絵画をただ見ているだけが好きだ。何年か前に連れていってもらった大塚国際美術館では、あまりの壮大さ、美しさの前に涙したこともあった。すべてレプリカでできているこの美術館では、ホンモノをみるよりも近くでみることができる。すべて贋作であるとわかっていても、何年、何十年、何百年と昔に生きた人が、「確かにそこにいた」という痕跡の一部だからかもしれない。 好きになれない絵画。 絵が好きだといっても、何でもいいわけではない。目が肥えているわけでもないのに、それなりに絵に対して好き嫌いがある。そしてその中で、どうしても好きになれないのがゴッホの絵なのだ。 何故苦手なのかと言われると正確に言語化することはできな…