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  • バーミンガム市響(6月29日)

    2016年にもこのオケを引き連れて来演している山田和樹だが、今回は首席指揮者/アーティスティック・アドヴァイザーとしての”凱旋公演”である。バーミンガムと言えばロンドンに次ぐ英国第2の都市なのだから、なかなか凄いポジションであることは確かだ。前任者にはラトルやネルソンズの名前がところを見ると巨匠への登竜門かもしれない。さて、この日の曲目はピアノにチョ・ソンジンを迎えたショパンのピアノ協奏曲第2番ヘ短調作品21と、山田が熱望したというエルガーの交響曲第1番変イ長調作品55だ。まずショパンだが、2015年ショパン国際コンクール覇者のチョのピアノは繊細を極めたまったく外連味のない率直な表現でとても好感の持てるものだった。それは巷で言われる「ショパン弾き」とは一線を隔する音楽だ。ただこの日のピアノ(スタインウエイ...バーミンガム市響(6月29日)

  • 東響第91回川崎定期(6月25日)

    2020年に来日を予定をしながらコロナ禍で共演を果たせなかった俊英ミケーレ・マリオッティがついにやってきた。そしてピアノに萩原麻未を迎えたウイーン古典派・ロマン派の演奏会だ。スターターはモーツアルトの21番の協奏曲ハ長調K467。出だしからオーケストラはとても丁寧な音楽を作る。日頃日本のオケでは滅多に聞けないような弱音の緊張感と美しさが印象的だ。その深い音楽に乗せて萩原のソロは時には繊細、時には大胆なほどに力強く幅広いレンジの音を作ってゆく。だからロココの微笑み以上に奥行きの深い立派なハ短調協奏曲に仕上がったが。アンコールはBachの平均律かと思ったら、グノーの「アベ・マリア」がしっとりと奏でられ静謐空気を会場にもたらしてくれた。そしてメインはシューベルトの交響曲第8番ハ長調D944。ここでもマリオッティ...東響第91回川崎定期(6月25日)

  • 山形交響楽団さくらんぼコンサート2023(6月22日)

    2003年から毎年この時期に東京で開催される恒例の「さくらんぼコンサート」、今回は今年ミュージック・パートナーに就任したチェコの名ホルン奏者にして指揮者のラデク・バボラークを迎えた彼のお国物を中心としたプログラムだ。まずはスメタナの交響詩「ブラニーク」。全6曲の連作交響詩「我が祖国」の終曲であるが、各曲の性格からして二曲ひと組と考えられる構成からこの一曲だけを抜き出すのは珍しい試みなのではないか。コンバス最大4本の小編成のオケを目一杯鳴らした演奏で、弦の厚みがない分金管や木管アンサンブルが強調され、強弱を丁寧につけた弦の表現と相まって、戦乱の後の勝利の凱歌という重厚さよりも、どちらかと言うと爽やかな気分が溢れる仕上がりとなった。とりわけ舞曲調の部分のドライブは本場感に溢れるものだった。続いては有名なモーツ...山形交響楽団さくらんぼコンサート2023(6月22日)

  • 東京シティ・フィル第361定期(6月9日)

    吉松隆の伝導師を自認する首席客演指揮者の藤岡幸夫が振る予定だった演奏会。しかし肺炎のため入院治療が必要ということで、急遽曲目変更なしで二人の代演者による公演となった。前半は常任指揮者の高関健が引き受けて、まずはシベリウスの「悲しきワルツ」作品44。これは弦のピアニッシモの美しさが秀でた佳演で、丁寧な高関の棒が作品の「影」を薄やかに映し出した。二曲目は俊英務川彗悟を迎えてグリークのピアノ協奏曲イ短調作品16。切れ味と恰幅の良さを同時に持った務川のピアニズムは「響」の美しさを際立たせ、決して暑苦しくないロマンティシズムがグリークの北欧調とベストマッチした。高関のサポートも万全で、とりわけ木管や見事なホルンとの絡みは印象的だった。盛大な拍手に、あたかも弾き足りないといった風情でソロ・アンコールはビゼー作曲=ホロ...東京シティ・フィル第361定期(6月9日)

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