大江千里の名盤「1234」の呪縛
大江千里の代表作といえば1989年発表の「1234」をあげる人が多いだろう。発売当時中学制であった僕も夢中で聞いた。当時バンドブームの始まりのころでボウイやレベッカなどが流行っており大江千里を聞く人は少なかった。したがって肩身が狭かった覚えがある。うん非常に狭かった。 「1234」はヒットした「GLORY DAYS」や他のシンガーにカバーされた「Rain」そして超名曲「消えゆく想い」などが収録されており、初期の繊細でどこか頼りない歌声もフックの聞いた力強いものになっている。前作「OLIMPIC」の振り切れたようなポップ路線を継承しつつ、文学的で内省的な歌詞がバブルに浮かれていた世相に相対するも…
2024/05/01 16:33