロデューサーは、おそらくぼくと同じ世代の人なのだろう。その時代に生きていた人にしか、出来ないような選曲になっているからだ。 ところでそういう歌を聴いていて、...
映画「お嫁においで」の頃の内藤洋子さん ドラマ「これが青春だ」の頃の岡田可愛さん ドラマ「キイハンター」の頃の野際陽子さん ドラマ「柔道一直線」の頃の吉沢京子さん ドラマ「おくさまは18歳」の頃の岡崎友紀さん ドラマ「姿三四郎」の頃の新藤恵美さん ドラマ「おひかえあそばせ」...
たとえば深夜、街が寝静まっている時に一匹の猫の子が鳴いたとしましょう。これが妙に心に響くのです。昼間、喧噪の中で重大な事件があったとしても、人にはその声の方が一日の印象として残るものなのです。 仕事でも同じことでしてね、会議が行き詰まって誰も発言が出なくなった時に、意見...
観光地のお土産屋さんなどでよくタヌキのアクセサリーを見かけるが、何が楽しいのか、その股間には決まって紐付き金玉が付いている。 それを見ていつも思い出すのが、1970年頃に流行した、紐付き金玉をそのまま大きくしたようなアメリカンクラッカーという玩具だ。遊び方はいたってシン...
ハンカチ、コロナ禍以降はちゃんと携帯しているが、それ以前ぼくは携帯してなかった。小学生の頃は毎日先生がチェックをしていたために携帯せざるをえなかったのだが、そういうチェックが行われなくなった中学以降はハンカチを携帯しなくなった。それがコロナ禍までずっと続いていた。 ハン...
もう十数年前になるが、ブルー・ノートが博多にあった頃に、ジャニス・イアンのライブを見に行ったことがある。 ドラマ『グッドバイママ』や『岸辺のアルバム』の主題歌がえらく気に入り、それから彼女の歌を聴くようになった。現在主だったアルバムはすべて持っている。 さてそのライブ...
五十年前の地図を見ると このあたりは社会科で習った 田んぼや畑の記号でいっぱいだ。 現在バイパスが走っているところは 道すらも存在しない。 現在ファミレスのあるあの場所は なんと果樹園になっている。 さて、その当時も小学校は 現在と同じ場所に存在している。 一学年に数クラス...
初めて交通事故を見たのは五十年以上前になる。道路に飛び出してきた女の人を乗用車がはねたのだ。 女の人はまるで柔道一直線の二段投げのように、軽々と宙を飛んでいった。その人がどうなったのかはわからないが、その光景だけがぼくの心に焼き付いて、今なお心の中で再現する。 時代は...
小学三年生の頃、ひょんなことからじゅげむを覚えた。当時はその程度の文字数なら、何の苦もなく覚えられたのだ。徐々にきつくなったのは中高生の頃からで、歴史の年号や数学の公式などに、いつも手こずっていたものだ。 社会に出てからさらに酷くなった。深酒やたばこやストレスが老化を早...
家に帰ってから水道水でうがいをする。口に入れた瞬間、あまりのまずさに水を吐き出してしまう。こういうことがしょっ中ある。いくらきれいだからといっても、最近の水道水はうまいものではない。 そういえば子どもの頃の楽しみのひとつに、広場で野球をするというのがあった。組織化された...
本屋に姓名判断の本があったので、自分の名前を占ってみた。ぼくの名前、画数で占えば、ネアカで誰からも好かれるのだそうだが、名前の読みで占えば、明るくてネクラで偏屈な人なのだそうだ。 さて、これをどう捉えたらいいのだろうか。ネアカなネクラと捉えたらいいのか。それとも、時にネ...
元来うどんが大好きで、 外回りをやっていた時 昼食といえば、いつもうどんだった。 他の料理を注文しようと思っても、 あのにおいがするともうだめで、 ついこの口が「うどん」と言ってしまうのだ。 さて、そのうどんを食べている最中、 どこからともなく場に合わない 妙な臭いが漂って...
高校の頃、ぼくは吉田拓郎に憧れていた。「その生き方が好きなんだ」などと知ったようなことを言っては、よくその言動を真似ていたものだった。 だけどぼくはその時期の拓郎さんが、どういう生き方をしていたのかなんて全然知らなかった。知っていたのは拓郎は拓郎でも、マスコミの作り上げ...
