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2022/10/30

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  • ネトフリ「幸せの列車に乗せられた少年」理屈抜きに涙腺緩む

    ナポリもモデナも20年ほど前に訪れたのでそれだけでもこの映画は懐かしいのだ。戦後の貧窮したナポリで母一人男の子一人の親子がモデナに共産党を介して子供を預ける。この母親は愛情は溢れるほどあるのだがうまく表現ができない。モデナでは里親になってくれた女性を少年は慕う。少年は当初の予定通り小麦が実る頃にナポリに帰ってくるが母親とうまくやっていけない。少年はバイオリンを質屋に預けられたことで列車に飛び乗りモデナに行く。母は辛い感情を押し殺して子供がモデナに帰っていくままに任せ迎えに行かない。「望むなら引き取って」と代筆で手紙を送る手紙は切ない。モデナで一流のバイオリストになったその後の少年は母親の死で故郷のナポリに帰るが手製のバイオリンは母親が金を作って質屋から受け取っていてベッドの下に置いてあるのを発見し、その中...ネトフリ「幸せの列車に乗せられた少年」理屈抜きに涙腺緩む

  • サンガ

    仏教で僧の集団を指すサンガがバリにもある。少しその辺りに興味を持ったので調べてみた。ただしわたしがバリで直接見聞したのはプラとペダンダぐらいかな。バリで使われる、サンガと似た宗教・社会的重要語バリ語・サンスクリット語意味・役割備考Sangha(サンガ)聖職者集団、バラモン血統集団仏教・ヒンドゥー両方由来ありPura(プラ)寺院、聖域サンスクリットの「都市(Pura)」が転じたPadanda(パダンダ)高位の祭司バリ・ヒンドゥーで最も尊ばれる聖職者Pedanda(ペダンダ)同じく高僧、司祭パダンダと同義。バラモン出身者がなるJero(ジェロ)聖なる人、貴族・高位者への敬称社会的な上下関係を示すGriya(グリヤ)バラモン家の住居、寺院的な役割をもつ家サンスクリットの「家(Griha)」が起源Wiku(ウィク...サンガ

  • 映画 オール・ザット・ジャズ

    死の受容プロセスを精神科医エリザベス・キューブラー・ロスは5つの段階があると。1.否認頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認している。2.怒り「どうして自分がこんなことになるのか」という怒り。3.取り引き神や仏にすがり、死を遅らせてほしいと願う。4.抑うつ回避ができないことを知る。5.受容オール・ザット・ジャズではこの5段階否認・怒り・取り引き・抑うつ・受容が繰り返し語られる。映画を見たときに印象に残り、今でも時折思い出す言葉。映画オール・ザット・ジャズ

  • 俺たちに明日はない

    俺たちに明日はない1967年アメリカ映画「車にもたれて寄り添う」シーン、この時、ボニーもクライドも、心の奥底では「この逃避行の終わり」が近いことを感じている。追っ手は確実に迫っている逃げ道はもうほとんどないそれでも、誰も手放したくない彼らが抱き合うのは、勝利でも希望でもない。「死に向かうことへの痛み」と「せめてもの慰め」。彼は、女を幸せにする力が自分にはないと知っている。小さな銀行しか襲えない自分を、どこか恥じてもいる。俺たちに明日はない

  • 映画 回想の名台詞 明日に向かって撃て 「綺麗なとこで泳ぎを習って」

    「飛ぼう!」「いやだ!」「なぜだ?」「泳げないんだ!」「綺麗なところで泳ぎを習って」「泳ぎの話はするな」「女はどうだ」「手当たり次第さ」このあと壮絶な死が。土壇場まで追い込まれてもオーストラリア行きの夢を語るならず者ポールニューマンの表情がいいですね。それに対するロバートレッドフォードの「女はどうだ」も切ない。映画回想の名台詞明日に向かって撃て「綺麗なとこで泳ぎを習って」

