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  • 日本フィル「オペラの旅」(4月27日)

    当団芸術顧問広上淳一が挑戦する演奏会形式オペラのシリーズ「オペラの旅で」第一弾だ。選ばれたのはジュゼッペ・ヴェルディ中期の傑作「仮面舞踏会」である。私には日本フィルという楽団は在京オケの中でもオペラ経験がかなり少ない楽団だという認識がある。だから日フィルとオペラをやることが「育ててくれた日本フィルへの恩返し」だというプログラムに記載されている芸術顧問の言葉にはある意味で大層合点がゆく。つまり小澤征爾が度々言っていたように「オペラとシンフォニーは車の両輪」だからどちらも欠けてはならないということだろう。しかし一方で広上は小澤と同様に決して劇場から出た指揮者ではなくコンクール優勝からシンフォニー畑を歩んできた経歴を持っている。実はそんな彼にどこまでオペラが出来るのだろうというのが正直な印象だった。(2024年...日本フィル「オペラの旅」(4月27日)

  • 藤原歌劇団「ロメオとジュリエット」(4月26日)

    今年創立100周年を迎えた藤原歌劇団のシーズン幕開けの演目はグノーの「ロメオとジュリエット」だ。よく出来た美しい曲なのだが、我が国では上演機会は決して多くなく新国の舞台にも未だかかったことがない。しかし当団は2003年にサバッティーニとボンファデッリを迎えたトゥールーズ・キャピトル歌劇場との共同制作のプロダクションを上演して話題となったことが記憶にある。今回は”TeatroOPERACollection”シリーズと銘打った新機軸で、舞台上にオケを上げたセミ・コンサート形式の上演である。この物価高のご時世経費削減の意味合いが強いであろうと想像するが、演奏会形式のオペラ公演は音楽に集中できて決して悪いものではないと思っている。今回はオケを舞台奥に配置し、前方を広くとってそこに極めて簡易な装置を置いた作り。それ...藤原歌劇団「ロメオとジュリエット」(4月26日)

  • 東京シティ・フィル第81回ティアラこうとう定期(4月12日)

    今年創立50年を迎えるシーズン開幕である。常任指揮者高関健の薫陶を得てこの10年に目覚ましいばかりの実力をつけ、今や東京のトップオケを凌ぐ演奏さえ披露してくれている東京シティ・フィル。嘗ての「東京で7番目のオーケストラ」のいささかひ弱な雰囲気は今や微塵もない。この調子で快進撃を続けて東京の音楽シーンを大いに活気づけてもらいたいものである。同時に今年はショスタコーヴィチの没後50年に当たるということで、本年度最初のティアラこうとう定期の曲目にはこの作曲家の最初と最後の交響曲が並んだ。第1番ヘ短調作品10は発表当時「モーツアルトの再来」と言われただけに既に十分完成された作品である。何より後年の特色である極めてシニカルで辛辣な音楽の影はなく、裏のない全く健康的でストレートな明快な音楽である。ショスタコとは本来こ...東京シティ・フィル第81回ティアラこうとう定期(4月12日)

  • 山下裕賀&小堀勇介&池内 響 with 矢野雄太 ~ Baccanale!! ~(4月6日)

    昨年1月の「脇園&小堀&園田」に続く「朝日ホールベルカント・シリーズ」の第二弾は、ソプラノ山下裕賀、テノール小堀勇介、バリトン池内響、ピアノ矢野雄太を迎えて、ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」と「ラ・チェネレントラ」からの名場面集というベルカント・ファン垂涎のプログラムだ。二曲ともストーリーに沿って曲や場面を並べ必要に応じて説明のアナウンスが入る。装置こそないものの会場の浜離宮朝日ホールの舞台と客席(2階を含め)を存分につかったとても臨場感豊かな演奏会だった。こうした感想を持てたのも今回ここに集った4人の音楽家達が秀でた才能を持っていたからに他ならない。歌も演技も達者な歌役者が揃い、更に伴奏のピアノはまるでオーケストラのような表現力を示し、レチタティーボのアコンパニャートのセンスにも唸らされた。演出のク...山下裕賀&小堀勇介&池内響with矢野雄太~Baccanale!!~(4月6日)

  • 東響第729回定期(4月5日)

    2014年4月から11年の長きにわたって東京交響楽団の音楽監督をつとめたジョナサン・ノット。彼が音楽監督として最後のシーズン幕開けに選んだ曲は、今回が二度目となるブルックナーの交響曲第8番ハ短調WAB108である。就任2年目の2016年7月定期で取り上げた時には、実にスマートな力感に溢れた演奏で、所謂巨匠たちの堅固で厳かな演奏とは明らかに一線を隔したとびきりの新鮮さを感じたものだった。今回は初稿ノヴァーク版(1972)による演奏ということで、9年を経たノットの解釈と初稿使用という二つの「違い」を楽しみに桜満開のサントリーホールに足を運んだ。果たして演奏は前回とは全く趣を異にしたものだった。ノットといえばいつもは快速調なのだが開始からテンポが遅いことに驚いた。それはあたかも去る時間を慈しむようだった。初めは...東響第729回定期(4月5日)

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