1,悔しい夢 今でも7時46分の駅前行きバスに乗り遅れる夢を見る。そのバスが仮に遅れてきても、国道の渋滞に引っかかっても、駅前から出ている8時20分の学校前行きのバスに間に合うのだ。そして8時20分のバスに間に合えば、学校に遅刻しないで行ける。 高校三年間、ぼくはそのバ...
1, 某家電専門店に勤める知り合いから、こういう話を聞いた。 初老の男性が販売員に声をかけた。 「このテレビを届けてくれ」 「ありがとうございます。では、こちらにお届け先の住所をお書き下さい」 「何で書かんとならんのか」 「えっ、配達されるんでしょ?」 「何を聞いとるん...
第二次世界大戦後、進駐軍が羽田空港拡張のため、そこにあった神社を移転させようとした。 ところが、ご神体は無事移転できたのだが、鳥居だけはできなかった。鳥居を動かそうとすると、なぜか事故が起きるのだ。そのため、鳥居だけはそこに残すことになったという。 ぼくが通った高校の...
昭和43年はグループサウンズの絶頂期で、タイガース、テンプターズ、スパイダース、オックス、カーナビーツ、ゴールデンカップス・・・。小学5年生のぼくの目に、彼らはまぶしく映っていた。 一番心を奪われたのは、ジュリーやピーのいたタイガースで、ファンレターなんかも送っていた。...
こんにちは、こんにちは、 世界の国から、こんにちは、 万博、万博、世の中すべて万博だ、 仰げば尊し、我が師の恩、 小学校を卒業すれば、 その時から世界が変わる、 晴れて中学一年生、 初めて着る学生服、 女子の胸の膨らみと、 わけのわからない衝動と、 初めての中間試験、期末試...
経済、外交、内輪もめ いろいろと問題が 山積しているのでありますが 相も変わらずこの国民は 「何をどうしたらいいのか・・ わかんなーい」とでも言いたげな あの眠た顔の老眼鏡たちを 非難したり、馬鹿にしたりしながらも 国の舵取りを任せているのであります。 世界の流れから察しま...
自分の人生の中で培われた考えがそっくりそのまま書かれている、そんな本に出会うことがたまにある。そういう時、「ああ、これを書いた人も、同じ生き方をしてきたんだな」と、まるで生涯の友にでも会ったような、大きな喜びを得るものだ。 そういう本は、自分を変えてやろうと意気込んで読...
ラジオから古い歌が流れていた。50年以上前の歌謡曲だとか、その頃流行ったGSの歌だとかだ。 番組を制作しているプロデューサーは、おそらくぼくと同じ世代の人なのだろう。その時代に生きていた人にしか、出来ないような選曲になっているからだ。 ところでそういう歌を聴いていて、...
映画「お嫁においで」の頃の内藤洋子さん ドラマ「これが青春だ」の頃の岡田可愛さん ドラマ「キイハンター」の頃の野際陽子さん ドラマ「柔道一直線」の頃の吉沢京子さん ドラマ「おくさまは18歳」の頃の岡崎友紀さん ドラマ「姿三四郎」の頃の新藤恵美さん ドラマ「おひかえあそばせ」...
たとえば深夜、街が寝静まっている時に一匹の猫の子が鳴いたとしましょう。これが妙に心に響くのです。昼間、喧噪の中で重大な事件があったとしても、人にはその声の方が一日の印象として残るものなのです。 仕事でも同じことでしてね、会議が行き詰まって誰も発言が出なくなった時に、意見...
観光地のお土産屋さんなどでよくタヌキのアクセサリーを見かけるが、何が楽しいのか、その股間には決まって紐付き金玉が付いている。 それを見ていつも思い出すのが、1970年頃に流行した、紐付き金玉をそのまま大きくしたようなアメリカンクラッカーという玩具だ。遊び方はいたってシン...
ハンカチ、コロナ禍以降はちゃんと携帯しているが、それ以前ぼくは携帯してなかった。小学生の頃は毎日先生がチェックをしていたために携帯せざるをえなかったのだが、そういうチェックが行われなくなった中学以降はハンカチを携帯しなくなった。それがコロナ禍までずっと続いていた。 ハン...