  • 映画 回想の名台詞 薔薇の名前 「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」

    追記薔薇は神の名付けたる名我々の薔薇は名もなき薔薇2022-12-1912:00:23「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」今統一教会から火がついて創価学会や公明党に他するカルト論議が盛んに始まっています。カルトを考える時にこの言葉響きますね。「自殺なんて修道院は神の安息所のはずです。」「本当にそんな所があると思うのか」「禁欲の生活は、じつに平和だ。平穏で、静かで、退屈だ。」退屈は人を死に追いやる。この年になるとそれがわかる。ウィリアム「この宇宙に秩序など存在しないと思い知るべきであった」アドソ「神が存在しないことを証明するに等しいのでは」ウィリアム「然りと答えてなおお前の師でいられるであろうか」これは深い。仏教的にも色々と回答があるだろうが、すぐには思いつかない。道元の...映画回想の名台詞薔薇の名前「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」

  • ルキノ・ビスコンティ―作品 美と官能は退廃と背徳によって輝きを増す

    追記1981年のジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラングの作品をNetflixで改めて観た。驚いたことにほとんどの細部を忘れている。そしてなんとエロい映画なんだと改めておもい知った。ジェシカ・ラングの匂いたつ色気とジャック・ニコルソンの悪の魅力に圧倒される。初稿今回帰国中にルキノ・ビスコンティ―の作品を7本連続してみた。貴族出身でバイセクシュアルの監督ビスコンティ―が描いた世界が見えてきた。美と官能は退廃と背徳によって輝きを増すが、しかし滅びによって罰をうけなくては完結しない、と物語っている。オペラの国のイタリア人らしい。「揺れる大地」や「ベリッシマ」は上のくくりには入らないが。これは彼が共産党時代の主義思想の色濃くでたものであって、他の後期の作品がやはり彼の本質が出ているのだろう。「郵便配達は2度ベルを鳴...ルキノ・ビスコンティ―作品美と官能は退廃と背徳によって輝きを増す

  • 映画「ハリーとトント」ねえ、最後にしたのはいつ?

    「ねえ、最後にしたのはいつ?」ハリーが旅先で娼婦と出会い質問される。これを観た当時30代のわたしはニヤリと笑ったが今では哄笑の後に一度は言われてみたいとの微かな羨望がある。「人生は不可解だ!だからこそもがく」これって人生最大でかつ最深のテーマだ。そしてこの不可解を未解決のまま突き抜けて穏やかな境地に至る。映画「ハリーとトント」ねえ、最後にしたのはいつ?

  • トランプ大統領との関税交渉 これでどうだ

    日本車に関税24%だとか、その度に株が下がり私のようなささやかな投資家も一喜一憂する。早く戻って欲しいものだ。日米関税24%の交渉としてたとえばこんな案がある。まずは米国債を少し多めに買ってあげる。具体的には、3年で1,000億ドル(約15兆円)くらい。アメリカが金利を下げようとしているこのタイミングで、日本が黙って買ってあげたらどうか。友達だから「ドルを信じてるよ」って、声に出さずに伝える感じで。トランプ大統領は感激するだろう。それからもう一つ。中国がキャンセルしたボーイングの航空機が余っているらしい。それを日本が、そっと買ってあげたらどうか。JALやANAもちょうど更新の時期だし。30機くらいでも、米国内の製造ラインや雇用にはしっかり響く。ボーイングにとっても、日本の航空会社にとっても、ちょうどいい取...トランプ大統領との関税交渉これでどうだ

  • 映画「ひまわり」ひまわりの下にもイタリア兵の捕虜が埋まっています

    セリフではない、単なるアナウンスだが妙に深く刻み込まれた。「家族をお探しの皆さん。1942年から44年の間にロシア戦線で行方不明になられた兵士の消息をお知りになりたい方は、右14番の窓口にお越しください。右です。繰り返します。右14番の窓口にお越しください」プーチンこの映画のこのセリフが心に染みないのだろうか。1000㎞四方の雪気がつくと家の中にいた見知らぬ家会ったこともない女何も思い出せなかった長い間何ひとつとしてあの家だけだった心から頼れたのはあの時僕は死んだそれで別人にあれほど死を間近にすると人間は感情さえ変わってしまう何というか確かに僕はそこに暮らした小さな平和の中に戦争は残酷なものだどうしてこんなことにある農夫が囁く次のセリフが凄い。ウクライナのひまわり畑の下に眠る無数の餓死した捕虜達。イタリア...映画「ひまわり」ひまわりの下にもイタリア兵の捕虜が埋まっています