もう十数年前になるが、ブルー・ノートが博多にあった頃に、ジャニス・イアンのライブを見に行ったことがある。 ドラマ『グッドバイママ』や『岸辺のアルバム』の主題歌がえらく気に入り、それから彼女の歌を聴くようになった。現在主だったアルバムはすべて持っている。 さてそのライブ...
五十年前の地図を見ると このあたりは社会科で習った 田んぼや畑の記号でいっぱいだ。 現在バイパスが走っているところは 道すらも存在しない。 現在ファミレスのあるあの場所は なんと果樹園になっている。 さて、その当時も小学校は 現在と同じ場所に存在している。 一学年に数クラス...
初めて交通事故を見たのは五十年以上前になる。道路に飛び出してきた女の人を乗用車がはねたのだ。 女の人はまるで柔道一直線の二段投げのように、軽々と宙を飛んでいった。その人がどうなったのかはわからないが、その光景だけがぼくの心に焼き付いて、今なお心の中で再現する。 時代は...
小学三年生の頃、ひょんなことからじゅげむを覚えた。当時はその程度の文字数なら、何の苦もなく覚えられたのだ。徐々にきつくなったのは中高生の頃からで、歴史の年号や数学の公式などに、いつも手こずっていたものだ。 社会に出てからさらに酷くなった。深酒やたばこやストレスが老化を早...
家に帰ってから水道水でうがいをする。口に入れた瞬間、あまりのまずさに水を吐き出してしまう。こういうことがしょっ中ある。いくらきれいだからといっても、最近の水道水はうまいものではない。 そういえば子どもの頃の楽しみのひとつに、広場で野球をするというのがあった。組織化された...
本屋に姓名判断の本があったので、自分の名前を占ってみた。ぼくの名前、画数で占えば、ネアカで誰からも好かれるのだそうだが、名前の読みで占えば、明るくてネクラで偏屈な人なのだそうだ。 さて、これをどう捉えたらいいのだろうか。ネアカなネクラと捉えたらいいのか。それとも、時にネ...
元来うどんが大好きで、 外回りをやっていた時 昼食といえば、いつもうどんだった。 他の料理を注文しようと思っても、 あのにおいがするともうだめで、 ついこの口が「うどん」と言ってしまうのだ。 さて、そのうどんを食べている最中、 どこからともなく場に合わない 妙な臭いが漂って...
高校の頃、ぼくは吉田拓郎に憧れていた。「その生き方が好きなんだ」などと知ったようなことを言っては、よくその言動を真似ていたものだった。 だけどぼくはその時期の拓郎さんが、どういう生き方をしていたのかなんて全然知らなかった。知っていたのは拓郎は拓郎でも、マスコミの作り上げ...
1,悔しい夢 今でも7時46分の駅前行きバスに乗り遅れる夢を見る。そのバスが仮に遅れてきても、国道の渋滞に引っかかっても、駅前から出ている8時20分の学校前行きのバスに間に合うのだ。そして8時20分のバスに間に合えば、学校に遅刻しないで行ける。 高校三年間、ぼくはそのバ...
1, 某家電専門店に勤める知り合いから、こういう話を聞いた。 初老の男性が販売員に声をかけた。 「このテレビを届けてくれ」 「ありがとうございます。では、こちらにお届け先の住所をお書き下さい」 「何で書かんとならんのか」 「えっ、配達されるんでしょ?」 「何を聞いとるん...
第二次世界大戦後、進駐軍が羽田空港拡張のため、そこにあった神社を移転させようとした。 ところが、ご神体は無事移転できたのだが、鳥居だけはできなかった。鳥居を動かそうとすると、なぜか事故が起きるのだ。そのため、鳥居だけはそこに残すことになったという。 ぼくが通った高校の...
昭和43年はグループサウンズの絶頂期で、タイガース、テンプターズ、スパイダース、オックス、カーナビーツ、ゴールデンカップス・・・。小学5年生のぼくの目に、彼らはまぶしく映っていた。 一番心を奪われたのは、ジュリーやピーのいたタイガースで、ファンレターなんかも送っていた。...
こんにちは、こんにちは、 世界の国から、こんにちは、 万博、万博、世の中すべて万博だ、 仰げば尊し、我が師の恩、 小学校を卒業すれば、 その時から世界が変わる、 晴れて中学一年生、 初めて着る学生服、 女子の胸の膨らみと、 わけのわからない衝動と、 初めての中間試験、期末試...