  • 新型コロナウイルスが中国・武漢ウイルス研究所から流出した可能性が高いとの報道メモ 追記

    追記【AFP=時事】米ホワイトハウスは18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)に関するウェブサイトをリニューアル公開し、同ウイルスの「真の起源」は中国の研究所から流出だとする説を掲げた。新型コロナの起源をめぐる議論は、科学的にも政治的にも未解決となっている。【写真】新型コロナ起源「中国研究所の可能性高い」報告書、メルケル氏が隠蔽か独報道以前の同サイトは、ワクチンと検査に関する情報普及に重点を置いていたが、リニューアル後は、ドナルド・トランプ大統領の全身写真を掲載し、ジョー・バイデン前大統領の下で実施された新型コロナ対策を批判。バイデン前政権で首席医療顧問を務めたアンソニー・ファウチ氏も標的とし、「新型コロナウイルスは自然発生したとする好ましい説」を推進していると...新型コロナウイルスが中国・武漢ウイルス研究所から流出した可能性が高いとの報道メモ追記

  • 今日の発見

    スターリン体制とシリコンバレーが一体化した中国西部開拓時代とウォール・ストリートが一体化した米国中国は放っておけば一党独裁の脅威的な効率化でシリコンバレーをはるかに超える深圳バレーを作り上げるだろう、そうなっては自由主義陣営は効率の悪い政府の元で政争に明け暮れ、万事手遅れだ。自動運転、AI、量子コンピュータ、原子力、核弾頭などなどにすでに兆候が現れている。トランプ大統領はこの資本主義、自由主義陣営の危機を本能的に悟っている、だから少々乱暴だと非難されようがまっしぐらに進むだろう。EUも中国の脅威に鈍感だしあわよくば漁夫の利を狙うようにも見える。頼むに足らない。その脅威に比べたらロシアのウクライナ侵攻は歴史的な観点から見ると遥かに小さな問題だと捉えているのだろう。今日の発見

  • 概念段階の方式特許出願

    これは概念段階の方式特許出願であり、製品化や製造者としての立場を取るものではない。以下はその趣旨に即したQ&A形式の簡略な説明である。【想定される企業からの質問と、概念的な回答例】Q1:この技術を使うことでデータセンターにどんな利点がありますか?A1:本方式は、約15%程度のデータ圧縮が可能となる概念に基づくものであり、理論的には記憶効率の向上、メモリ使用量の削減、ひいては電力消費やTCO削減が期待されます。たとえば大規模システムにおいては、物理ストレージの負荷軽減により、間接的な電力・空冷効率の向上も見込まれます。Q2:既存の圧縮技術と併用できますか?A2:本方式はメモリセルの物理状態に直接ラン情報をマッピングするため、既存の圧縮アルゴリズムと重複なく共存し得ます。従来の手法で取りこぼされる冗長なビット...概念段階の方式特許出願

  • ポスターをAIで描く

    ポスターをAIで描く

  • お絵描き

    抽象化されたクリスタル桜お絵描き

  • ネトフリ 「海の沈黙」を観た 昨年の小樽旅行と重なる風景

    このところ別の興味で日々を過ごしていたので映画をみる機会から遠ざかっていた。映像の美しさに惹かれた。ストーリーも興味を引くに十分だ。昨年行った小樽を思い出しながら観た。牡丹が謎めいて未だによく理解していないが。さすが倉本聰、このお年ですごい作品を作るもんだ。構想60年か、なるほどすごい作品にはそれなりの年月がかかるのかと月並みな感想を持ったが多分そうではないのだろう。竜二の存在がそれを否定している、彼は若くして傑出しすぎて画壇の嫉妬で埋もれた。こんな風景も映画にあったので。ChatGPTで牡丹を創り出してみた。去年小樽でとった私の写真とChatGPTの合作だが。・背景の古びた倉庫・セピア調の色彩・肩に牡丹の刺青・落ち着いた眼差しこれらは、映画の中で描かれる「過去に何かを背負った女性」、あるいは「芸術と罪が...ネトフリ「海の沈黙」を観た昨年の小樽旅行と重なる風景

  • 錢谷嘉康氏の作品をAIで模写

    錢谷嘉康氏の作品をAIで模写

  • あーあ とうとう来た gooブログお前もか

    gooブログが11月に廃止されるという知らせが飛び込んできた。ショックだ。孫子の代まで残ると信じてバリ滞在以来15年以上約6000記事を書き続けてきたが。2019年だったかyahooブログが廃止された。gooブログはNTTがバックだ、多少経営効率が悪くとも博物館経営みたいな文化事業のノリで続けてくれると考えていたがどうもそうはいかなかったようだ。経営陣に「聖域なし」の効率化を迫られて廃止にしたのだろう。これも世界の潮流か、致し方あるまいとは思うもののいささかどころか多いに残念だ。どこに移行しようか思案中だ。あーあとうとう来たgooブログお前もか

  • バリの美女 カトレア

  • バリの蘭 デンドロビウム属

    一点の花を思い返してじっくり見る。見ていなかった何かが見えてくる。バリの蘭デンドロビウム属

  • 紀野一義と佐々木閑 空に対する説明の違いが面白い

    紀野一義氏は空について、般若経群で出てきた大乗を象徴する概念だがそれについての解説書は無数にあるといい、しかし読んでも今ひとつわからないという。だからもっと身近なことから考えようといい、空→虚空から虚空遍歴(山本周五郎の作品)に至るまで身近に(文学的に)落とし込んで考える。虚空は空であり、遍歴は色だと。なんだか腑に落ちるね。一方、佐々木閑氏は大乗の般若経群に至って空という概念を作り出したという。そしてそれ以上の説明はしないようだ。まあ、私なりには真理を空と表現したのかなと理解している。悟りに至らないと見えてこない世界観を全て空という至上概念で表したとも思う。紀野一義氏は文学的であり、佐々木閑氏はあくまで理性的に文献学的に説明しようとするのでよくわからない概念はそれ以上深入りしない。どちらが好みかといえば紀...紀野一義と佐々木閑空に対する説明の違いが面白い

  • バリのオリオン座を回想して

    🌌オリオン座の全体構造★中心の「三ツ星(オリオンのベルト)」アルニタク(Alnitak)アルニラム(Alnilam)ミンタカ(Mintaka)この3つの星が横一列に並び、オリオン座の目印となる。★左上の「ベテルギウス(Betelgeuse)」巨大な赤色超巨星オリオンの「左肩」に位置明るく、少し赤みがかっているのが特徴変光星であり、時期によって明るさが変わる★右下の「リゲル(Rigel)」青白い超巨星オリオンの「右足」ベテルギウスと対をなす存在★その他の星たちベルラトリックス(右肩)サイフ(左足)星雲がある剣のあたり:オリオン大星雲(M42)三ツ星の下に縦に並んだ星々の中、中央ににじむ光が見えるなら、それがM42肉眼でもなんとなく見える星雲で、写真ではとくに美しいバリ島(南緯8度)でもしっかり見える三ツ星は...バリのオリオン座を回想して

  • 我が家の前の山桜 今日が満開

    ソメイヨシノとはまた一味違った風情がありますね。白くてスラリとしています。我が家の前の山桜今日が満開

  • 恩田川風景

    恩田川の桜小鷺迫る桜シモクレン恩田川風景

  • 関税引き上げと株価暴落の記憶すべき日のメモ

    過去にリーマンショックを経験した。慌てて損切り売却した。今回はどうするか。関税発表日にかなり下がったので買いに出た。織り込み済みだと思ったからだ。しかし今日も下がっているが金は早くも持ち直してきた。NTTも内需関連で大きな落ち込みはなかった。オールカントリーは5%程度下がった。このポートフォリオ我ながらいい線行っているのではと密かに思っているのだが。今回は割合冷静だ。その理由は短期の利益を狙ったものではないからだ。余裕資金の範囲でやっているせいでもある。10年先20年先に何らかの貢献をしてくれればいいなくらいの感覚でやっている。その頃私はこの世にはいないかもしれないが家族の役に立つかもしれない。世界の金は機関投資家や富裕層が一旦キャッシュに引き上げてもいずれどこかに向かわざるを得ない。オールカントリーは世...関税引き上げと株価暴落の記憶すべき日のメモ

  • 恩田川の桜 4月6日

    恩田川の桜4月6日

  • ギャツビーとアメリカ 夢、灰、そして再演

    トランプ大統領が世界の株価を一時的に暴落させている。一体この男は何者だろうか。MAGAは実現するのか。F.スコット・フィッツジェラルド『華麗なるギャツビー』を愛読したものから見るとトランプはギャツビーに重なって見える。こんな見方もあっていいか。緑の灯は、いまも瞬いているだろうか。かつて『華麗なるギャツビー』の主人公は、夜の湾の向こうに揺れる緑の灯を見つめていた。そこには夢があった。過去を取り戻し、理想を叶えるという幻想があった。だが、その灯が示すものは、決して届かぬ未来の象徴であり、アメリカン・ドリームのはかなさそのものだった。かつてオランダの水夫たちは、これから始まる運命の気配を孕んだ、新しい世界を目にしたのだった。木々に覆われた未開の大地は、彼らの夢を映す鏡のように、荘厳な沈黙の中に息づいていた。F....ギャツビーとアメリカ夢、灰、そして再演

  • 紀野一義と佐々木閑 右脳と左脳 釈尊以前の仏教

    紀野一義氏は大乗の由来を原始仏教のサンガからストーパ信仰を好んだ一派に別れた一群が経典結集し大乗を始めたと説明する。曽我量深氏が88歳で講演し、釈尊以前の仏教について言及したことを紹介し、それが大乗ではないかとの説明を講演でしているが、お気に入りの説のようだ。そしてこういうことは右脳で考えないと理解できないとも。一方佐々木閑氏は大乗はどこで生まれたか文献学的には定かでなくいまだによくわかっていないそうだと説明する。あくまで左脳的に理詰めで説明する。わたしはいずれに与するものではなく両方の考え方いずれも面白いと思う。定見がないと叱られそうだが、また、右脳左脳は古いよと言われそうだが、そう思うので仕方がない。紀野一義から学んだ法華経宮本正男紀野一義と佐々木閑右脳と左脳釈尊以前の仏教

  • カラオケの歌える老人ホーム 第10話

    ある晩、カラオケの歌える老人ホーム「灯」に、「スタンド・バイ・ミー」のイントロが静かに流れ始めた。誰かがリクエストしたようだ。僕は胸が締めつけられるように息を呑んだ。子どものころ、僕らは毎日のように冒険をした。夏の陽射しの中を山へ川へと駆け回った。足にひどい怪我をした翌日、僕は小学校に通うとしたが足が痛くて歩けない。痛みをこらえながら一人でいると、いつものように向かいに住んでいたけんちゃんがやって来た。「おい、どうしたんだ?」僕の顔を見てすぐに事態を察したけんちゃんは、黙って背中を向けた。「おんぶしてやるよ。学校、遅れるぞ」この時のありがたさを僕は一生忘れない。10歳のころの友情というのは不思議なもので、どんな大人になってもその輝きを失わない。故郷は小さな村で、その頃の僕にはその小さな世界がすべてだった。...カラオケの歌える老人ホーム第10話

  • カラオケの歌える老人ホーム 第9話 バリで出会ったベトナム帰還兵

    老人ホーム「灯」に白い帽子を深くかぶった男がふらりと入ってきた。俺は思わず息を呑んだ。まさか、あのバリで出会ったベトナム帰還兵ではないか。もう25年以上も前になる。バリの小さな安宿で数日を過ごしたときのことだ。宿のテラスでぼんやりリンゴをかじっていると、少し離れた部屋の米国人と目が合った。言葉を交わすうちに、一人旅の寂しさもあってすぐに打ち解け、毎晩のように宿のレストランの片隅で夕飯をともにした。彼は俺と同じ年齢で、ベトナム戦争の帰還兵だと打ち明けた。奨学金を得て大学を卒業し、東海岸の街でエンジニアとして静かに暮らしていた。やがて年金が出るので早々に引退すると話していた。四十代後半で引退など羨ましい限りだが、それだけの代償を彼は払ってきたということだろう。物静かな男で、ベトナムでの経験のためか常にどこかペ...カラオケの歌える老人ホーム第9話バリで出会ったベトナム帰還兵

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